「リビングにあるテレビを、自室のPCモニターでも見られたら便利なのに…」
「せっかく大きなモニターがあるんだから、テレビ番組も映して有効活用したいな」
「テレビが壊れてしまったけど、レコーダーはまだ使える。モニターに繋いで見られないだろうか?」
そんな風に考えたことはありませんか?
実は、いくつかの機材を使えば、テレビ番組をパソコンのモニターやプロジェクターなど、別の画面に映すことは意外と簡単にできてしまいます。
この記事では、「テレビを別のモニターで見る」ための具体的な方法を、有線接続・無線接続に分けて、必要なものから設定の注意点まで、誰にでも分かるように徹底的に解説していきます。
この記事を読み終える頃には、あなたの環境に最適な方法が見つかり、もっと自由で快適なテレビライフを送れるようになっているはずです。
テレビを別のモニターで見るための基本知識
まず結論から言うと、テレビ番組を別のモニターで見るためには、「テレビチューナー(またはレコーダー)からの映像信号を、見たいモニターに出力する」という作業が必要になります。
つまり、テレビ本体がアンテナ線から受け取った放送データを映像信号に変え、その信号をモニターに送ってあげれば良い、というわけですね。

最初に確認!必要なものリスト
テレビを別のモニターで見るために、まずは以下のものが揃っているか確認しましょう。
- テレビ or レコーダー:地上波/BS/CS放送を受信するためのチューナーが内蔵されている機器です。
- PCモニターなど:映像を映したい画面です。プロジェクターでも構いません。
- 接続ケーブル:テレビ(レコーダー)とモニターを繋ぐ線です。HDMIケーブルが最も一般的です。
- その他(必要な場合):
- HDMI分配器:テレビとモニター両方に同時に映したい場合に使います。
- 変換アダプター:テレビとモニターの端子の種類が違う場合に使います。
- ワイヤレスHDMI送受信機:ケーブルなしで無線接続したい場合に使います。
テレビとモニターの「接続端子」を確認しよう
次に、お持ちのテレビ(またはレコーダー)とモニターの背面や側面にある接続端子の種類を確認します。
どの方法で接続するにも、この端子の確認は必須です。
- HDMI:現在最も普及している端子です。映像と音声を1本のケーブルで送れます。
- DisplayPort:主にPCモニターに搭載されています。HDMIと同様に映像と音声を送れます。
- DVI:少し前のPCモニターによく見られる端子です。基本的には映像のみを送ります。
- VGA(D-Sub):さらに古い規格のアナログ端子です。画質は他のものより劣ります。
【有線接続】テレビを別のモニターで見る3つの方法
有線接続は、映像が安定しやすく、設定も簡単なのが最大のメリットです。
まずは確実な有線接続の方法から見ていきましょう。
① HDMIケーブルで直接接続する(一番簡単!)
お持ちのテレビ(またはレコーダー)とモニターの両方にHDMI端子があれば、これが最も簡単で確実な方法です。
手順はたったこれだけです。
- HDMIケーブルを用意します。
- テレビの「HDMI出力」端子と、モニターの「HDMI入力」端子をケーブルで接続します。
- モニターの入力切替を、接続したHDMIに合わせます。
② HDMI分配器(スプリッター)を使う
「リビングのテレビはつけたまま、自室のモニターにも同じ映像を映したい!」
そんなときは、HDMI分配器(スプリッター)の出番です。
HDMI分配器は、1つのHDMI信号を複数に分配してくれる機器。
これを使えば、テレビとPCモニターに同時に同じ画面を映すことができます。
③ 変換アダプター・ケーブルを使う
「テレビにはHDMI端子があるけど、モニターにはDisplayPort端子しかない…」
そんな風に、テレビとモニターの端子の種類が違う場合は、変換アダプターや変換ケーブルを使いましょう。
例えば、以下のような製品があります。
- HDMI → DisplayPort 変換アダプター
- HDMI → DVI 変換ケーブル
- HDMI → VGA 変換アダプター
【無線接続】テレビを別のモニターで見る2つの方法
「部屋をまたいで接続したいから、長いケーブルを引き回したくない…」
