「学校のタブレット、画面がバキバキに割れてしまった…」
「修理代はいくらかかるの?数万円も弁償しないといけないの?」
子どもが学校から借りている大切なタブレット。もし壊してしまったら、親としては修理代への不安と、学校への申し訳なさで頭が真っ白になりますよね。
でも、焦らないでください。結論から言うと、学校のタブレット修理代は、保険や公費でカバーされ、自己負担0円で済むケースが非常に多いのです。
この記事では、iPadやChromebookなど機種別の修理代相場から、弁償になる境界線、そして「先生にどう言えば怒られない?」という子どもの悩み解決まで、親が知るべき全てを網羅しました。正しい対処法を知り、冷静にトラブルを解決しましょう。
※2025年12月23日 記事の内容を最新の情報に更新しました。
画面割れ発生!最初にするべき2つの行動
画面が割れたり、電源が入らなくなったりした時、親がすべき行動は明確です。焦って自己判断で動くと、かえって状況を悪化させる「NG行動」になってしまいます。
1. 学校(担任)への連絡が最優先
何よりも先に、学校へ連絡してください。GIGAスクール構想で配布された端末は、あくまで「学校(自治体)からの貸与品」です。
絶対にやってはいけないのが、勝手に街の修理屋さんに持ち込んだり、自分で直そうとしたりすることです。

2. 子どもが先生に伝える時の「魔法の報告メモ」
検索キーワードでも多いのが「言い訳」「怒られる」という子どもの不安です。「怒られるのが怖くて嘘をつく」のが、後々一番大きなトラブルになります。
言い訳ではなく「事実」を伝えることが、結果的に一番軽い処分で済みます。以下のテンプレートを参考に、親子で報告内容を整理してから登校させましょう。
修理代は誰が払う?「0円」と「弁償」の境界線
最も気になる「お金」の話です。修理代を払う必要があるのか、それとも無料なのか。その境界線は「わざと(故意)」か「うっかり(過失)」かで決まります。
負担0円になる可能性が高いケース(過失)
以下の場合は、多くの自治体で加入している「動産総合保険」や公費負担が適用され、保護者の支払いは0円、もしくは少額の免責金(数千円程度)で済みます。
- 机からうっかり落として画面が割れた
- 登下校中に転んでランドセルの中で割れた
- 兄弟が誤って踏んでしまった
- 何もしていないのに電源が入らなくなった(自然故障)
これらは「教育活動に伴う想定内の事故」として処理されることがほとんどです。
全額弁償になるリスクがあるケース(故意・重過失)
一方で、以下の場合は保険が下りず、保護者に修理代または端末代(3〜6万円程度)の全額請求が来る可能性があります。
- イライラして画面を殴ったり、投げたりした(故意)
- ふざけて端末を放り投げて遊んでいた(重過失)
- 分解や改造を行った
- 紛失・置き忘れ(※重要:盗難以外は保険対象外が多いです)
機種別:もし弁償ならいくら?修理代の相場一覧表
万が一、弁償となってしまった場合、機種によって修理代は大きく異なります。GIGAスクールで使われる主要3機種の相場をまとめました。
| 機種タイプ | 画面割れ修理代 | 本体交換(全損) |
|---|---|---|
| iPad (Apple) |
15,000円〜 40,000円 |
40,000円〜 60,000円 |
| Chromebook (Lenovo/NEC等) |
15,000円〜 30,000円 |
30,000円〜 50,000円 |
| Windows (Surface/Arrows等) |
20,000円〜 50,000円 |
50,000円〜 80,000円 |
iPadは「本体交換」になりやすい
iPadは構造上、ガラス交換だけでは済まないケースが多く、Appleの修理規定により「本体ごとの交換」になることがよくあります。そのため、他の機種に比べて費用が高額になりがちです。
Chromebookは「キーボード破損」も多い
Chromebookの場合、画面割れだけでなく「キーキャップが外れた」「ヒンジ(つなぎ目)が折れた」という故障も目立ちます。これらも通常使用なら無償修理の対象になりやすいですが、無理に開け閉めした場合は弁償の対象になります。
「全額弁償」と言われた時の救済措置
もし学校から「保険適用外なので弁償してください」と言われても、まだ諦めないでください。ご家庭で加入している保険が使える可能性があります。
「個人賠償責任保険」を確認する
火災保険、自動車保険、クレジットカード、またはPTA保険などに付帯している「個人賠償責任保険」を確認しましょう。
- 確認事項:「受託物賠償(他人から借りている物への補償)」が含まれているか。
- 注意点:学校備品は対象外とする保険もあります。必ず保険会社の窓口に「学校から貸与されたタブレットを壊した」と具体的に伝えて確認してください。
二度と割らない!家庭でできる3つの予防策
修理が終わって戻ってきたタブレット。またすぐに壊してしまっては意味がありません。再発防止のために、家庭での環境を整えましょう。
1. 頑丈なケースとガラスフィルムで物理防御
学校支給のケースが薄いペラペラのものなら、耐衝撃性の高いケースに変更することを強くお勧めします(学校へ確認の上)。また、フィルムは「ガラス製」一択です。
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2. 「ながら使い」と「床置き」の禁止
画面割れの二大原因は「移動中の落下」と「床に置いていて踏む」です。 「タブレットを使うときは机の上だけ」「使い終わったら必ず充電ステーションに戻す」というルールを徹底しましょう。
3. 充電ケーブルの扱いを教える
意外な盲点ですが、充電ケーブルを挿したまま落下させ、差込口を壊すケースも多いです。「ケーブルは根元を持って優しく抜く」ことを、小さなお子さんには手を取って教えてあげてください。
よくある質問(Q&A)
A. いいえ、すぐに学校へ連絡してください。夏休み中でも平日は先生が出勤していることが多いです。早く修理に出せば、新学期の授業開始に間に合う可能性が高まります。
A. 多くの学校で貸出可能です。ただし、予備機の台数には限りがあります。修理期間は2週間〜1ヶ月程度かかることが多いため、早めの相談をおすすめします。
A. 絶対にやめましょう。割れたガラスで指を切る危険があるだけでなく、ヒビから湿気が入り込み、内部基板がショートして「全損」になるリスクがあります。軽度なうちに報告するのが鉄則です。
まとめ:焦らず正直に報告することが解決への近道
学校のタブレットが割れてしまった時の対応について解説しました。ポイントは以下の通りです。
- まずは学校へ連絡:自己判断での修理は絶対にしない。
- 費用負担:「うっかり」なら0円や少額負担のケースが多い。
- 機種別の注意:iPadは高くつきやすい。Chromebookはキーボードも注意。
- 弁償と言われたら:個人の賠償責任保険が使えるか確認する。
子どもがタブレットを壊して帰ってくると、ついカッとなってしまうかもしれません。しかし、これは「物を大切に扱うこと」や「失敗した時のリカバリー方法」を学ぶ良い機会でもあります。
まずは深呼吸をして、正直に報告できたお子さんを認めつつ、学校への連絡という次のステップへ進みましょう。この記事が、保護者の皆様の不安を解消する一助となれば幸いです。



