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3時間の外出ではエアコンはつけっぱなしが得?電気代差額とカビ対策

3時間の外出ではエアコンはつけっぱなしが得?電気代差額とカビ対策

「買い物や美容室で3時間ほど家を空けるとき、エアコンは消すべき?それともつけっぱなし?」

このような疑問を持ったまま、なんとなく電源を切っていませんか?実は、3時間の外出におけるエアコン操作は、電気代だけでなく「帰宅時の不快指数」や「エアコン内部のカビ」にも大きく関わっています。

この記事では、3時間の外出における「電気代の損益分岐点」を具体的な金額でシミュレーションし、さらにカビを防いでエアコンを長持ちさせるための最適な判断基準を解説します。

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【監修者】
大谷

家電専門ライターとして10年以上活動し、監修した記事は1万を超える。自身のサイトは月間11万PVを達成。
最新のデータや実体験を交え、分かりやすく信頼できる情報発信を心がけている。

3時間の外出ではエアコンは「オフ」が基本

結論から申し上げますと、3時間の外出であれば、エアコンの電源は「オフ」にした方が電気代は安くなります。

近年、「エアコンはつけっぱなしの方が安い」という説が広まりましたが、それは「30分〜1時間程度の短い外出」に限った話です。3時間という長さになれば、一度切って帰宅時に再起動するコストを含めても、停止していた時間の節約効果が上回ります。

電気代の損益分岐点は「30分」

大手空調機器メーカーであるダイキン工業の実験データによると、日中の冷房における「つけっぱなし」と「こまめに入り切り」の電気代の分岐点は、およそ30分とされています。(参照:ダイキン工業「ミッション:エアコンの電気代を節約せよ!」

  • 30分以内の外出:つけっぱなしがお得(起動電力が大きいため)
  • 1時間以上の外出:こまめに切る方がお得
  • 3時間の外出:確実に切る方がお得
大谷
大谷
3時間は「30分」を大きく超えています。「またすぐ帰ってくるから」と思っても、映画一本分以上の時間がありますから、一度リセットする方がお財布には優しいですね。
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シミュレーション:3時間つけっぱなしの電気代差額

では、具体的にどれくらい金額が変わるのでしょうか?一般的な6〜8畳用エアコン(消費電力:安定時200W、起動時1000Wと仮定)で、電気代単価31円/kWhとして計算してみましょう。

パターン エアコンの動き 3時間の電気代目安
つけっぱなし 安定運転(200W)× 3時間 約18.6円
こまめに消す 停止(0円)+ 再起動負荷(約5円) 約5.0円

このように、3時間の外出であれば、こまめに消した方が1回あたり約13円以上安くなる計算です。もしこれを毎日(月30回)繰り返すと、月間で約400円、年間(夏冬合計)で数千円の差になります。

ただし、これはあくまで「電気代」に焦点を当てた計算です。実は、電気代以外にも考慮すべき「隠れたリスク」が存在します。

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電気代以外で「つけっぱなし」を検討すべきケース

3時間ならオフにするのが節約の正解ですが、以下のケースではあえて「つけっぱなし」を選択するメリットがあります。

1. ペット(犬・猫)がいる場合

人間にとって3時間は短くても、ペットにとっては熱中症のリスクがある長い時間です。特に夏場の日中、閉め切った部屋は短時間で高温になります。ペットの命を守るため、電気代よりも安全を最優先してください。

2. 真夏日の「壁からの輻射熱」対策

外気温が35℃を超えるような猛暑日に3時間エアコンを切ると、室内の空気だけでなく、壁や天井、床自体が熱を持ってしまいます(輻射熱)。

帰宅後にエアコンをつけても、壁からの熱気でなかなか体感温度が下がらず、結果として設定温度を極端に下げてしまい、電気代が跳ね上がることがあります。「帰宅時のサウナ状態」を避けたい場合は、設定温度を高め(28℃〜29℃)にしてつけっぱなしにするのも一つの手です。

