PR

ポータブル電源のシガーソケット充電は危険?注意点6つと溶ける原因

ポータブル電源のシガーソケット充電は危険?注意点6つと溶ける原因

「車で移動中にポータブル電源を充電したいけど、シガーソケットが溶けるって本当?」
「充電コードを繋いでも、なぜか充電されない…」

キャンプや車中泊、防災時において、移動時間を有効活用できる「シガーソケット充電(走行充電)」は非常に便利な機能です。

しかし、その仕組みや限界を正しく理解していないと、ソケット周辺が熱で溶けて発火したり、車のバッテリーが上がったりする危険なトラブルを招きます。

この記事では、ポータブル電源をシガーソケットで安全に充電するための鉄則から、「溶ける」「充電できない」といったトラブルの原因と解決策をどこよりも詳しく解説します。

正しい知識を身につけて、安全かつ効率的に電気を確保しましょう。

※2025年11月25日 記事の内容を最新の情報に更新しました。

【監修者】
大谷

家電専門ライターとして10年以上活動し、監修した記事は1万を超える。自身のサイトは月間11万PVを達成。
最新のデータや実体験を交え、分かりやすく信頼できる情報発信を心がけている。

PR
【監修者】
大谷

家電専門ライターとして10年以上活動し、監修した記事は1万を超える。自身のサイトは月間11万PVを達成。
最新のデータや実体験を交え、分かりやすく信頼できる情報発信を心がけている。

シガーソケットが溶ける原因とは

これは脅しではなく、実際に起こりうるトラブルです。

なぜ耐熱性のあるプラスチック部分が溶けてしまうのか。主な原因は「接触不良による異常発熱」です。

  • プラグの差し込みが甘く、グラグラしている
  • ソケット内部にホコリやサビが付着している
  • 許容電流(一般的に10A)を超えた電気を流している

特に多いのが、走行中の振動でプラグが抜けかけ、接地面が減ることで電気抵抗が生まれ、高熱を発するケースです。「カチッ」と音がするまで奥に差し込むこと、そして定期的に端子を掃除することが最大の防御策です。

PR

シガーソケット充電の注意点6つ

安全に走行充電を行うために、必ず守るべき6つのルールがあります。これらを無視すると、ポータブル電源の寿命を縮めるだけでなく、車両火災にもつながりかねません。

車内が高温の状態で充電しない

真夏の炎天下など、車内が高温になる環境での充電は絶対に避けてください。

ポータブル電源のリチウムイオン電池は熱に弱く、45℃を超える環境での充電はバッテリー劣化を急激に早めます。充電自体も熱を持つため、必ずエアコンで車内を涼しくしてから行いましょう。

エンジン停止中の充電は避ける

シガーソケットからの給電は、車のメインバッテリーを使用します。エンジン停止中に充電を続けると、あっという間に車のバッテリーが上がり、再始動できなくなります。「充電はエンジンがかかっている時だけ」と徹底してください。

アイドリングストップはオフにする

最近の車に標準装備されているアイドリングストップ機能ですが、ポータブル電源の充電中は「オフ」推奨です。

信号待ちでエンジンが止まると電圧が下がり、再始動時に急上昇します。この頻繁な電圧の乱高下に対し、ポータブル電源の保護回路が働いて充電がストップしてしまうことが多いのです。

大谷
大谷
充電が途切れ途切れになるとバッテリーに負荷がかかります。走行充電中はアイドリングストップを切るのが長持ちの秘訣ですよ。

分配器でのタコ足配線はしない

1つのシガーソケットを分配器で増やし、スマホやドラレコ、ポータブル電源を同時に繋ぐのは非常に危険です。

ポータブル電源は大きな電力を消費します。タコ足配線は過電流を引き起こし、ヒューズが飛ぶか、最悪の場合は配線が発熱して溶ける原因になります。必ず単体でソケットを使用してください。

コードを束ねたまま使わない

長い充電ケーブルを結束バンドで束ねたまま通電すると、束ねた部分に熱がこもります。被膜が溶けてショートし、発火する恐れがあるため、必ずほどいて使用してください。

本体を固定し転倒を防ぐ

重量のあるポータブル電源が急ブレーキで飛んでいくと、車内を傷つけるだけでなく、同乗者にとっても凶器になります。また、端子部分に無理な力がかかると破損の原因にもなります。座席の足元など、安定した場所に固定しましょう。

