テレビの裏側をふと覗いたとき、ホコリまみれで複雑に絡み合ったケーブルを見て、「このまま束ねても火事になったりしないかな…」と不安に思ったことはありませんか?
見た目をスッキリさせたいけれど、間違った方法で束ねると「発火」や「故障」の原因になるため、どう手をつけていいか悩みますよね。
この記事では、「テレビ裏の配線を束ねても本当に大丈夫なのか」という疑問に明確に答え、「誰でも安全に整理できる5つの手順」を具体的に解説します。
この記事を読めば、火災のリスクを極限まで減らし、まるでモデルルームのように美しく安全なテレビ周りを手に入れることができます。
※2025年11月20日 記事の内容を最新の情報に更新しました。
テレビ裏の配線は束ねても大丈夫!ただし条件あり
結論からお伝えします。テレビ裏の配線は、正しいルールと手順を守れば、束ねても全く問題ありません。
むしろ、放置して「ごちゃごちゃ」した状態のままホコリが溜まる方が、ショートや発火のリスクは高まります。しかし、何も考えずにすべての線を一緒にきつく縛ってしまうのは非常に危険です。

なぜ危険?配線を束ねる3つのリスクと原因
「配線を束ねるのは危険」と言われるのには、明確な科学的根拠があります。主なリスクは「火災」「映像ノイズ」「断線」の3つです。
リスク1:発熱とトラッキング現象による火災
最も恐ろしいのが火災です。テレビやレコーダーの電源ケーブルは、多くの電気を流すため使用中に熱を持ちます。これらをビニールテープなどで密閉して束ねると、熱の逃げ場がなくなり、被覆が溶けて発火する恐れがあります。
また、束ねた配線の上にホコリが溜まり、湿気が加わることで放電・発火する「トラッキング現象」も大きな原因です。(参照:NITE 独立行政法人 製品評価技術基盤機構)
リスク2:映像や音声の乱れ(ノイズ干渉)
「配線をきれいにしたら、テレビの映りが悪くなった」というケースがあります。これは、強い電流が流れる「電源ケーブル」と、微弱な信号を送る「アンテナケーブル」を一緒に束ねてしまったことが原因です。
電源ケーブルから発生する磁気がノイズとなり、映像のブロックノイズ(四角いモザイク)や音声の途切れを引き起こします。
リスク3:ケーブル内部の断線と寿命低下
見た目を気にして、ケーブルを直角に折り曲げたり、ギチギチに縛り付けたりすると、内部の銅線に負荷がかかり断線します。これが原因で、急にテレビがつかなくなったり、インターネットが繋がらなくなったりします。
火災とノイズを防ぐ!配線整理5つの手順
リスクを回避し、安全かつスッキリ整理するための具体的な手順をご紹介します。この通りに進めれば失敗しません。
手順1:電源系と信号系を完全にグループ分けする
これが最も重要な工程です。まずはすべてのケーブルをプラグから抜き、以下の表に従って2つのグループに分けてください。
| グループA:電源系(熱を持つ) | グループB:信号系(繊細) |
|---|---|
| ・テレビの電源コード ・レコーダー/ゲーム機の電源コード ・電源タップのコード |
・アンテナケーブル ・HDMIケーブル ・LANケーブル ・外付けHDDのUSBケーブル |
この2つのグループを絶対に一緒に束ねないことが、ノイズと発熱を防ぐ鉄則です。
手順2:きつく縛らず、指1本分のゆとりを持たせる
結束バンドでまとめる際は、指が1本入るくらいの隙間を残して固定してください。
ガチガチに締め付けると、熱がこもりやすくなるだけでなく、レイアウト変更の際にケーブルに負荷がかかります。「固定する」というより「まとめる」イメージで行いましょう。
手順3:余ったコードは円を描くように巻く
長すぎて余ったケーブルを、折り紙のようにペタンとつぶして束ねるのはNGです。
直径15cm〜20cmくらいの円を描くようにふんわりと巻き、優しく固定します。こうすることで、ケーブル内部へのダメージを防ぎ、寿命を延ばすことができます。
手順4:通気性の良いアイテムを選ぶ
配線をまとめるアイテム選びも重要です。熱を閉じ込めてしまうビニールテープは避けましょう。
おすすめは、網目状で熱を逃がしやすい「スパイラルチューブ」や、点止めができる「マジックテープ式の結束バンド」です。
