Windows11のパソコンを購入して初期設定を進めると、必ずインターネット接続を求められます。
「ネット環境がない場所で設定したい」「ローカルアカウントで設定したい」と悩む人は多いです。
実は、特定のコマンドを入力するだけで、ネットワークなしでもセットアップを完了させることができます。
この記事では、Windows11をオフラインで初期設定する手順やメリットを分かりやすく解説します。
最後まで読めば、インターネット環境に縛られず、安全にパソコンを使い始めることができます。
Windows11のセットアップをネットワークなしで進めるメリット

Microsoftアカウントではなくローカルアカウントで初期設定をしたい
Windows11では、標準でMicrosoftアカウントでのサインインが必須となっています。
しかし、個人の情報をクラウドに紐づけたくない場合は、ローカルアカウントが便利です。
ネットワークを切断した状態でセットアップを進めると、強制的にローカルアカウントを作成する画面へ移行します。
クラウドとの同期を避け、端末内だけでデータを管理したい人にとって大きなメリットです。
引っ越し直後や外出先など、手元にWi-Fi(インターネット環境)がない
引っ越し直後や出先など、すぐにネット環境を用意できない状況もあります。
通常のセットアップでは、Wi-Fiなどに繋がらないと画面から先に進めません。
オフライン設定の手順を知っていれば、ネット開通を待たずにパソコンの初期化や設定を完了できます。
場所や環境に左右されず、すぐに作業を開始できるのは重要なポイントです。
情報漏洩を防ぐためにネットに接続しないでパソコンを使いたい
機密データを扱う場合、意図的にオフライン専用パソコンとして運用することがあります。
ネットワークに繋がないことで、外部からの不正アクセスやウイルス感染のリスクを大幅に減らせるからです。
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が公開する「組織における内部不正防止ガイドライン」でも、重要端末のネットワーク分離は有効なセキュリティ対策として推奨されています。
情報漏洩リスクを根本から防ぐためにもオフライン運用は有効です。
Windows11のセットアップをネットワークなしでスキップする手順

初期設定を進め「ネットワークに接続しましょう」の画面を表示させる
まずはパソコンの電源を入れ、通常の初期設定を進めます。
国や地域、キーボードレイアウトの選択を終えると、ネットワーク接続画面が表示されます。
ここまでは通常通りの操作で問題ありません。
「Shift」+「F10」(ノートPCはFnも同時押し)でコマンドプロンプトを起動する
「ネットワークに接続しましょう」の画面で、キーボードのショートカットを入力します。
デスクトップパソコンの場合は「Shift」キーと「F10」キーを同時に押します。
ノートパソコンの場合は、ファンクションキーの仕様により「Fn」キーも追加で押す必要があります。
「Fn」+「Shift」+「F10」を同時に押すと、黒い画面(コマンドプロンプト)が開きます。
オフライン用コマンド「oobe\BypassNRO.cmd」を入力して再起動する
黒い画面が表示されたら、コマンドを直接キーボードで入力します。
「oobe\BypassNRO.cmd」と正確に入力して「Enter」キーを押します。
入力間違いを防ぐため、大文字と小文字、記号(バックスラッシュまたは円マーク)に注意してください。
入力が成功すると、パソコンが自動的に再起動します。
「インターネットに接続していません」を選び「制限された設定で続行」をクリック
再起動後、再び初期設定の画面が表示されます。
国やキーボードの選択を終えると、先ほどのネットワーク画面に新しいボタンが出現します。
画面右下の「インターネットに接続していません」をクリックします。
続いて表示される画面で「制限された設定で続行」を選択します。
ローカルアカウント(ユーザー名・パスワード)を入力して完了させる
ここで表示される画面に従い、希望するユーザー名を入力します。
次にパスワードを設定し、忘れた場合に使用するセキュリティの質問を3つ登録します。
すべての入力を終えると、Windows11のデスクトップ画面が表示されます。
これでネットワークを使わないオフラインでのセットアップは完了です。
Windows11のセットアップやネットワークなし運用に関するよくある質問(Q&A)

