「テレビの裏の配線が固すぎて、びくともしない…」
引っ越しや大掃除、テレビの買い替えで急いでいる時に、たった1本のアンテナケーブル(テレビ線)が抜けないだけで焦ってしまいますよね。
無理に回して壁の端子を壊したり、ケーブルを断線させたりすると、高額な修理費がかかることも。しかし、正しい手順を知っていれば、女性や力の弱い方でも必ず抜くことができます。
この記事では、固着した六角のテレビ線を安全かつ簡単に抜く5つの裏技を解説します。回す方向の確認から、絶対にやってはいけないNG行動まで網羅しました。
この記事を読めば、頑固なケーブルもスッキリ外れ、安心して次の作業に進めますよ。
※2025年12月23日 最新の情報に更新しました。
まずは確認!テレビ線を回す方向はどっち?
どんなに固くても、回す方向を間違えていれば絶対に抜けません。焦っている時ほど、無意識に逆に回して締め付けてしまうミスが多発しています。
正解は「反時計回り(左)」
テレビ線(アンテナケーブル)の六角ネジを緩める方向は、「反時計回り(左回り)」です。
ペットボトルのキャップを開ける時と同じ方向です。これは、テレビ本体の端子も、壁側のアンテナコンセントも共通の規格です。

実は回す必要なし?端子の種類を確認
「いくら回しても抜けない!」という場合、そもそも回す必要のないタイプかもしれません。念のため確認しましょう。
ネジ式(F型接栓)
先端に六角形のリングがついているタイプです。今回の記事で解説する「回して抜く」対象です。しっかりと固定できるため、近年の4K8Kテレビなどで主流になっています。
差し込み式(プッシュ式)
六角形のリングがなく、ツルッとした筒状やL字型のタイプです。これは回しても抜けません。
根元を持って、手前に真っ直ぐ引っ張るだけで抜けます。固い場合は、左右に少しねじりながら引っ張ってみてください。
固いテレビ線を安全に抜く5つの対処法
ネジ式であることが確認できたら、いよいよ実践です。
長期間の接続で「固着」している場合、素手では限界があります。安全性が高く、家にあるもので試せる順に5つの方法を紹介します。
1.ゴム手袋でグリップ力を上げる
最も手軽で、リスクが低い方法です。
素手では指の脂で滑ってしまい、力が金具に伝わりません。キッチンにあるゴム手袋をはめるか、乾いたタオル越しに掴んで回してください。
- ゴムの摩擦力で滑らなくなる
- 指が痛くならず、思い切り力を込められる
ポイント:ケーブルの線部分ではなく、根元の「六角形の金具」全体を包み込むように掴んで回しましょう。
2.ドライヤーで温めて緩める
金属の「熱膨張」を利用して、固着したネジを緩める裏技です。
- ドライヤーの温風を、固まっている金具部分に20秒〜30秒ほど当てる(人肌より少し温かい程度)。
- 温めた直後に、ゴム手袋やタオルを使って反時計回りに回す。
注意:温めすぎるとテレビのプラスチック部分やケーブルの被膜が溶ける恐れがあります。様子を見ながら行ってください。
3.接点復活剤(潤滑剤)を使う
サビやホコリが原因でガチガチに固まっている場合、潤滑剤が効果的です。
ネジの隙間に少量スプレーし、5分ほど放置して浸透させてから回します。通常の潤滑油(CRC5-56など)はプラスチックを劣化させる可能性があるため、電子機器にも使える「接点復活剤」を選びましょう。
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4.専用工具「F型接栓レンチ」を使う
「今後も配線をいじることがある」「絶対に傷つけずに外したい」という方は、数百円で購入できる専用工具を使いましょう。
アンテナケーブルのコネクタ(F型接栓)専用の「F型接栓レンチ」を使えば、テコの原理で、驚くほど軽い力で緩められます。

5.ペンチやプライヤーで回す
ここまで紹介した方法でもダメな場合の最終手段です。
ペンチなどの工具で六角部分を挟んで回します。ただし、金具が変形したり、締め付けすぎて端子ごと破損したりするリスクがあります。
行う場合は金具を薄い布で養生し、慎重に作業してください。「カクッ」と少し緩んだら、すぐに工具を離して手で回してください。
修理費数万円!?作業前の安全ポイント
テレビ線の抜き方を誤ると、テレビが映らなくなるだけでなく、高額な修理が必要になるケースがあります。必ず以下の3点を守ってください。
1.テレビの電源プラグを抜く
基本中の基本ですが、作業中は感電やショートを防ぐため、テレビの電源プラグをコンセントから抜いておきましょう。
2.ケーブルの「芯線」を折らない
ケーブルの中心にある銅の線(芯線)は、映像信号を送るための非常に繊細な部分です。ケーブル自体を無理にねじったり、斜めに引っ張ったりすると、中でポキッと折れてしまいます。
回す時も抜く時も、必ず「六角形の金具」を持って、端子に対して真っ直ぐ作業してください。
3.壁側の端子は特に慎重に
「壁側のアンテナケーブルが抜けない」という悩む方も多いですが、壁の端子(コンセントチップ)は石膏ボードに固定されているだけで、強度が低いことが多いです。
力任せに引っ張ると、壁の内側の固定金具ごと外れて壁が破損する恐れがあります。壁側こそ、力技ではなく潤滑剤などを使って慎重に対処しましょう。
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よくある質問(Q&A)
A. はい、基本的には大丈夫です。電源プラグを抜いた状態で抜き差ししても、テレビが壊れることはありません。ただし、録画機能付きテレビの場合、録画中に抜くとデータが破損するため、録画中でないことを確認してから作業してください。
A. 金具が変形しておらず、中心の銅線(芯線)が曲がっていなければ再利用可能です。再接続する際は、次回抜けなくならないよう「手で回せる程度の強さ」で締めるのがコツです。工具で締め付ける必要はありません。
A. 無理は禁物です。壁の端子やテレビの基盤(チューナー)を壊すと、数万円単位の修理費がかかることもあります。ご自身での作業が難しいと感じた場合は、電気工事業者や便利屋さんに依頼することをおすすめします。
まとめ:焦らず道具を使えば必ず抜ける
テレビ線(アンテナケーブル)が固くて抜けない時の対処法をご紹介しました。
最後に、安全に抜くための重要ポイントをおさらいしましょう。
- 回す方向は「反時計回り(左)」
- まずはゴム手袋でグリップ力を上げる
- 次にドライヤーや接点復活剤を試す
- 最も安全確実なのは専用レンチを使うこと
- ペンチは破損リスクがあるため最終手段にする
固い端子を前にすると焦ってしまいますが、適切な手順と道具を使えば、女性の力でも十分に解決可能です。
この記事の方法で無事に配線が外れ、新しいテレビの設置やスッキリしたお部屋作りがスムーズに進むことを応援しています!


