「新しいパソコンを買ったけど、インターネットのつなぎ方がわからない…」
「今まで使えていたのに、急にWi-Fiが繋がらなくなって困っている…」
「パソコンをワイファイにつなぐ方法って、なんだか難しそう…」
そんなお悩みをお持ちではありませんか?
パソコンでの作業が当たり前になった今、Wi-Fi(ワイファイ)接続は必須ですよね。しかし、いざ設定しようとすると、専門用語が出てきたり手順が複雑に感じたりして、戸惑ってしまう方も少なくありません。
ご安心ください!この記事では、パソコンのWi-Fi設定に不慣れな初心者の方でも、この記事を読むだけで迷わずインターネットに接続できる方法を徹底的に解説します。
Windows・Macそれぞれの接続手順はもちろん、デスクトップパソコンを無線化する方法、そして「Wi-Fiに繋がらない!」という緊急事態の解決策まで、あなたの「困った」をすべて解決します。
この記事を最後まで読めば、あなたもWi-Fi設定の達人になれるはず。さあ、一緒に快適なインターネットライフへの第一歩を踏み出しましょう!
まず確認!パソコンをWi-Fiにつなぐ前に必要な4つのもの
「さっそく接続を始めよう!」と意気込む前に、まずは最低限必要なものを確認しましょう。準備が整っていれば、設定は驚くほどスムーズに進みます。以下の4つが揃っているか、チェックしてみてください。

①インターネット回線の契約
大前提として、ご自宅でWi-Fiを利用するにはインターネット回線の契約が必要不可欠です。まだ契約がお済みでない場合は、まず回線事業者(例:フレッツ光、コミュファ光、eo光など)との契約を行い、開通工事を完了させる必要があります。
インターネット回線には「光回線」「ホームルーター」「モバイルルーター」など様々な種類がありますが、通信速度と安定性を重視するなら、断然光回線がおすすめです。
②Wi-Fiルーター(無線LANルーター)
契約したインターネット回線の信号を、無線の電波(Wi-Fi)として飛ばしてくれるのが「Wi-Fiルーター」です。この機器がなければ、パソコンを無線でインターネットに接続することはできません。
回線事業者からレンタルできる場合もあれば、家電量販店やネット通販でご自身で購入する場合もあります。最近のWi-Fiルーターは性能が良く、価格も手頃なものが多いので、一台持っておくと安心です。
③SSIDと暗号化キー(パスワード)
少し専門用語が出てきましたが、心配いりません。とても簡単です。
- SSID(エスエスアイディー):Wi-Fiの「ネットワーク名」のことです。スマホでWi-Fiを探すときに出てくる「〇〇-12345-A」のような名前をイメージしてください。これがあなたの家のWi-Fiの目印になります。
- 暗号化キー:そのWi-Fiに接続するための「パスワード」です。セキュリティキーやネットワークキーとも呼ばれます。
この2つの情報は、通常、Wi-Fiルーター本体の側面や底面に貼られているシールに記載されています。設定の際に必ず必要になるので、スマホで写真を撮っておくか、メモに控えておくと非常に便利です。

④Wi-Fiに対応したパソコン
最後に、接続する側のパソコンがWi-Fiに対応している必要があります。ここ数年以内に購入したノートパソコンであれば、ほぼ100%Wi-Fi機能(受信機)が内蔵されています。
ご自身のパソコンがWi-Fi対応か確認する最も簡単な方法は、画面の右下(Windows)または右上(Mac)に扇形のWi-Fiマークが表示されるかを見ることです。
もし表示がない場合でも、以下の手順で確認できます。
【Windows 10/11での確認方法】
- 「スタートボタン」を右クリックし、「設定」を選択します。
- 「ネットワークとインターネット」をクリックします。
- 画面の左側(または一覧)に「Wi-Fi」という項目があれば、あなたのパソコンはWi-Fi対応です。
デスクトップパソコンや古いノートパソコンでWi-Fi機能がない場合は、後述する「デスクトップPC必見!無線化する2つの方法」で解決できるので、ご安心ください。