初期設定後にオフラインをオンライン(インターネット接続)にする手順は?
セットアップ完了後にインターネットに繋ぐのは非常に簡単です。
以下の手順でWi-Fiや有線LANに接続できます。
- 画面右下のタスクバーにある地球儀アイコンをクリック
- Wi-Fiアイコンをクリックしてオンにする
- 接続したいネットワーク名(SSID)を選択
- セキュリティキー(パスワード)を入力して接続
有線LANケーブルを直接挿すだけでも自動でオンラインになります。
パソコンをネット接続しないで使う場合、オフラインでできること・できないことは?
オフラインのパソコンでも多くの機能を利用できます。
できることとできないことを表にまとめました。
| できること | できないこと |
|---|---|
| 文章作成や表計算(インストール済みソフト) | Webサイトの閲覧や検索 |
| USBメモリなどからのデータ読み込み | メールの送受信 |
| オフライン対応ゲームのプレイ | Windowsの自動アップデート |
| 写真や動画の閲覧・編集 | オンラインゲームや動画配信サービスの視聴 |
用途に応じて、ネット接続のオンオフを切り替えるのがおすすめです。
ネット環境なしの完全オフラインでOfficeのインストールは可能?
パソコン本体が完全オフラインの場合、そのままではOfficeソフトのインストールや認証はできません。
現在のMicrosoft 365やOffice 2024などは、ライセンス認証のためにインターネット通信が必須だからです。
ただし、別の端末でオフラインインストーラーをダウンロードし、スマホ等を利用すれば認証可能です。
- ネットに繋がる別のPC端末でOfficeのオフラインインストーラーをダウンロード
- USBメモリ等を使ってオフラインPCにデータを移行してインストール
- スマホ等から専用のMicrosoft認証Webサイトにアクセス
- 表示された確認IDを入力するWeb代理認証を利用してライセンスを有効化
Microsoftの公式コミュニティ(Microsoft Q&A)でも案内されている通り、現在は電話の音声ガイダンスによる認証が終了しています。
必ずスマホなどの別端末を用意してWeb代理認証を行ってください。
古いパソコンをインターネットから完全に切り離す(オフラインにする)方法は?
古いパソコンを安全に使い続けるには、物理的・システム的にネットワークから完全に遮断します。
- 有線LANケーブルを抜く
- 設定画面のネットワークとインターネットからWi-Fiをオフにする
- デバイスマネージャーからネットワークアダプターを無効化する
- 機内モードをオンにする
これにより、意図せずネットに繋がりウイルスに感染するトラブルを防げます。
用途が限られてきた古いPCからコスパの良い中古PCへの買い替えを検討している方は、こちらの記事も参考にしてください。

インターネット非接続(オフラインPC)でもセキュリティソフトは必要?
オフライン運用でもセキュリティソフトは導入するべきです。
ネットワークから切り離されていても、USBメモリや外付けHDDを経由してウイルスに感染するリスクがあるからです。
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の「日常における情報セキュリティ対策」でも、出所不明なUSBメモリを通じたマルウェア感染の危険性が警告されています。
オフラインでも更新ファイルを手動で適用できるセキュリティソフトを選ぶことが重要です。
パソコンの初期化はネットワーク接続しないで終了できる?
パソコンの初期化自体はオフラインのまま実行可能です。
設定画面の「システム」から「回復」へ進み、「PCをリセットする」を選びます。
再インストールの方法で「ローカル再インストール」を選択すれば、ネットに繋がずに初期化が完了します。
初期化後のセットアップでネット接続を求められた場合は、この記事で解説したコマンド手順を利用してください。
コマンドが効かない、スキップできない場合はどうすればいい?
コマンドプロンプトで入力エラーが起きている可能性が高いです。
「oobe\BypassNRO.cmd」の綴りや、大文字・小文字が間違っていないか確認してください。
また、バックスラッシュ(\)の代わりに円マーク(¥)が入力されても問題なく動作します。
どうしても効かない場合は一度電源を落として最初からやり直すのも有効な手段です。
Dell、HP、Lenovo、富士通などの各メーカーでオフライン立ち上げ手順は同じ?
基本的なWindows11のシステム画面や入力するコマンドは全メーカー共通です。
ただし、コマンドプロンプトを呼び出すキーボード操作だけが異なります。
多くのノートパソコン(HP、Lenovo、Dellなど)は「Fn」+「Shift」+「F10」を同時に押す必要があります。
デスクトップパソコンであれば、基本的に「Shift」+「F10」だけで起動します。
ネットに繋がないパソコンでUSBメモリなどを使ってデータを移すのは安全?
インターネットに繋がっていなくても、USBメモリ経由でのデータ移行にはリスクが伴います。
他のパソコンでウイルスに感染したUSBメモリを挿すと、オフラインパソコンにもウイルスが広がるからです。
使用するUSBメモリは事前に最新のウイルス対策ソフトでスキャンするなどのルールを徹底してください。
意図的にパソコンのネットワークを遮断して作業に集中する設定はある?
作業に集中したい場合は、Windowsの「機内モード」を活用するのが一番簡単です。
画面右下のネットワークアイコンをクリックし、飛行機マークの「機内モード」をオンにします。
これで一切の通信が遮断され、通知やメールに邪魔されることなく作業に没頭できます。
まとめ:Windows11のセットアップはネットワークなしでも簡単に設定可能

Windows11の初期設定は、コマンド一つで簡単にネットワークなしで完了できます。
ローカルアカウントを使いたい場合や、手元にWi-Fi環境がない場合に非常に役立つテクニックです。
オフラインでの運用はセキュリティ向上にも繋がるため、目的に合わせて上手に活用してください。
セットアップ時に困ったときは、この記事の手順を一つずつ確認しながら進めてみましょう。
これから新しいパソコンの購入や買い替えを検討している方は、用途や予算に合わせた最適な選び方を解説している以下の記事もぜひ参考にしてみてください。


