大漁の釣果を、どうやって新鮮なまま持ち帰るか…。釣り人にとって永遠のテーマですよね。
クーラーボックスで頑張ってはみるものの、「真夏は氷がもたない」「車内が生臭くなってしまった」「自宅の冷蔵庫が魚でパンパン…」そんな悩みを抱えていませんか?釣果を最高の状態でキープし、美味しく食べるためには、「釣り専用」とも言える冷蔵庫(冷凍庫)が非常に強力な味方になります。
この記事では、クーラーボックスとの違いから、後悔しない釣り用冷蔵庫の選び方、そして最新おすすめ人気ランキングまで、あなたの釣りを格上げする情報を徹底比較してご紹介します。
そもそも「釣り用冷蔵庫」は必要?クーラーボックスとの違い
まず結論から言うと、釣りの快適さと釣果の鮮度を本気で追求するなら、釣り用冷蔵庫(特にポータブル冷凍冷蔵庫)は「必要」です。
多くの人が使うクーラーボックスと何が違うのか、そのメリットとデメリット、そして「自分はどちらを選ぶべきか」を明確にしていきましょう。

クーラーボックスでは限界がある理由
高性能なクーラーボックスも多いですが、特に夏場や長時間の釣りでは限界があります。
- 保冷力の限界: 真夏の炎天下では、どれだけ氷を入れても徐々に溶けてしまいます。長時間の釣行では、帰る頃には保冷力が落ちていることも。
- ニオイ移りと衛生面: 釣果と飲み物や食料を一緒に入れると、ニオイが移りがちです。また、魚のドリップ(体液)が他のものに付着し、衛生的にも気になります。
- 氷の準備・コスト: 毎回大量の氷を購入するコストや、準備する手間がかかります。
釣り用冷蔵庫(冷凍庫)ならではのメリット
一方、釣り用に適した冷蔵庫・冷凍庫には、クーラーボックスにはない決定的なメリットがあります。
- 確実な温度管理: 外気温に左右されず、設定した温度(例えば-20℃など)を維持できます。
- 急速冷凍で鮮度キープ: コンプレッサー式のポータブル冷凍庫なら、釣り上げた魚をその場で急速冷凍(活き締め)できます。これにより、鮮度や味の劣化を最小限に抑えられます。
- 氷が不要: 氷を準備する必要がなく、その分のスペースも有効活用できます。
- 自宅での釣果ストック: 自宅に釣果専用の冷凍庫(セカンド冷凍庫)があれば、家庭用冷蔵庫を圧迫せず、大量の釣果を長期間保存できます。
結局どっち?クーラーボックス vs 釣り用冷蔵庫
では、あなたはどちらを選ぶべきでしょうか?ご自身の釣りスタイルに合わせて判断してみてください。
▼クーラーボックスで十分なケース
- 近場での短時間(半日程度)の釣行がメイン
- 釣果は毎回食べきれる量で、ストックはしない
- とにかく初期費用を抑えたい
- 電源がない場所(堤防など)への持ち運びが前提
▼釣り用冷蔵庫がおすすめなケース
- 真夏の釣行や、車中泊を伴う長時間の釣りが多い
- 釣果の鮮度を完璧に保ちたい、その場で冷凍したい
- 大物狙いや大漁になることが多く、自宅でストックしたい
- 飲み物や食料と釣果を分けて衛生的に運びたい
- 毎回氷を買うのが面倒、またはコストがかかっている
買う前に知りたい!釣り用冷蔵庫のデメリット・注意点
メリットだらけに見える釣り用冷蔵庫ですが、購入前に知っておくべき注意点もあります。後悔しないためにチェックしておきましょう。
- 価格が高い: 高性能なクーラーボックスと比べても、コンプレッサー式のポータブル冷蔵庫は高価です。数万円の初期投資が必要になります。
- 電源が必要: 当然ですが、電源がなければただの重い箱です。車(シガーソケット)やポータブル電源など、どうやって電源を確保するかを考えておく必要があります。
- 重くて大きい: 同容量のクーラーボックスより重く、コンプレッサー部分があるためサイズも大きくなりがちです。車の積載スペースを圧迫しないか確認が必要です。
【車載用】後悔しないポータブル冷蔵庫の選び方【5つのポイント】
ここからは、釣りの現場(車載)で使う「ポータブル冷蔵庫」に絞った選び方を解説します。
選び方1:冷却方式(コンプレッサー式一択)