ノートパソコンの基本的なWi-Fi接続方法
必要なものが揃っていることを確認できたら、いよいよ接続作業に入ります。ここでは、OSに関わらず共通する基本的な流れを5つのステップで解説します。この流れさえ覚えておけば、どんなパソコンでも応用できますよ。
ステップ1:ONUとWi-Fiルーターを接続する
まずは物理的な配線から始めます。インターネット回線の開通工事の際に設置された「ONU(光回線終端装置)」または「モデム」と、ご自身で用意した「Wi-Fiルーター」をLANケーブルで接続します。
ポイントは、Wi-Fiルーター側の差込口です。「WAN」または「INTERNET」と書かれた差込口にLANケーブルを挿してください。多くの場合、この差込口だけ色が違ったり、少し離れた位置にあったりします。
接続したら、両方の機器の電源アダプターをコンセントに差し込み、電源を入れます。ランプが点灯・点滅し始めるので、2〜3分ほど待ちましょう。

ステップ2:SSIDと暗号化キーを確認する
ステップ1で電源を入れたWi-Fiルーター本体を見て、側面や底面に貼られているシールから「SSID(ネットワーク名)」と「暗号化キー(パスワード)」を確認します。
この後のパソコン操作で入力するので、手元に準備しておきましょう。スマホで写真を撮っておくと、入力の際に画面を見ながら確認できて便利です。
ステップ3:パソコンのWi-Fi機能をONにする
次に、パソコン側の準備です。パソコンのWi-Fi受信機能をONにします。多くのノートパソコンでは、キーボードのファンクションキー(F1〜F12)にWi-Fiマークが描かれており、「Fn」キーと同時に押すことでON/OFFを切り替えられます。
また、OSの設定画面からもONにできます。詳しい方法は次の「【OS別】詳しいパソコンのwi-fi設定手順」で解説します。
ステップ4:接続したいSSIDを選んでパスワードを入力
パソコンのWi-Fi機能をONにすると、周辺のWi-Fi電波を拾い始め、SSIDの一覧が表示されます。
その一覧の中から、ステップ2で確認したご自身のWi-FiルーターのSSIDを見つけてクリックします。すると、パスワード(暗号化キー)の入力画面が表示されるので、これもステップ2で確認したものを正確に入力し、「接続」ボタンを押します。
ステップ5:インターネット接続を確認する
パスワードが正しく認証されると、SSIDの横に「接続済み」や「セキュリティ保護あり」といった表示が出ます。これでWi-Fiへの接続は完了です!
念のため、ブラウザ(Google ChromeやMicrosoft Edgeなど)を起動して、Yahoo!やGoogleなどのWebサイトが正常に表示されるか確認してみましょう。無事に表示されれば、設定は成功です。
【OS別】パソコンのWi-Fi設定手順
基本的な流れは掴めましたか?ここからは、お使いのパソコンのOS(オペレーティングシステム)に合わせて、より具体的な設定手順を解説していきます。Windows 11, Windows 10, macOSの3つのケースに分けて説明します。
Windows 11の場合の接続手順
- タスクトレイのアイコンをクリック
デスクトップ画面右下の、ネットワークアイコン(扇形や地球儀のマーク)をクリックします。 - Wi-FiをONにする
表示されたパネルの左上にあるWi-Fiアイコンをクリックして、青色の「オン」状態にします。すでにオンの場合はそのままでOKです。 - ネットワーク一覧を開く
Wi-Fiアイコンの右側にある「>」マークをクリックすると、受信可能なSSIDの一覧が表示されます。 - SSIDを選択して接続
ご自身のWi-FiルーターのSSIDを選択し、「接続」ボタンをクリックします。次回から自動で接続したい場合は、「自動的に接続」にチェックを入れておきましょう。 - パスワードを入力
「ネットワーク セキュリティ キーの入力」という画面が表示されたら、Wi-Fiルーターに記載の暗号化キー(パスワード)を正確に入力し、「次へ」をクリックします。 - 接続完了
