「テレビの音は聞こえるのに、画面が真っ暗で映らない」
「画面の一部が薄暗くて見えにくい」
突然テレビが故障すると、「買い替えかな?」「修理代は高いのかな?」と不安になりますよね。
その症状、実はテレビのバックライトの寿命や故障である可能性が非常に高いです。
この記事では、テレビのバックライト修理にかかるサイズ別の具体的な費用相場や、メーカー修理と専門業者の値段の違いを徹底比較。
さらに、主要メーカー別の故障サインや、自分で交換する場合の危険なリスクまで網羅して解説します。この記事を読めば、今のテレビを「安く修理する」か「思い切って買い替える」か、損のない判断ができるようになりますよ。
※2025年11月18日 記事の内容を最新の情報に更新しました。
テレビのバックライトの故障診断と寿命の症状
まずは、今のテレビの不具合が本当にバックライトの故障なのか、セルフチェックで診断しましょう。
液晶テレビの構造は、映像を映す「パネル」の後ろから「ライト(LED)」で光を当てています。このライトが切れると、以下の症状が現れます。
音は出るが画面が真っ暗になる(懐中電灯テスト)
最も典型的な症状です。「音声は普段通り聞こえるし、チャンネルも変えられる。でも画面だけが真っ暗」という場合、映像信号は生きていますが、光が当たっていない状態です。
簡易診断方法
部屋を暗くして、スマホのライトや懐中電灯をテレビ画面に近づけて照らしてみてください。
うっすらと映像が動いているのが見えれば、99%バックライトの故障です。
画面の一部が暗い・チカチカ点滅する
画面全体ではなく、「左側だけ暗い」「帯状に暗い影がある」場合も、LEDバックライトの一部ショート(球切れ)が原因です。
また、画面が高速でチカチカと点滅する場合も、バックライトの電源供給が不安定になっているか、LEDの寿命が近づいているサインです。

サイズ別:テレビのバックライトの修理費用・値段相場
修理を検討する際、最も重要なのが「費用」ですよね。
テレビの大きさ(インチ数)や依頼先によって値段は大きく変わります。以下に具体的な相場をまとめました。
メーカー・業者・自分で修理の費用比較表
| テレビサイズ | メーカー修理 | 修理専門業者 | 自分で (部品代) |
|---|---|---|---|
| 32〜40型 | 2.5万〜4.5万円 | 1.5万〜2.5万円 | 3,000〜6,000円 |
| 42〜50型 | 3.0万〜5.5万円 | 2.0万〜3.5万円 | 4,000〜8,000円 |
| 55型以上 | 4.0万〜8.0万円 | 2.5万〜4.5万円 | 5,000〜10,000円 |
メーカー修理(ソニー・シャープ等)の特徴
メーカー公式の修理は、純正部品を使用するため品質は最も安心です。
ただし、「技術料」と「出張費(3,000円〜5,000円程度)」が別途加算されるため、総額が高額になりがちです。また、バックライト単体の交換ではなく「液晶パネルごとの交換」と判定された場合、費用はさらに跳ね上がります。
修理専門業者の値段が安い理由
ネットで検索して出てくる「テレビ修理専門業者」は、メーカーよりも安く、早く修理できるケースが多いです。
その理由は、汎用部品を使用したり、バックライト部分(LEDバー)のみをピンポイントで交換する技術を持っているからです。「保証が切れている」「とにかく安く直したい」という場合は専門業者が有力な選択肢になります。
バックライトの交換を自分でやる方法と高いリスク
「AmazonやAliExpressで部品を買えば数千円で済む」という情報を聞き、DIY(自分での修理)を検討している方もいるでしょう。
結論から言うと、自分での交換は「不可能ではないが、失敗してテレビをゴミにする覚悟が必要」です。
自分で修理するために必要なもの
ドライバー1本でできると思っていませんか? 実は特殊な道具が必要です。
- 交換用LEDバックライトバー(型番を間違えると使えません)
- 強力な吸盤(液晶パネルを持ち上げるために必須)
- 精密ドライバー
- ヘラ・スクレイパー(枠を外すため)
液晶パネル割れの危険性が極めて高い
作業工程で最も危険なのが、「液晶パネル(ガラス)」を取り外す瞬間です。液晶パネルは薄さ数ミリのガラス板で、手で持ち上げた自重だけで割れることがあるほど繊細です。
また、内部には高圧電流が流れる箇所があり、コンセントを抜いていても感電するリスクがあります。

メーカー別:バックライトの故障サイン(電源ランプ点滅)
テレビの電源ランプ(赤ランプ)が点滅していませんか?
各メーカーは、故障箇所を知らせるために点滅回数でエラーコードを表示しています。バックライト異常を示す代表的な回数は以下の通りです。
- シャープ(AQUOS):赤ランプが1回または2回点滅
- ソニー(BRAVIA):赤ランプが6回点滅
- パナソニック(VIERA):赤ランプが1回点滅
- 東芝(REGZA):電源が入ってすぐ切れる、または点滅が続く
※機種によって異なる場合があります。取扱説明書や公式サイトで確認しましょう。
修理か買い替えか?判断する2つの基準
修理見積もりが意外と高い場合、直すべきか迷いますよね。
家電のプロが推奨する「買い替えの判断基準」は以下の2点です。
①購入から7年以上経過している
テレビの補修用部品の保有期間は、製品製造終了後8年です。
購入から7年以上経っていると、バックライトを直しても、次は電源基板、その次はメイン基板…と、故障の連鎖が起きる可能性が高いです。寿命と割り切って、最新の4Kテレビに買い替えたほうが長期的なコスパは良くなります。
②修理費用が新品価格の半額を超える
例えば、同等の新品テレビが6万円で買えるのに、修理費が3万円を超えるなら買い替え推奨です。
逆に、購入時に20万円以上したハイエンドモデルで、修理費が3〜4万円で済むなら修理する価値は十分にあります。
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よくある質問(Q&A)
あります。「画面の明るさ」設定を少し下げることです。「ダイナミック」などの最大輝度設定はLEDに負荷をかけ、寿命を縮めます。「スタンダード」や「リビング」モードにし、明るさを必要最小限に設定することで長持ちします。
可能ですが、多くの個人の電気屋さんは、結局メーカーのサービスセンターに修理を取り次ぐ形になります。その場合、電気屋さんの手数料が上乗せされることがあるため、直接メーカーに依頼するか、ネットで修理専門業者を探すほうが安くなる傾向があります。
「家財保険」に含まれる「破損・汚損」特約や「落雷」が原因であれば対象になる可能性があります。ただし、単なる「経年劣化(自然故障)」は対象外です。原因が何かわからない場合は、保険代理店や修理業者に相談してみるのが良いでしょう。
まとめ:バックライトの故障は費用と年数で賢く判断
テレビの画面が映らない原因の多くを占めるバックライト故障。今回の要点をまとめます。
- 音が出て画面が暗いなら、ほぼ確実にバックライト故障。
- 修理費用は業者なら1.5万円〜、メーカーなら2.5万円〜が目安。
- 50インチ以上の大型テレビほど修理費用は高くなる。
- 自分で交換(DIY)は数千円だが、パネル割れのリスクが非常に高い。
- 7年以上前のテレビなら、修理より買い替えがお得。
「安く済ませたい」という気持ちは痛いほどわかりますが、無理なDIYで怪我をしたり、余計な処分費用がかかったりしては本末転倒です。
まずは、修理業者で無料見積もりを取るか、Amazonなどで最新テレビの価格をチェックしてみてください。数字を比較することで、あなたにとって一番お得な選択が見えてくるはずです。


