「昨日まで普通に見れていたのに、急にテレビの4チャンネルだけ映らなくなった…」
「他の局は問題ないのに、なぜか日テレ系列(またはTBS、フジなど)だけ映像が乱れる…」
楽しみにしている番組があるチャンネルだけ映らなくなると、「テレビが壊れたのではないか?」と焦ってしまいますよね。
しかし、特定のチャンネルだけ映らない現象は、テレビ本体の故障ではなく、電波環境や設定の「ズレ」が原因であることが9割です。
この記事では、4チャンネル(地域によっては5や8など)だけが映らない全原因と、業者を呼ぶ前に自分で試せる6つの対処法を解説します。
これを読めば、複雑な配線トラブルも解決し、すぐに快適なテレビライフを取り戻せるはずです。
※2025年11月22日 記事の内容を最新の情報に更新しました。
なぜ4チャンネルだけ映らない?考えられる5つの原因
「他のチャンネルはきれいに映るのに、なぜ4チャンネルだけ?」
この疑問を解消するために、まずは原因を特定しましょう。主な原因は以下の5つに分類されます。
1. 特定チャンネルの電波レベル低下
これが最も多い原因です。
地上デジタル放送は、チャンネル(放送局)ごとに異なる「周波数」の電波で送られています。
全ての電波が均一に届いているわけではなく、ご自宅の環境によって「4チャンネルの電波だけが弱い」という状況が起こり得ます。
受信レベルがギリギリの状態だと、少しの天候変化や配線の劣化で、そのチャンネルだけが「受信できません」となってしまうのです。
2. 悪天候(雨・風・雪)の影響
大雨や台風、大雪の日は、電波が大気中の水分に吸収されて弱まる「降雨減衰」が発生します。
普段から電波レベルが低いチャンネルは、この影響を一番に受けて映らなくなります。
3. アンテナの向きのズレ
屋根上のUHFアンテナが強風で数センチでもズレると、特定の周波数の電波を拾いにくくなります。
「全体的には映るが、特定の局だけノイズが入る」という場合は、アンテナの指向性がズレている可能性が高いです。
4. レコーダーや配線の不具合
意外と知られていない盲点です。
壁の端子から「ブルーレイレコーダー」を経由してテレビに繋いでいる場合、レコーダー側の設定や不具合が原因で電波が止まっていることがあります。
5. 地域設定やアッテネーター設定のミス
引っ越し直後や模様替えの後に多いのがこれです。
テレビ内部の「地域設定」が前の住所のままだったり、電波をわざと弱める「アッテネーター機能」が誤ってONになっていたりするケースです。
誰でも簡単!今すぐ直すための6つの手順
原因が多岐にわたるため、簡単な方法から順に試して「切り分け」を行うのが最短の解決ルートです。
以下の手順を上から順に行ってください。
手順1:テレビ本体とB-CASカードの再起動
まずは基本の「リセット」です。
テレビのシステムエラーや、B-CASカードの接触不良を解消します。
- テレビの電源を切り、コンセントを抜く。
- B-CASカード(またはminiB-CAS)を一度抜き、金色のチップ面を柔らかい布で拭く。
- 1分ほど待ってからカードを奥までしっかり差し込む。
- コンセントを挿して電源を入れる。

手順2:チャンネルの再スキャン(初期設定)
電波の送信状況が変わったり、受信設定がズレている場合に有効です。
リモコンの「メニュー」→「設定」から、「放送受信設定」→「地上デジタル自動設定(初期スキャン)」を実行してください。
テレビが現在受信できる最適な電波を自動で探し直してくれます。
手順3:ケーブルの接続と芯線の確認
「刺さっているように見えて、実は接触不良」というパターンです。
テレビ裏と壁側の端子を一度抜き差ししてください。
この時、ケーブルの中心にある銅線(芯線)が折れ曲がっていないか確認してください。
芯線が折れていると、特定の周波数だけ通らなくなることがあります。
手順4:レコーダー経由の配線を見直す
壁からレコーダーに入り、レコーダーからテレビへ配線している方へ。
レコーダーの「省エネ設定」などが原因で、レコーダーの電源がOFFの時に、テレビへの電波信号も遮断してしまう設定になっている場合があります。
- 一度レコーダーの電源を「ON」にした状態で、テレビが映るか確認してください。
- もし映るなら、レコーダーの設定メニューから「アンテナ出力設定」を「常時入(パススルー)」に変更してください。
手順5:アッテネーター設定の切り替え
テレビの設定メニューの中に「アッテネーター」や「アンテナレベル減衰」という項目がありませんか?