SSIDの下に「接続済み、セキュリティ保護あり」と表示されれば完了です。
Windows 10の場合の接続手順
- タスクトレイのアイコンをクリック
デスクトップ画面右下のネットワークアイコンをクリックします。 - Wi-FiをONにする
表示されたパネルの下部にある「Wi-Fi」タイルをクリックして、青色の「オン」状態にします。 - SSIDを選択して接続
オンにすると、受信可能なSSIDの一覧が表示されます。ご自身のSSIDを選択し、「接続」をクリックします。「自動的に接続」のチェックも忘れずに。 - パスワードを入力
パスワード入力画面で、暗号化キーを入力し、「次へ」をクリックします。 - 接続完了
「接続済み」と表示されれば設定完了です。
macOSの場合の接続手順
- メニューバーのWi-Fiアイコンをクリック
デスクトップ画面右上のメニューバーにある扇形のWi-Fiアイコンをクリックします。もしアイコンがない場合は、「システム設定」>「コントロールセンター」で表示設定ができます。 - Wi-FiをONにする
表示されたメニューで、Wi-Fiがオフになっていればオンに切り替えます。 - SSIDを選択
「ほかのネットワーク」の中から、ご自身のSSIDをクリックします。 - パスワードを入力
パスワード入力画面が表示されたら、暗号化キーを入力して「接続」をクリックします。 - 接続完了
メニューバーのWi-Fiアイコンが黒く塗りつぶされた状態になれば、接続完了です。
ボタン一つで簡単!WPSを使った接続方法
「パスワード入力が面倒…」「入力ミスが怖い…」という方には、WPS(Wi-Fi Protected Setup)という機能がおすすめです。これは、パスワードを入力する代わりに、ルーターのボタンを押すだけで接続設定が完了する便利な機能です。

【WPSでの接続手順(Windowsの場合)】
- 通常の手順で、接続したいSSIDを選択し、「接続」をクリックします。
- パスワード入力画面に「ルーターのボタンを押して接続することもできます。」といったメッセージが表示されます。
- このメッセージが表示されている間に、Wi-Fiルーター本体のWPS(またはAOSS)ボタンを、ランプが点滅し始めるまで数秒間長押しします。
- ボタンから手を離すと、パソコンとルーターが自動的に通信を開始し、数秒〜1分ほどで接続が完了します。
パスワード入力が不要なため、非常に簡単で確実な方法です。お使いのルーターにWPSボタンがあれば、ぜひ試してみてください。
デスクトップPC必見!無線化する2つの方法
「ノートパソコンの方法はわかったけど、家のデスクトップパソコンはどうすればいいの?」という疑問をお持ちの方もいるでしょう。特に少し前のモデルのデスクトップPCは、Wi-Fi機能が内蔵されていないことが多いです。
しかし、ご安心ください。後付けで簡単に無線化する方法が2つあります。
手軽で簡単!USB子機(無線LANアダプター)を使う
最も手軽で一般的な方法が、「USB子機」や「無線LANアダプター」と呼ばれる機器を使う方法です。これは、パソコンのUSBポートに挿すだけでWi-Fiの受信機能を追加できる優れものです。
【USB子機のメリット】
- 取り付けが非常に簡単:USBメモリのように、空いているUSBポートに挿すだけ。
- 価格が手頃:1,000円台から購入可能なモデルも多い。
- 種類が豊富:挿しているのが目立たない超小型タイプから、電波の感度が高いアンテナ付きタイプまで様々。
製品によってはドライバーのインストールが必要な場合もありますが、最近の製品はOS標準のドライバーで動作することも多く、パソコン初心者の方に最もおすすめの方法です。
上級者向け!無線LANカードを増設する
もう一つの方法は、「無線LANカード」をパソコン内部のマザーボードに取り付ける方法です。これはデスクトップパソコンのケースを開けて、拡張スロットに基盤(カード)を増設する作業が必要になります。
