「あれ、パソコンのカーソルが勝手に動いてる…」「知らないアプリが起動した…」
こんな不気味な現象が起きたら、もしかするとあなたのパソコンは第三者に遠隔操作されているかもしれません。
見えない誰かにパソコンを乗っ取られていると考えると、本当に怖いですよね。個人情報やクレジットカード情報が盗まれてしまうのではないかと、不安で夜も眠れないのではないでしょうか。
ご安心ください。この記事では、パソコンが遠隔操作された場合の具体的な対処法を、専門家が徹底的に解説します。
まずは落ち着いて、この記事で紹介する手順通りに対処すれば、被害を最小限に食い止め、安全な状態を取り戻すことができます。
遠隔操作されているかどうかの確認方法から、今すぐやるべき緊急対処法、警察への相談、最終手段である初期化の方法、そして二度と被害に遭わないための予防策まで、あなたの悩みをすべて解決します。
さあ、一緒に問題を解決していきましょう。
【危険度別】パソコンが遠隔操作されているか確認する6つのサイン
「もしかして遠隔操作されてる?」と感じたら、まずは冷静に状況を確認することが重要です。ここでは、遠隔操作の可能性を示すサインを危険度別に7つ紹介します。複数の症状が当てはまる場合は、乗っ取られている可能性が非常に高いと考えられます。
【危険度:高】カーソルが勝手に動く・文字が入力される
最も分かりやすく、危険なサインです。あなたがマウスやキーボードに触れていないのに、カーソルが勝手に動き回ったり、文字が入力されたり、ファイルが開かれたりする場合、第三者がリアルタイムであなたのパソコンを操作している可能性が極めて高いです。
特に、意図的に特定のフォルダ(個人情報やパスワードが保存されていそうな場所)を開こうとしたり、Webサイトのログイン画面で文字を入力しようとしたりする動きは、悪意を持った攻撃の明確な兆候です。

【危険度:高】身に覚えのない操作履歴やアプリがある
「最近使ったファイル」やブラウザの閲覧履歴に、まったく見覚えのないものが残っていませんか?また、「プログラムの追加と削除」を確認した際に、自分でインストールした覚えのないソフトウェアやアプリが存在する場合も危険な兆候です。
攻撃者は、さらなる攻撃の足がかりとして、あるいは情報を盗み出すために、バックグラウンドで動く不正なプログラムを仕込んでいる可能性があります。
【危険度:中】見覚えのないリモートアプリがインストールされている
「AnyDesk」「TeamViewer」「UltraViewer」といった、正規のリモートデスクトップアプリがいつの間にかインストールされている場合は要注意です。
これらのアプリ自体は、企業のITサポートなどで使われる正当なものですが、サポート詐欺(偽の警告画面で電話をかけさせ、遠隔操作アプリをインストールさせる手口)などで悪用されるケースが後を絶ちません。
攻撃者はこれらの正規ツールを悪用し、堂々とあなたのパソコンに侵入してきます。
【危険度:中】ファイル名や場所が勝手に変更されている
デスクトップに置いていたはずのファイルが見当たらない、フォルダの名前が変わっている、といった現象も遠隔操作のサインかもしれません。
これは、攻撃者がパソコン内の情報を物色している過程で起こる可能性があります。もしくは、ランサムウェア(ファイルを暗号化して身代金を要求するウイルス)の初期症状である可能性も考えられます。
【危険度:低】パソコンの動作が異常に重い
特に何も作業していないのに、パソコンの動作が極端に遅くなった、ファンが常に高速で回転している、といった症状も注意が必要です。
遠隔操作やウイルス感染によって、バックグラウンドで不正なプログラムが大量のリソース(CPUやメモリ)を消費している可能性があります。もちろん、単なる経年劣化やソフトウェアの問題であることも多いですが、他の症状と合わせて判断することが重要です。
【危険度:低】CPUやネットワークの異常な使用
