「次世代の全固体電池ポータブル電源、すごく気になるけど価格が高いんじゃない?」
「従来のリン酸鉄リチウムイオン電池と、具体的に何が違うの?」
そんな疑問をお持ちではありませんか?
安全性や寿命に優れると話題の固体電池ポータブル電源ですが、まだまだ情報が少なく、価格や性能についてよくわからないと感じている方も多いはずです。
この記事では、そんなあなたの悩みを解決するために、最新の固体電池ポータブル電源の価格、スペック、そして本当の実力を、どこよりも詳しく、そして分かりやすく解説します。
最後まで読めば、各モデルの価格がわかるだけでなく、なぜ今、固体電池が選ばれるべきなのか、その理由にきっと納得できるはずです。
あなたに最適な一台を見つけるお手伝いをさせてください。
そもそも固体電池のポータブル電源とは?
まず最初に、「固体電池」とは何かを簡単におさらいしましょう。
従来のポータブル電源で主流だったリチウムイオン電池は、内部に「電解液」という液体の材料が使われています。
これに対して固体電池は、その名の通り、内部の電解質が「固体」でできている電池のことです。
この構造の違いが、安全性や寿命、性能に大きなメリットをもたらすのです。

固体電池のメリット・デメリット
固体電池のポータブル電源には、従来の電池と比べてどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?
結論から言うと、価格以外のほぼ全ての面で、固体電池が優れていると言えます。
メリット
- 圧倒的な安全性:電解質が固体で燃えにくいため、発火や爆発のリスクが極めて低い。釘を刺すような過酷なテストでも発火しない安全性が証明されています。
- 長寿命:バッテリーの劣化が少なく、4,000回も繰り返し充放電が可能。1日1回使っても10年以上使える計算です。
- 広い動作温度範囲:-18℃の低温から60℃の高温まで、過酷な環境でも性能を発揮。寒冷地でのキャンプや、夏の車内保管など、利用シーンが広がります。
- 小型・軽量化:エネルギー密度が高いため、同じ容量のポータブル電源をより小さく、軽く作ることができます。
- 急速充電に強い:大電流での充電に強く、バッテリーの寿命を縮めることなくスピーディーな充電が可能です。
デメリット
- 価格が高い:最先端の技術であるため、まだ生産コストが高く、従来のポータブル電源よりも販売価格が高価になる傾向があります。
「全固体電池」と「固体電池」の違いは?
「全固体電池」という言葉をよく聞くけど、「固体電池」とは違うの?と疑問に思う方もいるかもしれませんね。
実は、固体電池の中には電解質に含まれる液体の比率によって「半固体電池」「固体電池」「全固体電池」といった区分があるとされています。
しかし、業界団体などで「液体比率が何%以下を全固体電池と呼ぶ」という明確な定義はまだありません。
この記事で紹介するYOSHINOのポータブル電源は、液体比率を5%以下に抑えており、メーカーは誠実にその数値を公表したうえで「三元固体電池」と呼んでいます。
液体比率が0%でないと不安、と感じるかもしれませんが、重要なのはその安全性がしっかりと試験で確認されていることです。
YOSHINOの製品は、落下テストや釘刺し試験など、過酷な状況下での安全性を徹底的に検証しているため、安心して使用することができますよ。
【価格一覧】固体電池(半固体電池)ポータブル電源を比較
それでは、お待たせしました!現在発売されているYOSHINO製の固体電池ポータブル電源の価格とスペックを一覧表で比較してみましょう。
あなたの使い方に合ったモデルはどれか、チェックしてみてくださいね。
製品名 | 最安価格 (税込) | 容量 | 定格出力 | 重量 | 容量単価(円/Wh) |
---|---|---|---|---|---|
B300 SST | ¥54,409 | 241Wh | 300W | 4.5kg | 約226円 |
B300 SST Pro | ¥59,900 | 241Wh | 300W | 4.7kg | 約248円 |
B600 SST | ¥94,578 | 602Wh | 600W | 7.7kg | 約157円 |
B1200 SST | ¥99,900 | 1085Wh | 1200W | 11.6kg | 約92円 |
B2000 SST | ¥249,379 | 1326Wh | 2000W | 14.2kg | 約188円 |