そんな方には、ケーブル不要でスッキリ配線できる無線(ワイヤレス)接続がおすすめです。
① ワイヤレスHDMI送受信機を使う
これは、HDMIの信号を無線で飛ばすための送信機と受信機のセットです。
テレビ(レコーダー)のHDMI出力端子に送信機を、モニターのHDMI入力端子に受信機を接続するだけで、映像をワイヤレスで飛ばすことができます。
価格は有線接続に比べて高くなりますが、部屋から部屋へなど、離れた場所へ映像を送りたい場合に非常に便利です。

② DLNA対応機器(レコーダーなど)を使う
少し上級者向けですが、DLNA(Digital Living Network Alliance)という機能を使う方法もあります。
これは、家庭内のネットワーク(Wi-Fiなど)を使って、対応するレコーダーで受信・録画した番組を、別の部屋のテレビやPC、スマホなどで視聴できる仕組みです。
この方法なら、PCモニターだけでなく、タブレットなどでもテレビ番組を楽しめるようになります。
ただし、著作権保護技術「DTCP-IP」に対応したレコーダーや再生ソフトが必要になるなど、少し専門的な知識が求められます。
テレビを別のモニターで見る際の注意点
いざ接続してみたものの、「なぜか映らない…」といったトラブルも考えられます。
よくある問題と、その対処法について事前に確認しておきましょう。
音声が出ない場合の対処法
映像は映るのに音が出ない場合、まずはモニター側にスピーカーが内蔵されているか確認してください。
PCモニターの中にはスピーカー非搭載のモデルも多いです。
その場合は、テレビやレコーダーの音声出力端子から、外部スピーカーに接続する必要があります。
映像が映らない・解像度が合わない場合
映像が全く映らない、または画面の表示がおかしい場合は、以下の点を確認してみましょう。
- ケーブルの接続:ケーブルが奥までしっかり挿さっていますか?
- 入力切替:モニターの入力切替は正しいですか?
- 解像度:テレビからの出力解像度を、モニターがサポートしていますか?テレビ側で出力解像度を下げてみると映ることがあります。
- HDCP:先述の通り、著作権保護技術HDCPにケーブルや分配器が対応していないと、特に市販の映像ソフトや一部の放送は映りません。
録画番組を別のモニターで見るには?
録画番組を見る場合も、基本的にはこれまで説明した方法と同じです。
レコーダーのHDMI出力とモニターを接続すれば、録画リストから再生した番組をモニターで見ることができます。
もちろん、ワイヤレスHDMIやDLNA機能を使えば、録画番組も無線で楽しむことが可能です。
テレビの買い替えも検討中の方へ
ここまで別のモニターに映す方法を解説してきましたが、「そもそも、今使っているテレビの機能に不満がある…」という方もいらっしゃるかもしれませんね。
最近のテレビは、単体でYouTubeやNetflixなどのネット動画を視聴できたり、スマートフォンと簡単に連携できたりと、非常に多機能になっています。
もし、お使いのテレビが古くなっていたり、機能に物足りなさを感じていたりするなら、テレビ自体の買い替えを検討するのも一つの手です。
どんなテレビがあるのか気になる方は、ぜひこちらの記事も参考にしてみてください。きっとあなたにピッタリの一台が見つかりますよ。
まとめ:最適な方法でテレビを別モニターで楽しもう!
いかがでしたか?今回は、テレビを別のモニターで見るための5つの方法をご紹介しました。
最後にもう一度、この記事のポイントを振り返ってみましょう。
- 基本は「チューナー」と「モニター」を繋ぐこと! まずはお互いの接続端子を確認しましょう。
- 手軽で確実なのは【有線接続】。HDMIケーブル1本で繋ぐのが最も簡単です。
- 配線をスッキリさせたいなら【無線接続】。ワイヤレスHDMIなら部屋をまたいでもOK。
- 映らない時は「HDCP」と「スピーカーの有無」をチェック! 著作権保護技術への対応は重要です。
あなたの視聴環境ややりたいことに合わせて、最適な方法を選んでみてください。
この記事を参考に、PCモニターやプロジェクターを有効活用して、もっと自由で快適なテレビライフを実現していただければ幸いです。
【参考資料】