「いつも通りテレビをつけたら、突然画面が真っ暗に…。でも、なぜか音だけははっきりと聞こえる…。」
そんな予期せぬトラブルに、どうしていいか分からず焦ってしまいますよね。
「もしかして、もう壊れた?修理に出さないとダメ?」「修理って、一体いくらかかるんだろう…」と、次から次へと不安が押し寄せてくるのではないでしょうか。
この記事では、急にテレビ画面が映らなくなった(音は出る)という状況でお困りのあなたのために、その原因から自分で簡単にできる対処法、さらには気になる修理費用まで、網羅的に解説していきます。
この記事を最後まで読めば、あなたのテレビが映らない原因を突き止め、ご自身の状況に合った最適な解決策を見つけ出すことができます。
まずは落ち着いて、できることから試していきましょう。
【まず試して!】テレビ画面が映らない時に自分でできる7つの対処法
専門業者に連絡する前に、まずはご自身で試せる簡単な対処法があります。
意外と単純なことで症状が改善するケースも多いので、上から順番に試してみてくださいね。
1. テレビ本体の電源プラグを抜き差しする
最も基本的で、かつ効果的な方法がテレビの再起動です。
テレビ内部のシステムが一時的なエラーを起こしている場合、リセットすることで正常に戻ることがあります。
- テレビの電源をリモコンで切る。
- テレビ本体の電源プラグをコンセントから抜く。
- そのまま2〜3分ほど待つ。
- 再度、電源プラグをコンセントに差し込む。
- リモコンで電源を入れて、画面が映るか確認する。

2. ケーブルの接続を確認する
レコーダーやゲーム機などを繋いでいる場合、それらのケーブルが緩んでいたり、抜けかかっていたりすることが原因かもしれません。
テレビ本体と、接続している全ての周辺機器のケーブル(HDMIケーブル、アンテナケーブルなど)が、それぞれの端子にしっかりと奥まで差し込まれているか確認してください。
一度抜いてから、もう一度しっかりと差し込んでみるのも有効です。
3. 周辺機器の電源をオフにする
Blu-rayレコーダーやゲーム機、サウンドバーといった周辺機器が原因で、テレビの映りに影響が出ているケースもあります。
一度、接続している全ての周辺機器の電源を切ってみましょう。
それでテレビ画面が正常に映るようであれば、周辺機器のいずれかが不具合を起こしている可能性が高いです。
一つずつ電源を入れながら、原因となっている機器を特定しましょう。
4. チャンネルを再設定(再スキャン)する
放送電波の状況が変わり、チャンネル情報がうまく受信できていない可能性も考えられます。
リモコンの「メニュー」や「設定」ボタンから、「チャンネル設定」を選び、「再スキャン」や「初期スキャン」を実行してみてください。
操作方法はメーカーによって異なるため、取扱説明書を確認しながら進めるのがおすすめです。
5. リモコンの電池交換・リセット
「画面が映らない」のではなく、リモコンの信号がテレビに届いておらず「電源が入らない」「入力切替ができていない」という可能性もあります。
リモコンの電池を新しいものに交換してみましょう。
また、リモコン自体が一時的に不具合を起こしていることもあります。その場合は、電池を一度全て抜き、数分待ってから再度セットすることでリセットできます。
6. B-CASカードを抜き差しする
地上デジタル放送やBS/CS放送が映らない場合、B-CASカード(またはminiB-CASカード)の接触不良が原因かもしれません。
以下の手順で、B-CASカードを一度抜き差ししてみてください。
- テレビの電源を切る。
- テレビの背面や側面にあるB-CASカードを、ツメを折らないようにゆっくりと引き抜く。
- カードのICチップ部分(金色の部分)を、乾いた柔らかい布で優しく拭く。
- カードの向きを間違えないように、奥までしっかりと差し込む。
