「冷蔵庫が壊れたけれど、クレジットカードの限度額がいっぱい…」
「過去に支払いの遅れがあり、ローンの審査に通るか不安」
そんな時、「お店が直接分割に応じてくれる『自社ローン』なら、自分でも買えるのでは？」と考えますよね？
結論から申し上げますと、大手家電量販店に独自の「自社ローン」は存在しません。
しかし、そこで諦めるのはもったいないです。実は、クレジットカードを使わずに分割払いをする方法や、審査のハードルを少しでも下げる「申し込みのコツ」を知っていれば、欲しかった家電を手に入れられる可能性は十分にあります。
この記事では、家電量販店の支払いの実態から、クレカなし・審査不安な方が選ぶべき「現実的な5つの解決策」までを徹底解説します。
※2025年12月15日 記事の内容を最新の情報に更新しました。
家電量販店に「自社ローン」がない理由とは？
まず、誤解を解いておきましょう。街の中古車販売店などで見かける「自社ローン（お店がお金を立て替える仕組み）」は、ヤマダデンキ、ビックカメラ、ヨドバシカメラなどの大手家電量販店では一切行われていません。
なぜ量販店は自社ローンをやらないのか
お店側にとって、リスクとコストが見合わないためです。
- 貸し倒れリスク：万が一支払いが滞った場合、販売店が損害を被る。
- 審査ノウハウの欠如：個人の返済能力（与信）を調査するには、高度な金融知識とデータが必要。
- 法的コスト：貸金業としての登録や管理に膨大な手間がかかる。
そのため、家電量販店での分割払いはすべて「提携している信販会社（ジャックス、オリコ、セディナなど）」の審査を受ける形になります。
クレカなしでもOK！現実的な3つの分割払い方法
自社ローンはありませんが、「クレジットカードを持っていない」「審査が不安」という方に向けた代替案は存在します。
1. ショッピングローン（信販会社系）
もっとも一般的で、利用者が多い方法です。商品購入時に申し込み、信販会社が代金を立て替えてくれます。
- メリット：「金利手数料0円キャンペーン」が多く、一括払いと同じ金額で購入できる。
- 審査難易度：クレジットカード作成と同程度（CICなどの信用情報機関を照会）。
- 向いている人：過去に金融事故（長期延滞など）がなく、現在安定した収入がある人。
2. スマホ決済の「後払い（BNPL）」サービス
近年、審査が不安な方や若年層に支持されているのが、PayPayやPaidy（ペイディ）などのスマホ決済アプリによる後払い機能です。
- メリット：スマホだけで完結し、従来のローン審査とは異なる独自の基準で判定されることがある。
- 特徴：「3回あと払い」などを利用すれば手数料無料になるケースが多い。
- 注意点：利用限度額が数万円〜20万円程度と低め。大型家電には不向きな場合がある。
3. 家電量販店提携のクレジットカード即日発行
店頭で申し込み、その日から使える「仮カード」を発行してもらう方法です。
- メリット：その店舗でのポイント還元率が高くなる。
- 注意点：通常のクレジットカード審査が必要。即日発行受付時間が決まっている（例：19時までなど）。
審査通過率を上げる！申し込み5つの秘訣
「どうしてもこの家電が必要だ」という場合、少しでも審査に通る確率を上げたいですよね。ここでは、申し込み前にできる具体的な対策を5つご紹介します。
1. 「頭金」を入れて審査対象額を下げる
これが最も有効な手段の一つです。例えば15万円の洗濯機を買う場合、手持ちの5万円を頭金として支払えば、ローンの審査対象は「10万円」になります。
借入希望額が少なくなればなるほど、信販会社のリスクが減り、審査のハードルは下がります。
2. 申し込み情報は「正確かつ正直」に
「年収を少し多めに書こう」「勤続年数を長く書こう」という嘘は、プロにはすぐに見抜かれます。虚偽申告が発覚した場合、信用問題となり即座に審査落ちします。
3. 「金利手数料0円」キャンペーンを活用する
審査の通りやすさとは直接関係ありませんが、総支払額を減らすことは返済の安定につながります。大手量販店では「36回〜60回まで金利手数料はお店が負担」というキャンペーンを頻繁に行っています。
4. 一度に複数の審査を申し込まない
不安だからといって、短期間にクレジットカードやローンを3社も4社も申し込むのはNGです。「申し込みブラック」と呼ばれ、「お金に困っている人」とみなされてしまいます。本命の1社に絞りましょう。
5. 10万円以下の商品で実績を作る
法律（割賦販売法）により、支払い見込額の調査義務が変わるラインの一つが「10万円」です。10万円以下の少額商品（電子レンジや掃除機など）で分割払いの実績を作り、信用（クレヒス）を積み上げるのも一つの戦略です。
よくある質問（Q&A）
最後に、店頭でよく質問される内容にお答えします。
正直にお伝えすると、過去に長期延滞や債務整理の履歴がある場合、信販系のショッピングローン審査に通ることは非常に困難です。その場合は、一括払いで購入するか、独自審査の可能性がある少額の後払いアプリを検討する必要があります。
18歳以上（高校生を除く）であれば、学生や専業主婦でも本人名義で申し込めるケースが多いです。ただし、世帯収入の申告が必要になったり、連帯保証人を求められたりする場合があります。
ショッピングローンの場合、店頭のタブレットで入力完了後、最短3分〜20分程度で結果が出ます。その日のうちに商品を持ち帰ることが可能です。
まとめ：自社ローンはないが「抜け道」はある
家電量販店に独自の自社ローンはありませんが、それは「分割払いができない」という意味ではありません。
今回のポイントを振り返りましょう。
- 基本ルート：「ショッピングローン」を利用する（金利0円がお得）。
- 新しいルート：「スマホ決済の後払い」を活用する（審査基準が異なる場合あり）。
- 審査のコツ：「頭金」を入れて、借入額を減らすのが一番の近道。
「審査が不安」と悩んでいるだけでは、生活は便利になりません。まずは、欲しい商品の金額を確認し、「頭金をいくら用意できるか」を計算することから始めてみませんか？
賢い支払い方法を選んで、憧れの家電がある快適な生活を手に入れましょう。
