「パソコン作業が続くと、手首がズキズキ痛む…」「もしかして、これが腱鞘炎?」
デスクワークやテレワークが日常となった今、このような悩みを抱える方が増えています。毎日使うキーボードやマウス操作は、知らず知らずのうちに手首へ大きな負担をかけており、放置すれば悪化して仕事や日常生活に支障をきたす「腱鞘炎」になりかねません。
でも、ご安心ください。そのつらい痛みや不安は、適切な「予防グッズ」を使うことで、大幅に軽減できるのです。
この記事では、あなたの悩みを解決するための具体的な方法を解説します。なぜ痛みが発生するのかという原因から、今すぐできる対策、そして最も重要な「自分に合った予防グッズの選び方」と「おすすめ商品」まで、どこよりも詳しく網羅的にご紹介します。
この記事を読み終える頃には、あなたは自分にぴったりの腱鞘炎予防グッズを見つけ、手首の痛みに悩まされることのない、快適なパソコンライフを手に入れているはずです。
そもそもパソコンによる腱鞘炎とは?原因と症状を解説
予防グッズの話をする前に、まずは敵を知ることから始めましょう。なぜパソコン作業で手首が痛くなるのか、そのメカニズムを理解することが、効果的な対策への第一歩です。
腱鞘炎(けんしょうえん)とは?
少し専門的な話になりますが、とても重要なので分かりやすく解説しますね。
私たちの指や手首には、筋肉の力を骨に伝えるための「腱(けん)」というヒモ状の組織があります。そして、その腱がスムーズに動くように、トンネルのように包んでいるのが「腱鞘(けんしょう)」です。
通常、腱は腱鞘の中を滑らかに行ったり来たりすることで、私たちは指を自由に曲げ伸ばしできます。しかし、指や手首を使いすぎると、腱と腱鞘が何度もこすれ合って炎症を起こしてしまいます。これが「腱鞘炎」の正体です。
炎症が起きると、腱鞘が腫れてトンネルが狭くなったり、腱の表面が傷ついたりして、動かすたびに強い痛みや腫れ、熱っぽさを感じるようになります。

イメージとしては、刀とその鞘(さや)の関係に似ています。何度も刀を抜き差しすると、鞘が傷んでくるのと同じですね。第一三共ヘルスケアのWebサイトでも、腱鞘炎の主な原因は「手首、指の使いすぎ」とされています。
パソコン作業が腱鞘炎を引き起こす3つの原因
では、なぜパソコン作業が手首の「使いすぎ」につながるのでしょうか?主な原因は以下の3つです。
- 不自然な手首の角度
机に置いたキーボードやマウスを操作する際、多くの場合、手首が「への字」に反った状態になります。この不自然な角度が長時間続くと、手首の腱に常にストレスがかかり、炎症を引き起こしやすくなります。 - 長時間の同じ姿勢と繰り返し動作
キーボードのタイピングやマウスのクリック・スクロールは、特定の指や筋肉だけを酷使する繰り返し動作です。休憩を取らずに何時間も作業を続けることで、腱と腱鞘が休まる暇なく摩擦を繰り返し、疲労が蓄積してしまいます。 - デスク環境が合っていない
机や椅子の高さが体に合っていないと、さらに無理な姿勢を強いられます。例えば、椅子が高すぎると肩が上がり、手首が机の角に圧迫されます。逆に低すぎると、キーボードを打つために手首をより大きく反らせる必要が出てきます。
もしかして腱鞘炎?セルフチェックリスト
以下の項目に当てはまるものがないか、チェックしてみましょう。複数当てはまる場合は、腱鞘炎の可能性があります。
- 指や手首を動かすと痛みが走る
- 親指の付け根あたりが腫れている、押すと痛い
- 朝起きた時に手がこわばっている感じがする
- 物をつかむ、ドアノブを回すといった動作で痛みを感じる
- ペットボトルのキャップが開けにくい
- 手首を動かすと「カクカク」と音がするような感覚がある
一つでも気になる症状があれば、早めに対策を始めることが大切です。
今すぐできる!パソコン腱鞘炎の応急処置と治し方
すでに痛みを感じている場合、まずは悪化させないための応急処置が重要です。ここでは、自分でできるケア方法や、医療機関を受診する目安について解説します。
痛みを和らげる3つの応急処置
「痛い!」と感じたら、まず以下の3つを試してみてください。
- 安静にする
何よりも大切なのは、原因となっている動作を休止し、手首を休ませることです。可能であればパソコン作業を中断し、どうしても必要な場合は、こまめに休憩を挟みましょう。 - 冷やす(アイシング)
痛みのある部分が熱を持っていたり、腫れていたりする場合(急性期)は、冷やすのが効果的です。保冷剤や氷嚢をタオルで包み、1回15分〜20分程度、患部に当てましょう。炎症を抑え、痛みを和らげる効果があります。 - 温める
熱感や腫れがなく、慢性的な痛みやこわばりがある場合(慢性期)は、温めて血行を良くする方が効果的なこともあります。蒸しタオルやぬるめのお風呂でゆっくり温め、筋肉の緊張をほぐしましょう。

