「大事なメールを作成中なのに、急にキーボードが反応しなくなった……」
「ログインパスワードが打てなくて、パソコンが開けない!」
仕事やプライベートでパソコンを使っている時、文字入力ができなくなるとパニックになりますよね?修理に出すべきか、買い換えるべきか迷う前に、確認すべきことがあります。
実は、「文字が打てない」原因の8割は、誤操作による設定変更や一時的なシステムエラーです。
この記事では、初心者でも自宅ですぐにできる10個の解決策を網羅的に解説します。簡単なチェックから順に進めるだけで、あなたのキーボードは元通り快適に使えるようになります。
今すぐ文字入力する方法
「原因究明は後回しでいいから、とにかく今すぐログインしたい、検索したい」という場合は、Windows標準の機能でその場をしのぐことができます。
スクリーンキーボードを使う
マウス操作だけで画面上のキーボードをクリックして文字を入力する方法です。
- ログイン画面の場合:右下の「アクセシビリティ(人の形などのアイコン)」をクリックし、「スクリーンキーボード」をオンにする。
- デスクトップ画面の場合:「スタート」→「設定」→「アクセシビリティ」→「キーボード」→「スクリーンキーボード」をオンにする。
これで一時的な入力が可能になります。マウスも動かない場合は、電源ボタンを長押しして強制終了するしかありませんが、まずはここから試してください。
まずはロック状態を解除する
キーボードが壊れたと勘違いしやすい原因No.1が、意図しない「ロック機能」の作動です。キーボードの特定の部分だけ打てない場合は、ここを疑いましょう。
テンキーの「NumLock」
数字が打てない、あるいは数字キーを押してもカーソルが移動してしまう場合は、「NumLock(ナムロック)」がOFFになっています。
- キーボード上の「NumLock」キーを押して、ランプを点灯させる。
- ランプがない機種は、画面上に「NumLock On」と表示されるか確認する。
ノートPCの「Fn」キー
ノートパソコンで「u」「i」「o」などの文字キーを押すと数字が入力される場合、キーボードの一部がテンキー化されています。
- 「Fn(ファンクション)」キーを押しながら「NumLock」を押して解除する。

完全シャットダウンと放電
設定に問題がない場合、パソコン内部に溜まった不要な電気(帯電)や、システムの一時的なフリーズが原因かもしれません。
「再起動」ではなく「完全終了」
Windows 10や11の通常のシャットダウンは「高速スタートアップ」という機能が働き、設定情報を保持したまま終了します。トラブル解消のためには、これをリセットする「完全シャットダウン」が必要です。
- キーボードの「Shift」キーを押しながら「シャットダウン」をクリックする。
- 電源が落ちたら、数分待つ。
- 再度電源を入れる。
ケーブルを抜いて放電する
帯電による誤作動を解消します。
- PCの電源を切り、電源ケーブル、マウス、USBメモリなど全ての周辺機器を外す。
- ノートPCでバッテリーが外せるものは外す。
- その状態で5分〜10分放置し、再度接続して起動する。
フィルターキー機能の確認
「キーを押し続けないと文字が出ない」「反応が極端に遅い」という症状なら、Windowsの補助機能が邪魔をしている可能性があります。
誤操作防止機能をオフに
右Shiftキーを8秒間長押しすると有効になることがあり、気づかないうちに設定されていることが多いです。
- 「設定」>「アクセシビリティ」を開く。
- 「キーボード」を選択する。
- 「フィルターキー機能」の使用を「オフ」にする。
ドライバーとIMEの修復
キーボードを動かすためのプログラム(ドライバー)や、日本語変換ソフト(IME)の不具合を解消します。
キーボードドライバーの更新
ドライバーが破損していると、OSがキーボードを正しく認識できません。
- スタートボタンを右クリックし「デバイスマネージャー」を開く。
- 「キーボード」の項目を展開する。
- 「標準 PS/2 キーボード」や「HID キーボードデバイス」を右クリックし、「デバイスのアンインストール」を選択。
- パソコンを再起動する(再起動時に正常なドライバーが自動で再インストールされます)。
日本語入力システムを確認
「アルファベットは打てるのに日本語にならない」「変換できない」場合は、IMEの問題です。
- 画面右下の「A」や「あ」のアイコンを右クリックし、トラブルシューティングを実行する。
- Google日本語入力など、別のIMEをインストールして切り替えてみる。
特定のアプリだけで打てない
「Wordでは打てるのに、Chrome(ブラウザ)では打てない」といった場合、キーボード自体は正常です。
アプリの再起動とキャッシュ削除
特定のソフトだけで入力できない場合は、そのソフトがフリーズしている可能性があります。
- 該当するアプリを一度終了し、立ち上げ直す。
- ブラウザの場合は、キャッシュ(閲覧履歴など)を削除してみる。
物理的な故障をチェック
ここまでの対策で直らない場合、ハードウェア(機器自体)の問題である可能性が高まります。
接続と電池残量を見直す
| ワイヤレス(無線) | ・電池を新品に交換する。 ・USBレシーバーを別のポートに挿し変える。 ・Bluetoothのペアリングを一度解除し、再接続する。 |
|---|---|
| 有線(USB) | ・USBケーブルを抜き差しする。 ・別のUSBポートに接続してみる(ポートの故障を確認)。 |

BIOS画面で動作確認する
これが「故障」か「システムエラー」かを見分ける最終手段です。
- パソコン起動直後に「F2」や「Delete」キーを連打して、BIOS画面(青や黒の背景に英語が並ぶ画面)を呼び出す。
- 矢印キーでカーソルが動くか、時刻設定などで数字が打てるか確認する。
もしBIOS画面でもキーボードが反応しないなら、Windowsの問題ではなくキーボード自体のハードウェア故障です。買い替えか修理が必要です。
買い替えのおすすめと選び方
BIOS画面でも操作できない、あるいは液体をこぼしてしまった場合は、修理よりも買い替えがコスパの良い解決策です。
キーボードは消耗品であり、新しいモデルほど入力しやすく、手首への負担も軽減されています。
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よくある質問(Q&A)
Q. 一部のキーだけ強く押さないと反応しません。
キーの内部にゴミが詰まっているか、接点が摩耗しています。エアダスターで掃除しても改善しない場合、寿命の可能性が高いです。
Q. 文字を入力すると勝手に上書きされてしまいます。
「Insert(インサート)」キーが押され、上書きモードになっています。もう一度Insertキーを押すと解除され、挿入モードに戻ります。
Q. パソコン本体のキーボードが故障した場合、どうすればいいですか?
ノートPCの場合、修理は高額になりがちです。応急処置として、千円程度で購入できる外付けのUSBキーボードを接続して使うのが最も安上がりで確実な方法です。
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まとめ:焦らず一つずつ確認を
キーボードが打てない原因は多岐に渡りますが、ほとんどは設定の見直しで解決します。
- まずはNumLockやFnキーのロックを確認
- 完全シャットダウンと放電を試す
- フィルターキー機能をオフにする
- それでもダメならドライバー更新とBIOSチェック
この記事の手順で、あなたのパソコンが無事に復旧し、ストレスなく作業に戻れることを願っています。もし故障と判明した場合でも、新しいキーボードとの出会いが作業効率を上げるチャンスになるかもしれません。
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