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エコキュートの使用湯量がおかしい!減りが早い・湯張り不良になる9つの原因と簡単対処法

エコキュートの使用湯量がおかしい!減りが早い・湯張り不良になる9つの原因と簡単対処法

「最近、エコキュートのお湯の減りが妙に早い」「お風呂の湯張りを開始しても、設定湯量より少ない(または多い)」「湯張りだけで残湯量がほとんどなくなってしまう」など、エコキュートの「使用湯量がおかしい」と感じていませんか?

家族が増えたわけでもないのに、頻繁に湯切れを起こしたり、湯張りがうまくいかなかったりすると「故障したのでは?」と不安になりますよね。

この記事では、エコキュートの湯量がおかしくなる主な原因を症状別に徹底解説します。ご自身ですぐに確認できる対処法から、専門業者に相談すべきケースまで、この記事を読めば湯量トラブルの解決法がわかります。

【監修者】
大谷

家電専門ライターとして10年以上活動し、監修した記事は1万を超える。自身のサイトは月間11万PVを達成。
最新のデータや実体験を交え、分かりやすく信頼できる情報発信を心がけている。

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エコキュートの使用湯量がおかしい?4つの典型的な症状

一口に「湯量がおかしい」と言っても、症状は様々です。まずは、ご自宅の状況がどれに当てはまるか確認してみましょう。

症状1:すぐに湯切れする(お湯の減りが早い)

以前は夜までお湯が持っていたのに、最近は夕方には湯切れ警告が出てしまう症状です。これは、「沸き上げているお湯の量」と「実際に使っているお湯の量」のバランスが崩れているサインです。

症状2:お風呂の湯張りが設定量と違う

リモコンで「180リットル」と設定したのに、実際にはそれより極端に少ない湯量で止まってしまったり、逆に溢れるほどお湯が出続けたりするケースです。これはセンサーの誤作動や設定ミスが考えられます。

症状3:使っていないのに残湯量が減る

誰もシャワーや給湯を使っていないはずなのに、数時間後にリモコンを見ると残湯量メーターが減っている症状です。これはタンクの放熱や自動機能、あるいは水漏れの可能性があります。

症状4:リモコンの残湯量表示が急激に減る

シャワーを少し使っただけなのに、リモコンの残湯量メーターが一気に減るように感じるケースです。特に冬場に多く見られますが、これはエコキュートの仕組みと外気温が関係しています。

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【症状別】エコキュートの湯量がおかしい!9つの原因

湯量トラブルの原因は、大きく「設定・使い方」と「故障・劣化」に分けられます。症状別に原因を切り分けて見ていきましょう。

ケース1:残湯量の減りが早い・すぐ湯切れする原因

原因1:冬場で給水温度が低い

エコキュートはタンク内の熱湯(65〜90℃)と水道水を混ぜて設定温度(例:40℃)のお湯を作ります。冬は水道水の温度が低いため、夏場よりも多くの熱湯を消費します。そのため、同じようにお湯を使っても、冬は残湯量の減りが格段に早くなります。

原因2:沸き上げ設定が使用量に合っていない

「おまかせ」や「節約」モードは、過去の使用湯量を学習して沸き上げ量を抑える設定です。旅行などで数日お湯を使わないと、エコキュートが「お湯はあまり必要ない」と学習し、沸き上げ量を減らしてしまいます。その結果、通常の生活に戻った際にお湯が足りなくなります。

原因3:家族構成の変化や来客による使用量の急増

「子どもの成長でシャワー時間が長くなった」「来客で一時的にお湯の使用量が増えた」など、エコキュートの学習(おまかせモード)が対応しきれないほど急激に使用量が増えると、湯切れを起こしやすくなります。

原因4:追い焚き・自動保温の多用

「追い焚き」や「自動保温」は、タンクのお湯の「熱」だけを使って浴槽のお湯を温め直す機能です。この機能を使うと、タンクのお湯(熱)は消費されますが、リモコンの残湯量表示(湯量)は減りません。そのため、「メーターは残っているのに、お湯が出ない」という事態が発生します。