【無線LANカードのメリット】
- 安定性が高い:パソコン内部で直接接続するため、通信が安定しやすい。
- USBポートを消費しない:USBポートの空きがない場合に有効。
ただし、この方法はパソコンの分解・組み立てに関する知識が必要であり、相性問題などが発生する可能性もあるため、自作PCなどの知識がある上級者向けの方法と言えます。
なぜ?パソコンのWi-Fiが表示されない原因と対処法
「よし、接続しよう!」と思ったのに、そもそも接続先となるべきSSIDの一覧が表示されない…。そんなトラブルも珍しくありません。ここでは、「Wi-Fiが表示されない」場合に考えられる原因と、その対処法を解説します。
パソコン本体のWi-FiスイッチがOFFになっている
意外と見落としがちなのが、パソコン本体の物理的なスイッチです。一部のノートパソコンには、Wi-FiのON/OFFを切り替える物理的なスライドスイッチが側面に付いていることがあります。これがOFFになっていないか、まずは確認してみましょう。
また、キーボードのファンクションキー(例:Fn + F2など)で切り替えるタイプの機種もあります。飛行機マークやアンテナマークのキーがないか確認してみてください。
機内モードがONになっている
Windows 10や11には「機内モード」という機能があります。これがONになっていると、Wi-FiやBluetoothなど、すべての無線通信が一括で無効になります。
画面右下の通知領域(アクションセンター)を開き、飛行機のアイコンの「機内モード」がオン(青色)になっていないか確認し、もしオンであればクリックしてオフにしましょう。
Wi-Fiのドライバーに問題がある
ドライバーとは、OS(Windowsなど)がハードウェア(Wi-Fiアダプターなど)を制御するためのプログラムです。このドライバーに不具合が起きていると、Wi-Fi機能が正常に認識されなくなります。
【ドライバーの更新・再インストール手順(Windows)】
- 「スタートボタン」を右クリックし、「デバイス マネージャー」を選択します。
- 「ネットワーク アダプター」の項目を展開(▼をクリック)します。
- 一覧の中にある「Wireless」「Wi-Fi」「802.11」などの名前が入ったデバイスを右クリックします。
- まずは「ドライバーの更新」を試します。それでもダメな場合は「デバイスのアンインストール」を選び、パソコンを再起動すると、多くの場合ドライバーが自動的に再インストールされます。

それでもダメなら?機器の再起動を試す
上記の方法を試しても状況が改善しない場合、一度すべての機器をリフレッシュしてみましょう。これは多くのネットワークトラブルに有効な万能薬です。
【正しい再起動の順番】
- パソコンをシャットダウンします。
- Wi-Fiルーターの電源アダプターをコンセントから抜きます。
- ONU(モデム)の電源アダプターをコンセントから抜きます。
- 5分ほど待ちます。(機器内部の電気を完全に放電させるため)
- ONU(モデム)の電源アダプターをコンセントに差し、ランプが落ち着くまで2〜3分待ちます。
- Wi-Fiルーターの電源アダプターをコンセントに差し、ランプが落ち着くまで2〜3分待ちます。
- 最後に、パソコンの電源を入れます。
この手順で再起動することで、各機器の一時的な不具合が解消され、正常にWi-Fiが表示されるようになることがあります。
焦らないで!ノートパソコンがWi-Fi接続できない時の解決策
「SSIDは表示されるのに、なぜか接続できない」「接続済みと表示されるのにインターネットが見られない」といったケースもよくあります。ここでは、接続がうまくいかない場合の具体的な解決策を原因別に見ていきましょう。
原因①:SSID・パスワードの入力ミス
最も単純で、そして最も多い原因がこれです。もう一度、落ち着いて確認してみましょう。
- SSIDは正しいか?:よく似た名前の、近隣の家のWi-Fiを選択していませんか?