Amazonで人気の「スパイラルチューブ」を見る楽天市場で人気の「スパイラルチューブ」を見る
Amazonで人気の「マジックテープ式の結束バンド」を見る楽天市場で人気の「マジックテープ式の結束バンド」を見る
手順5:PSEマークのある電源タップを使う
タコ足配線をする場合は、必ず「PSEマーク」がついた製品を選んでください。これは日本の電気用品安全法の基準を満たしている証です。

目的別:テレビ裏の配線におすすめの神アイテム
初心者でも失敗せず、安全に整理できるおすすめアイテムを厳選しました。
基本の整理!マジックテープ式結束バンド
失敗しても何度でもやり直せるのが最大のメリットです。ハサミで好きな長さにカットできるタイプなら、太さが違うケーブル束にも柔軟に対応できます。
Amazonで人気の「マジックテープ式の結束バンド」を見る楽天市場で人気の「マジックテープ式の結束バンド」を見る
見た目の美しさNo.1!スパイラルチューブ
バラバラに広がる複数のケーブルを、1本の太いホースのようにまとめられます。特に黒いケーブルが多いテレビ裏では、黒のスパイラルチューブを使うと壁と同化して非常にスッキリします。
Amazonで人気の「スパイラルチューブ」を見る楽天市場で人気の「スパイラルチューブ」を見る
掃除を楽にする!ケーブルボックス
ごちゃごちゃしたACアダプターや電源タップを、箱の中に隠してしまう方法です。ホコリが積もるのを物理的に防げるため、トラッキング現象の防止に最適です。
Amazonで人気の「ケーブルボックス」を見る楽天市場で人気の「ケーブルボックス」を見る
ケーブルテレビの配線の垂れ下がり対策
壁掛けテレビや、背面がオープンなテレビ台を使用している場合、「ケーブルテレビの配線がだらんと垂れ下がって見っともない」という悩みも多いですよね。
垂れ下がりを防ぐには、床に置かずに「浮かせる」のがコツです。
ワイヤーネットで背面に固定する
テレビの裏側の壁面やテレビ台の背面に、100円ショップなどで売っているワイヤーネットを取り付けます。そこに長いケーブルをS字を描くように結束バンドで固定すれば、正面からは全く見えなくなります。
配線モール(カバー)を壁に貼る
どうしても壁を這わせる必要がある場合は、「配線モール」を使いましょう。壁紙の色に合わせたカバーの中にケーブルを通すことで、生活感を完全に消すことができます。
Amazonで人気の「配線モール(カバー)」を見る楽天市場で人気の「配線モール(カバー)」を見る
よくある質問(Q&A)
最後に、テレビ裏の配線に関してよくある疑問を解決しておきましょう。
Q1. アンテナケーブルやHDMIケーブル同士は束ねて大丈夫?
A1. はい、大丈夫です。信号ケーブル同士(アンテナ線、HDMI、LANなど)であれば、まとめて束ねても問題ありません。発熱もしにくいため、スパイラルチューブなどで1本にまとめると非常にスッキリします。
Amazonで人気の「スパイラルチューブ」を見る楽天市場で人気の「スパイラルチューブ」を見る
Q2. 束ねたケーブルから「ジー」という音がする…
A2. ノイズ干渉、または接触不良の危険信号です。すぐに使用を中止し、電源ケーブルと音声・映像ケーブルが密着していないか確認してください。離しても直らない場合は、ケーブル自体の劣化も考えられます。
Q3. 掃除の頻度はどれくらいが理想?
A3. 半年に1回、または1年に1回(年末の大掃除など)が目安です。コンセントを抜いて、乾いたハンディモップなどでホコリを払うだけで、火災リスクを大幅に下げることができます。
まとめ:正しい手順で、安心・快適なテレビ環境を!
テレビ裏の配線整理は、以下の5つのポイントを押さえれば、誰でも安全に行うことができます。
- 電源ケーブルと信号ケーブルを必ず分ける
- きつく縛らず、指1本分のゆとりを持つ
- ケーブルは折らずに、円を描くように巻く
- 熱がこもらないアイテムを活用する
- PSEマーク付きのタップを選ぶ
配線整理は、一度やってしまえば、その後の掃除が劇的に楽になり、お部屋の印象もガラリと変わります。「あとでやろう」と放置せず、ぜひこの週末に実践して、火災の不安がない快適なリラックス空間を手に入れてくださいね。