B3300 SST | ¥499,409 | 2611Wh | 3300W | 24.3kg | 約191円 |
この表で注目すべきは、なんといっても「B1200 SST」の圧倒的なコストパフォーマンスです。
1085Whという大容量ながら、予約販売価格では99,900円(税込)と10万円を切る価格設定になっています。
1Whあたりの価格(容量単価)を計算すると約92円となり、他のモデルと比較しても群を抜いてお得であることがわかりますよね。
【容量別】半固体電池ポータブル電源のおすすめモデル
価格とスペックがわかったところで、次にあなたの使い方に合わせたおすすめのモデルを容量別にご紹介します。
コンパクト・持ち運び重視向け (~300Wh)
YOSHINO B300 SST / B300 SST Pro
スマホの充電やLEDランタンの使用、PC作業など、日帰りキャンプやワーケーションに最適なのがこのクラスです。
重量も4.5kg~と軽量で、気軽に持ち運べるのが最大の魅力。
「まずは固体電池を試してみたい」という方や、手軽なアウトドア・レジャー用の電源を探している方におすすめです。
バランスの取れた万能モデル (600Wh~1200Wh)
YOSHINO B600 SST / B1200 SST
1泊2日のキャンプや車中泊、災害時の備えなど、幅広い用途に対応できるのがこのミドルクラスです。
特に「B1200 SST」は、1085Whの大容量と1200Wの高出力を実現しながら、驚異的なコストパフォーマンスを誇ります。
電子レンジやドライヤーといった消費電力の大きな家電も使えるため、「どれを選べばいいか迷ったら、まずコレ!」と自信を持っておすすめできる、まさに万能モデルです。
防災・家庭用蓄電池向け (1300Wh~)
YOSHINO B2000 SST / B3300 SST
停電が数日間続いても、家庭の電力をまかなえるほどの超大容量を誇るのがこのハイクラスです。
エアコンや冷蔵庫、IHクッキングヒーターなど、ほぼ全ての家電を動かすことが可能。
アウトドアでの利用というよりは、「万全の防災対策をしたい」「家庭用の蓄電池として使いたい」という方に最適な、頼れるモデルと言えるでしょう。
価格は高価になりますが、家族の安全・安心を守るための投資と考えれば、決して高くはないはずです。

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ポータブル電源選びで失敗したくないあなたへ。以下の記事では、主要メーカーの特徴を徹底比較し、あなたにぴったりの一台を見つけるためのポイントを詳しく解説しています。ぜひチェックしてみてください!
固体電池ポータブル電源の気になる疑問点を解消!
ここまで読んで、固体電池ポータブル電源の魅力は伝わったかと思います。
しかし、まだいくつか気になる点があるのではないでしょうか?
ここでは、多くの方が抱くであろう疑問点に先回りしてお答えします!
スペック上の寿命(サイクル数)は本当に長い?
「固体電池は長寿命っていうけど、最近はリン酸鉄リチウムイオン電池でも4,000サイクルをうたう製品があるよね?」
その通りです。しかし、ここにはスペックシートだけでは見えない大きな違いがあります。
それは「Cレート」という、充放電の速さを表す数値です。
YOSHINOの固体電池は「1C」という、1時間で満充電にするような急速充電を4,000回繰り返しても、容量が80%に維持されるという厳しい条件でテストされています。
つまり、YOSHINOの製品は「毎日、急速充電しても10年以上使える」という、非常に優れた耐久性を持っているのです。これは、スペック上の数字が同じでも、実際の使い勝手や寿命に大きな差が生まれる重要なポイントです。
思ったより小さくない?今後の小型化は?
「固体電池は小型化できるって聞いたけど、思ったほど小さくないような…」
確かに、バッテリーセル自体は小型化できますが、ポータブル電源にはインバーターや冷却ファンなど、他の部品も多く内蔵されています。
そのため、製品全体の小型化には限界があるのが現状です。
しかし、それでもYOSHINOは小型化に力を入れています。
例えば「B1200 SST」は、2025年4月時点で1,000Wh帯のポータブル電源として「世界最小」をうたっており、その技術力の高さがうかがえます。
固体電池技術は現在も急速に研究が進んでいる分野なので、将来的には同じ容量でさらにコンパクトな製品が登場することに期待したいですね!