- テレビの電源を入れ、映るか確認する。

7. テレビ本体の主電源で再起動する
リモコンではなく、テレビ本体についている主電源ボタンで操作を試してみましょう。
主電源ボタンで電源を切り、数分待ってから再度入れてみることで、リモコンの不具合との切り分けができます。
主電源ボタンの位置は機種によって異なりますが、テレビの側面や下部、背面にあることが多いです。
テレビの画面が映らない・音は出る原因は?考えられる5つの可能性
上記の対処法を試しても症状が改善しない場合、テレビ本体の部品が故障している可能性があります。
ここでは、専門的な修理が必要となる主な原因を5つ解説します。
1. バックライトの故障・寿命
液晶テレビの場合、最も多い原因の一つがバックライトの故障です。
液晶テレビは、映像を映し出す液晶パネルの後ろから「バックライト」という光を当てることで画面を明るく見せています。
このバックライトが切れてしまうと、映像自体は作られていても、光がないために画面が真っ暗に見えてしまうのです。
懐中電灯などで画面を斜めから照らしてみると、うっすらと映像が映っているのが確認できる場合は、バックライトの故障が濃厚です。
2. 液晶パネル・有機ELパネルの故障
映像を直接作り出す「液晶パネル」または「有機ELパネル」そのものが故障しているケースです。
画面に線が入る、色がおかしいといった症状から始まり、最終的に真っ暗になってしまうこともあります。
パネル自体の交換は非常に高額になるため、買い替えを検討した方が良い場合が多いです。
3. 内部基盤の不具合
テレビの頭脳部分にあたる「T-CON基盤」や「メイン基盤」といった内部の電子回路が故障している可能性もあります。
映像信号を処理する部分に問題が起きると、音声は正常でも映像だけが出力されなくなります。
落雷による過電流や、長年の使用による経年劣化が原因となることが多いです。
4. ケーブルの接触不良・断線
先ほどの対処法でも触れましたが、ケーブルの「内部断線」も考えられます。
見た目には問題がなくても、ケーブル内部で線が切れてしまっていると、正常に信号を送ることができません。
もし予備のHDMIケーブルなどがあれば、交換して試してみることで原因を特定できる場合があります。
5. アンテナレベルの低下
特定のチャンネルだけが映らない、または「E202」などのエラーコードが表示される場合は、アンテナからの電波が弱まっている可能性があります。
悪天候(大雨や強風)の影響でアンテナの向きがズレてしまったり、アンテナケーブルの接続部分が劣化したりしていることが原因です。
リモコンの設定画面から「アンテナレベル」を確認し、基準値を下回っている場合はアンテナの調整や修理が必要です。
【費用はいくら?】テレビ修理にかかる料金相場と期間
自分で対処しても直らないとなると、次に気になるのは「修理にいくらかかるのか?」という費用面ですよね。
ここでは、修理内容別の費用相場と、修理にかかる期間の目安をご紹介します。
修理内容別の費用相場
テレビの修理費用は、故障箇所とテレビのサイズによって大きく変動します。
故障箇所 | 費用相場の目安 | 主な症状 |
---|---|---|
バックライト交換 | 20,000円 ~ 60,000円 | 音は出るが画面が暗い、うっすら映る |
液晶パネル交換 | 50,000円 ~ 200,000円以上 | 画面が割れている、線が入る、真っ暗 |
内部基盤の交換 | 25,000円 ~ 70,000円 | 電源が入らない、画面が映らない |
電源部分の修理 | 15,000円 ~ 40,000円 | 電源が入らない、すぐに切れる |
特に、液晶パネルの交換は非常に高額になりがちで、新品のテレビが買えてしまうほどの費用がかかることも珍しくありません。
メーカー保証は使える?