原因5:タンク容量が家族構成に対して不足している

設置当初は良くても、家族が増えたことで、エコキュートのタンク容量(例:370L)自体が、1日の総使用量に対して根本的に足りていない可能性があります。

ケース2:お風呂の湯張りがおかしい(少ない・止まらない)原因

原因6:浴槽の排水栓が閉まっていない

湯張りが少ないと感じる最も単純な原因です。排水栓がしっかり閉まっていない、または髪の毛などが挟まり、お湯を張りながら同時に排水されている可能性があります。

原因7:循環アダプターのフィルター詰まり

浴槽内の循環アダプターのフィルターが湯垢や髪の毛で詰まると、水位を検知するセンサーが誤作動を起こし、「設定量まで溜まった」と勘違いして湯張りを停止してしまうことがあります。

原因8:リモコンの湯張り設定ミスや残り湯の影響

単純にリモコンの「湯張り湯量」の設定が少なくなっている可能性があります。また、浴槽に残り湯がある状態で「自動湯張り」を開始すると、その残り湯分を差し引いた湯量で停止する(またはエラーになる)機種もあります。

原因9:水位センサーや電磁弁の不具合(故障)

湯張りが設定より極端に少ない、または逆に止まらない(溢れる)場合、浴槽の水位を検知する「水位センサー」や、お湯の通り道を制御する「電磁弁(ふろミキシング弁)」の故障が疑われます。

大谷
大谷

追い焚きを多用すると、湯量は減らないのに熱だけが奪われ、結果的にシャワーなどで使えるお湯(混合水)の量が減ってしまいます。お湯が冷めた時は「高温足し湯」を使うのがおすすめですよ!

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すぐできる!エコキュートの湯量トラブル解消・対処法

原因がわかったら、次に対処法を試してみましょう。多くの場合、設定の変更や簡単な清掃で改善できます。

対処法1:今すぐ「沸き増し」ボタンを押す

「今すぐお風呂に入りたいのにお湯がない!」という場合は、リモコンの「沸き増し」や「タンク湯増し」ボタンを押してください。電気代が割高な時間帯に沸かすことになりますが、30分〜1時間程度でシャワー1回分程度のお湯を確保できます。(参照:ダイキン工業株式会社コロナなど各メーカー公式サイト)

対処法2:沸き上げモードを「多め」や「満タン」にする

頻繁に湯切れが起こる場合、根本的な設定を見直します。沸き上げモードを「おまかせ」や「節約」から、「多め」や「タンク満タン」に変更しましょう。これにより、常に多めのお湯を沸き上げておくことができます。

対処法3:「追い焚き」より「高温足し湯」を活用する

浴槽のお湯が冷めた時は、「高温足し湯(足し湯)」を使いましょう。「高温足し湯」はタンクの熱いお湯をそのまま足すため、「追い焚き」(熱交換)よりも効率が良く、タンクの熱を有効に使えます。湯量も増えるため、一石二鳥です。

対処法4:浴槽の排水栓を確認する

湯張りが少ない場合、まずは浴槽の排水栓がしっかり閉まっているか、髪の毛などが挟まっていないかを確認してください。

対処法5:循環アダプターのフィルターを掃除する

お風呂の湯張りがおかしい場合は、循環アダプターのフィルターを外して清掃します。古い歯ブラシなどで水洗いするだけで、センサーの誤作動が改善されることがよくあります。(参照:パナソニック三菱電機など各メーカー取扱説明書)

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これは故障?専門業者に相談すべき危険なサイン

設定を見直しても改善しない、または以下のような症状が出ている場合は、エコキュート本体の故障や寿命が疑われます。早めに専門業者に点検を依頼しましょう。

サイン1:リモコンにエラーコードが表示されている

リモコンに「H54」(パナソニックの例:三方弁異常)や「F24」(三菱の例:ヒートポンプ異常)など、見慣れないエラーコードが表示されている場合は、部品が故障しているサインです。取扱説明書でエラー内容を確認し、業者に連絡してください。