ポータブル冷蔵庫の冷却方式は主に2種類ありますが、釣り用としては「コンプレッサー式」一択です。
- コンプレッサー式: 家庭用冷蔵庫と同じ仕組み。冷却パワーが非常に強く、-20℃程度まで急速に冷凍できます。消費電力も比較的少なく、真夏でも確実に冷やせます。
- 電子式(ペルチェ式): 冷却力が弱く、「外気温マイナス〇℃」という性能です。真夏には力不足で、冷凍もできません。安価ですが、釣果の保存には絶対におすすめしません。
選び方2:容量(釣果や魚のサイズで選ぶ)
容量は「大は小を兼ねる」と思いがちですが、大きすぎると車載スペースを圧迫し、消費電力も増えます。ご自身の釣りのスタイルに合わせて選びましょう。
<容量目安>
- 20L前後: 日帰り、またはアジやメバルなどの小型〜中型魚がメインの場合。
- 30L~40L: 1泊2日の釣行、またはブリやタイなどの大型魚を狙う場合。
- 50L以上: 遠征や大物狙い、複数人での釣行が多い場合。
選び方3:電源(AC/DC対応とポータブル電源の必要性)
電源の確認は必須です。
- DC電源(12V/24V): 車のシガーソケット用。必須です。
- AC電源(100V): 自宅のコンセント用。釣行前夜に自宅で予冷したり、自宅でセカンド冷蔵庫として使ったりできるため、AC対応モデルが強く推奨されます。

選び方4:機能性(2ルーム独立温度制御)
釣り用として非常に便利なのが「2ルーム(独立温度設定)」機能です。
これは、庫内が2部屋に分かれており、それぞれ別の温度に設定できる機能です。例えば、「片方は-18℃で釣果を冷凍、もう片方は5℃で飲み物を冷蔵」といった使い分けが可能になります。
選び方5:手入れのしやすさ(排水ドレンとニオイ対策)
魚を直接入れる(または袋に入れて入れる)ため、ニオイ対策と掃除のしやすさは最重要項目です。
- 排水ドレン(水抜き穴): 庫内の底に水抜き用の穴があると、釣行後に内部を丸洗いできて非常に便利です。
- 庫内素材: ニオイが染みつきにくい素材か、凹凸が少なく洗いやすい構造かもチェックポイントです。
【自宅用】釣果ストック用セカンド冷凍庫の選び方
「持ち帰った大量の釣果を保存したい」という方には、自宅用のセカンド冷凍庫がおすすめです。選び方のポイントは車載用と少し異なります。
選び方1:タイプ(上開き vs 前開き)
釣り人には「上開き(チェスト式)」がおすすめです。理由は、冷気が逃げにくく、大きな魚や不揃いな形のものをそのまま入れやすいためです。一方、「前開き(引き出し式)」は、中身を整理しやすいメリットがあります。
選び方2:容量と設置スペース
釣果をどれだけストックしたいかによりますが、60L〜100L程度が人気です。ただし、設置場所(屋内か、ガレージなどの半屋外か)を事前に確認し、搬入経路も含めてサイズを測っておきましょう。
選び方3:霜取り機能(自動 vs 手動)
安価なチェスト式冷凍庫は、定期的に「霜取り」が必要な手動タイプが多いです。手間はかかりますが、その分安価で庫内も広々使えます。霜取りの手間を省きたい場合は、やや高価になりますが「自動霜取り(ファン式)」を選びましょう。
釣り用冷蔵庫・冷凍庫のおすすめ人気ランキング
数あるモデルの中から、特に「釣り」での使用におすすめの冷蔵庫・冷凍庫を3つ厳選しました。「車載でのバランス・機能性」「車載でのタフネス・大容量」「自宅でのストック性能」という3つの視点で選んでいます。
【迷ったらコレ!車載・急速冷凍】PowerArQ ICEBERG 29
おすすめ度
ポータブル電源で絶大な人気を誇る「PowerArQ」が手がけるポータブル冷凍冷蔵庫です。最大の特徴は、「2室独立温度制御」に対応していること。例えば「右室は-20℃で釣果を急速冷凍、左室は3℃で飲み物を保冷」といった、釣り人に最適な使い方が可能です。冷却性能も非常に高く、短時間で設定温度に達します。デザイン性も高く、低電圧保護機能(バッテリー上がり防止)も搭載。車載用として機能・価格・信頼性のバランスが最も取れた、「迷ったらこれ」と断言できるモデルです。

