「部屋の模様替えをしたら、テレビ線が微妙に届かない…」
「レコーダーを動かしたいけど、長いケーブルを買い直すのは高いから嫌だ」
そんな時、頼りになるのがダイソーやセリアなどの100均ショップですよね。
結論をお伝えすると、100均グッズを使えば、たった110円〜330円ほどで簡単にアンテナケーブルを延長できます。
しかし、何も知らずに買うと「繋いだのに映らない」「特定のチャンネルだけノイズが出る」といった失敗に直結することも。この記事では、「失敗しない100均アイテムの選び方」と、映らないトラブルを回避する具体的な手順を解説します。
※2025年12月23日 最新の情報に更新しました。
アンテナケーブルを100均で延長する2つの方法
100均でテレビの配線を解決するには、大きく分けて2つのアプローチがあります。現在の配線状況に合わせて選びましょう。
中継接栓(コネクタ)で繋ぐ
今あるケーブルを生かして、長さを足したい場合に最も安上がりな方法です。
- 中継接栓(中継コネクタ):2本のケーブルを接続する小さな部品
- 追加のアンテナケーブル:足りない分の長さのケーブル
この2つを用意し、既存のケーブルの先端に「中継接栓」を取り付け、そこへ新しいケーブルを繋ぎます。これなら、ケーブルを丸ごと買い替える必要がありません。
長いケーブルに買い替える
ダイソーなどの大型店では、1m〜3m程度のアンテナケーブル本体も販売されています。
もし既存のケーブルが古かったり、コネクタ接続による画質劣化が心配な場合は、必要な長さのケーブル1本に買い替えてしまうのがおすすめです。つなぎ目が減ることで、電波の損失(減衰)を防げます。

ダイソー・セリア・キャンドゥの比較表
いざ買いに行っても「売っていなかった」では時間の無駄です。主要な100均ショップの取り扱い傾向を調査しました。
| 店舗名 | 中継接栓 | ケーブル | 特徴と傾向 |
|---|---|---|---|
| ダイソー | ◎ | ◎ | 最も品揃えが豊富。1m〜2m以上のケーブルや、L型プラグなども見つかりやすい。まずはここへ。 |
| セリア | △ | 〇 | 延長コード類は多いが、テレビ用アンテナ部材は店舗による差が大きい。1m程度のケーブルは比較的ある。 |
| キャンドゥ | △ | △ | 大型店舗でないと取り扱いがない場合も。見つけたらラッキー程度に考えるのが無難。 |
確実に手に入れたいなら、ダイソーの大型店舗が圧倒的におすすめです。
失敗しない!100均のケーブルの選び方
「100均のケーブルなら何でも同じ」ではありません。間違った種類を買うと、テレビ裏のスペースに入らなかったり、画質が悪くなったりします。購入前に必ず確認すべき3つのポイントを紹介します。
端子形状(L型かストレートか)
ケーブルの先端(プラグ)には2種類の形があります。
- L型プラグ:壁に沿ってスッキリ配線できる。テレビ裏が狭い場合に必須。
- ストレート型:一般的で挿しやすいが、後ろに出っ張るためスペースが必要。
テレビを壁ギリギリに設置している場合は、必ず「L型プラグ」を選んでください。
ケーブルの太さ(2.5Cと4C)
パッケージをよく見ると「2.5C」や「4C」といった記号が書かれています。これはケーブルの太さを表します。
- 2.5C(細い):取り回しは楽だが、電波が減衰しやすくノイズに弱い。
- 4C(太い):一般的。電波の損失が少なく安定している。
100均ではコスト削減のため「2.5C」などの細いケーブルが多いですが、もし選べるなら太いタイプ(4Cに近いもの)を選ぶ方が失敗は少なくなります。
BS/CS対応の表記
最も重要なのがここです。パッケージに「地デジ専用」と書かれている場合、BS/CS放送や4K放送は映らない可能性が高いです。
BSやスカパー!を見る予定がある方は、「BS/CS対応」と明記された商品を探してください。
映らない原因3つ
延長作業をした後に「テレビが映らない」「E202エラーが出る」といったトラブルが起きることがあります。主な原因は以下の3つです。
原因1:接続部分の緩みと接触不良
最も多い原因です。特に中継接栓を使う場合、接続箇所が増えるため、一箇所でも緩んでいると電波がうまく流れません。
F型接栓(ネジ式)の場合は、指で回らなくなるまで確実に締め込んでください。差し込むだけのタイプは、奥までグッと押し込む必要があります。
原因2:ケーブル品質による電波干渉
100均のケーブルは「シールド(保護膜)」が簡易的な作りになっていることが多いです。
そのため、Wi-Fiルーター、電子レンジ、スマートフォンの電波などの「外部ノイズ」を拾ってしまい、ブロックノイズが発生することがあります。
原因3:4K/8Kの高周波に対応していない
現在主流の4K/8K放送は、従来の放送よりも高い周波数を使います。100均のケーブルはこの高周波帯域に対応していないケースがほとんどです。
「地デジは映るけど、4K放送だけ映らない」という場合は、ケーブルのスペック不足が原因です。

それでも映らない時の解決策
「接続し直してもダメだった」「やはり画質を落としたくない」
そんな時は、無理に100均で頑張るよりも、家電量販店やネット通販で「S-4C-FB」規格以上の高品質ケーブルを手に入れるのが正解です。
数百円の差で、劇的に安定性が向上します。特に以下の条件に当てはまる方は、専用品への買い替えを強くおすすめします。
- 4K/8Kテレビを使用している
- BS/CS放送をよく見る
- 延長距離が3m以上になる
- Wi-Fiルーターがテレビの近くにある
Amazonで人気の「アンテナケーブル」を見る楽天市場で人気の「アンテナケーブル」を見る
よくある質問(Q&A)
A. デジタル放送なので「画質が落ちる(ぼやける)」というよりは、「映るか映らないか(ブロックノイズが出るか)」という症状が出ます。中継箇所が増えるほど電波は必ず弱くなる(減衰する)ため、できれば中継は1回までに留めるのが理想的です。
A. 非常に簡単です。ドライバーなどの工具も基本的には不要です。既存のケーブル端子に中継接栓を手で回して取り付け、反対側に新しいケーブルを取り付けるだけです。3分もあれば完了します。
A. 地デジとBSの電波を分ける「分波器」は、今のところ100均(ダイソーやセリア)ではほとんど販売されていません。構造が複雑でコストがかかるためです。分波器が必要な場合は、家電量販店やネット通販で購入しましょう。
Amazonで人気の「分波器」を見る楽天市場で人気の「分波器」を見る
まとめ:視聴環境に合わせて賢く使い分けよう
100均のアンテナケーブルや延長グッズは、コストパフォーマンス最強のアイテムですが、万能ではありません。
- 100均でOKなケース:地デジのみ視聴、距離が短い、一時的な利用
- 専用品を買うべきケース:4K/8K・BS視聴、距離が長い、ノイズを絶対に避けたい
まずは手軽な100均グッズを試してみて、もし不具合が出るようなら、迷わずしっかりとした品質のケーブルに買い替えることをおすすめします。
正しい選び方で、快適なテレビライフを取り戻してくださいね。


