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東芝は中国企業に買収された?売却された2大事業と現在の姿を徹底解説

東芝 中国 買収

「東芝の家電って、今は中国企業が作っているの?」「東芝が中国企業に買収されたという噂は本当?」と疑問に思っていませんか?

結論からお伝えすると、東芝という会社全体が中国企業に買収されたわけではありません。

しかし、私たちの生活に最も身近な「白物家電」と「テレビ」の2つの事業部門は、実際に中国企業へと売却されました。この記事では、東芝のどの事業が中国企業に買収されたのか、その背景や「現在の東芝製品を買っても大丈夫なのか?」という疑問について分かりやすく解説します。

最後までお読みいただければ、東芝製品の現在の状況が明確になり、今後の家電選びに迷いがなくなります。


執筆者

家電のいろは編集長
大谷(Otani)

徹底的な実機テストにこだわり、スペック表だけでは見えない「使い勝手」や「コスパ」を徹底検証。地上波テレビ番組をはじめ、各種メディアへの情報提供や制作協力の実績多数。あなたにベストな家電選びをサポートします。
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結論:東芝全体が中国企業に買収されたわけではない

「東芝が中国企業に買収された」という認識は誤りです。まずは現在の東芝本体の状況と、売却された事業との違いを整理しましょう。

東芝本体と売却された家電事業の違い

現在の東芝は、エネルギー事業(発電所など)やインフラ関連事業(鉄道・水処理システムなど)を主軸とする企業です。2023年に国内の投資ファンド陣営によるTOB(株式公開買付)が成立し非上場化しましたが、依然として日本の企業として事業を継続しています。

一方で、消費者に馴染みのある家庭用家電の部門は、事業の選択と集中の結果として他社へ譲渡されました。つまり、東芝という企業そのものが中国に買収されたのではなく、一部の家電事業部門だけが切り離されて売却されたというのが正確な事実です。

なぜ「東芝が買収された」と誤解されるのか?

東芝全体が買収されたと誤解される最大の理由は、私たちの日常生活に最も密着した製品群が中国企業の手に渡ったからです。

冷蔵庫、洗濯機、テレビといった家電製品は、一般消費者にとって「東芝」を象徴するものでした。それらの事業が売却されたというニュースが当時大きく報じられたため、「東芝=中国企業になった」という印象が世間に強く残ってしまったと考えられます。

東芝が中国企業に買収(売却)された2つの主要事業

実際に中国企業に買収されたのは、以下の2つの主要な家電事業です。それぞれの売却先や詳細について解説します。

白物家電事業(2016年に美的集団へ売却)

東芝の白物家電事業(冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、掃除機など)を展開していた「東芝ライフスタイル」は、2016年に中国の家電大手である「美的集団(マイディア・グループ)」に買収されました。

売却に関する具体的な情報は以下の通りです。

  • 売却発表時期:2016年3月
  • 買収した企業:中国・美的集団(マイディア・グループ)
  • 譲渡内容:株式の80.1%を約537億円で譲渡

美的集団は、世界トップクラスのシェアを誇る巨大な総合家電メーカーです。東芝はこの売却により、経営資源をインフラ関連などの主力事業へ集中させる経営判断を下しました。

テレビ・映像事業(2017年にハイセンスグループへ売却)

東芝のテレビ「REGZA(レグザ)」やブルーレイレコーダーなどを扱う映像事業(旧・東芝映像ソリューション)は、2017年に中国の「ハイセンスグループ」に買収されました。

売却に関する具体的な情報は以下の通りです。

  • 売却発表時期:2017年11月
  • 買収した企業:中国・ハイセンスグループ(海信集団)
  • 譲渡内容:株式の95%を約129億円で譲渡

ハイセンスもまた、世界中でテレビのシェアを急速に伸ばしている大企業です。東芝が培ってきた高い映像技術と、ハイセンスの圧倒的なコスト競争力が組み合わさる形となりました。現在、同事業を行う会社は「TVS REGZA株式会社」へと社名を変更し、事業を継続しています。

中国企業に買収された後も東芝ブランドは続くのか?

事業が中国企業に買収されたと聞くと、「今後の製品品質はどうなるのか?」「サポートは大丈夫なのか?」と不安に感じる方も多いでしょう。現在のブランド展開と品質について解説します。

「TOSHIBA」ブランド名はそのままで販売継続

事業が買収された現在でも、「TOSHIBA」のロゴやブランド名はそのまま継続して使用されています。

例えば、テレビ事業を展開するTVS REGZA株式会社は、現在でも「REGZA」ブランドで革新的な新製品を開発・販売し続けています。白物家電の東芝ライフスタイルも同様に「ZABOON(洗濯機)」や「VEGETA(冷蔵庫)」を展開しています。表面上のブランド展開に大きな変更はないため、消費者は今まで通り東芝ブランドの家電を購入することが可能です。

製品の品質や修理・サポート体制への影響

多くの方が懸念する品質やサポート体制ですが、買収後も日本国内での開発やアフターサービスは継続して行われています。

買収した中国企業にとって、東芝が長年培ってきた技術力や、日本の消費者からの厚い信頼は非常に価値のあるものです。そのため、日本国内に開発拠点を残し、厳しい品質管理の水準を維持しています。また、万が一の故障時の修理やカスタマーサポートについても、日本国内の窓口が引き続き丁寧に対応しています。

なぜ日本の家電メーカーは中国企業に買収されるのか?

東芝に限らず、三洋電機(ハイアールへ一部売却)など、日本の家電事業が中国企業に買収されるケースは珍しくありません。その背景にある主な2つの要因を解説します。

中国メーカーの技術力向上と圧倒的な資金力

かつては「価格は安いが品質はそれなり」というイメージを持たれがちだった中国製品ですが、現在では状況が大きく異なります。圧倒的な資金力を研究開発に投資し、技術力を世界トップレベルにまで引き上げています。

中国企業は、日本の家電メーカーが持つ高度な独自技術や、長年築き上げたブランド力を獲得することで、自社製品の価値をさらに高めようとしています。日本の優れた技術と中国の大量生産システムを融合させることで、グローバルな家電市場でのシェアを拡大しているのです。

日本メーカーの選択と集中による事業構造の転換

日本の家電メーカー側にも、厳しいグローバル競争の中で事業を手放さざるを得ない事情があります。

海外メーカーの台頭により価格競争が激化する家電市場において、高い利益率を維持し続けることは非常に困難です。そのため、東芝のようにBtoB(企業間取引)向けのインフラ事業やエネルギー事業など、より収益性が高く安定した分野へ経営資源を集中させる企業が増えました。競争が激しい家電部門を切り離すことは、企業全体が生き残るための合理的な経営判断と言えます。