危険！パソコン処分時にデータを消去しないとどうなる？5つの末路と安全な捨て方

「壊れたパソコン、面倒だからそのまま捨てちゃおうかな…」

「初期化ボタンを押したし、もう大丈夫だよね？」

その判断、ちょっと待ってください！
実は、パソコンのデータを正しく消去せずに処分するのは、自宅の鍵と通帳を路上に放置するのと同じくらい危険なんです。

「でも、どうすれば完全に消えるの？」「業者に頼むのは怖いの？」と不安になりますよね。

この記事では、「データ消去しないとどうなるのか」というリアルな危険性と、誰でも失敗せずにできる「3つの安全な消去・処分方法」を完全ガイドします。

Macの消去方法や、破壊した後の捨て方まで網羅しています。この記事を読めば、個人情報流出の恐怖から解放され、スッキリとパソコンを手放せるようになりますよ。

※2025年11月26日記事の内容を最新の情報に更新しました。

大谷

家電専門ライターとして10年以上活動し、監修した記事は1万を超える。自身のサイトは月間11万PVを達成。
最新のデータや実体験を交え、分かりやすく信頼できる情報発信を心がけている。

パソコン処分時にデータを消去しないとどうなる？起きうる5つの悲劇

「電源が入らないからデータは見られないはず」「パスワードをかけているから平気」というのは大きな誤解です。プロや悪意のある第三者にかかれば、壊れたパソコンからデータを抜き出すのは造作もないことです。

もし対策をせずに手放してしまった場合、あなたの身に次のような被害が降りかかる可能性があります。

ブラウザに記憶させたクレジットカード情報や、ネット銀行のID・パスワードが盗まれます。気づかないうちに預金が引き出されたり、高額な買い物をされたりする金銭被害が最も多いケースです。

SNSやメールのログイン情報が漏れると、アカウントを乗っ取られます。さらに恐ろしいのは、あなたになりすまして友人に詐欺メッセージを送られること。あなたは被害者であると同時に、加害者になってしまうのです。

家族の写真やプライベートな動画が流出すると、ネット上の掲示板やアダルトサイト等に拡散される恐れがあります。一度ネットに放たれたデータ（デジタルタトゥー）を完全に消すことは、ほぼ不可能です。

年賀状ソフトの住所録や、履歴書データから住所が特定されます。あなたの生活パターンや家族構成まで知られ、ストーカーや空き巣の標的にされるリスクがあります。

もし自宅で仕事のデータを扱っていた場合、顧客情報や社外秘のデータが漏洩します。最悪の場合、会社から損害賠償を請求される事態になりかねません。

大谷

「自分は有名な人じゃないから大丈夫」と油断するのが一番危険です。犯罪者は「有名人のデータ」ではなく、「金になるデータ（カモ）」を探しているんです。

「工場出荷状態に戻す（初期化）」や「ゴミ箱を空にする」操作をしても、データは完全には消えていません。

これは本に例えると、「目次のページを破り捨てただけ」の状態です。
目次がないので、パソコン上からはデータが無いように見えます。しかし、本の中身（実際のデータ）はHDDやSSDの奥底にそのまま残っているのです。

市販の「データ復元ソフト」を使えば、こうした「見えなくなったデータ」は簡単に復元できてしまいます。だからこそ、特殊な手順で中身を完全に破壊する必要があるのです。

データを確実に消す方法は主に3つあります。パソコンの状態や、あなたのスキルに合わせて選びましょう。

方法	おすすめな人	安全性	費用
① 専用ソフトで消去	・電源が入る・PCを売りたい/譲りたい	高い	3,000円〜
② 物理破壊（自分）	・電源が入らない・分解や工具に慣れている	中（怪我注意）	0円〜（工具代別）
③ 専門業者に依頼	・面倒な作業をしたくない・確実に処分したい	最高（証明書有）	無料〜有料

パソコンが正常に動くなら、ソフトを使うのが最もスマートです。HDDやSSDの全領域に無意味なデータを何度も上書きし、元の情報を塗りつぶします。

無料ソフトもありますが、操作が複雑なものが多いため、有料の市販ソフト（『ターミネータ』シリーズなど）を使うのが安心です。CDやUSBから起動し、画面の指示に従うだけで消去できます。

Macは標準機能で消去できる場合があります。

HDD搭載の古いMac：「ディスクユーティリティ」の「セキュリティオプション」から、データを複数回上書き消去する機能が使えます。
SSD搭載の新しいMac：標準の初期化を行い、さらに「FileVault（暗号化）」を有効にしていれば、暗号鍵を削除することで実質的に復元不可能になります。