注意点として、どちらが良いか迷った場合や、痛みが強い場合は自己判断せず、まずは冷やすことから試してみてくださいね。
専門医(整形外科)に相談するタイミング
セルフケアをしても痛みが改善しない、または悪化する場合は、我慢せずに整形外科を受診しましょう。特に以下のような症状が見られる場合は、早めの受診をおすすめします。
- 痛みが2〜3日以上続く
- 何もしていなくてもズキズキと痛む
- 腫れや熱感がひどい
- 指がスムーズに動かせない、「ばね指」のようにカクンと引っかかる
- しびれを感じる
専門医に相談することで、適切な診断と治療(投薬、注射、リハビリテーションなど)を受けることができます。
自宅でできるストレッチやセルフケア
作業の合間にできる簡単なストレッチを取り入れることで、血行が促進され、腱鞘炎の予防・改善につながります。
手首のストレッチ
- 片方の腕をまっすぐ前に伸ばし、手のひらを上に向けます。
- もう片方の手で、伸ばした方の手の指をつかみ、ゆっくりと手前に引きます。
- 手首の前側が伸びているのを感じながら、15秒〜30秒キープします。
- 次に、手のひらを下に向けて同様に行います。
- 左右の手を入れ替えて、それぞれ2〜3セット繰り返しましょう。
ポイントは、痛みを感じない、気持ちいいと感じる範囲で行うことです。無理に伸ばしすぎないように注意してください。
【最重要】パソコン腱鞘炎の予防・対策グッズの選び方
セルフケアも大切ですが、根本的な原因である「作業環境」を見直さない限り、痛みは再発してしまいます。そこで活躍するのが、手首への負担を軽減してくれる「予防グッズ」です。
なぜ予防グッズが重要なのか?
予防グッズを使う最大のメリットは、意識しなくても、手首を理想的な状態に保ってくれる点にあります。
正しい姿勢を常に意識するのは難しいですが、リストレストやエルゴノミクスマウスを使えば、手首の角度が自然に補正され、特定の腱にかかる圧力が分散されます。これにより、長時間の作業でも疲れにくくなり、腱鞘炎のリスクを大幅に減らすことができるのです。
あなたに合ったグッズを選ぶ3つのポイント
リストレストなどの予防グッズは数多く販売されていますが、どれでも良いというわけではありません。自分に合わないものを使うと、逆に手首を痛める原因にもなりかねません。以下の3つのポイントを参考に、最適なグッズを選びましょう。
1. 用途で選ぶ(マウス用?キーボード用?)
まずは、どの作業で一番手首に負担を感じるかを考えましょう。
- マウス操作が多い方:マウス用のリストレストや、リストレスト一体型のマウスパッドがおすすめです。手首の位置が固定され、安定した操作が可能になります。
- キーボード入力が多い方:キーボードの手前に置く、横長のパームレスト(リストレスト)が最適です。両手首をしっかりと支え、タイピング時の負担を軽減します。
- 両方とも多い方:マウス・キーボード兼用の大型パッドや、それぞれに専用のものを置くのが理想的です。
2. 素材で選ぶ(柔らかさ、通気性)
素材によって使い心地が大きく異なります。自分の好みに合わせて選びましょう。
- ジェル素材:ひんやりとした感触で、手首の形や動きに柔軟にフィットします。柔らかい使い心地を求める方におすすめです。
- 低反発ウレタン:ゆっくりと沈み込み、手首にかかる圧力を効果的に分散します。高いホールド感があり、長時間の作業に向いています。
- 布・ポリエステル素材:サラサラとした肌触りで、蒸れにくいのが特長です。夏場でも快適に使いたい方や、肌が敏感な方に適しています。
- 木製・樹脂製:硬めの素材で、沈み込まずにしっかりと手首を支えます。手のひらをどっしり置いてタイピングする方や、安定感を重視する方におすすめです。
3. 高さ・サイズで選ぶ
最も重要なのが、高さとサイズです。目安は、リストレストに手首を置いたときに、手首がまっすぐになり、指先が自然にマウスやキーボードに届く高さです。
高すぎると手首が圧迫されて血行が悪くなり、低すぎると手首が反ってしまい効果がありません。購入前にタオルなどを重ねてみて、自分にとって最適な高さをシミュレーションしてみるのがおすすめです。
サイズについては、キーボード用はキーボードの横幅に、マウス用はマウスを動かす範囲をカバーできる、少し広めのものを選ぶとストレスなく使えます。
パソコン作業を快適に!腱鞘炎予防グッズおすすめ3選
ここでは、私が実際に試したり、多くのユーザーから高い評価を得ている、本当におすすめできる腱鞘炎予防グッズを3つ厳選してご紹介します。どれも「もっと早く使えばよかった!」と思える逸品ばかりです。
1. 巨大マウスパッド(リストレスト・手首・肘疲労軽減・エルゴノミクス) 品番:200-MPD022
こんな人におすすめ!
