お気に入りの番組や映画を楽しんでいる最中、突然テレビの電源が落ちて再起動を繰り返す…。
「もしかして故障?」「どうすれば直るの?」と不安になりますよね。
実は、テレビが再起動を繰り返す症状は、必ずしも故障が原因とは限りません。
この記事では、テレビが再起動を繰り返す原因を特定し、ご自身で簡単に試せる対処法から、修理や買い替えの判断基準までを網羅的に解説します。
この記事を最後まで読めば、突然のトラブルにも冷静に対処できるようになり、快適なテレビライフを取り戻せるはずです。
テレビが再起動を繰り返すときに、まず試したい応急処置
原因を詳しく探る前に、まずは誰でも簡単に試せる応急処置を2つご紹介します。
意外とこれだけで症状が改善することもあるので、ぜひ試してみてください。
電源プラグの抜き差し(放電)
テレビが一時的なエラーや帯電によって不安定になっている可能性があります。
一度、テレビ本体の電源プラグをコンセントから抜き、2〜3分ほど放置してみてください。

時間を置いたら、再び電源プラグをコンセントに差し込み、テレビの電源を入れてみましょう。
全ての周辺機器を取り外す
レコーダーやゲーム機、外付けHDDなど、テレビに接続している周辺機器が原因で問題が発生しているケースもあります。
一度、HDMIケーブルやUSBケーブルなどを全てテレビから取り外し、テレビ本体のみで電源が入るか確認してみましょう。
これで再起動ループが収まる場合は、接続していた周辺機器のいずれかに問題がある可能性が高いです。
なぜ?テレビが再起動を繰り返す主な5つの原因
応急処置で改善しない場合、考えられる原因は主に5つあります。
ご自身の状況と照らし合わせながら、原因を特定していきましょう。
- ソフトウェアの一時的な不具合
- 接続機器(HDD、ゲーム機など)のトラブル
- 電源周り(コンセント、ケーブル)の問題
- B-CASカードの接触不良
- テレビ本体の部品の故障・寿命
原因1:ソフトウェアの一時的な不具合
現在のテレビは、コンピューターと同じようにソフトウェア(ファームウェア)によって制御されています。
このソフトウェアに一時的なエラーが発生したり、バージョンが古くなっていたりすると、動作が不安定になり再起動を繰り返すことがあります。

