「家族が増えてエアコンが4台になったけれど、電気代が恐怖……」
「夏や冬のピーク時、請求額を見て絶句したくない」
戸建てや広めのマンションにお住まいで、各部屋にエアコンを設置しているご家庭にとって、毎月の電気代は切実な悩みですよね。
この記事では、単なる平均値ではなく、「リビング用1台+個室用3台」というリアルな利用シーンを想定した電気代シミュレーションと、年間数万円の削減も目指せる具体的な節約術を解説します。
最後まで読めば、適正な予算感がわかり、今すぐ実践すべきコストダウンの方法が明確になりますよ。
エアコン4台の電気代算出
エアコン4台といっても、すべてが同じ大きさではありません。一般的には「広いリビング用の大型機1台」と「寝室や子供部屋用の小型機3台」という構成が多いでしょう。
ここでは、公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会の目安単価31円/kWh(税込)をもとに、より現実に近いモデルケースで算出します。(参照:公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会)
夏と冬の1時間あたりの料金
以下の条件で計算します。
- リビング用(14畳向け):消費電力 冷房800W / 暖房950W と仮定
- 個室用(6畳向け)×3台:消費電力 冷房450W / 暖房500W と仮定
| 機種・台数 | 冷房(1時間) | 暖房(1時間) |
|---|---|---|
| リビング用(1台) | 約24.8円 | 約29.5円 |
| 個室用(3台合計) | 約41.9円 | 約46.5円 |
| 4台合計 | 約66.7円 | 約76.0円 |
4台すべて稼働すると、1時間あたり約70円前後の電気代がかかります。
1ヶ月の電気代シミュレーション
次に、1ヶ月(30日間)使用した場合のシミュレーションです。リビングは家族が集まるため稼働時間が長く、個室は就寝時などが中心と想定します。
- 稼働条件:リビング12時間、個室8時間(×3台)
| 季節 | 計算式(概算) | 1ヶ月の目安 |
|---|---|---|
| 夏の冷房 | (24.8円×12h) + (41.9円×8h) × 30日 | 約19,000円 |
| 冬の暖房 | (29.5円×12h) + (46.5円×8h) × 30日 | 約21,800円 |
エアコン代だけで月2万円前後、ここに照明や冷蔵庫、給湯などの料金が加わるため、夏冬のピーク時は電気代総額が3万円〜4万円を超えるケースも珍しくありません。

4台稼働時の契約アンペア
電気代と並んで重要なのが「契約アンペア数」です。4台設置していても、同時に使った瞬間にブレーカーが落ちてしまっては意味がありません。
適切なアンペア数の目安
エアコン4台設置の家庭における推奨アンペア数は以下の通りです。
- 40A:工夫が必要。4台同時起動+電子レンジなどは厳しい。
- 50A:一般的。4台稼働でも他の家電をある程度使える。
- 60A以上:余裕あり。IHクッキングヒーターなどがある場合は必須。
基本料金は上がりますが、ストレスなく過ごすには50A以上が推奨です。
起動時の電力消費に注意
エアコンは「設定温度にするまで(起動時)」に最大パワーを使います。逆に、室温が安定すれば消費電力は大きく下がります。
ブレーカー落ちを防ぐコツは、「4台同時にスイッチを入れない」こと。「リビングをつけて、15分後に寝室をつける」といった具合に時間をずらすだけで、ピーク電力を分散できます。
▼アンペア変更ついでに電力会社を見直す