動作が重いと感じたら、タスクマネージャー(Windowsの場合、Ctrl + Shift + Escキーで起動)を確認してみましょう。「プロセス」タブや「パフォーマンス」タブで、CPUやネットワークの使用率が常に高い状態になっていないかチェックします。
見慣れないプログラムがCPUを大量に使用していたり、何もしていないのに常にデータ送受信が行われていたりする場合、情報が外部に送信されている可能性があります。
3分でできる!遠隔操作の簡単チェック手順
「もしかして?」と思ったら、この簡単な手順で確認してみましょう。
- マウスとキーボードを外す:まず、USB接続のマウスやキーボードを物理的にパソコンから抜いてみてください。ワイヤレスの場合は電池を抜くか、電源をオフにします。
- 画面を観察する:そのまま数分間、画面に変化がないかじっと観察します。カーソルが動いたり、ウィンドウが開いたりするなら、遠隔操作されていることはほぼ確実です。
- タスクマネージャーを確認する:再度マウスを接続し、タスクマネージャーを起動します。「スタートアップ」タブに、見覚えのないプログラムや発行元が不明なプログラムがないか確認しましょう。これらはパソコン起動時に自動で実行されるため、不正なツールの温床になりやすいです。
これらのチェックで異常が見られた場合は、すぐさま次の対処法に移ってください。
パソコンが遠隔操作された!今すぐ取るべき5つの緊急対処法
遠隔操作されている可能性が高いと判断した場合、パニックにならず、冷静に、かつ迅速に行動することが被害を最小限に抑える鍵です。以下の5つのステップを、順番に実行してください。
STEP1:【最優先】ネットワークを遮断する
何よりもまず、インターネット接続を断ち切ってください。攻撃者はインターネットを経由してあなたのパソコンを操作しています。ネットワークを遮断することで、攻撃者の操作を即座に停止させ、さらなる情報漏洩を防ぐことができます。
- Wi-Fiの場合:パソコンのWi-Fi設定をオフにするか、ルーターの電源を抜きます。
- 有線LANの場合:パソコンに接続されているLANケーブルを物理的に引き抜きます。

STEP2:【5分以内】最小限の証拠を保全する
後の調査や警察への相談に備え、現在の状況を記録として残しておきましょう。ただし、時間をかけすぎず、5分程度で完了させるのが目安です。
- 画面の撮影:スマートフォンなどで、不審な画面やエラーメッセージ、開かれているウィンドウなどを撮影します。
- プロセスの記録:タスクマネージャーを開き、「プロセス」タブや「詳細」タブの内容を撮影します。特にCPUやメモリを大量に使用している不審なプロセスは重要な証拠になります。
- メモを取る:いつから症状が始まったか、どんな操作をされたか、気づいたことを時系列でメモしておくと役立ちます。
これらの記録は、専門家に相談する際に非常に重要な情報となります。
STEP3:【30分以内】別端末で重要アカウントを保護する
乗っ取られたパソコンでは絶対に作業せず、必ずスマートフォンや別の安全なパソコンを使ってください。パソコン内に保存していたパスワードが盗まれている可能性があります。
以下のサービスのパスワードを優先的に変更し、可能であれば二要素認証(2FA)を設定しましょう。
- 最優先:メールアカウント(Gmail, Outlookなど)。これが乗っ取られると、他のサービスのパスワードリセットも可能になってしまいます。
- 金融関連:ネットバンキング、クレジットカード、証券会社など。
- ECサイト:Amazon、楽天市場など、クレジットカード情報を登録しているサイト。
- SNS:X (Twitter), Instagram, Facebookなど。
- クラウドストレージ:Google Drive, Dropbox, OneDriveなど。
パスワードは使い回さず、サービスごとに異なる、推測されにくい複雑なものに変更することが重要です。
STEP4:【1時間以内】セキュリティソフトでフルスキャン
ネットワークを遮断した状態で、インストールされているセキュリティソフトを使い、システム全体のフルスキャンを実行します。これにより、遠隔操作の原因となっているウイルスやマルウェアを検出・駆除できる可能性があります。
