「引っ越し先でテレビを繋ごうとしたら、壁の端子が2つある…。」
「上と下、どっちに挿せばいいの?間違えると壊れる?」
いざテレビを設置しようとして、ケーブルを持ったまま手が止まってしまった経験はありませんか?
適当に接続してしまうと、「地デジは映るのにBSが映らない」といったトラブルの原因になります。
結論から言うと、壁の2つの端子は「地デジ用」と「BS/CS用」です。
実は、端子に書かれた「文字」を見るだけで、誰でも一瞬で見分けることができます。
この記事では、アンテナ端子の見分け方から、間違えやすいケーブルの接続パターン、必要な機器の選び方までを網羅的に解説します。
この記事を読みながら作業すれば、迷うことなくスムーズに配線を完了できます。快適なテレビライフを今日からスタートさせましょう!
※2025年12月6日 記事の内容を最新の情報に更新しました。
壁のアンテナ端子が2つある理由と見分け方
そもそも、なぜ壁のアンテナ端子が2つあるのでしょうか?
それは、屋根やベランダにあるアンテナから、「地上デジタル放送」と「衛星放送(BS/CS)」の電波が分かれて届いているからです。
「どっちがどっち?」と迷った時は、端子のそばにあるラベル(文字)を確認してください。これが最も確実な見分け方です。
ラベルの文字で判断する
端子の上下や横に、以下のような文字が書いてありませんか?
| 見たい放送 | 端子に書かれている文字(例) |
| 地デジ | 地上・地デジ・UHF (一般的に「上側」にあることが多い) |
| BS・CS | BS・CS・衛星・110度CS (一般的に「下側」にあることが多い) |

文字がない時の見分け方
古い賃貸物件やリフォーム済みの部屋では、ラベルがない場合もあります。
その際は、以下の手順で実際にケーブルを挿して確認するのが一番早いです。
- テレビ背面の「地上デジタル入力」端子にケーブルを繋ぐ。
- 壁の端子の「上」に挿し、テレビの電源を入れて地デジが映るか確認する。
- 映れば上が地デジ用。映らなければ「下」に挿し替えて確認する。
一般的には「上が地デジ、下がBS」という配置が9割以上ですが、稀に逆のケースや、左右に並んでいるケースもあります。現物合わせで確認しましょう。
パターン別:テレビと端子の正しい接続手順
どっちの端子が何用か分かったら、いよいよ接続です。
あなたの「見たい放送」によって、必要なケーブルの本数と繋ぎ方が変わります。
地デジだけ見たい場合
「BSやCSは契約していないし、普段の番組が見られれば十分」という方はシンプルです。
- 必要なもの:アンテナケーブル 1本
- 接続手順:壁の「地デジ(UHF)」端子と、テレビの「地上デジタル入力」を繋ぐ。
もう一方の「BS・CS」端子には何も挿さなくてOKです。
地デジとBSの両方を見たい場合
せっかく壁に端子があるなら、BS放送も楽しみたいですよね。
この場合は、テレビ側の入力端子が2つあるか確認してください(最近のテレビはほぼ2つあります)。
- 必要なもの:アンテナケーブル 2本
- 接続手順:
- 1本目:壁の「地デジ」→ テレビの「地デジ入力」へ
- 2本目:壁の「BS・CS」→ テレビの「BS・CS入力」へ
それぞれをまっすぐ繋ぐだけです。「クロス」させないように注意しましょう。
アンテナケーブルの選び方
接続する際、ケーブルの先端形状にも種類があることをご存知ですか?
環境に合わせて選ぶと抜けにくくなります。
- F型(ネジ式):ネジでしっかり固定できるタイプ。小さいお子様やペットがいる家庭におすすめ。
- ストレート型(差込式):差し込むだけのタイプ。頻繁に模様替えをする場合に便利。
- L字型:先端が直角に曲がっているタイプ。壁際やテレビ裏のスペースが狭い場合に最適。
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分波器と分配器の違いに注意
アンテナ接続で一番の落とし穴が、「分波器(ぶんぱき)」と「分配器(ぶんぱいき)」の買い間違いです。
名前は似ていますが、役割は正反対なので注意してください。
間違いやすい2つの機器の役割
- 分波器:混ざった電波を「地デジ」と「BS」に分ける機器。
- → 壁の端子が1つで、テレビで両方見たい時に使います。
- 分配器:電波を2台のテレビに配る機器。
- → リビングと寝室など、複数の場所でテレビを見たい時に使います。
今回のように「壁に端子が2つある」場合は、すでに壁の中で電波が分けられている状態です。
そのため、基本的に「分波器」は不要です。単純にケーブルで繋ぐだけでOKです。

映らない時のトラブルシューティング
「正しく繋いだはずなのに、画面が真っ暗…」
「E202というエラーが出る…」
そんな時は、故障を疑う前に以下のポイントをチェックしてみてください。
1. B-CASカードを確認する
テレビ側面のカードが奥までしっかり挿さっていますか?
接触不良の可能性があるため、一度抜いて乾いた布でICチップ(金色の部分)を拭き、再度奥まで差し込んでみてください。
2. チャンネルスキャン(地域設定)を行う
引っ越し直後は、テレビが前の住所の放送局を探してしまい、映らないことがあります。
リモコンの「設定」ボタンから「放送受信設定」→「チャンネルスキャン(初期スキャン)」を行ってください。
3. 入力切替を確認する
意外と多いのが、リモコンの操作ミスです。
「地デジ」を見たいのに「BS」ボタンを押していませんか?画面上の入力表示を確認しましょう。
(参照:総務省 地上デジタルテレビ放送のご案内)
よくある質問(Q&A)
最後に、アンテナ接続に関してよくある疑問にお答えします。
最近のマンションでは、壁の端子が1つだけのタイプも増えています。この場合、壁まで「混合(地デジ+BS)」された電波が来ています。
このケースでは「分波器」が必要です。壁から分波器に繋ぎ、そこから分かれた2本の線をテレビのそれぞれの入力端子に接続してください。
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はい、必要です。4K・8K放送は従来の放送よりも高い周波数帯を使用するため、対応していない古いケーブルや分波器だと電波がうまく届きません。
パッケージに「4K8K対応」「SHマーク」などの表記がある高品質な製品への交換をおすすめします。
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稀に、地デジ・BSに加えて「FMラジオ」や「CS専用」の端子がある場合があります。
その場合も基本は同じで、文字(ラベル)を確認して対応するケーブルをテレビに繋ぐだけです。
まとめ:端子の文字を確認すればもう迷わない!
テレビのアンテナ端子が2つある時の正解と手順を振り返りましょう。
- 端子が2つあるのは「地デジ」と「BS」に分かれているから。
- まずは「UHF(地デジ)」「BS/CS」などのラベル文字を見る。
- 地デジのみ見るならケーブル1本、両方見るならケーブル2本を用意する。
- 端子が2つあるなら、基本的に「分波器」は不要。
配線は一度正しく繋いでしまえば、あとは触ることはほとんどありません。
この記事を参考にスムーズに設置を完了させ、映画やスポーツ、お気に入りの番組を大画面で楽しんでくださいね!


