最近主流の4本足テレビ。デザイン性が高くおしゃれですが、「地震が来たら倒れてしまわないか…」「子どもやペットがぶつかったら危ないかも」と、その安定性に不安を感じていませんか?
特に賃貸住宅にお住まいの場合、壁に穴を開けるような本格的な固定は難しいですよね。
この記事では、そんなお悩みを解決するために、「結束バンド」を使った4本足テレビの転倒防止策を徹底的に解説します。
なぜ結束バンドが有効なのか、具体的な固定手順、さらには安全性を高めるためのプラスαの対策まで、この記事を読めばすべて分かります。
誰でも簡単に、そして安価にできる地震対策を始めて、安心・安全な毎日を送りましょう。
なぜ4本足テレビは転倒防止対策が特に重要なのか?
そもそも、なぜ4本足テレビの転倒防止が重要視されるのでしょうか。
その理由は、最近のテレビの特性とスタンドの形状にあります。
薄型・大型化した最近のテレビは、画面が大きい割に軽量化が進んでいます。
しかし、4本足のスタンドは、デザイン性を重視するあまり、重心が高くなり、前後左右の揺れに対して不安定になりがちなモデルも少なくありません。
もし地震の揺れや、お子さん・ペットがぶつかるなどの衝撃が加わった場合、簡単に倒れてしまう可能性があります。
テレビが転倒すると、画面の破損といった物的な損害だけでなく、ご家族が下敷きになって大怪我をする危険性も潜んでいるのです。
結論:4本足テレビの転倒防止に結束バンドは有効!
結論からお伝えすると、4本足テレビの転倒防止対策として結束バンドは非常に有効です。
もちろん、壁に直接固定するような器具に比べれば強度は劣りますが、手軽さとコストパフォーマンスを考えれば、まず試してみるべき対策と言えるでしょう。
ここでは、結束バンドで固定するメリットとデメリットを詳しく見ていきましょう。
結束バンドで固定する3つのメリット
- 安価で手軽
結束バンドは100円ショップなどでも購入でき、非常に安価です。特別な工具も必要なく、誰でも思い立ったらすぐに実践できます。 - 賃貸でもOK
テレビやテレビ台、壁などを傷つけることなく固定できるため、賃貸住宅にお住まいの方に最適な方法です。 - 見た目がスッキリ
細いバンドで固定するため、耐震器具のように目立つことがありません。テレビ周りのデザイン性を損ないにくいのも嬉しいポイントです。
結束バンドのデメリットと注意点
手軽で便利な結束バンドですが、万能というわけではありません。デメリットと注意点もしっかり理解しておきましょう。
- 経年劣化する
プラスチック製の結束バンドは、時間とともに劣化して強度が落ちます。特に直射日光が当たる場所では劣化が早まるため、定期的な点検と交換が不可欠です。 - 固定強度には限界がある
あくまで簡易的な固定方法のため、震度5強を超えるような非常に大きな揺れに対しては、転倒を防ぎきれない可能性があります。 - テレビ台の形状を選ぶ
テレビ台に結束バンドを通すための隙間や穴がないと、うまく固定できない場合があります。

【3ステップで実践】結束バンドを使ったテレビ転倒防止の手順
それでは、実際に結束バンドを使ってテレビを固定する手順を、3つのステップで分かりやすく解説します。
準備するもの
- 結束バンド:テレビの足とテレビ台を繋ぐのに十分な長さのもの。劣化しにくい「耐候性」タイプがおすすめです。
- ハサミまたはニッパー:余った結束バンドをカットするために使います。
- (あれば)耐震マットや滑り止めシート:テレビの足の下に敷くと、さらに安定感が増します。
Step1:テレビとテレビ台の固定場所を確認する
まず、テレビの足とテレビ台のどこを結束バンドで結ぶか決めます。
テレビ台の配線を通すための穴や、背板の隙間などを利用するのが一般的です。
テレビの4本の足を、テレビ台のなるべく離れた4点で固定できるのが理想です。これにより、前後左右の揺れに対して強くなります。
Step2:結束バンドでテレビの足を固定する
固定場所が決まったら、結束バンドを通していきます。
テレビの足に結束バンドを一周させ、もう一方の端をテレビ台の穴や隙間に通して固定します。
この時、ガチガチに締め付けるのではなく、少しだけ「遊び」を持たせるのがコツです。
完全に固定してしまうと、小さな揺れでも衝撃がダイレクトに伝わり、結束バンドやテレビの足が破損する原因になることがあります。
軽く揺すっても倒れない程度に、少し余裕を持たせて締めましょう。