もしセキュリティソフトを導入していない場合は、この段階で慌ててインストールする必要はありません。次のステップに進んでください。
スキャンで脅威が検出された場合は、ソフトの指示に従って隔離または削除します。完了後、パソコンを再起動し、再度スキャンを実行して脅威が完全に除去されたことを確認するのが理想です。
STEP5:専門業者に相談する(フォレンジック調査)
自力での対処に不安がある場合や、企業で利用しているパソコンで情報漏洩の可能性がある場合は、専門の調査会社(フォレンジック調査会社)に相談することを強く推奨します。
フォレンジック調査とは、デジタル機器に残された証拠を解析し、不正アクセスの原因や被害の範囲を特定する科学的な調査のことです。
- 原因の特定:どのように侵入されたのかを突き止めることができます。
- 被害範囲の調査:どの情報が、どこまで漏洩した可能性があるのかを調査します。
- 証拠の確保:法的な手続きに必要な、客観的な証拠を確保できます。
費用はかかりますが、最も確実で安全な対処法です。多くの業者では無料相談を受け付けているので、まずは状況を伝えてアドバイスを求めると良いでしょう。
パソコンを遠隔操作されたら警察に相談すべき?
「これって犯罪?警察に相談した方がいいの?」と迷う方も多いでしょう。結論から言うと、金銭的な被害が発生した場合や、犯罪に利用された可能性がある場合は、警察に相談すべきです。
相談窓口は「サイバー犯罪相談窓口」
相談する際は、最寄りの警察署ではなく、各都道府県警察に設置されている「サイバー犯罪相談窓口」に電話するのがスムーズです。専門の相談員が対応してくれます。
「警察庁 サイバー犯罪対策プロジェクト」の公式サイトから、お住まいの地域の窓口を探すことができます。
警察に相談する前に準備すべきこと
警察に相談する際は、事前に以下の情報を整理しておくと話がスムーズに進みます。
- 被害の経緯:いつ、どのようにして遠隔操作に気づいたか。
- 具体的な被害内容:金銭被害の有無と金額、個人情報の漏洩の可能性など。
- 保全した証拠:撮影したスクリーンショットやメモ。
- 相手に関する情報:サポート詐欺の場合、誘導されたサイトのURLや電話番号など。
警察はどこまで対応してくれるのか?
警察は、被害届を受理すれば捜査を行ってくれます。しかし、サイバー犯罪は犯人の特定が非常に困難なため、犯人が逮捕され、被害が回復するケースは残念ながら多くありません。
警察の役割はあくまで犯人を捕まえることであり、パソコンを修理してくれたり、盗まれたデータを取り戻してくれたりするわけではない、という点は理解しておく必要があります。しかし、被害届を提出しておくことで、万が一、自分のパソコンが犯罪の踏み台にされた場合に、自分も被害者であることを証明する助けになります。

最終手段!パソコンが遠隔操作された際の初期化
セキュリティソフトでウイルスを駆除しても不審な動作が続く場合や、完全にクリーンな状態に戻したい場合の最終手段が「パソコンの初期化(リカバリー)」です。
初期化を行うと、パソコンが工場出荷時の状態に戻るため、内部に潜んでいたウイルスや不正なプログラムは基本的にすべて消去されます。
初期化する前に!バックアップの重要性と注意点
初期化の最大のデメリットは、保存されているデータ(写真、文書、音楽など)がすべて消えてしまうことです。そのため、初期化前には必ず必要なデータのバックアップを取る必要があります。
しかし、ここで注意が必要です。
バックアップデータにウイルスが紛れ込んでいる可能性があります。
バックアップを取る際は、以下の点に注意してください。
- データファイルを限定する:写真(.jpg)、文書(.docx, .pdf)など、実行ファイル(.exe, .dll)ではないデータファイルのみをバックアップ対象とします。
- ウイルススキャンを行う:バックアップを取る前に、外付けHDDなどのバックアップメディアをセキュリティソフトでスキャンし、安全な状態であることを確認します。