これは電波が「強すぎる」地域で使う機能です。
もし電波が弱い地域でこれが「ON(入)」になっていると、電波が弱くなりすぎて映らなくなります。逆に「OFF」にすることで改善する場合があります。設定を切り替えて様子を見てください。
5チャンネルや8チャンネルの場合も同じ?
「4チャンネルではなく、5(テレ朝系)や8(フジ系)が映らない」という場合も、対処法はすべて同じです。
どのチャンネルが映りにくいかは地域差やアンテナのクセによるもので、根本的な解決策に変わりはありません。
数値で判断!アンテナレベルの確認方法
上記を試してもダメな場合、テレビ画面で「アンテナレベル(受信強度)」を確認し、原因を断定しましょう。
主要メーカーの確認手順
- シャープ(AQUOS):ツール(またはホーム)→設定→(視聴準備)→アンテナ設定→電源・受信強度表示
- パナソニック(VIERA):サブメニュー→アンテナレベル
- ソニー(BRAVIA):ホーム→設定→放送受信設定→アンテナ設定→地上デジタルアンテナレベル
- 東芝(REGZA):スタートメニュー(サブメニュー)→アンテナレベル
レベルが低い場合の判断基準
映らないチャンネルに合わせた状態で数値を見ます。
- 目安値(例:50など)より低い場合:電波がテレビまで届いていません。アンテナの向き、ブースター故障、壁内配線の問題です。
- 目安値はあるのに映らない場合:電波の「質(CN比)」が悪いか、テレビ内部のチューナー故障の可能性があります。
集合住宅(マンション)と戸建ての違い
お住まいの環境によって、疑うべきポイントが異なります。
マンション・アパートの場合
「自分の部屋だけ映らない」のか、「建物全体で映らない」のかが重要です。
隣の方に状況を聞くか、管理会社に問い合わせてみましょう。
もし建物全体の問題なら、共用部のブースター故障などが考えられ、個人の力では直せません。管理会社に対応を依頼してください。
戸建ての場合
ご自身の家のアンテナ設備の問題です。
特に屋根上のアンテナやブースターは消耗品(寿命は約10〜15年)です。アンテナレベルが低いなら、専門業者による調整や交換が必要です。
業者依頼と買い替えの最終判断
自力解決が難しい場合、プロに頼るか、テレビを買い替えるかの二択になります。
アンテナ修理の費用相場
業者に依頼する場合の目安は以下の通りです。
- アンテナ方向調整:8,000円〜1.5万円
- ブースター交換:1.5万円〜3万円
- アンテナ新設・交換:3万円〜5万円

古いテレビなら買い替えがお得
もしテレビが購入から8年〜10年以上経っているなら、修理よりも買い替えを強くおすすめします。
古いテレビの修理代に2〜3万円出すなら、最新の4Kテレビの購入資金に充てた方が満足度は高いでしょう。
最新モデルは受信感度も向上しており、映りやすくなる可能性もあります。
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よくある質問(Q&A)
A. E202は「電波が全く受信できていない状態」です。アンテナ線が抜けている時などに出ます。
E201は「電波は来ているが、レベルが低くて映像にできない状態」です。今回のように特定チャンネルだけ映らない場合は、このE201に近い状態(またはブロックノイズ)であることが多いです。
A. その部屋に来ている配線ケーブルの劣化や、壁の端子の接触不良、あるいはその部屋までの「分配器」からの距離が遠く、電波が弱まっている(減衰している)可能性があります。
まとめ
今回は、テレビの4チャンネルなど特定の局だけが映らないトラブルについて、徹底的に解説しました。
- まずは再起動、再スキャン、ケーブル抜き差しを試す。
- レコーダー経由の配線や、アッテネーター設定も見落とさずに確認する。
- 特定チャンネルだけ映らないのは、その周波数の「受信レベル」が低下しているから。
- アンテナレベルを確認し、基準値以下なら設備不良の可能性大。
- テレビが古い(8年以上)場合は、修理より買い替えを検討する。
「映らない!」と焦る前に、まずはこの記事の手順を一つずつ落ち着いて試してみてください。
意外なほどあっさりと、いつもの番組が戻ってくるかもしれませんよ。