- パスワードは正しいか?:大文字と小文字は区別されます。見間違いやすい文字(I, l, 1 や O, 0 など)に注意して、再度入力し直してみてください。
原因②:ルーターやONU(モデム)の問題
パソコン側ではなく、Wi-Fiを飛ばしているルーターや、その大元であるONUに問題があるケースです。
- 一時的な不具合:前述した「機器の再起動」を試してみてください。ほとんどの一時的なフリーズはこれで解決します。
- 配線の抜け・緩み:ONUとルーターを繋ぐLANケーブルがしっかり挿さっているか、電源ケーブルは抜けていないか、物理的な接続を再確認しましょう。
- ルーターの故障:長年使っているルーターの場合、熱暴走や経年劣化で故障している可能性もあります。他のスマホなども繋がらない場合は、ルーターの故障を疑いましょう。
原因③:パソコン側の設定ミス
パソコン側の何らかの設定が、接続を妨げている可能性もあります。
- IPアドレスの取得失敗:一度接続設定を削除し、再設定することで解決する場合があります。Windowsでは「ネットワークとインターネット」設定から、接続済みのWi-Fiプロファイルを選んで「削除」を実行します。その後、再度接続設定を行います。
- 省電力設定の影響:ノートパソコンの省電力設定が、Wi-Fiアダプターの動作を制限していることがあります。「デバイスマネージャー」からWi-Fiアダプターのプロパティを開き、「電源の管理」タブで「電力の節約のために、コンピューターでこのデバイスの電源をオフにできるようにする」のチェックを外すと改善することがあります。
原因④:セキュリティソフトが干渉している
ウイルス対策などのセキュリティソフトには、ネットワーク通信を監視・制御する「ファイアウォール」機能が含まれています。この機能が過剰に働き、安全なはずの自宅のWi-Fi接続をブロックしてしまうことがあります。
切り分け方法として、一時的にセキュリティソフトのファイアウォール機能を無効にし、その状態でWi-Fiに接続できるか試してみてください。もしこれで接続できるなら、セキュリティソフトの設定が原因です。その場合は、ソフトの設定で自宅のネットワークを「信頼済みネットワーク」として登録するなどの対応が必要です。

原因⑤:通信障害やメンテナンスが発生している
ご自身の環境に全く問題がなくても、契約している回線事業者やプロバイダー側で通信障害や緊急メンテナンスが発生している場合、インターネットに接続できなくなります。
スマートフォンのモバイルデータ通信などを使い、契約しているプロバイダーの公式サイトや公式SNSで障害情報が発表されていないか確認してみましょう。
快適なネット環境を!ノートパソコンのインターネット接続方法
無事にWi-Fiには繋がったものの、「なんだか動画がカクカクする」「ページの表示が遅い…」と感じることはありませんか?ここでは、Wi-Fiの通信速度や安定性を向上させるための改善テクニックをご紹介します。
Wi-Fiルーターの設置場所を見直す
Wi-Fiの電波は、壁や家具、金属、水槽などの障害物に弱い性質があります。ルーターの設置場所が悪いと、電波がパソコンまで届きにくくなり、速度低下の原因になります。
【理想的な設置場所】
- 家の中心付近:家中に電波が均等に届きやすくなります。
- 床から1〜2mの高さ:床に直接置くと電波が遮られやすいため、棚の上などがおすすめです。
- 周りに障害物がない場所:特に金属製の棚や水の入った水槽の近くは避けましょう。
- 電子レンジやコードレス電話から離す:これらの家電はWi-Fiと同じ周波数帯の電波を出すため、電波干渉の原因になります。
Wi-Fiルーターの周波数帯(5GHz/2.4GHz)を切り替える
最近のWi-Fiルーターは、「5GHz(ギガヘルツ)」と「2.4GHz」という2種類の周波数帯の電波を飛ばしています。それぞれに長所と短所があり、使い分けることで通信が快適になることがあります。
周波数帯 | 長所 | 短所 |
---|---|---|
5GHz | ・通信速度が速い ・他の家電と電波干渉しにくい |
・壁などの障害物に弱い ・電波が届く距離が短い |
2.4GHz | ・壁などの障害物に強く、遠くまで届きやすい | ・通信速度は5GHzに劣る ・電子レンジなどと電波干渉しやすい |
SSIDの一覧を見ると、同じ名前の末尾に「-A」や「-G」(あるいは「-5G」「-2G」)が付いたものが2つ表示されることがあります。これが周波数帯の違いです。通常はルーターとパソコンが同じ部屋にあるなら高速な「5GHz」に、壁を挟んだ別の部屋で使うなら障害物に強い「2.4GHz」に接続するのがおすすめです。
