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テレビがついたり消えたりするのは寿命?原因8つと対処法、買い替え時を解説

テレビがついたり消えたりするのは寿命?原因8つと対処法、買い替え時を解説

突然テレビが勝手についたり消えたりする症状、とても困りますよね。

「もしかして故障?」「もう寿命なのかな?」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。

その症状、実は寿命や故障ではなく、簡単な設定ミスや一時的な不具合が原因かもしれません。

この記事では、テレビがついたり消えたりする原因が寿命なのか、それとも他の要因なのかを切り分ける方法を網羅的に解説します。すぐに試せる簡単な対処法から、修理と買い替えの適切な判断基準まで、あなたの悩みを解決する情報をお届けします。

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【監修者】
大谷

家電専門ライターとして10年以上活動し、執筆した記事は5,000を超える。自身のサイトは月間11万PVを達成。
最新のデータや実体験を交え、分かりやすく信頼できる情報発信を心がけている。

テレビがついたり消えたりする主な原因8選

テレビの電源が不安定になる原因は、寿命や故障だけではありません。以下の8つのポイントを順番に確認してみましょう。

原因1:省エネやタイマーの設定

最もよくある原因の一つが、「無操作電源オフ」や「スリーブタイマー」などの省エネ・タイマー設定です。

一定時間リモコン操作がないと自動的に電源が切れる機能が、意図せず作動している可能性があります。また、「オンタイマー」が設定されていると、決まった時間に勝手に電源が入ることもあります。

原因2:HDMI機器連動(CEC機能)の誤作動

ブルーレイレコーダー、サウンドバー、ゲーム機などをHDMIケーブルで接続していませんか?

HDMI連動機能(CEC機能)がオンになっていると、接続機器の電源がオフになった際に、テレビの電源も連動して切れることがあります。レコーダーの自動録画終了時や、サウンドバーのオートオフ機能作動時などに発生しやすいです。

原因3:本体ソフトウェアの一時的な不具合

最近のスマートテレビは、内部のソフトウェア(プログラム)で動作しています。

長時間の使用や通信エラーにより、ソフトウェアが一時的な不具合を起こし、電源が不安定になることがあります。これは、スマートフォンの調子が悪いときに再起動するのと同じ原理です。また、ソフトウェアが古いバージョンのままだと、不具合が修正されていない可能性もあります。

原因4:B-CASカードの接触不良

地デジやBS/CS放送を視聴するための「B-CASカード(またはmini B-CASカード)」の接触不良も原因となります。

カードが正しく挿入されていない、またはICチップ部分にホコリや汚れが付着していると、テレビが信号を正しく読み取れず、電源のオンオフを繰り返すなどの誤作動を起こすことがあります。

原因5:アンテナレベル(受信電波)の不安定

電波の受信状況が不安定な場合も、症状を引き起こすことがあります。

悪天候(強風や大雨)の影響や、アンテナケーブルの接続不良、アンテナの向きのズレなどによって受信レベルが低下すると、映像が途切れるだけでなく、テレビ本体の動作が不安定になることがあります。

原因6:リモコンの不具合や電池切れ

リモコン側の不具合も見落としがちです。

リモコンの電源ボタンが押されたままになっていたり(隙間にゴミが挟まるなど)、内部でショートしていたりすると、誤作動を起こします。また、電池が切れかけていると、予期せぬ信号が発信されることもあります。

原因7:電源ケーブルやタップの問題

基本的なことですが、電源ケーブルの接続不良も確認が必要です。

  • 電源プラグがコンセントから抜けかけている
  • テレビ本体側のケーブルが緩んでいる
  • 電源タップ(延長コード)が故障・劣化している

特に電源タップは、タコ足配線による電力不足や、タップ自体の劣化で動作が不安定になることがあります。

原因8:内部基盤の故障や劣化(寿命)

上記7つすべてに当てはまらない場合、テレビ本体の寿命や故障が疑われます。

テレビの通気口から侵入したホコリが基盤に蓄積し、熱がこもって(熱暴走)誤作動を起こすケース。または、長年の使用により、電源を制御する電源基盤やメイン基盤の部品(コンデンサなど)が劣化し、正常に動作しなくなった可能性が高いです。

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すぐに試せる!テレビがついたり消えたりする時の対処法7選

原因が特定できなくても、簡単な対処法で改善するケースは多くあります。以下の手順を上から順番に試してみてください。

対処法1:テレビ本体の再起動(リセット)