3. エアコン内部のカビ・臭い対策

ここが見落としがちなポイントです。冷房運転中に急にスイッチを切ると、エアコン内部は結露水で濡れたままになり、カビが繁殖しやすい高温多湿な状態が続きます。

  • すぐに外出しない場合:送風運転で内部を乾かしてから切る。
  • すぐ外出する場合:最近の機種にある「内部クリーン機能」(停止後に自動で乾燥運転する機能)を活用する。

3時間の外出で頻繁にオンオフを繰り返すと、内部クリーンが作動しきれず、カビの原因になることがあります。カビが生えるとクリーニング費用(1台1万円〜)がかかるため、結果的に高くつく可能性があります。

大谷
大谷
冷房を止めた直後のエアコン内部は湿度100%近いです!「内部クリーン」設定がONになっているか、必ず確認してくださいね。
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3時間の外出で損しないための「第3の選択肢」

「電気代は節約したいけれど、帰宅時に暑い・寒いのは嫌だ」という方は、つけっぱなしでも完全に切るのでもなく、以下の方法を取り入れてみてください。

スマートリモコンを活用する

現在もっともおすすめなのが、外出先からスマホでエアコンを操作できる「スマートリモコン」の導入です。

これを使えば、「外出中は電源をオフにして節約」し、「帰宅する20分前に外からオンにする」という理想的な使い方が可能です。3時間の電気代をカットしつつ、帰宅した瞬間から快適な部屋で過ごせます。

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切タイマー・入タイマーの併用

スマートリモコンがない場合でも、リモコンのタイマー機能を駆使します。

  • 夏場:「切タイマー」を1時間に設定して外出する。(壁が熱くなるのを遅らせる)
  • 冬場:「入タイマー」を帰宅予定時刻の30分前に設定する。

これにより、無駄な稼働時間を減らしつつ、快適性をある程度維持できます。

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よくある質問(Q&A)

Q. 3時間の外出で「除湿(ドライ)」つけっぱなしはどうですか?
A. おすすめしません。特に「再熱除湿」方式の場合、冷房よりも電気代が高くなることがあります。「弱冷房除湿」であっても、3時間であれば停止したほうが電気代は安くなります。湿度戻りが気になる場合は、帰宅後に窓を開けて換気してからエアコンを入れるのが効率的です。
Q. 暖房の場合も3時間なら切るべきですか?
A. はい、暖房も基本はオフ推奨です。ただし、断熱性の低い家や極寒日は、室温が下がりすぎて再加熱に多大なパワー(電気代)がかかることがあります。外気温が0度近い場合は、設定温度を「18度」程度に下げてつけっぱなしにする「セーブ運転」も検討してください。
Q. 頻繁なオンオフはエアコンの故障につながりますか?
A. 1時間に何度も入り切りするのはコンプレッサー(心臓部)に負荷をかけますが、3時間に1回程度の操作であれば、故障のリスクを心配する必要はありません。むしろ、フィルター掃除を怠る方が故障リスクを高めます。

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まとめ:3時間ならオフ!賢く快適さを保つ工夫を

エアコンの3時間外出問題について解説しました。ポイントをまとめます。

  • 電気代の分岐点は約30分。3時間の外出なら「電源オフ」が確実に安い
  • つけっぱなし1回とオフ1回の差額は約13円程度(条件による)。
  • 猛暑日やペットがいる場合は「つけっぱなし」を優先する。
  • カビ対策として、オフにするなら「内部クリーン」機能の設定を確認する。
  • 「スマートリモコン」を導入すれば、節約と快適さのいいとこ取りができる。

「3時間」という時間は、節約効果がはっきりと出る時間です。基本はスイッチを切り、帰宅時の快適さを確保したい場合はスマートリモコンなどのツールを活用して、賢く節電していきましょう。

まずは次回の外出時、思い切って電源をオフにし、帰宅時の室温が許容範囲かどうか試してみてはいかがでしょうか?

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