「いつも通りテレビを見ていたのに、急に画面が真っ暗になってしまった…。でも、なぜか音だけは聞こえる。」
突然こんな症状が出ると、「もう壊れたの?」「修理代が高そう…」と不安になりますよね。
結論からお伝えすると、音が出ている場合は「深刻な故障」と「ボタン一つで直る誤操作」の可能性が半々です。
この記事では、家電のプロが以下の疑問にすべて答えます。
- 「故障」か「設定ミス」かを見分ける方法
- 主要4社のリセット・復旧手順
- 修理費用の相場と買い替えの判断基準
焦って業者に電話する前に、まずはこの記事の対処法を上から順に試してみてください。意外と簡単に直るかもしれませんよ。
※2025年11月22日 記事の内容を最新の情報に更新しました。
1分診断!テレビ画面が映らない原因を特定する
「画面が真っ暗」といっても、実は2つのパターンがあります。対処法を間違えないよう、まずはスマホを使って原因を特定しましょう。
スマホのライトでバックライトを確認
液晶テレビの構造上、映像を映す「バックライト(電球)」だけが切れて、音と映像データは生きているケースが非常に多いです。
- テレビの電源を入れ、音が聞こえる状態にする。
- 部屋の電気を消して暗くする。
- スマホのライト(懐中電灯)を点灯させる。
- ライトを画面に密着させ、ゆっくり動かしてのぞき込む。
診断結果
- うっすら映像が見える場合:
「バックライトの故障」または「基盤の故障」です。設定では直せないため、修理か買い替えが必要です。(費用の目安は後述) - 全く何も見えない(真っ黒)の場合:
「システムエラー」や「配線トラブル」、あるいは「誤設定」の可能性が高いです。自分で直せるチャンスがあります!

もしかして誤操作?画面オフ設定の解除方法
故障を疑う前に、一つだけ確認してほしい機能があります。それが「消画(しょうが)機能」や「映像オフ」です。
これはラジオのように音だけ楽しむための機能ですが、リモコンのボタンを無意識に押してしまっているケースが意外と多いのです。
リモコンの消画ボタンなどを探す
お使いのリモコンに、以下のようなボタンはありませんか?
- 「消画」
- 「映像オフ」
- 「画面表示」
- 「ツール」や「サブメニュー」
一度これらのボタンを押すか、リモコンの「メニュー」ボタンなどを押して、画面上に文字が表示されるか確認してください。もしメニュー画面が表示されるなら、テレビ自体は壊れていません。
メーカー別:テレビが急に映らなくなった時のリセット手順
誤操作でもない場合、テレビ内部のシステムがフリーズしている可能性があります。パソコンの再起動と同じように、「リセット操作」を行うことで劇的に改善することがあります。
メーカーごとに推奨される手順が異なるため、お使いのテレビに合わせて操作してください。
シャープ(AQUOS)はリセットボタンを押す
AQUOSは本体に専用のリセットボタンがあるモデルが多いです。
- テレビ側面の端子カバー内などにある「リセット」ボタンを探す。
- つまようじ等でカチッとするまで押す。
- ボタンがない場合は、本体の「電源ボタン」を5秒以上長押しして再起動させる。
ソニー(BRAVIA)はリモコンで再起動
BRAVIAはAndroid TVなどのOSを搭載しているため、リモコン操作が有効です。
- リモコンをテレビに向け、「電源ボタン」を長押しする(約5秒〜10秒)。
- 画面に再起動メニューが出るか、自動的に電源が落ちて再起動するまで押し続ける。
パナソニック(VIERA)は電源プラグを抜く
VIERAは放電によるリセットが推奨されています。
- 本体の電源ボタンで電源を切る。
- 電源プラグをコンセントから抜く。
- 数分間(できれば5分以上)放置して放電させる。
- プラグを差し込み、すぐに電源を入れず少し待ってからONにする。
東芝(REGZA)は本体電源を長押し
REGZAは本体ボタンでの強制リセットを行います。
- テレビ本体の「電源ボタン」を8秒〜10秒以上長押しする。
- 「リセットしました」と表示されるか、ランプの状態が変わったら手を離す。
- 自動的に再起動しない場合は、一度電源ボタンを押す。
それでも直らない!確認すべき3つの原因
リセットしても画面が真っ暗なままの場合、以下の物理的な要因を確認しましょう。
1.ケーブルの半抜けを挿し直す
