いつも通りテレビをつけたら、「なぜか1チャンネルしか映らない…」。
楽しみにしていたドラマや好きな番組が見られないと、本当に困ってしまいますよね。
「テレビが故障したのかな?」「修理に出さないとダメ?」と焦ってしまうかもしれませんが、少し待ってください。
実は、テレビが1チャンネルしか映らないというトラブルは、意外と簡単なことで直るケースが多いんです。
この記事では、テレビが1チャンネルしか映らない原因から、誰でも自分でできる直し方まで、専門用語をさけて分かりやすく徹底解説します。
落ち着いて一つずつ確認していけば、きっと解決策が見つかるはずです。
快適なテレビライフを取り戻すために、さっそく原因を探っていきましょう。
まずは落ち着いて!テレビが1チャンネルしか映らない主な原因は?
テレビが1チャンネルしか映らない時、考えられる原因は一つではありません。
アンテナの問題、ケーブルの接続不良、テレビ本体の設定ミスなど、様々な要因が考えられます。
まずは、ご自宅の状況がどれに当てはまるのか、簡単なチェックリストで確認してみましょう。
原因特定かんたんチェックリスト
- □ 天候は悪くないか?(強風や大雨など)
- □ 最近、テレビ周りの配線をいじったり、掃除をしたりしたか?
- □ 引っ越してきたばかり、または部屋の模様替えをしたばかりか?
- □ テレビに「E201」「E202」などのエラーコードが表示されているか?
- □ 集合住宅(アパート・マンション)に住んでいるか?
これらの項目に一つでも当てはまる場合は、それが原因のヒントになるかもしれません。
考えられる5つの主な原因
テレビが1チャンネルしか映らない場合、主に以下の5つの原因が考えられます。
- テレビ本体の一時的な不具合や設定ミス
- B-CAS(ビーキャス)カードの接触不良や不具合
- アンテナケーブルの抜け・緩み・断線
- アンテナの受信レベル低下(電波不足)
- 周辺機器(レコーダーなど)の影響
原因が分かれば、対処は難しくありません。
次の章から、具体的な直し方を簡単なステップ順に解説していきます。
自分でできる!テレビが1チャンネルしか映らない時の直し方【簡単ステップ】
ここからは、いよいよ具体的な直し方を解説します。
お金もかからず、誰でもすぐに試せる簡単な方法から順番に紹介するので、ぜひ上から試してみてください。

ステップ1:テレビの再起動とチャンネルの再スキャン
まず最初に試してほしいのが、テレビ本体の再起動(リセット)です。
パソコンやスマートフォンの調子が悪い時に再起動するのと同じで、テレビも内部のプログラムが一時的に不具合を起こしている場合があります。
再起動することで、この不具合が解消されることがよくあります。
テレビの再起動手順
- テレビ本体の主電源を切る。
- テレビの電源プラグをコンセントから抜く。
- そのまま2〜3分ほど待つ。(放電させるために重要です)
- 電源プラグをコンセントに差し込む。
- テレビの主電源を入れて、正常に映るか確認する。
再起動しても状況が変わらない場合は、次に「チャンネルの再スキャン(再設定)」を試しましょう。
引っ越しや地域の放送局の変更などがあった場合に、テレビがチャンネル情報を正しく取得できていない可能性があります。
チャンネルの再スキャン手順
メーカーによって操作方法は若干異なりますが、基本的な流れは同じです。
- リモコンの「メニュー」や「設定」ボタンを押す。
- 設定項目から「チャンネル設定」や「放送受信設定」などを選ぶ。
- 「地上デジタル自動設定」や「チャンネルスキャン」を選択し、実行する。
スキャンには数分かかる場合があります。完了したら、全てのチャンネルが映るか確認してください。
ステップ2:B-CASカードの確認
テレビの側面や背面に挿入されている「B-CASカード」の接触不良も、よくある原因の一つです。
このカードが正しく認識されていないと、番組を正常に視聴できません。