購入から1年以内(メーカーによっては3年などの長期保証付きの場合も)であれば、メーカー保証の対象となり、無償で修理してもらえる可能性があります。
ただし、落下や水濡れなど、ご自身の過失による故障は保証対象外となるので注意が必要です。
まずは保証書の期間を確認してみましょう。
修理にかかる期間の目安
修理期間は依頼先や修理内容、部品の在庫状況によって異なります。
- 出張修理でその場で直る場合:即日
- 部品の取り寄せが必要な場合:数日~1週間程度
- 工場での預かり修理になる場合:1週間~3週間程度
夏休みやお盆、年末年始などは修理の依頼が混み合い、通常より時間がかかる傾向にあります。
どこに頼む?テレビの修理依頼先とそれぞれのメリット・デメリット
テレビの修理を依頼できるのは、主に「メーカー」「家電量販店」「地域の修理業者」の3つです。
それぞれの特徴を理解し、ご自身に合った依頼先を選びましょう。
1. メーカー
お使いのテレビを製造したメーカーに直接修理を依頼する方法です。
- メリット:純正部品で修理してくれる安心感がある。製品知識が豊富で、的確な診断が期待できる。
- デメリット:修理費用が比較的高額になる傾向がある。保証期間が過ぎていると、出張費だけでも費用がかかる。
2. 家電量販店
テレビを購入した家電量販店に修理を依頼する方法です。
- メリット:購入店であれば話がスムーズに進む。延長保証に加入している場合は、窓口として対応してくれる。ポイントが使える場合もある。
- デメリット:実際に修理を行うのはメーカーや提携業者であるため、仲介手数料が上乗せされることがある。
3. 地域の修理業者
インターネットなどで探せる、地域の電器店や専門の修理業者です。
- メリット:メーカー修理よりも費用が安い場合がある。フットワークが軽く、迅速に対応してくれることがある。
- デメリット:業者によって技術力や対応に差がある。信頼できる業者を見極める必要がある。悪質な業者もいるため注意が必要。
修理と買い替え、どっちがお得?判断する3つのポイント
高額な修理費用がかかる場合、修理して使い続けるべきか、いっそのこと新しいテレビに買い替えるべきか、悩んでしまいますよね。
ここでは、後悔しないための判断ポイントを3つご紹介します。
1. テレビの使用年数(寿命)
まず考えるべきは、お使いのテレビを何年使っているかです。
内閣府の消費動向調査によると、カラーテレビの平均使用年数は約10年と言われています。
もし7~8年以上使用しているテレビであれば、修理してもまた別の箇所が故障するリスクがあります。
この場合は、修理よりも買い替えを検討する良いタイミングかもしれません。

2. 修理費用と新品購入価格の比較
修理の見積もり額と、同等サイズの新しいテレビの価格を比較してみましょう。
例えば、修理費用が5万円かかるとします。
一方で、最新の4Kテレビが7万円で購入できるとしたら、どうでしょうか?
修理費用が新品テレビの価格の半分を超えるようなら、買い替えを検討する価値は十分にあると言えるでしょう。
3. 最新機能や省エネ性能への魅力
最近のテレビは、画質や音質が向上しているだけでなく、多くの便利な機能を搭載しています。
- 高精細な4K・8K画質
- 臨場感あふれる立体音響
- ネット動画(YouTubeやNetflixなど)を手軽に楽しめるスマートテレビ機能
- 優れた省エネ性能による電気代の節約
新しいテレビに買い替えることで、こうした最新技術の恩恵を受けられるというメリットも考慮に入れてみてはいかがでしょうか。
「どんなテレビに買い替えたらいいか分からない…」という方は、こちらの記事も参考にしてみてくださいね!
最新のおすすめテレビや、あなたに合ったテレビの選び方を詳しく解説しています。
まとめ:テレビが映らないトラブルは冷静に対処しよう
今回は、突然テレビの画面が映らなくなり、音だけが出るというトラブルの原因と対処法、修理費用について解説しました。
最後に、この記事のポイントを振り返ってみましょう。
- まずは慌てずに、自分でできる7つの対処法(電源プラグの抜き差し、ケーブル確認など)を試してみる。
- それでも直らない場合、原因はバックライトや内部基盤の故障の可能性が高い。
- 修理費用の相場は故障箇所によるが、パネル交換は高額になりやすい。
- 使用年数が7年以上、または修理費用が新品価格の半分を超える場合は、買い替えも有力な選択肢となる。
予期せぬテレビの故障は、焦りや不安を感じるものです。
しかし、原因と対処法を知っておけば、冷静に、そして最適な行動を取ることができます。
まずはご自身でできることを試し、必要であれば修理の見積もりを取って、修理と買い替えをじっくり比較検討してみてください。
この記事が、あなたのテレビトラブル解決の一助となれば幸いです。
【参考資料】