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ホームベーカリーを使った中力粉パンの人気レシピ!ふわふわに焼く5つのコツ

ホームベーカリーを使った中力粉パンの人気レシピ!ふわふわに焼く5つのコツ

「うどん用の中力粉が余っているけれど、パン作りには使えないの?」
「ホームベーカリーで焼きたいけれど、強力粉を切らしてしまった…」

そんなお悩みを抱えていませんか?

一般的にパン作りには強力粉が必須と言われていますが、実は工夫次第で、中力粉でもホームベーカリーで驚くほど美味しいパンを焼くことができます。

むしろ、「中力粉の方が歯切れが良くて好き」というファンもいるほどです。

この記事では、中力粉パンが膨らまない原因を科学的に解説し、誰でも失敗せずに「ふわふわ・もちもち」に仕上げるための5つのコツと、決定版の人気レシピをご紹介します。

これを読めば、もう粉の種類で迷うことはありません。今日から中力粉を活用して、焼きたてパンのある生活を楽しみましょう。

※2025年12月11日 記事の内容を最新の情報に更新しました。

【監修者】
大谷

家電専門ライターとして10年以上活動し、監修した記事は1万を超える。自身のサイトは月間11万PVを達成。
最新のデータや実体験を交え、分かりやすく信頼できる情報発信を心がけている。

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なぜ?中力粉だとホームベーカリーで膨らまない3つの原因

中力粉でパンを焼いた際、「高さが出ず、ずっしり重いパンになった」という失敗は非常に多いです。まずは、その原因を正しく理解することが成功への近道です。

1. グルテン(タンパク質)の量が少ない

パンが風船のようにふっくらと膨らむために最も重要な成分が「グルテン」です。
強力粉はグルテンの元となるタンパク質を約12%含みますが、中力粉は約9%前後しか含んでいません。

グルテンの膜が薄く弱いため、発酵で発生した炭酸ガスを保持する力が弱く、ガスが抜けて生地がしぼんでしまいやすいのです。

2. 水分量の調整ができていない

これが最大の失敗原因です。「強力粉のレシピ通りの水分量」で作っていませんか?

タンパク質が少ない中力粉は、強力粉に比べて吸水率(水を吸う力)が低くなります。強力粉と同じ量の水を入れると生地がベチャベチャになり、グルテンの骨格が形成されず、重力に負けて潰れてしまいます。

3. 過発酵による生地のダレ

中力粉の弱いグルテンは、長時間の過酷な発酵に耐えられません。ホームベーカリーの標準コースは強力粉向けに設定されているため、発酵時間が長すぎて、焼く前にガスが抜けてしまう(過発酵)ケースが多く見られます。

大谷
大谷
原因は「グルテンの弱さ」と「水の多さ」に集約されます。逆に言えば、水分量を減らしてグルテンを補強してあげれば、中力粉でもプロ級のパンが焼けるんですよ!

中力粉でも「ふわふわ」にする5つのコツ

中力粉の弱点を補い、ホームベーカリーで美味しいパンを焼くための5つの鉄則を伝授します。

1. 水分量を5〜10%減らす

最も効果的で簡単な対策です。強力粉用のレシピを使う場合、水を10〜20ml(約5〜10%)減らしてください。

  • 強力粉レシピの水が180mlの場合 → 160ml〜165mlからスタート

生地が適度な硬さを保つことで、弱いグルテンでも上に膨らむ力を維持できます。

2. 油脂や乳製品でコクと補強をプラス

中力粉はあっさりとした味わいになりがちです。副材料で補強しましょう。

  • バター・オリーブオイル:生地の伸展性を高め、パサつきを防ぎます。
  • 牛乳・スキムミルク:風味を良くし、焼き色を美しくします。
  • :卵黄の乳化作用で、しっとりと柔らかな食感になります。

3. 正確に計量する

パン作りは化学変化です。特にバランスが崩れやすい中力粉を使用する場合は、デジタルスケールを使って粉、水、イーストを1g単位(イーストは0.1g単位推奨)で正確に計量しましょう。

4. 夏場は「冷水」を使用する

室温が高いと過発酵になりやすく、生地がダレてしまいます。特に中力粉はダレやすいので、夏場は冷蔵庫で冷やした5℃前後の「冷水」を使うのがポイントです。逆に冬場は「ぬるま湯」を使いましょう。

5. 早焼きコースを活用する

機種によりますが、発酵時間が短い「早焼きコース」の方が、グルテンの弱い中力粉には合っている場合があります。標準コースで過発酵気味(上が凹む)になる場合は、早焼きを試してみてください。

ホームベーカリーで作る中力粉食パンの人気レシピ

これまでのポイントを網羅した、失敗知らずの基本レシピです。中力粉ならではの、歯切れが良くソフトな食感をお楽しみください。

材料(1斤分)