「掃除の時にテレビを動かした」「ペットが裏に入り込んだ」といった後に多いのが、ケーブルの接触不良です。
特にHDMIケーブルやアンテナ線は、見た目は刺さっているように見えても、内部で接触が悪くなっていることがあります。一度完全に抜いてから、奥までグッと差し直してください。
2.外部入力の設定と機器を確認
テレビではなく、接続している「レコーダー」や「ゲーム機」が原因で画面が出ていないだけかもしれません。
- リモコンの「入力切替」ボタンを数回押して、画面が変わるか試す。
- レコーダー等の電源が入っているか確認する。
- すべての外部機器のHDMIケーブルを外し、テレビ単体でメニュー画面が出るか確認する。
3.コンセントを壁から直接取る
タコ足配線や電源タップの劣化により、テレビに必要な電圧が供給されず、画面を映すパワーが不足しているケースがあります。
一時的な確認として、テレビの電源プラグを壁のコンセントに直接差し込んで動作を確認してください。

修理費用:画面が映らない場合の料金相場
これまでの対処法で改善しない場合、残念ながらテレビ内部(パネルや基盤)の故障が確定となります。
修理に出すか、買い替えるか。判断の材料となる「修理費用の目安」をまとめました。
部品ごとの修理代金目安
| 故障箇所 | 費用の目安 | 修理期間 |
|---|---|---|
| バックライト交換 | 2万円 ~ 6万円 | 数日~2週間 |
| 電源・メイン基盤 | 2.5万円 ~ 5万円 | 即日~1週間 |
| 液晶パネル全交換 | 5万円 ~ 20万円以上 | 1週間~3週間 |
※メーカーやインチ数によって大きく変動します。
最も高額なのは「液晶パネル」自体の交換です。大型テレビの場合、新品を買うよりも修理代の方が高くなるケースが多々あります。
7年以上なら買い替えがお得な理由
修理か買い替えかで迷ったら、「使用年数」を基準にしましょう。
内閣府のデータによると、テレビの平均使用年数は約10年です。しかし、メーカーの部品保有期間(約8年)を過ぎると修理すらできなくなる可能性があります。
- 購入から5年未満:保証期間内の可能性もあり、修理がおすすめ。
- 購入から7年以上:他の部品も寿命を迎えているため、買い替えが圧倒的にお得。
最新のテレビは省エネ性能も高く、電気代の節約にもつながります。「修理代に5万円出すなら、あと少し足して新品の4Kテレビを買う」という選択が、結果的に満足度が高いことが多いですよ。
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よくある質問(Q&A)
最後に、テレビの故障トラブルでよくある質問に回答します。
基本的に、画面が映らないだけで直ちに発火することはありません。ただし、「焦げ臭いにおいがする」「異音がする」「本体が異常に熱い」といった場合は危険です。すぐに電源プラグを抜き、メーカーへ相談してください。
出張修理の場合、修理をキャンセルしても「出張診断料(3,000円~5,000円程度)」がかかるのが一般的です。持ち込み修理の場合は、見積もり無料の業者もありますので、事前に電話で確認することをおすすめします。
絶対にやめてください。昔のブラウン管テレビと違い、薄型テレビは精密機器です。叩く衝撃でバックライトが割れたり、接触不良が悪化したりして、修理費用が跳ね上がる原因になります。
まとめ:まずはライト診断とリセットを試そう
テレビの画面が映らなくなっても、音が出ているなら直る可能性は残されています。最後にポイントを整理しましょう。
- まず確認:「消画モード」になっていないかチェック。
- 原因特定:スマホのライトを当てて「バックライト故障」か判断する。
- 対処法:AQUOSやBRAVIAなど、メーカー指定のリセット操作を行う。
- 判断基準:7年以上使用しているなら、高額修理よりも買い替えを検討する。
突然のトラブルで焦ってしまう気持ちはよく分かります。ですが、まずは落ち着いてこの記事の対処法を試してみてください。
あなたのテレビが再びきれいに映るようになるか、あるいは新しいテレビとの出会いによって、より快適なリビングになることを願っています。
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参考サイト:パナソニック サポート / ソニー ブラビア サポート


