「電話勧誘で言われるがまま契約してしまったけれど、やっぱりキャンセルしたい」「気付いたら電力会社と2社契約のような状態になっていて不安」と、焦って検索していませんか?
結論から言うと、電力会社のクーリングオフはメール一本で可能です。法改正により、面倒なハガキ郵送は必須ではなくなりました。
しかし、メールを送った後の「その後」の流れや、一時的に契約が重複して見える「2社契約」の状態を正しく処理しないと、思わぬトラブルに発展することも。
この記事では、確実に契約を解除するためのメール文面テンプレートや、手続き後の流れ、二重契約の解決策を徹底解説します。
読み終える頃には、今の不安がすっきりと解消され、正しい状態で電気を使えるようになります。
電力会社のクーリングオフはメールでできる?法改正の真実
「クーリングオフ=ハガキ(書面)」というイメージが強いですが、現在はルールが変わっています。まずは法的な根拠と、具体的な手続き方法を見ていきましょう。
2022年の法改正で「メール・Web」通知が可能に
2022年6月1日に施行された「改正特定商取引法」により、訪問販売や電話勧誘販売におけるクーリングオフの手続きが、従来の書面に加えて電子メールやWebフォームなどの「電磁的記録」でも行えるようになりました。(参照:消費者庁 特定商取引法ガイド)
これにより、電力会社の契約においても以下の方法で通知すれば、法的にクーリングオフが成立します。
- 電力会社の公式サイトにある「お問い合わせフォーム」
- 電力会社の代表メールアドレス(info@~など)
- (用意されている場合)クーリングオフ専用フォーム

【コピペOK】クーリングオフ通知メールのテンプレート
メールで送る場合、必要な情報が不足していると手続きが遅れる可能性があります。以下のテンプレートをコピーして、必要事項を埋めて送信してください。
| 件名 | 契約解除通知書(クーリング・オフ申出) |
|---|---|
| 本文 | 〇〇電力株式会社 御中
以下の契約につき、特定商取引法に基づき契約の解除(クーリング・オフ)を通知します。 【契約情報】 【契約者情報】 本契約に伴う供給契約および関連契約をすべて直ちに解除してください。 以上 |
送信後は、必ず「送信済みメール」を保存するか、Webフォームの場合は「送信完了画面のスクリーンショット」を撮って保存してください。これが法的効力を持つ証拠となります。
手続きの「その後」はどうなる?電気は止まる?
クーリングオフの通知を出した後、具体的に何が起きるのか、時系列で「その後」の流れを解説します。「いきなり電気が止まるのでは?」という心配は無用です。
パターンA:切り替え工事前(供給開始前)の場合
まだ新しい電力会社からの電気が来ていない(スマートメーターの交換工事などもまだの)段階であれば、手続きは非常にシンプルです。
- メール送信:クーリングオフ通知を送る。
- 受付確認:数日以内に電力会社から「キャンセルを承りました」というメールや手紙が届く。
- 完了:これだけで手続き完了です。今使っている電力会社との契約がそのまま続きます。
パターンB:切り替え完了後(すでに供給開始済み)の場合
すでに新しい電力会社に切り替わってしまった後にクーリングオフした場合も、電気が止まることはありません。
- メール送信:クーリングオフ通知を送る。
- 元の会社へ連絡:「意図せぬ契約だったのでクーリングオフしました。元の契約に戻してください」と、以前使っていた電力会社(または別の希望する会社)に連絡し、再契約の申し込みをします。
- 自動切り替え:手続きが進むと、送配電ネットワーク上で自動的に契約先が戻ります。この間、電気は絶え間なく供給され続けます。
自分から「解約」してはいけません
元の会社に戻る手続きが完了する前に、クーリングオフした会社への怒りから「解約手続き(給電停止)」をしてしまうと、電気が止まるリスクがあります。クーリングオフの通知を出した後は、次の会社の契約が決まるまで待機するか、指示に従ってください。
電力会社の2社契約状態の正体と解決策
「確認したら、元の会社と新しい会社の2社と契約している状態になっている」というケースがあります。これは物理的に電気が2箇所から来ているわけではなく、事務処理上の問題です。
2社契約(二重契約)が発生する原因
通常、電力会社の切り替えは「スイッチング」というシステムで自動的に行われ、重複は起きません。しかし、以下のようなケースで「2社契約」に見える状態が発生します。
- 名義の不一致:夫名義で契約していたのに、妻名義で新規申し込みをしてしまい、システムが「別世帯の新規契約」と誤認した。
- 引っ越し時のミス:前の住人が契約を残したまま退去し、そこに新規で申し込んでしまった。
- 解約処理の遅れ:事務的なタイムラグで、一時的に両方のマイページで「契約中」と表示されている。
本当に二重契約か確認する方法
「2社から請求が来るのでは?」と不安な場合、確実な確認方法があります。それは、地域の「送配電事業者」に問い合わせることです。
送配電事業者(東京電力パワーグリッド、関西電力送配電など)は、どの家がどの小売電気事業者と契約しているかを一元管理しています。ここに電話をし、自分の住所(供給地点特定番号)を伝えれば、「現在有効な契約はどこか」を教えてくれます。
二重払いは発生する?
基本的には、電気の使用量(従量料金)が二重に請求されることはありません。メーターは一つだからです。
ただし、契約が重複している期間の「基本料金」だけは、日割りで両社から発生する可能性があります。クーリングオフが成立すれば、その期間の費用も「なかったこと」にできる(または全額返金される)のが原則ですので、不当な請求があれば断固として支払いを拒否しましょう。