メンテナンスは必要?長期間放置しても大丈夫?
「防災用に買ったけど、ずっと放置しておいても大丈夫?」
これは固体電池に限らず、すべてのポータブル電源に言えることですが、充電せずに長期間放置するのはNGです。
バッテリーの性能を維持するため、YOSHINO製品では「3~6ヶ月に一度、80%以上まで充電すること」が推奨されています。

また、普段からノートPCやスマホの充電ステーションとして使う「パススルー充電」も可能です。
しまい込まずに日常的に使うことで、いざという時にもバッテリー切れの心配なく、安心して使えますね。
半固体電池ポータブル電源は日本製がある?
「やっぱり買うなら日本製のものが安心」と考える方もいらっしゃるでしょう。
結論から言うと、現在、この記事で紹介しているYOSHINOブランドの固体電池ポータブル電源は日本製ではありません。
YOSHINOはアメリカに本拠を置く「Yoshino Technology社」のブランドで、製品の生産は中国にある関連会社で行われています。
「え、中国製なの?」と少し不安に思ったかもしれません。
しかし、現在のポータブル電源市場では、技術的にもコスト的にも、高性能な製品を大量生産するには中国の生産拠点に頼らざるを得ないのが実情です。
これはテレビの液晶パネルが韓国や中国で生産されているのと似ていますね。
大切なのは「どこで作られたか」よりも「最終的な製品の品質と安全性がしっかりと管理されているか」です。
その点、YOSHINOは日本法人である「ヨシノパワージャパン」が、国内でのカスタマーサポートやメンテナンス、品質管理を責任もって行っているため、安心して購入・使用することができますよ。
固体電池ポータブル電源に関するQ&A
最後に、固体電池ポータブル電源に関するよくある質問をQ&A形式でまとめました。
A. これまでは公式オンラインストアやAmazonなどが中心でしたが、2024年10月19日より、全国のビックカメラ・コジマ(一部店舗を除く)でも取り扱いが開始されました。実物を見て、触ってから購入を決めたいという方には嬉しいニュースですね。
A. 価格を最優先するならリン酸鉄リチウムイオン電池も選択肢になります。しかし、安全性、寿命、低温・高温環境でのパフォーマンス、急速充電への強さといった点で固体電池が大きく優れています。特に、万が一の災害時に命を守るための「防災用品」として考えるなら、安全性が最も高い固体電池を選ぶことを強くおすすめします。
A. はい、もちろん可能です。YOSHINOからは純正のソーラーパネル「SP100(100W)」と「SP200(200W)」が発売されています。高効率な単結晶シリコンを採用し、IP67の高い防水性も備えているため、アウトドアや停電時でも太陽光さえあれば効率的に充電できます。
まとめ:価格以上の価値!未来の安心は固体電池で手に入れよう
今回は、次世代の技術として注目される「固体電池ポータブル電源」の価格や性能について、詳しく解説しました。
最後に、この記事の重要なポイントをもう一度振り返ってみましょう。
- 固体電池は、従来の電池に比べて安全性・寿命・動作温度範囲で圧倒的に優れている。
- 価格は高価な傾向にあるが、「YOSHINO B1200 SST」は10万円を切る価格で、驚異的なコストパフォーマンスを誇る。
- サイクル数のスペックは、急速充電(1C)を前提としたYOSHINO製品の数値が、実用面で非常に信頼性が高い。
- 日本メーカー製ではないが、日本法人が品質管理やサポートを行っており、安心して使用できる。
確かに、初期費用だけを見ると、固体電池ポータブル電源は少し高く感じるかもしれません。
しかし、10年以上安心して使える長寿命と、何物にも代えがたい安全性を考えれば、それは未来のあなたと、あなたの大切な家族を守るための「賢い投資」と言えるのではないでしょうか。
この記事が、あなたのポータブル電源選びの一助となれば幸いです。
ぜひ、あなたにぴったりの一台を見つけて、アウトドアや防災対策を、より安全で快適なものにしてくださいね!