- 復元時もスキャン:初期化後にデータを復元する際も、再度データをスキャンしてからパソコンに戻すのが理想です。
【Windows10/11】パソコンの初期化手順
Windows10と11では、簡単な操作で初期化が可能です。
Windows 11 の場合:
- 「スタート」→「設定」→「回復」の順にクリックします。
- 「このPCをリセット」の項目にある「PCをリセットする」をクリックします。
- 「オプションを選択してください」と表示されたら、「すべて削除する」を選択します。ウイルスを完全に除去するためにはこちらが推奨されます。
- 画面の指示に従い、リセットを実行します。完了まで数時間かかる場合があります。
Windows 10 の場合:
- 「スタート」→「設定」(歯車アイコン)→「更新とセキュリティ」の順にクリックします。
- 左側のメニューから「回復」を選択します。
- 「このPCを初期状態に戻す」の「開始する」をクリックします。
- 以降はWindows 11と同様に、「すべて削除する」を選択して進めます。
【Mac】パソコンの初期化手順
Macの場合は、「macOS復旧」という機能を使って初期化(OSの再インストール)を行います。
- まず、Apple IDからサインアウトします(「システム設定」→ Apple ID)。
- Macを再起動し、すぐに「command (⌘) + R」キーを押し続けます。
- Appleロゴが表示されたらキーを放し、復旧ユーティリティが起動するのを待ちます。
- 「ディスクユーティリティ」を選択し、Macintosh HD(起動ディスク)を消去します。
- ディスクユーティリティを終了し、「macOSを再インストール」を選択して、画面の指示に従います。

「初期化だけで安全」は間違い!その後の対策
多くの人が「初期化すればもう安心」と考えがちですが、それは誤解です。初期化はあくまでスタートライン。その後の設定が非常に重要になります。
- セキュリティソフトの導入:初期化後、真っ先に信頼できるセキュリティソフトをインストールしましょう。
- OS・ソフトウェアの更新:Windows UpdateやMacのソフトウェア・アップデートをすべて適用し、脆弱性をなくします。
- パスワードの再設定:初期化前に使っていたパスワードは使わず、新しく強力なパスワードを設定します。
- データの慎重な復元:バックアップしたデータはウイルススキャンをしてから復元します。
初期化後の無防備な状態が最も危険です。これらの対策を怠ると、再び攻撃の標的になってしまう可能性があります。
【専門家推奨】被害を未然に防ぐセキュリティソフト3選
遠隔操作のようなサイバー攻撃からパソコンを守るには、信頼できるセキュリティソフトの導入が不可欠です。ここでは、専門家の視点から選んだ、実績と機能性に優れたおすすめのソフトを3つご紹介します。
ノートン 360:多機能で安心の総合対策
「ノートン 360」は、世界的に有名なセキュリティソフトで、ウイルス対策ソフトのメジャーブランドの中でも特に多機能なことで知られています。
単なるウイルス検出・駆除だけでなく、個人情報を保護するための様々な機能が一つにまとまっているのが最大の特徴です。
- 強力なウイルス対策:AIを活用した最新の技術で、既知のウイルスはもちろん、未知の脅威もブロックします。
- セキュアVPN:公共のフリーWi-Fiなどを利用する際に通信を暗号化し、データの盗み見を防ぎます。カフェやホテルで作業する機会が多い方には必須の機能です。
- ダークウェブモニタリング:あなたの個人情報(メールアドレスやクレジットカード番号など)がダークウェブに流出していないかを監視し、流出が検知された場合に通知してくれます。情報漏洩にいち早く気づけるため、被害を未然に防ぐのに役立ちます。
- パスワードマネージャー:安全なパスワードを自動で生成・保存してくれるため、サービスごとに異なる複雑なパスワードを簡単に管理できます。