B-CASカードの確認手順
- テレビの電源を切り、電源プラグをコンセントから抜く。
- B-CASカードをテレビからゆっくりと引き抜く。
- カードの裏面にある金色のICチップ部分を、乾いた柔らかい布(メガネ拭きなど)で優しく拭く。
- カードを「カチッ」と音がするまで、奥までしっかりと差し込む。(向きに注意してください)
- 電源プラグをコンセントに差し込み、テレビの電源を入れて確認する。
ステップ3:アンテナケーブルの接続確認
意外と見落としがちなのが、アンテナケーブルの接続不良です。
掃除の際に足が引っかかったり、テレビの裏で緩んでしまったりすることがあります。
壁のアンテナ端子からテレビの「地上デジタル入力」または「UHF入力」端子まで、ケーブルがしっかり接続されているか確認しましょう。
確認するポイント
- 壁のアンテナ端子:ケーブルがしっかり差し込まれているか?
- テレビの入力端子:ケーブルがしっかり差し込まれているか?
- ケーブルの途中:踏まれたり、家具の下敷きになったりして、断線していないか?
- 分配器や分波器:使用している場合、そこでの接続も緩んでいないか?
ステップ4:アンテナレベルの確認
「アンテナレベル」とは、テレビが受信している電波の強さのことです。
このレベルが低いと、ノイズが入ったり、特定のチャンネルが映らなくなったりします。
アンテナレベルは、テレビの設定画面から確認できます。
アンテナレベルの確認手順
- リモコンの「メニュー」や「設定」ボタンを押す。
- 「放送受信設定」や「アンテナ設定」などの項目を選ぶ。
- 「アンテナレベル」や「受信強度」といった項目を選択して確認する。
メーカーが推奨するアンテナレベルの目安はありますが、一般的に緑色で表示される範囲や、数値が50以上あれば良好とされています。
もしアンテナレベルが著しく低い場合は、アンテナの向きがズレていたり、アンテナ自体に問題がある可能性があります。
ステップ5:周辺機器の影響を確認する
Blu-rayレコーダーやゲーム機、サウンドバーなどの周辺機器が、テレビの映りに影響を与えることがあります。
原因を切り分けるために、一度これらの機器をテレビから取り外してみましょう。
- テレビに接続されている全ての周辺機器(レコーダー、ゲーム機など)のHDMIケーブルやアンテナケーブルを外す。
- 壁のアンテナ端子とテレビを直接アンテナケーブルで接続する。
- この状態で、全てのチャンネルが映るか確認する。
この状態で正常に映る場合は、外した周辺機器のいずれか、またはそれらを接続していたケーブルに問題がある可能性が高いです。
【状況別】特定のチャンネルだけ映らない場合の対処法
「全部ではなく、特定のチャンネルだけが映らない」というケースもありますよね。
その場合は、原因が少し絞り込めるかもしれません。
地デジの特定のチャンネルだけ映らない場合
地上デジタル放送は、各チャンネルで使われている電波の周波数帯が異なります。
お住まいの地域やアンテナの性能によっては、特定のチャンネルの電波だけをうまく受信できていない可能性があります。
この場合、アンテナレベルを確認すると、映らないチャンネルだけ数値が低くなっているはずです。
対処法としては、アンテナの向きを微調整するか、電波を増幅する「ブースター(増幅器)」を設置することで改善される場合があります。
アパート・マンションなど集合住宅の場合の注意点
アパートやマンションなどの集合住宅では、屋上に設置された共同アンテナから各部屋に電波が分配されています。
もし、これまで紹介した対処法を全て試しても直らない場合、建物全体のアンテナ設備や配線に問題が起きている可能性があります。
自分だけで解決するのは難しいため、大家さんや管理会社に連絡して、他の部屋でも同様の症状が出ていないか確認してもらいましょう。

何を試しても直らない…故障かも?と思ったら
ここまで紹介した方法を全て試しても、残念ながら症状が改善しない場合もあります。
その場合は、テレビ本体やアンテナの故障が考えられます。
修理を依頼する場合の費用相場と連絡先
テレビの修理は、購入した家電量販店やメーカー、または街のアンテナ専門業者に依頼できます。
原因がテレビ本体にある場合は、メーカーや購入店へ。
原因がアンテナにある場合は、アンテナ専門業者へ連絡するのが一般的です。
費用は原因や部品交換の有無によって大きく異なりますが、一般的な目安は以下の通りです。
- テレビ内部の基盤修理:20,000円〜50,000円
- アンテナの方向調整:8,000円〜15,000円
- アンテナ本体の交換:30,000円〜60,000円
テレビの寿命かも?買い替えを検討するタイミング
お使いのテレビが古い場合、修理ではなく買い替えを検討するのも一つの選択肢です。
一般的に、液晶テレビの寿命は7年〜10年と言われています。
使用年数が長く、修理費用が高額になる場合は、新しいテレビに買い替えた方が長期的に見てお得なケースも少なくありません。
最新のテレビは、省エネ性能が向上しているだけでなく、4K対応の高画質モデルや、インターネット動画サービスが楽しめるスマートテレビなど、機能も大幅に進化しています。
よくある質問(Q&A)
最後に、テレビが1チャンネルしか映らないトラブルに関する、よくある質問にお答えします。
Q. 業者を呼ぶ前に確認すべきことは?
A. まずはこの記事で紹介した「自分でできる5つのステップ」を必ず試してください。特に「テレビの再起動」と「ケーブルの再接続」で直るケースが非常に多いです。また、集合住宅の場合は、管理会社への連絡が先決です。
Q. 突然「E201」「E202」などのエラーコードが出た場合は?
A. 「E201」は電波の強度が低下している状態、「E202」は電波を受信できていない状態を示します。どちらもアンテナレベルの低下が原因です。悪天候が原因で一時的に表示されることもありますが、続く場合はアンテナの向きやケーブルの接続を確認してください。
Q. 引っ越し後に1チャンネルしか映らなくなった場合は?
A. 引っ越し先では、お住まいの地域に合わせた「チャンネルの再スキャン」が必須です。また、ケーブルの接続が正しく行われているかも改めて確認しましょう。地域によってはアンテナの種類(UHFアンテナ)が異なる場合もあります。
まとめ:落ち着いて一つずつ確認すれば、テレビはきっと直る!
今回は、テレビが1チャンネルしか映らなくなった時の原因と直し方について詳しく解説しました。
最後に、この記事の重要なポイントをもう一度おさらいしましょう。
- まずは慌てず、テレビの再起動と電源プラグの抜き差しを試す。
- 次に、B-CASカードの抜き差しとICチップの清掃を行う。
- アンテナケーブルの抜けや緩みがないか、壁とテレビの両方を確認する。
- テレビの設定画面からアンテナレベルが低下していないかチェックする。
- それでも直らない場合は、故障やアンテナの問題を疑い、専門家への相談や買い替えを検討する。
突然のトラブルは焦ってしまいますが、この記事で紹介した方法を一つずつ落ち着いて試していけば、解決の糸口が見つかるはずです。
無事に全てのチャンネルが映るようになり、あなたがまた快適なテレビライフを送れるようになることを願っています。
【参考資料】