「パソコンの電源は入るのに、画面が真っ暗なまま…」
「HDMI接続しても、『NO SIGNAL』や『信号なし』と表示されて消えない…」
作業を始めようとした矢先のトラブル、本当に焦ってしまいますよね。パソコン本体が故障したのかと不安になるかもしれませんが、実は「ケーブルの接触不良」や「一時的な帯電」といった簡単な原因が大半です。
この記事では、PCトラブル対応の現場でも実践されている「パソコンモニターが映らない・ノーシグナル」の解決手順を、効果が高い順に解説します。
【まず試すべき5つの解決策】
原因を調べる前に、以下の手順を上から順に試してください。これだけで8割以上のトラブルが解決します。
- モニターとPCの電源ケーブルを強く挿し直す
- HDMIケーブルを抜き差しする
- モニターの入力切替ボタンでHDMIを選び直す
- PCとモニターのコンセントを抜いて放電する
- WindowsキーとPキーで出力モードを切替える
※2025年11月25日 記事の内容を最新の情報に更新しました。
HDMIケーブルと電源を確認
モニターに「NO SIGNAL」や「信号なし」と表示される場合、モニター自体は通電しています。原因はパソコンからモニターへの通り道にあることがほとんどです。
ケーブルを奥まで挿し直す
「ささっているように見える」のが一番の落とし穴です。掃除の際などに少し引っ張られ、接触が悪くなっているケースが非常に多く見られます。
- パソコン側とモニター側のHDMIケーブルを一度完全に抜く
- 端子に息を吹きかけ、ホコリを飛ばす
- 「カチッ」と手応えがあるまで奥まで強く挿し直す

モニターの入力切替を確認
モニターにはHDMI以外にもDisplayPortなど複数の差込口があります。モニター本体のボタン(「INPUT」「入力切替」など)を押し、ケーブルを繋いでいる正しい端子が選択されているか確認しましょう。
HDMI端子が複数ある場合は「HDMI 1」と「HDMI 2」を間違えていないか、画面表示を見ながら切り替えてみてください。
パソコンの放電処置を行う
「昨日まで使えていたのに急に映らなくなった」という場合、パソコン内部に不要な電気(静電気など)が溜まる帯電が原因であることが多いです。これを逃がす「放電」を行うと、嘘のように直ることがあります。
効果的な放電の手順
放電は以下の手順で行います。所要時間は5分程度です。
- PCをシャットダウンする
- 電源ケーブル、HDMIケーブル、USB機器など全てのケーブルを抜く
- ノートPCでバッテリーが外せる場合は外す
- その状態で3分から5分放置する
- 電源ケーブルとモニターのみを繋ぎ電源を入れる
デスクトップとノートの違い
お使いのパソコンがデスクトップかノートPCかによって、チェックすべきポイントが異なります。それぞれの特性に合わせた対処法を確認しましょう。
デスクトップの接続場所
デスクトップPC、特にグラフィックボード(GPU)を搭載しているモデルでは、HDMIケーブルを挿す場所を間違えているケースが後を絶ちません。
- マザーボードの端子:縦並びのエリア。グラボ搭載機では映像が出ない
- グラフィックボードの端子:横並びのエリア。必ずこちらに接続する
誤ってマザーボード側に挿していると、PCは正常に動いている音(ファンの音など)がするのに、画面だけ「ノーシグナル」になります。
ノートPCの出力設定
Windowsの設定で「外部モニターを使わない」設定になっている可能性があります。画面が見えなくても、キーボード操作だけで強制的に設定変更が可能です。
- PC起動後、キーボードのWindowsキーとPキーを同時に押す
- 一呼吸置いて、Enterキーを押す
- 映らない場合、再度「Win+P」を押し「矢印キー下」を押し「Enter」を試す
これを数回繰り返すことで、「複製」や「拡張」モードに切り替わり、画面が映るようになることがあります。
セーフモードで起動を試す
物理的な接続に問題がない場合、パソコンの中身(ソフトウェアやドライバー)に不具合が起きている可能性があります。この場合、セーフモードでの起動を試みます。
セーフモードとは、必要最低限の機能だけでWindowsを起動する診断モードです。これで画面が映る場合、直前にインストールしたアプリや、映像を出力するプログラム(ディスプレイドライバー)が原因であると特定できます。
起動中に電源ボタン長押しで強制終了を2回繰り返すと「自動修復」画面に入り、そこからセーフモードを選択できます。
故障の切り分けと最終手段
ここまで試しても改善しない場合、パーツの故障(ハードウェアトラブル)の可能性が高まってきます。どこが壊れているのか特定しましょう。
別の機器でテストする
問題の切り分けを行うために、代替品を使ってテストを行います。
- 別のHDMIケーブルを使う:テレビのケーブルなどで映ればケーブル断線
- 別のモニターに繋ぐ:家庭用テレビに映るならモニター故障
- ゲーム機を繋ぐ:Switchなどが映らなければモニター故障
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メモリの挿し直しを試す
デスクトップPCの場合、内部のメモリが接触不良を起こすと「電源は入るが画面が出ない」状態になります。

修理か買い替えの判断基準
パソコンの平均寿命は5年〜7年と言われています。もし購入から5年以上経過している場合、数万円かけて修理しても、すぐにHDDや電源ユニットなど別の部品が壊れるリスクがあります。
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よくある質問(Q&A)
これはモニターやケーブルの故障ではなく、Windowsのシステムトラブルの可能性が高いです。「Ctrl + Alt + Delete」キーを押し、タスクマネージャーからエクスプローラーを再起動してみてください。
電源ランプは点灯しているのにメーカーロゴも出ない場合、マザーボードやメモリなど、PCの根幹部品が故障している可能性が非常に高いです。放電やメモリの挿し直しを試してもダメなら、修理か買い替えの検討が必要です。
まとめ:原因を特定し冷静に対処しよう
パソコンモニターが映らない「ノーシグナル」の原因の多くは、以下の3つに集約されます。
- HDMIケーブル等の接触不良
- PC内部の一時的な帯電
- 出力設定や入力切替のミス
「壊れた!」と諦める前に、まずは今回ご紹介した「放電」や「ケーブルの抜き差し」を落ち着いて試してみてください。意外とあっさり解決して、いつもの快適なデスクトップ画面が戻ってくるはずですよ。