- キーボードもマウスも長時間使う方
- デスクの上をスッキリさせたい方
- マウス操作の範囲が広く、リストレストがズレるのがストレスな方
私が現在メインで愛用しているのが、このリストレスト一体型の巨大マウスパッドです。最大の特徴は、幅72cm×奥行35cmという広大なサイズ。キーボードとマウスをまるごと置いても、まだ余裕があります。
以前はマウス用のリストレストを単体で使っていましたが、マウスを大きく動かすとリストレストから手首が落ちたり、リストレスト自体がズレてしまったりするのが地味なストレスでした。しかし、この製品はマウスパッドとリストレストが一体化しているため、その心配が一切ありません。裏面はラバー素材でデスクにがっちり固定され、どんなに激しくマウスを動かしても微動だにしません。
手首が当たるリストレスト部分は、適度な弾力のあるメモリーフォーム(低反発素材)が使われています。硬すぎず柔らかすぎず、手首を置くとじんわりと沈み込み、優しく、しかし確実に支えてくれる感覚です。高さも約3cmと絶妙で、私の使っているキーボードとマウスでは、手首がほぼ一直線の理想的な状態をキープできます。
表面は滑りの良いポリエステル生地で、マウスの滑りも非常にスムーズ。まさに「作業領域」そのものを手首に優しい環境に変えてくれる、デスクワーカーの最終兵器とも言えるアイテムです。
2. エレコム 疲労軽減リストレストFITTIO 品番:MOH-FTRBK
こんな人におすすめ!
- とにかく最高のフィット感を求める方
- マウス操作に特化した高性能なリストレストが欲しい方
- 衛生面が気になる、手入れのしやすさを重視する方
「マウス操作時の痛みをピンポイントで解決したい」という方には、エレコムの「FITTIO(フィッティオ)」シリーズを強くおすすめします。
この製品は、なんと横浜市総合リハビリテーションセンターとの共同開発によって生まれた逸品。人間工学に基づいたその設計は、他のリストレストとは一線を画します。手首から手のひらにかけての自然なカーブに沿うようにデザインされた立体形状が、まるでオーダーメイド品のように手首に吸い付くようにフィットします。
内部素材には、医療分野でも使われる高性能素材「EXGEL®(エクスジェル)」を採用。体圧流動分散性能に優れており、手首の一点にかかる圧力を効果的に分散させてくれます。実際に手首を乗せてみると、他の低反発素材とは違う、底付き感のないもっちりとした感触に驚かされます。
また、地味に嬉しいのがメンテナンス性の高さ。表面は上質な合成皮革で覆われており、汚れても水や洗剤、アルコールでサッと拭き取れます。長期間、清潔に使い続けられるのは大きなメリットですよね。価格は少し高めですが、その価格に見合うだけの快適性と安心感を得られる、投資価値のある製品です。
3. 後付けリストレスト(肘置き台) 品番:100-TOK004BK
こんな人におすすめ!