サイン2:設定を見直しても頻繁な湯切れが改善しない

沸き上げモードを「多め」に設定し、お湯の使い方にも注意しているにもかかわらず湯切れが頻発する場合、お湯を作る「ヒートポンプユニット」の能力低下や、内部のセンサー異常が考えられます。

サイン3:貯湯タンクやヒートポンプユニットから水漏れしている

使っていないのに残湯量が減る場合、タンクや配管から水漏れしている可能性があります。漏電やさらなる故障の原因にもなるため、すぐに指定の業者に連絡してください。(ヒートポンプユニットからの少量の水は結露の場合もありますが、常に濡れている場合は要注意です)

サイン4:お湯は沸くが残湯量が増えない

沸き上げは作動しているのに、リモコンの残湯量メーターが増えない場合、タンク内のお湯の経路を切り替える「三方弁」という部品の故障が疑われます(エラーコードH54など)。

サイン5:湯張りが止まらない・設定と極端に違う

フィルター掃除や設定見直しをしても湯張りが正常に戻らない場合、「水位センサー」や「電磁弁(ふろミキシング弁)」といった部品の交換が必要な可能性が高いです。

サイン6:設置から10年以上経過している

エコキュートの寿命は一般的に10年〜15年です。10年以上経過している場合、内部のパッキンや基板、センサー類が経年劣化している可能性が高いです。湯量トラブルをきっかけに、他の部分も故障する前に、買い替えも視野に入れた点検をおすすめします。

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よくある質問(Q&A)

Q1. 湯量を「多め」に設定すると電気代は上がりますか?

A1. はい、沸き上げるお湯の量が増えるため、その分電気代は上がります。

ただし、湯切れを心配して頻繁に昼間の「沸き増し」を行うよりは、電気代が安い深夜電力で「多め」に沸かしておいた方が、トータルの電気代は安くなるケースが多いです。ご家庭のライフスタイルに合わせてバランスをみることが重要です。

Q2. タンクの容量は後から変更できますか?

A2. いいえ、エコキュートの貯湯タンク本体を後から大きくすることはできません。

家族が増えるなどして根本的に容量が足りなくなった場合は、エコキュート本体の買い替え(交換)が必要になります。

Q3. リモコンの残湯量表示の仕組みは?(減りが早い・多く使える)

A3. 残湯量表示は「タンクの熱湯」と「水道水」を混ぜて、設定温度のお湯が「あとどれだけ使えるか」の目安量です。

冬場は水道水が冷たいため、熱湯を多く消費し、表示の減りが早く感じます。逆に、タンク容量(例:370L)より多くのお湯(例:600L)が使えるのも、この混合の仕組みによるものです。

Q4. 入浴剤は使っても大丈夫ですか?

A4. メーカーが推奨していない入浴剤(特に濁り湯タイプやバスソルト、硫黄成分入り)は、循環アダプターのフィルター詰まりや、水位センサーの誤作動を引き起こす原因となります。

使用する場合は、必ずエコキュート対応と明記された製品を選びましょう。(参照:各メーカー取扱説明書)

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まとめ:湯量がおかしいと感じたら、まずは「設定」と「清掃」の見直しを!

エコキュートの使用湯量がおかしいと感じる原因の多くは、故障ではなく、「設定」や「季節要因」、「簡単なメンテナンス不足」によるものです。

頻繁な湯切れや湯張り不良にお悩みの方は、この記事を参考に、以下の3点を実行してみてください。

  1. 沸き上げモードを「おまかせ」から「多め」に変更する
  2. 浴槽の循環アダプターのフィルターを掃除する
  3. お湯が冷めたら「追い焚き」でなく「高温足し湯」を使う

これらを試しても症状が改善しない場合や、水漏れ・エラーコードが出ている場合は、経年劣化や部品故障のサインです。

無理せず早めに専門の業者に点検を依頼し、安心して快適なお湯を使える環境を取り戻しましょう。