| モデル名 | PowerArQ ICEBERG 29 (29Lモデル) |
|---|---|
| タイプ | 車載用(コンプレッサー式) |
| 容量 | 29L(他モデルあり) |
| 温度設定 | -20℃~20℃(2室独立制御) |
| 電源 | AC100V、DC12V/24V |
| 特徴 | 2室独立、急速冷凍、排水ドレン、低電圧保護機能 |
【大容量・高機能車載】EcoFlow(エコフロー) GLACIER Classic 45L
おすすめ度
ポータブル電源のトップブランド「EcoFlow」が手がける、高性能ポータブル冷蔵庫です。DometicのCFX3シリーズに匹敵するハイエンドモデルとして、多くのキャンパーや釣り人から注目を集めています。
最大の特徴は、オプションの仕切り板を使い「2室独立温度制御」が可能な点。釣果を-20℃で冷凍しつつ、飲み物は5℃で冷蔵するといった、まさに釣り人に最適な使い方ができます。45Lの大容量で、大型魚も安心して収納可能です。
高い冷却性能はもちろん、スマホアプリでの遠隔操作も可能。さらに別売りの専用バッテリーを装着すれば、電源のない場所でも長時間稼働させることができます。機能性を追求する方におすすめのモデルです。
| モデル名 | EcoFlow GLACIER Classic 45L |
|---|---|
| タイプ | 車載用(コンプレッサー式) |
| 容量 | 45L |
| 温度設定 | -20℃~20℃ |
| 電源 | AC100V、DC12V/24V、別売バッテリー |
| 特徴 | 2室独立制御(要仕切り板)、スマホアプリ対応、排水ドレン |
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【自宅ストック用・コスパ最強】アイリスオーヤマ 冷凍庫 100L
おすすめ度
「釣果が多すぎて、家の冷蔵庫に入りきらない!」という悩みを解決するのが、この自宅用冷凍ストッカーです。アイリスオーヤマのこのモデルは、100Lという大容量ながら、設置場所に困らないコンパクト設計と高いコストパフォーマンスが魅力。選び方でも解説した「上開き(チェスト式)」で冷気が逃げにくく、大きな魚もそのまま入れやすいのが釣り人に嬉しいポイントです。静音設計なので、寝室やリビングの近くに置いても気になりにくいのも特徴。車載用ポータブル冷蔵庫で持ち帰った釣果を、このストッカーに移して長期保存する。この流れを確立すれば、釣りの満足度が格段に上がります。
| モデル名 | アイリスオーヤマ 冷凍庫 100L |
|---|---|
| タイプ | 自宅用(チェスト式冷凍庫) |
| 容量 | 100L |
| 霜取り | 手動 |
| 電源 | AC100V |
| 特徴 | 大容量、コンパクト設計、静音性、コスパ◎ |
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釣り用冷蔵庫をさらに活用するテクニック
釣り用冷蔵庫を手に入れたら、その性能を最大限に引き出すためのコツも知っておきましょう。
釣果を最速で冷やすコツ
釣果の鮮度を保つには、いかに早く「芯」まで冷やすかが鍵です。
- 釣行前に予冷しておく: 自宅のAC電源で、出発前夜から庫内をキンキンに冷やしておきます。
- 血抜き・下処理を徹底する: 釣った魚はすぐに活き締めし、血抜きを完璧に行います。これがニオイを防ぎ、鮮度を保つ最大のコツです。
- 直接触れさせない: 可能であれば、魚をビニール袋やチャック付き袋に入れてから冷凍庫に入れます。庫内が汚れず、魚同士が凍り付いてくっつくのを防げます。
ニオイを残さない!使用後のお手入れ方法
魚のニオイは強烈です。使用後のお手入れを怠ると、次に使うときに不快な思いをします。
- 使用後はすぐに清掃: 魚のドリップやウロコが残らないよう、毎回清掃します。