- 手首だけでなく、腕や肩の疲れ、肩こりにも悩んでいる方
- デスクが狭く、リストレストを置くスペースがない方
- 前のめりの姿勢になりがちな方
「手首の痛みは、実は腕や肩から来ているのかも…」と感じる方には、この「後付けリストレスト」という選択肢があります。これは手首だけでなく、肘から腕全体を支えることで、上半身の負担を根本から軽減するというアプローチの製品です。
デスクの天板にクランプで挟んで固定するだけで、簡単に幅60cmの広々としたアームレスト(肘置き台)を増設できます。ここに肘を置くことで、キーボード操作時に自然と背筋が伸び、猫背や前のめりの姿勢が補正されます。肩や腕が常にリラックスした状態になるため、結果的に手首への負担も大幅に減少します。
特に、奥行きの狭いデスクを使っている方には効果絶大です。腕を置くスペースが生まれることで、窮屈だった作業環境が一変します。また、クッション性のある布張りのため、肘が痛くなることもありません。
ワンタッチで取り付け・取り外しが可能なので、使わないときは畳んでおくこともできます(ただし、重量が約1.86kgとやや重いので頻繁な付け外しには向きません)。手首の痛みだけでなく、デスクワーク全体の疲労感をなんとかしたい、と考えている方はぜひ検討してみてください。
パソコン腱鞘炎とマウスの関係|負担を減らす選び方
リストレストと並んで腱鞘炎対策に効果的なのが、マウスそのものを見直すことです。毎日何時間も握るものだからこそ、手に合ったものを選ぶことが重要です。
手首をひねらない「エルゴノミクスマウス」
一般的なマウスは、手のひらを下に向けて握りますが、これは実は手首の骨(橈骨と尺骨)がねじれた不自然な状態です。このねじれが、腱鞘炎のリスクを高める一因とされています。
そこで登場するのが「エルゴノミクスマウス(垂直型マウス)」です。これは、握手をする時のような、より自然な角度で握れるように設計されたマウスです。手首のひねりがなくなるため、長時間使用しても腕や手首が疲れにくくなります。
最初は独特の形状に戸惑うかもしれませんが、数日使えば慣れる方がほとんどです。一度この快適さを知ると、もう普通のマウスには戻れないという人も少なくありません。
指を動かさない「トラックボールマウス」
トラックボールマウスは、マウス本体を動かすのではなく、本体についたボールを指で転がしてカーソルを操作するタイプのマウスです。腕や手首を全く動かす必要がないため、肩こりや腱鞘炎の予防に非常に高い効果を発揮します。
省スペースで使えるというメリットもあり、根強いファンが多いマウスです。親指で操作するタイプ、人差し指や中指で操作するタイプなど様々な種類があるので、家電量販店などで実際に触ってみて、自分に合ったものを選ぶと良いでしょう。
腱鞘炎キーボード対策|手首クッションとサポーター
タイピング作業が多い方は、キーボード環境の見直しも必須です。ここでは、キーボード操作による負担を軽減するための対策をご紹介します。
キーボード用リストレスト(パソコン手首クッション)の効果
マウスだけでなく、キーボード入力時も手首は反りがちです。キーボードの手前に専用のリストレスト(パームレストとも呼ばれます)を置くことで、机との段差が埋まり、手首が自然な高さに保たれます。
これにより、タイピング時の指の動きがスムーズになり、肩や腕の緊張も和らぎます。素材や硬さも様々ですが、基本的には前述の「選び方のポイント」と同様に、自分の好みやキーボードの高さに合わせて選ぶことが大切です。
特にフルキーボードをお使いの方は、キーボードの横幅と同じくらいの長さがあるものを選ぶと、両手をしっかりとサポートしてくれますよ。

ノートパソコンの場合でも、手前のスペースが狭い機種では手首が机の角に当たって痛いことがありますよね。そんな時は、ノートPC用の薄型リストレストを使うと快適さが格段にアップします。
パソコン腱鞘炎におすすめのサポーター
「すでに痛みがある」「作業中は手首をしっかり固定したい」という場合には、サポーターの活用も有効です。キーボード操作時やマウス使用時に装着することで、手首の無駄な動きを抑制し、腱への負担を軽減します。
サポーターには、以下のような種類があります。
- 固定タイプ:金属プレートや樹脂製の支柱が入っており、手首をがっちりと固定します。痛みが強い場合や、安静を保ちたい時におすすめです。ただし、動きが制限されるため作業性はやや落ちます。
- サポートタイプ:伸縮性のある素材でできており、適度な圧迫感で手首を保護します。動きを妨げにくいため、作業をしながら使いたい場合に適しています。
選ぶ際は、通気性の良い素材か、締め付け具合を調整できるか、といった点もチェックしましょう。ドラッグストアやスポーツ用品店で試着してみるのがおすすめです。
左手も油断禁物!パソコン腱鞘炎と左手の関係