Step3:固定後の確認と余った部分のカット
4本の足をすべて固定したら、テレビを軽く前後左右に揺らしてみて、ぐらつきが大幅に軽減されているか確認します。
問題がなければ、結束バンドの余った部分をニッパーやハサミでカットします。
このとき、切り口が尖って手などを怪我しないよう、なるべく根元で綺麗にカットしましょう。
より安全に!結束バンド選びの3つのポイント
「結束バンドなら何でもいいの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
より安全性を高めるために、結束バンド選びのポイントを3つご紹介します。
1. 素材は「耐候性ナイロン」がおすすめ
結束バンドには様々な素材がありますが、テレビの固定には「耐候性」と表記された黒いものが最適です。
耐候性タイプは、紫外線による劣化に強く、通常のナイロン製のものより長持ちします。
窓際にテレビを置いている場合など、日光が当たる環境では特に重要です。
2. 「太さ」と「長さ」をチェック
テレビの重さを支えるため、ある程度の強度が必要です。
明確な基準はありませんが、幅4.8mm以上の太めのものを選ぶと安心感が増します。
長さは、事前にテレビの足からテレビ台の固定箇所までの距離を測っておき、余裕のある長さのものを選びましょう。
3. 100均の結束バンドでも大丈夫?
結論として、100円ショップの結束バンドでも使用は可能ですが、注意が必要です。
100均の製品は、耐候性の有無や具体的な強度が明記されていない場合があります。
もし使用する場合は、できるだけ太いものを選び、半年に一度はひび割れなどが無いか点検し、1年に一度は交換するなど、こまめなメンテナンスを心がけましょう。
結束バンドだけでは不安な方へ!プラスαの転倒防止策
「結束バンドだけだと、まだ少し不安…」という方のために、安全性をさらに高めるための対策を3つご紹介します。結束バンドと組み合わせることで、効果は格段にアップしますよ。
耐震マット・ジェルとの併用
最も手軽で効果的なのが、耐震マット(耐震ジェル)との併用です。
テレビの足の裏に耐震マットを貼ることで、テレビ台との摩擦が大きくなり、滑り出しを防ぎます。
また、ジェルの素材が揺れのエネルギーを吸収してくれる効果も期待できます。
結束バンドで前後左右の大きな揺れを防ぎ、耐震マットで細かな振動や滑りを抑える、という二段構えの対策が可能です。
テレビ転倒防止ベルト(器具)の活用
より強力な固定を求めるなら、市販のテレビ転倒防止ベルト(器具)がおすすめです。
テレビ背面のネジ穴(VESA規格穴)と、テレビ台や壁を専用のベルトやワイヤーで繋いで固定します。
粘着テープで固定するタイプなら、賃貸でも壁やテレビ台を傷つけずに設置可能です。
結束バンドでの固定が難しいテレビ台の場合にも、有効な選択肢となります。
最新テレビへの買い替えも一つの手
もしお使いのテレビが古くなっているのであれば、思い切ってテレビを買い替えるのも一つの選択肢です。
最近のテレビは、デザインだけでなくスタンドの安定性も考慮されたモデルが増えています。
また、テレビの性能自体も格段に向上しており、より美しい映像を楽しむことができます。
最新のテレビ事情や選び方については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ:まずは結束バンドで、安心の一歩を踏み出そう!
今回は、4本足テレビの転倒防止対策として、結束バンドを使った固定方法を詳しく解説しました。
この記事の重要なポイントをもう一度おさらいしましょう。
- 4本足テレビは、重心が高く不安定な場合があり、転倒防止対策が必須。
- 結束バンドは、「安価」「簡単」「賃貸OK」とメリットが多く、最初に取り組む対策として最適。
- 固定する際は、「耐候性」のバンドを選び、少し遊びを持たせて固定するのがコツ。
- 安全性を高めるため、定期的な点検・交換を忘れずに行う。
- さらに安全性を高めたい場合は、耐震マットや転倒防止ベルトとの併用が非常に効果的。
地震はいつ起こるか分かりません。
「まだ対策していない」という方は、ぜひこの記事を参考に、まずは手軽に始められる結束バンドでの固定にチャレンジしてみてください。
小さくても確実な一歩が、あなたとご家族の安全を守ることに繋がります。安心・安全なテレビライフを送りましょう!
【参考資料】