最も簡単で効果的な方法が「再起動(リセット)」です。ソフトウェアの一時的な不具合や、本体に溜まった不要な電気を放電させる(リセットする)ことができます。

  1. テレビ本体の主電源を切り、電源プラグをコンセントから抜く
  2. 接続している周辺機器(レコーダー、外付けHDDなど)の電源もすべて切る
  3. そのまま1分~2分ほど待つ
  4. 先にテレビの電源プラグをコンセントに差し込み、電源を入れる
  5. テレビが完全に起動してから、周辺機器の電源を入れる

※Android TV / Google TV 搭載モデルの場合、リモコンの電源ボタン長押しで「再起動」が選択できる機種もあります。

対処法2:省エネ・タイマー設定の見直し

意図しない設定がオンになっていないか確認します。リモコンの「設定」メニューから、以下の項目を探し、不要であればすべて「オフ」「しない」に設定してください。

  • 無操作電源オフ(例:3時間操作しないとオフ)
  • スリーブタイマー(おやすみタイマー)
  • オンタイマー(おはようタイマー)
  • 人感センサー(ムーブセンサー)
  • 照明オフ連動
大谷
大谷
項目名はメーカーによって異なります。「オンタイマー」と「無操作電源オフ」が同時に設定されていて、ついたり消えたりを繰り返すケースもあるんですよ。

対処法3:HDMI機器連動(CEC機能)をオフにする

周辺機器との連動が原因の場合、この設定をオフにすることで解決します。

設定メニュー内の「HDMI設定」や「外部機器設定」などを確認し、「HDMI機器制御」「HDMI連動」といった項目を「オフ(しない)」に変更します。(例:ブラビアリンク、ビエラリンク、レグザリンクなど)

対処法4:B-CASカードの抜き差しと清掃

接触不良を改善します。必ずテレビの電源をオフにしてから作業してください。

  1. テレビの主電源を切り、電源プラグを抜く
  2. B-CASカードをスロットからゆっくり引き抜く
  3. ICチップ部分(金色の部分)を、乾いた柔らかい布(メガネ拭きなど)で優しく拭く
  4. カードの挿入向き(裏表)を確認し、奥までしっかり挿入する
  5. 電源プラグを差し込み、電源を入れる

対処法5:ソフトウェアのアップデート

ソフトウェアのバグが原因の場合、最新バージョンに更新することで改善されます。

テレビをインターネットに接続した状態で、設定メニューから「システム情報」「バージョン情報」「ソフトウェア更新」などを探し、手動でアップデートを実行してください。

対処法6:リモコンの電池を抜く(交換する)

リモコンの不具合が疑われる場合は、一度リモコンの電池を全て抜いてみてください。その状態で症状が収まるなら、リモコンが原因です。

新しい電池に交換するか、リモコンのボタンが汚れていないか(押したままになっていないか)確認・清掃してみましょう。

対処法7:電源とアンテナ配線の確認

電源タップを使用している場合は、一度テレビのプラグを壁のコンセントに直接挿して、症状が改善するか試してみましょう。これで改善すれば、電源タップの故障や電力不足が原因です。

また、テレビ裏のアンテナケーブルが、テレビ側・壁側ともに緩んでいないか、しっかり締め直してみてください。

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テレビの寿命を示すサイン

「ついたり消えたり」する症状以外にも、以下のようなサインが現れている場合、テレビの寿命が近い可能性があります。対処法を試しても改善しない場合は、これらの症状がないか確認してください。

画面が暗くなる・線が入る

電源を入れても画面が以前より暗い、または明るさのムラがある場合、バックライト(液晶テレビの場合)やパネル自体の劣化が考えられます。画面に縦線や横線が入る場合も、内部の部品が寿命を迎えているサインです。

電源が入りにくい・反応が遅い

リモコンの電源ボタンを押しても、電源が入るまでに時間がかかったり、何度も押さないと反応しなかったりする場合、電源基盤が劣化している可能性があります。

音声にノイズが入る・聞こえない

映像は映るのに、音声が途切れたり、「ザー」というノイズが入ったり、全く聞こえなくなったりする症状です。スピーカーや音声回路の故障が考えられます。

焦げ臭い匂いがする

テレビ本体からプラスチックが焦げたような匂いがする場合は、非常に危険な状態です。内部の基盤や部品がショートしている可能性が高いため、直ちにコンセントから電源プラグを抜き、使用を中止してください。

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テレビの平均寿命と種類別の目安

対処法を試しても改善しない場合、やはり本体の寿命が考えられます。一般的な寿命の目安を知っておきましょう。

平均使用年数は約10年

内閣府が発表している「消費動向調査」によると、カラーテレビ(二人以上の世帯)の平均使用年数は約10年となっています。(参照:内閣府 経済社会総合研究所 景気統計部「消費動向調査」

