「テレビの画面が割れてしまったけれど、このまま使い続けても大丈夫?」
突然のことで、どうすればいいのか分からず不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
子どもがおもちゃをぶつけてしまったり、不意に物を倒してしまったりと、テレビの液晶割れは意外と身近なトラブルです。
しかし、単に映像が見づらくなるだけでなく、テレビの液晶が割れることには、実は深刻な危険性が潜んでいることをご存知でしょうか。
特に「発火」や「感電」といった、重大な事故につながるリスクは無視できません。
この記事では、テレビの液晶割れが引き起こす具体的な危険性から、発火リスクの真偽、そして安全にテレビを修理・処分するための正しい手順までを、専門家としての視点から網羅的に解説します。
この記事を最後まで読めば、液晶が割れたテレビをどう扱えば良いのか、その答えが明確に見つかるはずです。
大切なご家族とご自宅の安全を守るために、ぜひ最後までお読みください。
テレビの液晶割れが引き起こす5つの危険性とは?発火リスクの真実
「テレビの画面が割れたけど、まだ映るから大丈夫だろう」と安易に考えていませんか?
実は、液晶が割れたテレビを使い続けることには、さまざまな危険性が潜んでいます。
特に、小さなお子さんやペットがいるご家庭では、細心の注意が必要です。
ここでは、テレビの液晶割れがもたらす具体的な危険性を5つご紹介します。
- 内部部品のショートや発火
- 感電の危険
- 画面から飛散するガラス破片
- 有害物質の漏れ出し
- 視覚への悪影響と精神的ストレス
発火・感電の危険性:内部ショートが火災の原因に
テレビの液晶パネルが割れると、内部に電気が流れている基板や回路がむき出しになる可能性があります。
この剥き出しになった部分にホコリや湿気が入り込むと、ショート(短絡)を引き起こし、発火や火災の原因となる危険性があります。
特に、ホコリがたまっている場所や、湿度の高い部屋で利用している場合は注意が必要です。
また、液晶割れによって内部の配線が断線したり、接触不良を起こしたりすることで、テレビ本体から異臭や煙が発生し、発火につながるケースも報告されています。
さらに、濡れた手で画面を触ってしまったり、水気のある場所で使ったりすると、割れた部分から電気が漏れて感電する危険性も無視できません。
わずかなホコリや水滴が内部のショートを引き起こし、火災につながる危険性があります。
ガラス破片の飛散:小さな子どもやペットが怪我をするリスク
液晶テレビの多くは、パネル表面にガラスやアクリルが使用されています。
画面が割れると、その破片が飛び散り、鋭利なガラスの破片が散乱する可能性があります。
小さな破片は目に見えにくく、お子さんが裸足で歩いて怪我をしたり、ペットが誤って口にしてしまったりする危険があります。
テレビの近くで遊ぶことが多いご家庭では、特に注意が必要です。
有害物質の漏れ出し:人体への影響は?
液晶テレビの内部には、液晶素材や蛍光管、バックライトなどに微量ながら有害物質が含まれている場合があります。
液晶パネルが割れると、これらの物質が漏れ出す可能性があります。
たとえば、バックライトに使われている蛍光管には水銀が含まれていることがあり、これも人体に有害な物質です。
特に古い型のテレビや一部の機種では、このリスクがより高くなる可能性があります。

画面が見づらい:視覚への悪影響と精神的なストレス
画面が割れたり、液が漏れて滲んだりすると、映像が正しく表示されませんよね。
この状態で無理に視聴を続けると、目に大きな負担がかかり、視力低下や目の疲れの原因となります。
また、常に視界に入る画面の破損は、精神的なストレスにもつながります。
リラックスしてテレビを楽しめないばかりか、故障したテレビを見続けることで、心身ともに良い影響はありません。
その他のトラブル:内部故障や異音・異臭
液晶割れによって、テレビ内部の構造に歪みが生じたり、部品が破損したりすることがあります。
これにより、画面が点滅する、音声が出ない、突然電源が落ちるといった二次的な故障につながる可能性があります。
さらに、異音や焦げたような異臭がすることもありますが、これは内部で異常が発生しているサインです。
これらの症状が出た場合は、すぐに電源プラグを抜いて使用を中止してください。
テレビの液晶が割れたらどうする?安全に処分・修理するまでのステップ
テレビの液晶が割れてしまった場合、どのような行動をとれば良いのでしょうか?