- 中性洗剤で洗う: 排水ドレン付きのモデルなら、庫内に直接水と中性洗剤を入れて丸洗いできます。
- しっかり乾燥させる: 洗った後は、フタを開けたままにして内部を完全に乾燥させます。
- 消臭剤を活用する: それでもニオイが気になる場合は、冷蔵庫用の消臭剤(活性炭など)を入れておくと効果的です。

ポータブル電源との組み合わせ術
選び方でも触れましたが、車載冷蔵庫を使う上で心配なのが「車のバッテリー上がり」です。特にエンジンを停止して長時間使用する場合(仮眠や車中泊)は、ポータブル電源の併用を強くおすすめします。
冷蔵庫の消費電力(W)とポータブル電源の容量(Wh)を確認し、「容量(Wh) ÷ 消費電力(W) = 使用可能時間」の目安を計算しておくと安心です。
例:容量500Whの電源で、消費電力40Wの冷蔵庫を使う場合 → 500 ÷ 40 = 約12.5時間(※理論値)
よくある質問(Q&A)
A1. おすすめしません。家庭用冷蔵庫はAC100V専用であり、振動にも弱く設計されています。車で使うにはDC電源に対応し、振動対策が施された車載用(ポータブル)モデルが必須です。
A2. 非常に有用です。マキタやハイコーキのバッテリー式冷蔵庫は、電源が取れない堤防や船の上にも持ち込めるのが最大の強みです。すでに工具のバッテリーをお持ちなら、有力な選択肢になります。
A3. 車のバッテリー上がりを防ぐための安全機能です。車のバッテリー電圧が一定以下になると、冷蔵庫への給電を自動でストップしてくれます。車載用モデルを選ぶ際は、この機能が付いているか必ず確認してください。
A4. モデルの断熱性能や外気温、中身の量によりますが、高性能なコンプレッサー式モデルであれば、電源が切れてもクーラーボックスと同等かそれ以上の保冷力はあります。ただし、冷却は停止するので、長時間はおすすめできません。
A5. 「冷凍」と「冷蔵」を同時に行いたいなら、2ルーム一択です。釣果をガッツリ冷凍するだけなら、構造がシンプルで容量効率の良い1ルームでも十分です。ご自身の使い方に合わせて選びましょう。
A6. 車載用ポータブル冷蔵庫(消費電力40W~60W程度)の場合、ポータブル電源や車のバッテリーから給電するため、電気代というよりはガソリン代やポータブル電源の充電代になります。自宅用のセカンド冷凍庫(100Lクラス)の場合、機種にもよりますが、おおよそ月額数百円~1,000円程度が目安です。
A7. コンプレッサー式は、家庭用冷蔵庫と同様に「ブーン」という動作音がします。車中泊などで静かな環境を求める場合は、静音設計を謳っているモデル(45dB以下目安)を選ぶと良いでしょう。
A8. 「氷水解凍」がおすすめです。ビニール袋などで魚を密閉し、氷水に浸けてゆっくり解凍します。ドリップ(旨味成分)の流出を最小限に抑え、美味しく解凍できます。冷蔵庫内での自然解凍も良い方法です。
A9. 電源さえ確保できれば使用可能です。遊漁船の設備によりますが、AC電源やDC電源が取れる船もあります。バッテリー式のモデルなら場所を選ばず使えます。
A10. もちろんです。キャンプやバーベキュー、運動会などのアウトドアレジャーで大活躍します。また、災害時の食材保存用としても役立つため、一台持っておくと非常に便利です。
まとめ:最適な「釣り用冷蔵庫」で釣果の価値を最大化しよう
今回は、釣り用冷蔵庫の必要性から選び方、おすすめのモデルまでを徹底的に解説しました。
クーラーボックスと氷で苦労していたのが嘘のように、ポータブル冷凍冷蔵庫は釣りの快適さと釣果の鮮度を劇的に向上させてくれます。また、自宅に釣果専用のストッカーがあれば、大漁の際も「配り先に困る…」なんて悩みもなくなります。
記事で紹介した選び方やランキングを参考に、あなたの釣りスタイルに最適な一台を見つけてください。
最高の状態で持ち帰った釣果は、きっと格別な味ですよ!




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