また、買い替えの理由の約6割が「故障」であることから、多くのテレビが10年前後で何らかの不具合を迎え、買い替えられていることがわかります。

液晶テレビの寿命目安

現在主流の液晶テレビの寿命は、約7年~10年(視聴時間にして約3万~6万時間)と言われています。

寿命の主な原因は、画面を照らす「バックライト」の劣化です。バックライトが劣化すると、画面が暗くなったり、電源が不安定になったりします。

有機ELテレビの寿命目安

有機ELテレビは、画素自体が発光するためバックライトがありません。寿命の目安は約10年(視聴時間にして約3万時間程度)と言われています。

液晶テレビと寿命時間に大差はありませんが、有機ELパネルは「焼き付き(同じ映像を長時間表示すると跡が残る現象)」が起こりやすいという特性があります。

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修理と買い替えの判断基準

寿命が近いと判断した場合、「修理」すべきか「買い替え」すべきか悩みますよね。判断基準は「使用年数」と「費用」です。

目安は使用年数8年

一つの大きな判断基準は「使用年数8年」です。

テレビメーカーは、修理に必要な「補修用性能部品」を、その製品の製造打ち切り後8年間保有することが義務付けられています。(参照:公益社団法人 全国家庭電気製品 公正取引協議会

そのため、購入から8年以上経過していると、修理に必要な部品がなく、修理自体が不可能な場合があります。

メーカーの部品保有期間を確認

8年はあくまで最低保有期間です。人気機種などは長く部品を持っている場合もあります。まずはご使用のテレビメーカーの公式サイトで、お使いの型番の修理対応がまだ可能かを確認してみましょう。

修理費用の相場と比較する

修理可能な場合でも、費用を確認することが重要です。一般的に、電源基盤の交換には1万5千円~4万円程度、液晶パネルの交換となると10万円以上かかるケースもあります。

もし使用年数が7~8年を超えており、修理費用が3万円を超えるようであれば、買い替えを検討する方が賢明と言えるでしょう。なぜなら、一箇所を修理しても、近い将来、別の部品が寿命を迎えて再び故障するリスクが高いためです。

使用年数 推奨される対応
5年未満 保証期間内か確認(メーカー保証・延長保証)。修理を検討
5年~8年 修理見積もりを取得。修理費用が安ければ修理
8年以上 部品保有期間が終了している可能性あり。買い替えを推奨
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よくある質問(Q&A)

電源ランプが赤く点滅しています

電源ランプの点滅は、テレビ本体が何らかの異常を検知しているサインです。

点滅回数によって、故障箇所(基盤、パネルなど)を示している場合があります。メーカーの公式サイトや取扱説明書で、点滅回数が何を示すかを確認してください。多くの場合、自己対処は難しく、修理が必要なサインとなります。

人感センサーや照明連動が原因のことは?

はい、あります。特にシャープ(AQUOS)など一部のメーカーの機種には、省エネ機能として「ムーブセンサー(人感センサー)」や「照明オフ連動」が搭載されています。

部屋に人がいないと判断したり、部屋の電気が消えたりすると自動で電源がオフになるため、故障と勘違いすることがあります。対処法2で解説した通り、設定メニューからこれらの機能がオンになっていないか確認してみてください。

テレビを長持ちさせる方法は?

テレビの寿命は使い方によっても変わります。以下の点に気をつけることで、長く快適に使用できる可能性が高まります。

  • 直射日光が当たる場所や、湿気が多い窓際を避けて設置する
  • 壁にピッタリつけすぎず、熱がこもらないよう隙間を空ける
  • 定期的に通気口周りのホコリを掃除する
  • 寝る時や長時間見ない時は、主電源からオフにする
大谷
大谷
特にホコリは内部基盤の大敵です!熱暴走やショートの原因になるので、テレビの裏側も半年に一度は軽く掃除機で吸ってあげるのがおすすめですよ。
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まとめ:まずは簡単な対処法から試してみよう

テレビがついたり消えたりする症状について、原因と対処法を網羅的に解説してきました。最後に、この記事の要点をまとめます。

  • 原因は「設定ミス」「接続機器の連動」「B-CASカード」「ソフトウェア」「本体故障(寿命)」など多岐にわたる
  • まずは「電源プラグの抜き差し(再起動)」を試すのが最も効果的
  • 次に「省エネ・タイマー設定」「HDMI連動」「B-CASカード」を確認する
  • テレビの平均寿命は約10年。「画面が暗い」「電源が入りにくい」などの症状が併発していれば寿命のサイン
  • 使用8年以上、または修理費が高額になる場合は、買い替えがおすすめ

テレビの不調は突然起こると焦ってしまいますが、まずは落ち着いて自分でできる対処法を試してみてください。もし症状が改善せず、使用年数も長いようであれば、最新の省エネ・高画質テレビへの買い替えを検討する良い機会かもしれません。