  • 中力粉:250g
  • 砂糖:15g(大さじ2弱)
  • 塩:4g(小さじ2/3)
  • 無塩バター:15g
  • スキムミルク:6g(大さじ1)※牛乳代用なら水と調整
  • 水:160ml(※強力粉レシピより少なめに設定)
  • ドライイースト:3g

作り方手順(ステップ・バイ・ステップ)

  1. 材料を計る
    デジタルスケールですべての材料を正確に計量します。
  2. パンケースに入れる
    水、中力粉の順に入れます。中央をくぼませてイーストを置き、塩・砂糖・バター・スキムミルクはイーストに触れないように周囲に配置します。
  3. コースを選択
    「食パンコース(標準)」を選択し、スタートボタンを押します。
  4. 生地チェック(重要)
    こねが始まってから10分後、一度蓋を開けて生地の状態を確認します。「耳たぶくらいの硬さ」でひとつにまとまっていれば成功です。ベタベタしている場合は強力粉(なければ中力粉)を小さじ1ずつ足します。
  5. 取り出し
    焼き上がったらすぐに取り出し、網の上で冷まします。
大谷
大谷
牛乳を使う場合は、水の代わりに「牛乳170ml」ほど入れてください。牛乳には固形分が含まれるため、水より少し多めにするのがコツです。焼色が濃くなり、さらに美味しくなりますよ!

中力粉・強力粉・薄力粉の違い一覧表

そもそも中力粉は他の粉とどう違うのでしょうか?それぞれの特性を理解して使い分けましょう。

種類 タンパク質含有量 特徴・食感 主な用途
強力粉 11.5〜13.0% 弾力が強い、もちもち、よく膨らむ 食パン、ピザ、餃子の皮
準強力粉 10.5〜12.5% 外はパリッ、中はもっちり フランスパン、ハード系パン
中力粉 7.5〜10.5% 歯切れが良い、しっとり、ソフト うどん、お好み焼き、菓子パン
薄力粉 6.5〜9.0% サクサク、軽い、粘りがない ケーキ、クッキー、天ぷら

中力粉で作るパンは、強力粉に比べて粘りが少なく、「サクッとして口溶けが良い」のが特徴です。サンドイッチなど、具材の味を引き立てたい場合に最適です。

(参照:農林水産省 – 小麦粉の種類と用途

アレンジ無限大!中力粉で作る人気パン3選

中力粉は「準強力粉(フランスパン用粉)」に近いタンパク質量を持っています。この特性を活かしたアレンジレシピも人気です。

1. 外はカリッ!フランスパン風食パン

砂糖と油脂を減らし、塩気を効かせたハードな食感に仕上げます。

  • 中力粉:250g
  • 塩:5g
  • 水:170ml
  • ドライイースト:2g

「フランスパンコース」で焼くと、皮がパリッとした本格的な味わいになります。

2. 栄養満点!全粒粉入りパン

全粒粉を混ぜる場合も、強力粉より中力粉の方が軽く仕上がります。

  • 中力粉:200g
  • 全粒粉:50g

残りの材料は基本レシピと同じです。香ばしい香りが食欲をそそります。

3. 本格ピザ生地

実は、ピザ生地には中力粉が最適です。強力粉よりも伸びが良く、成形しやすいため、ご家庭でも簡単にお店の味が再現できます。ホームベーカリーの「生地作りコース」を活用しましょう。

よくある質問(Q&A)

中力粉でのパン作りについて、よくある疑問をまとめました。

Q. 焼き上がったパンがカチカチに固くなりました…

水分不足の可能性があります。中力粉は水を減らすのが鉄則ですが、減らしすぎも禁物です。次回は10mlほど水を増やしてみてください。また、焼き上がってすぐに取り出さず放置すると、水分が飛んで固くなります。

Q. 中が生焼け(ネチャネチャ)になっています。

水分過多、または室温が高すぎて生地がダレています。生地が柔らかすぎて火が通っていません。水を減らすか、夏場なら氷水を使って生地温度を下げてください。

Q. 薄力粉と強力粉を混ぜて代用できますか?

可能です。「強力粉1:薄力粉1」の割合で混ぜると、中力粉に近いタンパク質量になります。「中力粉がないけど、薄力粉ならある」という時はこのブレンドを試してみてください。

まとめ:水分量を調整して美味しい中力粉パンを焼こう

いかがでしたか?中力粉でも、少しの工夫で美味しいパンが焼けることがお分かりいただけたかと思います。

最後に重要なポイントを再確認しましょう。

  • 水分量を5〜10%減らす(これが一番大切!)
  • 生地の状態をチェックする
  • 正確な計量を心がける

中力粉ならではの「しっとり・ソフト」な食感は、一度食べるとクセになる美味しさです。ぜひ今回のレシピを参考に、ご自宅にある中力粉を活用して、焼きたての香ばしいパンを楽しんでください。