「急にアルファベットしか打てなくなった」「ひらがな入力に戻す方法がわからない」と焦っていませんか?
作成中の書類やメールがある時に限って、入力トラブルは起きるものです。でも安心してください。そのほとんどは、キーボードの誤操作による設定変更が原因であり、すぐに直すことができます。
この記事では、パソコンでひらがな入力に切り替える基本から、どうしても直らない時の対処法までを網羅的に解説します。
これを読めば、今のトラブルを解決し、今後同じことが起きても一瞬で対応できるようになります。
ひらがな入力に切り替える基本操作
まずは、もっとも一般的な「日本語が打てなくなった状態」を直すための基本操作を紹介します。Windowsをお使いであれば、まずはここから試してください。
「半角/全角」キーで戻す方法
Windowsパソコンの場合、キーボードの左上にある「半角/全角」キーが切り替えスイッチです。
このキーを1回押すごとに、「日本語入力(ひらがな)」と「半角英数(アルファベット)」が交互に切り替わります。
- キーボード左上の「半角/全角」キー(「漢字」と書かれている場合もあり)を押す。
- 画面右下を確認し、マークが「A」から「あ」に変われば成功。
マウスで画面上の「あ」を選ぶ
キーボードを押しても反応がない場合、またはキーの位置がわからない場合は、画面上の操作で確実に切り替えることができます。
- 画面右下のタスクバー(時計の近く)にある「A」という文字をクリックする。
- 右クリックではなく、左クリックでOK。
- アイコンが「あ」に変われば、ひらがな入力モード完了。
もしアイコンを右クリックした場合は、表示されるメニューの中から「ひらがな」を選んでください。

覚えておくと便利なショートカット
作業効率を上げるために、マウスを使わずにキーボードだけで入力モードを切り替えるショートカットも覚えておきましょう。
Windowsの切り替えキー一覧
「半角/全角」キー以外にも、以下のキー操作で日本語入力を呼び出せます。
| ショートカット | 動作 |
|---|---|
| カタカナ ひらがな ローマ字 | キーボード右下。押すだけで日本語入力ONになる機種が多い |
| Alt + ` (バッククォート) | 日本語入力と英字入力の切り替え |
| Caps Lock + Shift | 大文字固定(Caps Lock)の解除 |
特に「カタカナ ひらがな ローマ字」キーは、現在の状態に関係なく「日本語入力」に強制的にしてくれる便利なキーです。
Macの場合の切り替え方法
Macをお使いの方は、Windowsとはキー配置が異なります。
- 「かな」キー:スペースキーの右側。押すと日本語入力になります。
- 「英数」キー:スペースキーの左側。押すと英字入力になります。
Macは「かな」を押せば確実に日本語になるため、迷うことが少ないのが特徴です。
入力できない時の原因と解決策7選
「基本操作をしても直らない」「ひらがなにならない」という場合は、以下の7つの原因のいずれかに該当している可能性が高いです。上から順に試してみてください。
1. Caps Lockがかかっている
アルファベットが大文字で固定されてしまう場合は、「Caps Lock(キャプスロック)」機能がオンになっています。
解除するには、「Shift」キーを押しながら「Caps Lock」キーを押してください。キーボードのランプが消えれば解除成功です。
2. NumLockで数字になってしまう
キーボードの右側(テンキーがない機種など)を押すと数字が出てしまう場合は、「NumLock(ナムロック)」がオンになっています。
「NumLock」キーを押すか、「Fn」キー + 「NumLock」キーを同時に押して解除しましょう。
3. 特定のアプリのみ再起動する
Wordやブラウザ(Chromeなど)など、特定のソフトでのみ日本語が打てないケースがあります。これはアプリ側の一時的な不具合です。
そのアプリを一度「×」ボタンで閉じて、再度開き直してみてください。
4. パソコン本体を再起動する
もっとも確実で強力な解決策です。システム内部で日本語入力ソフト(IME)がフリーズしている場合、再起動ですべてリセットされます。

5. IME(言語バー)の設定を確認
画面右下に「あ」や「A」のアイコン自体がない場合です。以下の手順で表示させます。
- 「スタート」→「設定(歯車)」→「時刻と言語」を開く。
- 「言語と地域」を選択し、日本語が含まれているか確認する。
- 「Microsoft IME」などの入力ソフトが有効かチェックする。
6. キーボードレイアウトの不一致
「@」を押したのに「[」が出るなど、記号の配置がおかしい場合は、キーボードの種類が誤認識されています。
設定の「言語と地域」から「キーボードレイアウト」を確認し、「日本語キーボード(106/109キー)」になっているか確認してください。「英語キーボード(101/102キー)」になっていると正しく入力できません。
7. フィルターキー機能をオフにする
キーを長く押さないと反応しない場合、「フィルターキー機能」がオンになっているかもしれません。
「設定」→「アクセシビリティ」→「キーボード」から、フィルターキー機能がオフになっているか確認しましょう。
「かな入力」になってしまった時の戻し方
「A」を押したら「ち」と表示されるなど、キーボードの刻印通りに入力されてしまう現象です。これは「ローマ字入力」ではなく「かな入力」モードになっています。
ショートカットで素早く戻す
以下のキーを同時に押すことで、ローマ字入力とかな入力を切り替えられます。
- 「Alt」キー + 「カタカナ ひらがな ローマ字」キー
画面に「ローマ字入力/かな入力」の確認メッセージが出たら、「はい」を選択して元に戻しましょう。
設定画面から変更する手順
ショートカットで直らない場合は、タスクバーから設定します。
- 画面右下の「あ」を右クリックする。
- 「ローマ字入力/かな入力」の項目にカーソルを合わせる。
- 「ローマ字入力」を選択する。
よくある質問(Q&A)
記事のまとめとして、ひらがな入力に関してよくある疑問をQ&A形式で解説します。
A. はい、基本的な「半角/全角」キーでの切り替えやショートカット操作はWindows 10もWindows 11も共通です。ただし、詳細な設定画面のデザインは多少異なる場合があります。
A. 設定の問題であれば買い替えても直りません。ただし、「特定のキーだけ反応しない」など物理的な故障が疑われる場合は、買い替えが必要です。まずは他のPCに繋いでみるなどして確認しましょう。
A. 予測変換のデータが破損している可能性があります。IMEの設定から「学習情報の消去」を試すか、Microsoft IMEを一度「以前のバージョン」に戻すことで改善することがあります。
まとめ
パソコンでひらがな入力ができなくなった場合の対処法について解説しました。
重要なポイントを再確認しましょう。
- 基本は「半角/全角」キーで切り替える。
- キーが反応しない時はマウスでタスクバーの「A」をクリック。
- 大文字固定ならShift + CapsLockで解除。
- どうしても直らない時はパソコンを再起動する。
入力トラブルの多くは、ふとした拍子にキーを押してしまったことが原因です。故障ではありませんので、焦らずに今回紹介した方法を一つずつ試してみてください。
スムーズな入力環境を取り戻し、快適に作業を進めましょう。