腱鞘炎というと右手のイメージが強いですが、実は左手に症状が出る方も少なくありません。特に、以下のような方は注意が必要です。
- ゲーマー:キーボードのWASDキーや周辺のキーを多用するため、左手の指や手首に大きな負担がかかります。
- クリエイター:動画編集やイラスト制作などで、キーボードショートカットや左手用デバイスを頻繁に操作します。
- プログラマー:コーディングで多くの記号や修飾キー(Shift, Ctrlなど)を使用します。
これらの作業は、特定の指を酷使したり、不自然な形で手を広げ続けたりすることが多く、左手の腱鞘炎を引き起こす原因となります。対策としては、右手の腱鞘炎予防と同様に、キーボード用のリストレストを使用したり、左手デバイス専用のリストレストを用意することが非常に効果的です。
応急処置としてのパソコン腱鞘炎テーピング法
サポーターが手元にない場合や、よりピンポイントでサポートしたい場合には、テーピングも有効な手段です。ここでは、ドラッグストアなどで手に入る伸縮性のあるキネシオロジーテープを使った簡単な方法をご紹介します。
手首をサポートする基本のテーピング
※肌が弱い方は、事前にパッチテストを行うか、アンダーラップを巻いてからテーピングを行ってください。
- テープを15cmほどの長さに切ります。角を丸く切っておくと剥がれにくくなります。
- 手の甲を上にして、手首を軽く下に曲げます。
- テープの端を手首の少し下(前腕)の甲側に貼り付けます。
- そこからテープを少し引っ張りながら、手首をぐるっと一周させます。
- 最後に貼り始めの位置にテープの端を重ねて貼り付けます。
ポイントは、強く締め付けすぎないこと。血行が悪くならないよう、指先の色が変わらないか、しびれが出ないかを確認しながら巻いてください。あくまで応急処置や作業時のサポートとして活用し、痛みが続く場合は専門医に相談しましょう。
Q&A|パソコンの腱鞘炎に関するよくある質問
はい、効果がないわけではありません。特に「リストレストを使ったことがない」という方が、どのようなものか試してみるのには良い選択肢です。机との段差を埋めて手首の角度を補正するという基本的な役割は果たしてくれます。
ただし、素材の耐久性や、体圧分散性能などの機能面では、専門メーカーの製品に劣る場合があります。本格的に長時間の快適性を求めるのであれば、この記事で紹介したような、人間工学に基づいて設計された製品へのステップアップをおすすめします。
はい、いくつかあります。
- こまめな休憩:最低でも1時間に1回は5〜10分程度の休憩を取り、作業から離れて手首を休ませましょう。その際に簡単なストレッチを行うとより効果的です。
- 正しい姿勢:椅子に深く腰掛け、足裏全体が床につくように座ります。肘の角度が90度以上になるように椅子の高さを調整し、画面は目線が少し下がる位置に設置するのが理想です。
- スマートフォンの使い方:スマホの長時間利用も腱鞘炎の原因になります。片手で長時間操作するのを避け、両手で持ったり、机に置いて操作したりする工夫をしましょう。
痛みの程度や仕事の内容によります。痛みが非常に強く、作業を続けるのが困難な場合は、無理をせず上司に相談し、休暇を取るか、一時的にでもパソコン作業以外の業務に切り替えてもらうのが望ましいです。我慢して作業を続けると、症状が悪化し、回復が長引いてしまう可能性があります。
軽度の痛みであれば、予防グッズを活用したり、こまめに休憩やストレッチを挟んだりしながら、痛みの様子を見つつ作業を続けることも可能ですが、悪化するようなら速やかに専門医を受診してください。
まとめ:最適なグッズで腱鞘炎を予防し、快適なPCライフを!
今回は、パソコン作業によるつらい腱鞘炎を予防するためのグッズと、その選び方について徹底的に解説しました。
最後に、この記事の重要なポイントを振り返りましょう。
- 腱鞘炎は、手首の使いすぎによる「腱」と「腱鞘」の炎症。
- 予防の鍵は、リストレストやエルゴノミクスマウスなどのグッズを使い、手首を自然な角度に保つこと。
- グッズを選ぶ際は、「用途」「素材」「高さ・サイズ」の3つのポイントを意識することが重要。
- マウスやキーボードだけでなく、サポーターやテーピングも症状に合わせて活用するのが効果的。
- 何よりも大切なのは、痛みを感じたら無理せず休み、早めに対策を始めること。
手首の痛みは、我慢していても良いことは一つもありません。むしろ、生産性を下げ、日々の生活の質まで落としてしまいます。
幸いなことに、今ではあなたの手首を守ってくれる優れた予防グッズがたくさんあります。ぜひこの記事を参考にして、あなたにぴったりの相棒を見つけてください。
適切な投資で作業環境を整えることは、将来の健康を守り、仕事のパフォーマンスを最大化するための、最も賢い自己投資です。今日から始める腱鞘炎対策で、痛みのない快適なパソコンライフを手に入れましょう!