それでも遅いなら「メッシュWi-Fi」がおすすめ
「ルーターの場所を変えても、どうしても電波が届かない部屋がある…」そんな広い家や、鉄筋コンクリートのマンションなどにお住まいの方におすすめなのが「メッシュWi-Fi」です。
これは、複数のWi-Fi機器(親機と子機)を設置し、それらが連携して家中に網目(メッシュ)のようにWi-Fiエリアを張り巡らせる技術です。中継機と違い、親機の負荷を増やすことなく、家中どこにいても最適な電波に自動で接続してくれるため、常に安定した通信環境を維持できます。
根本解決!光回線やプロバイダーを見直す
様々な対策をしても速度が改善しない場合、インターネット回線そのものや、契約しているプロバイダーに原因がある可能性も考えられます。特に、古い回線(ADSLなど)や、利用者の多い時間帯に速度が低下しやすいプロバイダーを契約している場合は、見直しを検討する価値があります。
最近では最大速度が10Gbpsといった超高速な光回線サービスも登場しています。オンラインゲームや高画質の動画配信を頻繁に利用する方は、より高速なプランへの乗り換えが根本的な解決策となるでしょう。
【専門家が選ぶ】迷ったらコレ!おすすめのWi-Fiルーター3選
「ルーターを買い替えたいけど、種類が多すぎて選べない!」という方のために、専門家の視点から厳選したおすすめのWi-Fiルーターを3つご紹介します。ご自身の環境や用途に合わせて選んでみてください。
【コスパ最強】一人暮らしや少人数家族に! BUFFALO WSR-1800AX4S
「初めてWi-Fiルーターを買う」「そこまで高性能でなくてもいいから、手頃で安定したものが欲しい」という方に最適なのが、BUFFALOの「WSR-1800AX4S」です。
【詳細レビュー】
このモデルの最大の魅力は、最新の通信規格「Wi-Fi 6」に対応していながら、非常にリーズナブルな価格である点です。Wi-Fi 6は、従来の規格(Wi-Fi 5)に比べて通信速度が速いだけでなく、複数の機器を同時に接続しても速度が落ちにくいという特長があります。スマホやパソコン、スマート家電など、Wi-Fiに繋ぐ機器が増えている現代の環境にピッタリです。
設定も非常に簡単で、スマホアプリ「StationRadar」を使えば、画面の指示に従うだけで初期設定が完了します。また、前述したボタン一つで接続できる「AOSS」機能も搭載しており、パソコンやゲーム機の接続も楽々です。
通信範囲も一人暮らしのワンルームから、2階建ての戸建てまで十分にカバーできる性能を持っています。内蔵アンテナですっきりとしたデザインなので、リビングに置いてもインテリアの邪魔になりません。難しい設定は不要で、安くて、でもしっかり速い。そんなワガママを叶えてくれる、まさにコスパ最強の一台と言えるでしょう。
【安定性抜群】家族みんなで使うなら! NEC Aterm WX3600HP
「家族みんながスマホやタブレット、パソコンを使う」「動画視聴やオンライン会議で通信が途切れると困る」という、安定性を最重視するファミリー層におすすめなのが、NECの「Aterm WX3600HP」です。
【詳細レビュー】
NECのAtermシリーズは、昔から通信の安定性に定評があり、本機もその伝統を受け継いでいます。こちらも「Wi-Fi 6」に対応しており、複数台の同時接続に強いのはもちろん、NEC独自の「ワイドレンジアンテナPLUS」技術により、360°全方位にムラなく強力な電波を飛ばすことができます。これにより、家の隅々まで安定した通信を届けやすくなっています。
また、特筆すべきは「OFDMA」や「MU-MIMO」といった高度な技術への対応です。これらの技術により、家族がそれぞれ動画を見たり、オンラインゲームをしたり、ビデオ通話をしたりと、同時に大容量の通信を行っても、通信の順番待ちが発生しにくく、遅延やカクつきを大幅に抑制してくれます。
初期設定はQRコードを読み込むだけで簡単に完了し、セキュリティ面でも強固な「WPA3」に対応しているため安心です。少し価格は上がりますが、家族みんながストレスなくインターネットを使える環境を求めるなら、選んで後悔しない鉄板モデルです。
【ゲーマー&動画編集者向け】最強の速度を求めるなら! ASUS RT-AX86U Pro
「オンラインゲームで一瞬のラグも許されない」「4K動画の編集や大容量データのアップロードを頻繁に行う」といった、パフォーマンスを極限まで追求するヘビーユーザーには、ASUSのゲーミングルーター「RT-AX86U Pro」がおすすめです。
【詳細レビュー】
