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日立製作所の家電事業の売却先

日立 家電 売却 先

長年親しまれてきた日立の家電事業の売却先がどこになるのか、不安に感じている方は多いのではないでしょうか。
「愛用している白くまくんやビートウォッシュはどうなるの?」「故障したときの修理はしてもらえるの?」といった疑問の声が多数挙がっています。

結論から申し上げますと、日立の家電事業の売却先は大手家電量販店のノジマに決定しました。
この記事では、公式発表に基づき、買収の金額やスキーム、日立が家電事業を売却する本当の理由、海外事業を担っていたアルチェリクとの関係、そして現在日立の家電を利用しているユーザーへの今後の影響について詳しく解説します。


監修者

家電ライター
大谷

家電愛が高じてライターに転身した家電オタク。週2回は家電量販店へ足を運び、小型・中型家電から大型家電まで幅広く検証。家電情報を分かりやすく解説します。


制作

AIMedix
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日立の家電事業の売却先はノジマ

日立製作所の家電事業は、家電量販店大手の株式会社ノジマへ売却されます。
2026年4月21日、両社から公式に買収に関する契約締結が発表されました。
これにより、日本の家電業界において「メーカーが作り、小売が売る」という従来の構造が大きく変化することになります。

約1101億円でノジマが買収

今回の買収総額は約1101億円という大規模なものです。
2027年3月期中(2026年度中)に株式取得の手続きが完了する予定と発表されています。
具体的な買収スキームの概要は以下の通りです。

  • 日立の子会社(日立GLS)が家電事業を分離し新会社を設立
  • ノジマ側が特別目的会社を通じて新会社の株式80.1%を取得
  • 日立GLSは新会社の株式19.9%を継続保有
  • 業務用空調機器事業などは引き続き日立GLSに残る

日立側も約2割の株式を保有し続けるため、完全に関係が途絶えるわけではありません。
事業を円滑に引き継ぎつつ、主導権はノジマへと移行します。

日立ブランドや白くまくんの今後

事業売却後も、「日立(HITACHI)」ブランドの家電は継続して販売されます。
ノジマは日立が長年築き上げた高いブランド力と技術力を高く評価しており、店頭から日立の家電が消滅することはありません。
また、人気ルームエアコンの「白くまくん」については、ボッシュホームコンフォートジャパンが開発・製造を担い、新会社と日立GLSが販売・サービスを継続することが公式に発表されています。

日立が家電事業を売却する理由

日本を代表する総合電機メーカーである日立製作所が、なぜ看板とも言える家電事業を手放す決断をしたのでしょうか。
その背景には、長年にわたる抜本的な構造改革の歴史があります。

IT・インフラ分野へ選択と集中

最大の理由は、社会インフラ事業やIT分野への「選択と集中」を進めるためです。
現在の日立は、独自のデジタル技術「Lumada(ルマーダ)」を活用したデータソリューションや、鉄道、エネルギーといった企業向け(BtoB)事業を中核に据えています。
消費者向けの家電事業はグループ全体の売上構成比で見ると数パーセントにとどまっていました。
成長が大きく見込める中核事業に経営資源を集中させるため、家電事業の切り離しを決断したのです。

構造改革の総仕上げと赤字の背景

日立は2009年3月期に国内製造業で最大規模となる7873億円という巨額の最終赤字を計上しました。
この危機を脱するため、日立は事業の再編を繰り返し、非中核事業を次々と売却してきました。
今回の白物家電事業の売却は、十数年かけて行ってきた大規模な構造改革の「総仕上げ」を意味しています。

海外事業もノジマ傘下へ統合

日立の家電事業は、国内と海外で運営体制が分かれていました。
今回のノジマによる買収を機に、分散していた事業が一つに統合されます。

アルチェリク合弁の全株式を取得

日立は2021年、収益が悪化していた海外の白物家電事業の立て直しを図るため、トルコの家電大手「アルチェリク(Arcelik)」と合弁会社を設立しました。
出資比率はアルチェリクが60%、日立側が40%であり、海外事業の主導権は事実上アルチェリクに譲渡されていました。
今回の再編に伴い、新会社がアルチェリクの保有する合弁会社の株式をすべて取得する契約が結ばれました。

国内外で一体運営する体制を構築

海外事業の株式を買い戻すことで、日立ブランドの家電事業は再び一つの会社に集約されます。
ノジマの傘下に入る新会社は、国内市場だけでなく海外市場も視野に入れた事業展開が可能になります。
開発から製造、そして国内外の販売までを一貫して行う強固な体制が構築される予定です。

ノジマが日立の家電を買収する狙い

一方で、買収する側のノジマにはどのような意図があるのでしょうか。
過去には旧ソニーブランドの「VAIO(バイオ)」を買収した実績もあるノジマの戦略を紐解きます。

製造と販売を統合する製販一体

家電量販店は長年、メーカーから商品を仕入れて売る「薄利多売」の構造に悩まされてきました。
ノジマは日立の家電事業を買収することで、自らがメーカー機能を持つ「製販一体」のビジネスモデルへ転換しようとしています。
製造から販売、さらには保守・アフターサービスまでを垂直統合することで、中間コストを削減し、利益率を大きく改善する狙いがあります。

顧客の声を製品開発へ直接反映

小売業の最大の強みは、日々店頭で消費者と直接接している点にあります。
ノジマは全国の店舗で集めた「顧客の生の声」や「細かなニーズ」を持っています。
この豊富な顧客データを、日立の持つ高い技術力や開発現場へ直接フィードバックすることで、より市場が求めている魅力的な新製品を生み出せると見込んでいます。

日立の家電ユーザーへの今後の影響

事業の売却により、現在日立の冷蔵庫や洗濯機、掃除機などを使っている利用者が不利益を被ることはありません。
公式の発表でも、ユーザーの安心を第一に考えた方針が示されています。

修理やアフターサービスは継続

最も気になる購入後のサポートですが、保証、修理、点検などのアフターサービスはこれまで通り継続されます。
日立グローバルライフソリューションズの公式発表でも、顧客に安心して長く使用してもらえる体制に変更はないと明言されています。
部品の供給が突然止まったり、修理を受け付けてもらえなくなったりする心配はありません。

雇用やサポート体制も維持される

ノジマの野島社長は記者会見において、「ブランド、雇用、技術のすべてを維持する」と力強く宣言しています。
日立で長年培われてきた高い技術力を持つ従業員の雇用が守られるため、製品の品質や手厚いサポート体制もそのまま引き継がれます。
今後も「日本のモノづくり」の品質を保ったまま、日立ブランドの家電を安心して使い続けることができます。