8日を過ぎてしまった場合の対処法
「契約書面を受け取ってから8日」というクーリングオフ期間を過ぎてしまった場合でも、絶望する必要はありません。
新電力の多くは「解約金0円」
近年、多くの新電力会社(Looopでんき、楽天でんき等)は、契約期間の縛りなし・解約金0円としています。
つまり、クーリングオフという特別な制度を使わなくても、単に「他社へ乗り換える」だけで、ペナルティなしで解決できるケースがほとんどです。まずは現在契約してしまっている会社の「供給約款」や公式サイトの「よくある質問」で、解約金の有無を確認しましょう。
高額な違約金がある場合の相談先
もし、高額な違約金が発生する契約で、かつ勧誘方法に問題(嘘の説明や強引な勧誘)があった場合は、消費者契約法に基づいて取り消しができる可能性があります。
自力での交渉が難しい場合は、消費者ホットライン「188(いやや)」へ相談してください。
よくある質問(Q&A)
A. 送信履歴があれば法的に効力は発生しています。不安な場合は、メール送信時のスクリーンショットを手元に用意した上で、数日後に電話で「〇月〇日にクーリングオフのメールを送りましたが、確認できていますか?」と問い合わせると確実です。
A. 公式サイトの「お問い合わせフォーム」も法的に有効な手段です。もしフォームもなく、電話番号しかない場合は、通話を録音した上で電話をするか、確実性を期すなら「特定記録郵便」または「簡易書留」でハガキを送ることをおすすめします。
A. 原則として、セットで勧誘された契約はまとめてクーリングオフの対象になります。メール本文に「電気契約および、付随するガス契約等のすべての契約を解除します」と明記しておくと安心です。
望まない契約を解除できた後は、今度こそ「自分で納得して選んだ」電力会社を使いたいですよね。
電力会社選びで失敗しないコツは、「解約金がない」「料金体系がシンプル」な会社を選ぶことです。以下の記事では、専門家目線で厳選した、安心して使えるおすすめの電力会社をランキングで紹介しています。

まとめ:メールでのクーリングオフは早めの行動が吉
記事のポイントを整理します。
- クーリングオフは法改正によりメールやフォームで可能になった。
- 送信時は必ず送信履歴やスクショを保存する。
- 手続き中に電気が止まることはないので落ち着いて行動する。
- 2社契約の疑いがある場合は、送配電事業者へ確認する。
「やってしまった」と後悔する気持ちは分かりますが、制度を使えば必ず元の状態に戻せます。悩んでいる時間がもったいないので、まずはテンプレートを使ってメールを送信し、安心できる生活を取り戻しましょう。