マルチエアコンと電気代
エアコン4台を検討する際、「室外機1台で室内機複数台を動かす」いわゆるマルチエアコンと迷う方もいるのではないでしょうか。
通常のエアコンとの違い
マルチエアコンは、室外機の設置スペースを節約できるのが最大のメリットですが、電気代の観点では注意が必要です。
- 通常エアコン(セパレート):各部屋の負荷に合わせて効率よく運転できる。省エネ性能が高い機種が多い。
- マルチエアコン:1台だけ使う場合でも大型の室外機が動くため、効率が落ちることがある。
電気代はどちらが安い?
結論から言うと、現在の技術では通常のエアコン(セパレート型)を4台設置する方が、電気代は安くなる傾向にあります。
最新の個別エアコンは省エネ技術の進化が著しいため、設置スペースに問題がなければ、個別設置がランニングコスト面では有利です。
電気代を安くする5つの方法
4台分の電気代を少しでも抑え、家計を守るための具体的な方法を5つ紹介します。
1. フィルター自動掃除機能の活用
4台すべてのフィルターをこまめに掃除するのは大変ですよね。もし買い替えを検討中なら、「フィルター自動掃除機能付き」のモデルを選ぶのが賢明です。
フィルターの目詰まりを防ぐだけで、年間約25%もの無駄な電力をカットできるというデータもあります。(参照:環境省)
エアコンのフィルター掃除グッズをAmazonで見るエアコンのフィルター掃除グッズを楽天市場で見る
2. サーキュレーターで空気を撹拌
冷気は下に、暖気は上に溜まります。サーキュレーターを使って空気を循環させることで、体感温度が変わります。
冷房時は設定温度を1℃上げ、暖房時は2℃下げることで、約10%の節約効果が期待できます。
Amazonで人気のサーキュレーターを見る楽天市場で人気のサーキュレーターを見る
3. 室外機の日除けとスペース確保
4台あると室外機の置き場所も密集しがちですが、ショートサーキット(排出した空気をまた吸い込んでしまう現象)には注意が必要です。
- 室外機の前後はスペースを空ける。
- 夏場は直射日光を避ける日除け(カバーやよしず)を設置する。
これだけで熱交換効率が上がり、電気代削減につながります。
室外機の日除けカバーをAmazonで見る室外機の日除けカバーを楽天市場で見る
4. 最新の省エネモデルへ買い替え
10年前のエアコンと最新モデルでは、省エネ性能に雲泥の差があります。期間消費電力量で比較すると、最新モデルは10年前より約10%〜20%省エネになっていることも。
特に長時間使うリビングのエアコンだけでも最新の上位機種に変えると、節約効果を実感しやすいでしょう。
Amazonで人気のエアコンを見る楽天市場で人気のエアコンを見る
5. 電力会社の切り替え(最重要)
4台のエアコンを使いながら節約する上で、最も効果的かつ手間がないのが「電力会社の切り替え」です。
エアコン使用量が多いご家庭ほど、従量料金の単価差が大きく響きます。新電力会社の中には、使用量が多い家庭向けの割安プランを提供しているところが多くあります。
「初期費用0円」「解約金なし」の会社も多いため、リスクなく固定費を下げることが可能です。
どこの電力会社が自分に合っているかは、以下のランキング記事で詳しく解説しています。
▼電力会社のおすすめランキングを見る

よくある質問(Q&A)
エアコン4台利用に関する疑問をまとめました。
まずは契約アンペア数を確認し、40A以下なら50A以上への変更を検討してください。すぐに変更できない場合は、「起動時間をずらす(1台ずつつける)」「エアコン稼働中は電子レンジやドライヤーの使用を避ける」といった工夫が必要です。
日中、30分〜1時間程度の外出であれば、消さずに「つけっぱなし」の方が起動電力がかからないため安く済みます。しかし、通勤や通学で9時間以上家を空ける場合は、こまめに消した方が節約になります。生活リズムに合わせて使い分けましょう。

まとめ:エアコン4台でも快適に節約しよう
エアコン4台を使用した際の電気代と、効果的な対策について解説しました。
記事の要点を振り返ります。
- 4台稼働の電気代は、夏冬ピーク時で月2万円前後(エアコンのみの試算)。
- 快適に使うなら、契約アンペアは50A以上が安心ライン。
- マルチエアコンより、個別設置の方がランニングコストは安い傾向にある。
- 節約の鍵は「フィルター掃除」「サーキュレーター」、そして「電力会社の見直し」。
家族それぞれのプライベート空間を守り、快適に過ごすためにエアコンは必須です。「高いから」と我慢するのではなく、「仕組み」を見直して賢くコストを下げるのがスタンダードです。
まずは一番手軽で効果の大きい、電力プランの見直しから始めてみてはいかがでしょうか。
▼電気代が安くなる?おすすめ電力会社をチェック

エアコンのフィルター掃除グッズをAmazonで見るエアコンのフィルター掃除グッズを楽天市場で見る
Amazonで人気のサーキュレーターを見る楽天市場で人気のサーキュレーターを見る