原因2:接続機器(HDD、ゲーム機など)のトラブル
先ほどの応急処置でも触れましたが、テレビに接続している周辺機器が原因となっているケースは非常に多いです。
特に、録画用の外付けHDDや、ゲーム機、サウンドバーなどが不具合を起こしていると、テレビ側の動作に影響を与え、再起動ループを引き起こすことがあります。
原因3:電源周り(コンセント、ケーブル)の問題
意外と見落としがちなのが、電源ケーブルやコンセントの問題です。
ケーブルの差し込みが緩んでいたり、タコ足配線で電力供給が不安定になっていたりすると、テレビが必要な電力を得られずに再起動を繰り返すことがあります。
原因4:B-CASカードの接触不良
地上デジタル放送やBS/CS放送を視聴するために必要なB-CASカード。
このカードのICチップ部分が汚れていたり、正しく挿入されていなかったりすると、テレビが正常に放送波を認識できず、エラーを起こして再起動することがあります。
原因5:テレビ本体の部品の故障・寿命
上記のいずれにも当てはまらない場合、残念ながらテレビ本体の部品が故障している可能性があります。
特に、電源を制御する「電源基板」や、映像や全体の動作を管理する「メイン基板」が故障すると、再起動ループといった症状が現れやすくなります。
また、テレビの寿命は一般的に8〜10年と言われており、長年使用しているテレビの場合は経年劣化による故障も考えられます。
【自分でできる】テレビの再起動ループを止める具体的な対処法
原因の見当がついたら、次はいよいよ具体的な対処法を試していきましょう。
ご自身でできることを一つずつ確認していくことで、解決の糸口が見つかるはずです。
対処法1:ソフトウェアをアップデートする
ソフトウェアが原因の場合、最新のバージョンにアップデートすることで問題が解決することがあります。
多くのテレビは、インターネットに接続されていれば自動でアップデートされますが、手動で確認することも可能です。
- リモコンの「設定」や「メニュー」ボタンを押す。
- 「お知らせ」や「サポート」、「バージョン情報」などの項目を探す。
- 「ソフトウェアの更新」や「ソフトウェアダウンロード」を選択し、画面の指示に従う。
対処法2:周辺機器を一つずつ接続して原因を特定する
応急処置で周辺機器をすべて外して改善した場合、どの機器が原因なのかを特定する必要があります。
まず、すべての周辺機器を外した状態でテレビを起動させ、安定して動作することを確認します。
その後、周辺機器を一つずつ接続していき、どの機器を接続したタイミングで再起動ループが再発するかを確認しましょう。
原因となる機器が特定できたら、その機器のメーカーに問い合わせるか、使用を中止することを検討してください。
対処法3:電源ケーブルやコンセントを確認する
電源周りが原因だと思われる場合は、以下の点を確認してみましょう。
- 電源ケーブルの確認: テレビ本体側とコンセント側、両方の差し込みが緩んでいないか確認し、奥までしっかりと差し直す。
- コンセントの変更: タコ足配線を使っている場合は、壁のコンセントに直接差し込んでみる。別のコンセントに差し替えてみるのも有効です。
対処法4:B-CASカードを挿し直す
B-CASカードの接触不良は、簡単なメンテナンスで改善することがあります。
- テレビの電源を切り、電源プラグをコンセントから抜く。
- B-CASカードをテレビからゆっくりと引き抜く。
- ICチップ(金色の部分)を、乾いた柔らかい布(メガネ拭きなど)で優しく拭く。
- カードを正しい向きで、奥までしっかりと挿し直す。
対処法5:テレビを初期化する(最終手段)
何を試しても改善しない場合の最終手段が、テレビの「初期化(リセット)」です。
初期化を行うと、テレビ本体の設定が工場出荷時の状態に戻り、ソフトウェアのエラーなどが解消される可能性があります。
ただし、初期化には大きな注意点があります。
特に、外付けHDDに録画した番組が見られなくなる可能性が非常に高いため、実行する前には必ずリスクを理解しておく必要があります。
初期化の方法はメーカーや機種によって異なるため、必ず取扱説明書や公式サイトで手順を確認してから行ってください。
それでも直らない…修理と買い替えの判断基準は?
ここまで紹介したすべての対処法を試しても症状が改善しない場合は、テレビ本体の物理的な故障が考えられます。
その場合、「修理」か「買い替え」かを選択することになりますが、どちらがお得なのか判断に迷いますよね。
修理に出す場合の費用相場と依頼先
テレビの修理費用は、故障箇所やメーカーによって大きく異なりますが、基板交換などが必要な場合は3万円〜7万円程度が相場となることが多いです。
保証期間内であれば無償で修理してもらえる可能性が高いので、まずは保証書を確認してみましょう。
修理の依頼先は、主に購入した販売店か、各テレビメーカーのサポートセンターになります。
テレビの寿命と買い替えを検討するタイミング
テレビの寿命は、一般的に8年〜10年と言われています。
以下の項目に当てはまる場合は、修理よりも買い替えを検討した方が、長期的に見てコストパフォーマンスが良いかもしれません。
- 購入から7年以上経過している
- 修理費用が高額(5万円以上など)になる
- 保証期間が切れている
- 最新の機能(4K放送、ネット動画サービスなど)に魅力を感じる

もしテレビの買い替えをご検討中でしたら、以下の記事で最新のおすすめテレビや後悔しない選び方を詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ:落ち着いて原因を探り、最適な対処を!
今回は、テレビが再起動を繰り返す原因と、ご自身でできる対処法について詳しく解説しました。
最後に、この記事の重要なポイントをもう一度おさらいしましょう。
- まずは応急処置: 電源プラグの抜き差しと周辺機器の取り外しを試す。
- 主な原因は5つ: ソフトウェア、接続機器、電源周り、B-CASカード、本体故障のいずれかが原因。
- 対処法を順番に試す: ソフトウェア更新、電源やB-CASカードの確認など、簡単なものから試していく。
- 初期化は最終手段: 設定や録画データが消えるリスクを理解した上で実行する。
- 修理か買い替えか: 使用年数や修理費用を考慮して、総合的に判断する。
テレビが突然再起動を繰り返すと焦ってしまいますが、まずは落ち着いて、この記事で紹介した対処法を一つずつ試してみてください。
多くの場合、簡単な対処で問題は解決するはずです。
それでも直らない場合は、無理せず専門家であるメーカーや販売店に相談しましょう。
この記事が、あなたのテレビトラブル解決の一助となれば幸いです。
【参考資料】