PR

充電できない原因と対処法

「条件は満たしているはずなのに、なぜか充電されない」。そんな時に確認すべき5つのポイントを解説します。

ケーブルの接触不良を確認する

一番多い原因です。シガーソケットのサイズは車種によって微妙に異なるため、プラグが浮いてしまっていることがあります。プラグを回しながら奥まで押し込み、通電ランプが点灯するか確認してください。

車のヒューズ切れを確認する

シガーソケットだけでなく、カーナビやルームランプなど他の電装品も使えない場合はヒューズ切れの可能性が高いです。車の取扱説明書を確認し、ヒューズボックス内の該当ヒューズを交換する必要があります。

保護機能が作動していないか

ポータブル電源本体が高温・低温すぎたり、入力電圧に異常があったりすると安全装置が働きます。一度ケーブルを抜き、車内の温度を適温にしてから再接続(リセット)を試みてください。

バッテリー残量が0%でないか

意外な落とし穴ですが、バッテリー残量が完全に0%になって長期間放置すると、シガーソケットの微弱な電力ではシステムを起動できない機種があります。一度家のコンセント(AC充電)で数%充電してから試してください。

12Vと24Vの違いを確認する

一般的な乗用車は12V、トラックやバスなどの大型車は24Vのバッテリーを搭載しています。

多くのポータブル電源は両対応ですが、一部の機種やケーブルは「12V専用」または「24V専用」の場合があります。非対応の電圧で充電しようとすると、充電できないばかりか故障の原因になります。

大谷
大谷
トラックの24Vソケットに12V専用機器を繋ぐと一瞬で壊れることがあります。必ず製品の仕様(入力電圧範囲)を確認しましょう!
PR

充電が遅い時の理由と解決策

「数時間走ったのに、10%しか増えていない…」
実は、シガーソケット充電は家庭用コンセントに比べて圧倒的に充電スピードが遅いのが普通です。

なぜ充電スピードが遅いのか

これには明確な理由があります。一般的な乗用車(12V車)のシガーソケットは、安全のため流せる電流が10A程度に制限されています。

計算式にすると「12V × 10A = 120W」となり、これが理論上の最大値です。実際にはロスがあるため、100W前後でしか充電できません。

1000Whの大容量モデルを満タンにするには、単純計算でも10時間以上かかってしまうのです。

急速充電するための方法

車中泊などで「もっと速く充電したい!」という方は、以下の方法を検討してください。

  • 走行充電器(アイソレーター)の導入:車のバッテリーから直接電気を取り出す専用機器です。配線工事が必要ですが、シガーソケットの数倍の速さで充電できます。
  • インバーターを使ってAC充電する:車のDC電源をAC(コンセント)に変換し、ポータブル電源付属のACアダプターで充電する方法です。必ず「正弦波」のインバーターを選びましょう。

Amazonで人気のアイソレーターを見る楽天市場で人気のアイソレーターを見る

PR

よくある質問(Q&A)

Q. エンジンを停止したら充電も止まりますか?

はい、基本的に止まります。一部の輸入車などではキーを抜いても通電し続けることがありますが、そのままにしておくとバッテリー上がりの原因になります。必ず手動でケーブルを抜きましょう。

Q. 走行充電は車のバッテリーに負担がかかりますか?

エンジンがかかっていれば、オルタネーター(発電機)が発電しているため、基本的には問題ありません。ただし、渋滞中などエンジンの回転数が低い時は発電量が落ちるため、長時間の高負荷使用は控えたほうが無難です。

Q. ポータブル電源は何に使えますか?

充電(入力)だけでなく、ポータブル電源のシガーソケット出力ポートを使うことで、カー用品(車載冷蔵庫、炊飯器、掃除機など)をエンジン停止中も使うことができます。車中泊の快適性が大きく上がります。

PR

まとめ:ルールを守って安全な走行充電を

ポータブル電源のシガーソケット充電は非常に便利ですが、使い方を誤ると「溶ける」「充電できない」といったトラブルを招きます。

最後に、安全に使うためのポイントをおさらいしましょう。

  • プラグは奥まで確実に差し込み、接触不良(発熱)を防ぐ
  • タコ足配線は絶対にせず、単体で使用する
  • アイドリングストップ機能はオフにする
  • 高温の車内や、束ねたコードでの充電は避ける

これらのポイントを押さえておけば、移動時間を有効活用して、目的地に着く頃にはバッテリー残量も回復しているはずです。

ぜひ、ご自身のポータブル電源と車の相性をチェックして、快適なアウトドアライフを楽しんでくださいね。