「何を選べばいいか分からない」という方は、まずノートン 360を選んでおけば間違いないと言える、オールインワンのセキュリティソフトです。特に、デラックス以上のプランなら、VPNやダークウェブモニタリングといった付加価値の高い機能が使えるため、セキュリティ意識の高い方におすすめです。
ウイルスバスタークラウド:軽快な動作と手厚いサポート
日本国内で非常に高いシェアを誇るのが「ウイルスバスタークラウド」です。トレンドマイクロ社が開発しており、日本のユーザーに合わせたサポート体制が充実しているのが魅力です。
- AI技術による防御:日々巧妙化するネット詐欺やランサムウェアに対し、AI技術でその「ふるまい」を分析し、侵入を未然に防ぎます。
- 動作の軽快さ:クラウド技術を活用することで、パソコンへの負荷を軽減。スキャン中も快適に作業できると評判です。
- LINEでのサポート:電話やメールに加えて、LINEでも気軽に問い合わせができるため、初心者の方でも安心して利用できます。
パソコンの操作にあまり自信がない方や、手厚い日本語サポートを重視する方に特におすすめのソフトです。
ESET インターネット セキュリティ:検出力と軽さを両立
「ESET(イーセット)」は、ウイルス検出率の高さと動作の軽さで、世界中のユーザーから高い評価を得ているセキュリティソフトです。
- ヒューリスティック技術:ウイルスの特徴的な動きを検知する「ヒューリスティック技術」に定評があり、新種のウイルスにも強いのが特徴です。
- 圧倒的な軽さ:「PCが重くならないセキュリティソフト」として有名で、スペックが高くないパソコンでもサクサク動作します。
- ネットバンキング保護:オンラインバンキングやネットショッピング利用時に、キーボードからの入力情報を保護し、IDやパスワードの盗難を防ぎます。
セキュリティ性能を一切妥協したくない、でもパソコンの動作は軽く保ちたいという、わがままなニーズに応えてくれる実力派ソフトです。
二度と被害に遭わない!パソコンを遠隔操作させないための予防策5選
一度怖い思いをしたら、二度と繰り返したくないですよね。日頃から少し意識するだけで、遠隔操作のリスクは大幅に減らすことができます。ぜひ、今日から実践してください。
1. OS・ソフトウェアを常に最新の状態にする
OS(WindowsやMac)や利用しているソフトウェアの古いバージョンには、「脆弱性(ぜいじゃくせい)」と呼ばれるセキュリティ上の弱点が見つかることがあります。攻撃者はこの弱点を狙って侵入してきます。
アップデートの通知が来たら、後回しにせずすぐに適用する習慣をつけましょう。自動更新を有効にしておくのが最も簡単で確実です。
2. 強力なパスワードと二要素認証を設定する
「123456」や「password」のような簡単なパスワードは絶対NGです。また、複数のサービスで同じパスワードを使い回すのも非常に危険です。
- 複雑にする:大文字、小文字、数字、記号を組み合わせ、12文字以上の長さにしましょう。
- 使い回さない:サービスごとに異なるパスワードを設定します。パスワード管理ツールを使うのがおすすめです。
- 二要素認証(2FA)を有効にする:パスワードに加えて、スマホアプリなどで生成される確認コードの入力を必須にする設定です。これにより、万が一パスワードが漏れても不正ログインを防げます。
3. 不審なメールやサイトは絶対に開かない
遠隔操作ウイルスの主な感染経路は、フィッシングメールや悪質なWebサイトです。
「当選しました!」「アカウントがロックされました」といった緊急性やお得感を煽る件名のメールには特に注意が必要です。本文中のリンクや添付ファイルは安易にクリックせず、送信元のメールアドレスが本物かどうかしっかり確認しましょう。少しでも怪しいと感じたら、迷わず削除してください。
4. 無線LAN(Wi-Fi)のセキュリティを見直す
自宅のWi-Fiルーターの設定が甘いと、そこから侵入される可能性もあります。