ここでは、安全を最優先にした対処法を、緊急時と事後の2つのフェーズに分けて解説します。
Step1:緊急時に最初に行うべきこと
画面が割れたテレビを発見したら、まずは落ち着いて以下の3つの行動をとってください。
この初動が、発火や感電といった重大な事故を防ぐ鍵となります。
- すぐにテレビの電源を切る
リモコンで電源を切るだけでなく、必ずコンセントから電源プラグを抜いてください。
内部に電気が流れている状態は非常に危険です。
- テレビを触らない
割れた部分から破片が飛び散ったり、感電したりする危険があるため、テレビ本体には触れないでください。
お子さんやペットが近づかないように、周囲に注意を促しましょう。
- 散乱した破片の応急処置
もし床にガラスの破片が散乱している場合は、厚手のゴム手袋などを着用して、丁寧に掃除機で吸い取るか、濡らした新聞紙などで集めてください。
小さな破片は非常に危険なので、完全に取り除くことを心がけましょう。
Step2:修理か買い替えかを検討する
緊急処置が終わったら、「修理」か「買い替え」のどちらかを選択することになります。
テレビの液晶パネルは非常に高価な部品であり、修理費用が高額になるケースがほとんどです。
一般的に、修理費用は新しいテレビを購入する費用の7〜8割、場合によってはそれ以上になることも珍しくありません。
修理費用はテレビのサイズやメーカーによって異なりますが、概ね4万円~20万円程度が相場です。
購入から日が浅い、または思い入れのあるテレビであれば修理を検討する価値はありますが、数年使用したテレビであれば、これを機に新しいテレビへの買い替えをおすすめします。
Step3:安全にテレビを処分する方法
「買い替えることにしたけれど、古いテレビはどうやって処分すればいいの?」
液晶が割れたテレビは、通常の不燃ゴミとしては捨てられません。
家電リサイクル法に基づき、適切な方法で処分する必要があります。
主な処分方法は、以下の3つです。
- 家電量販店に引き取ってもらう
新しいテレビを購入する際に、古いテレビを引き取ってもらうのが最も一般的な方法です。
購入した店舗に相談してみましょう。
- 指定引取場所に持ち込む
郵便局でリサイクル券を購入し、指定された引取場所に自分で持ち込みます。
費用を安く抑えたい方におすすめです。
- 自治体に相談する
自治体によっては、回収の受付を行っている場合があります。
各自治体のホームページなどで詳細を確認しましょう。
費用はメーカーやサイズによって異なるため、事前に確認しておきましょう。
テレビの液晶割れを防ぐ対策と心構え
テレビの液晶割れは、突然の出来事であることが多いですが、日頃から対策しておくことでリスクを減らすことができます。
ここでは、テレビを安全に使うための対策と心構えをご紹介します。
液晶保護パネルを設置する
最も効果的な対策の一つが、液晶保護パネル(保護フィルム)の設置です。
テレビの画面に貼り付けることで、お子さんのおもちゃやペットの爪などから画面を守ることができます。
保護パネルには、光沢タイプやアンチグレア(非光沢)タイプなど、さまざまな種類があります。
テレビのサイズに合わせて選び、正しく設置しましょう。
テレビの設置場所を見直す
テレビの設置場所も重要です。
- 子どもの手の届かない場所に置く
高さのあるテレビ台を使用したり、壁掛けにしたりすることで、子どもが直接画面に触れるリスクを減らせます。
- 安定した場所に設置する
グラつきのない、しっかりとしたテレビ台を選びましょう。
転倒防止のベルトや器具を活用することも重要です。
- 直射日光の当たらない場所に置く
直射日光はパネルの劣化を早めるだけでなく、画面にひび割れが生じる原因となることもあります。
テレビ周りの整理整頓とメンテナンス
テレビ周りを常に整理整頓しておくことも大切です。
- テレビ台に重いものを置かない
地震などの際に、物が落下して画面を破損させる可能性があります。
- ホコリや湿気に注意
定期的にテレビ周りのホコリを掃除し、通気性を保ちましょう。
結露しやすい場所への設置も避けるべきです。

まとめ:テレビの液晶割れは放置せず、安全な対処を
この記事では、テレビの液晶割れが持つ危険性、特に発火リスクや感電リスクの真実について詳しく解説しました。
画面が割れたテレビは、見た目が悪いだけでなく、内部部品のショートによる火災や感電、ガラス破片の飛散といった深刻な危険をはらんでいます。
「まだ映るから大丈夫」と安易に考えず、液晶が割れたことを確認したら、すぐに電源プラグを抜いて使用を中止してください。
その後は、修理か買い替えかを検討し、家電リサイクル法に則った正しい方法で処分することが重要です。
この記事で得た知識が、皆さんの安全な生活を守る一助となれば幸いです。
もし今、液晶割れに悩んでいるなら、この記事を参考に安全な第一歩を踏み出してくださいね。
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