このルーターは、まさに「プロ」の名にふさわしいハイスペックモデルです。強力なCPUと十分なメモリを搭載し、高負荷な通信も余裕で処理します。最大の特徴は、ゲーム通信を優先的に処理する「ゲーミングLANポート」や「モバイルゲームモード」といった多彩なゲーマー向け機能を搭載している点です。これにより、他の通信の影響を受けずに、低遅延で安定したゲームプレイ環境を構築できます。
また、WAN/LANの両方で使える「2.5Gマルチギガビットポート」を搭載しており、1Gbpsを超える高速な光回線プラン(2.5G/5G/10G)の性能を最大限に引き出すことが可能です。将来的に高速な回線にアップグレードする予定がある方にも最適です。
ASUS独自の「AiMesh」機能を使えば、対応ルーターを複数台組み合わせることで、家中に強力なメッシュWi-Fi環境を構築することもできます。価格は高価ですが、その分のパフォーマンスは間違いありません。通信速度と安定性にとことんこだわりたい、本物志向の方にこそ使ってほしい一台です。
パソコンのWi-Fi接続に関するQ&A
最後に、パソコンのWi-Fi接続に関してよく寄せられる質問とその回答をQ&A形式でまとめました。
A. 便利ですが、注意が必要です。特にパスワードなしで接続できるフリーWi-Fiは、通信内容が暗号化されておらず、悪意のある第三者に情報を盗み見られる危険性(盗聴リスク)があります。クレジットカード情報や個人情報の入力、ネットバンキングの利用などは絶対に避けるべきです。どうしても利用する場合は、VPN(仮想プライベートネットワーク)サービスを利用して通信を暗号化するなど、自衛策を講じることを強くおすすめします。
A. はい、「テザリング」という機能を使えば可能です。テザリングとは、スマートフォンのモバイルデータ通信を使い、スマホ自体をWi-Fiルーターのようにして、パソコンなどの他の機器をインターネットに接続する機能です。iPhoneでは「インターネット共有」、Androidでは「Wi-Fiテザリング」などの名称で設定できます。ただし、スマートフォンのデータ通信量を消費するため、使いすぎには注意が必要です。
A. これは、パソコンとWi-Fiルーターは接続できているものの、その先のインターネット回線に接続できていない状態を示しています。「!」は限定的な接続、「×」は完全に接続不可を意味します。主な原因は、ONU(モデム)やルーターの一時的な不具合、またはプロバイダー側の通信障害などが考えられます。まずは、「機器の再起動」を試してみてください。
A. Wi-Fi 6(正式名称:IEEE 802.11ax)は、現在主流のWi-Fiの最新規格です。従来のWi-Fi 5(IEEE 802.11ac)と比べて、①通信速度が速い、②複数台の機器を同時に接続しても安定している、③省エネ、といったメリットがあります。お使いのパソコンやスマートフォンがWi-Fi 6に対応しているなら、ルーターもWi-Fi 6対応のものに買い替えることで、その性能を最大限に活かすことができ、体感速度が大きく向上する可能性があります。これからルーターを新しく買うのであれば、Wi-Fi 6対応モデルを選ぶのが断然おすすめです。
まとめ:正しい手順で快適なWi-Fiライフを!
今回は、パソコンをワイファイにつなぐ方法について、準備段階からOS別の具体的な設定手順、そして繋がらない時のトラブルシューティングまで、網羅的に解説してきました。いかがでしたでしょうか?
最後に、この記事の重要なポイントをもう一度おさらいしましょう。
- 接続前の準備が重要:①インターネット契約、②Wi-Fiルーター、③SSIDとパスワード、④Wi-Fi対応PCの4つを確認。
- 基本的な接続手順は5ステップ:①機器の接続、②SSID確認、③PCのWi-FiをON、④SSID選択&パスワード入力、⑤接続確認。この流れを覚えよう。
- 繋がらない時は落ち着いて原因を切り分け:入力ミス、機器の不具合、PCの設定、セキュリティソフトなど、考えられる原因を一つずつ潰していくのが解決への近道。
- 困った時の万能薬は「再起動」:何をやってもダメな時は、正しい順番での機器の再起動が非常に有効。
最初は難しく感じるかもしれませんが、一度手順を覚えてしまえば、Wi-Fiの接続は決して難しいものではありません。この記事が、あなたの「わからない」「困った」を解決し、快適なインターネットライフを送るための一助となれば幸いです。
さあ、この記事を片手に、あなたのパソコンをWi-Fiの世界へ接続してあげてください。サクサク動く快適なインターネットが、あなたを待っています!