- パスワードを複雑にする:ルーターの管理画面にログインするパスワードと、Wi-Fiに接続するパスワードの両方を、推測されにくいものに変更しましょう。
- 暗号化方式を確認する:「WPA3」や「WPA2」といった安全性の高い暗号化方式になっているか確認します。古い「WEP」は簡単に解読されてしまうので危険です。
- 公共のフリーWi-Fiに注意:暗号化されていないフリーWi-Fiは、通信内容を盗み見されるリスクがあります。VPN機能付きのセキュリティソフトを利用するなど、対策を講じましょう。
5. 正規リモートツールの取り扱いに注意する
サポート詐欺で悪用される「TeamViewer」や「AnyDesk」ですが、これらは正規の便利なツールでもあります。
重要なのは、信頼できない相手からの指示で、絶対にインストールしたり、IDやパスワードを教えたりしないことです。「マイクロソフトのサポートです」などと大手企業を名乗ってきても、公式サイトで確認するまでは信用してはいけません。
パソコンの遠隔操作に関するQ&A
最後に、パソコンの遠隔操作に関してよく寄せられる質問にお答えします。
A. その可能性は否定できません。 遠隔操作をされたということは、攻撃者があなたのパソコンを自由に操作できたということです。画面に表示されていなくても、バックグラウンドでファイルをコピーして外部に送信することは技術的に可能です。
そのため、「PC内に保存していた重要な情報はすべて盗まれた可能性がある」という前提で対処するのが最も安全です。特に、パスワードやクレジットカード情報などをパソコン内にテキストファイルなどで保存していた場合は、非常に危険です。速やかにパスワードの変更やカード会社への連絡を行ってください。
A. 今後、迷惑電話や詐欺電話がかかってくる可能性が高まります。あなたの電話番号は「詐欺に引っかかりやすい人物」として、詐欺グループのリストに出回ってしまう恐れがあります。
知らない番号からの電話には出ない、出てもすぐに個人情報を話したりせず、少しでも怪しいと思ったらすぐに切る、といった対策を徹底しましょう。あまりにも迷惑電話が続くようであれば、電話番号の変更も検討する必要があります。
A. 調査内容や被害の状況によって大きく異なりますが、個人のパソコンの場合、数万円から数十万円程度が相場です。
安くはありませんが、情報漏洩の有無を確実に調べたい場合や、法的な証拠が必要な場合には、その価値は十分にあります。多くの業者で見積もりは無料なので、まずは複数の業者に相談して、調査内容と費用を確認することをおすすめします。
A. はい、あります。パソコンと同様に、不審なアプリをインストールさせたり、フィッシングサイトに誘導したりする手口で、スマホが乗っ取られるケースも増えています。
「提供元不明のアプリ」をインストールしない設定にする、OSを常に最新の状態に保つ、スマホ向けのセキュリティアプリを導入するなど、パソコンと同様の対策が重要です。
まとめ:落ち着いて対処し、安全なデジタルライフを取り戻そう
今回は、パソコンが遠隔操作された場合の確認方法から、緊急対処法、そして今後の予防策までを網羅的に解説しました。
最後に、この記事の最も重要なポイントを振り返りましょう。
- 遠隔操作のサインを見逃さない:カーソルの異常な動きや見覚えのないアプリは危険信号。
- まずネットワークを切断:何よりも先にインターネットから切り離し、被害の拡大を防ぐ。
- 別端末でパスワード変更:乗っ取られたPCは使わず、安全な端末で重要アカウントを保護する。
- 最終手段は初期化:ただし、バックアップと初期化後の設定が重要。
- 予防が最大の防御:セキュリティソフトの導入と日々の基本的な対策があなたを守る。
パソコンが乗っ取られるという経験は、非常にショックで不安なものだと思います。しかし、パニックにならず、一つひとつ着実に対処すれば、必ず安全な状態を取り戻せます。
この記事が、あなたの不安を解消し、問題を解決するための一助となれば幸いです。今回の経験を教訓に、セキュリティ対策を万全にして、これからも安心してパソコンを使っていきましょう。