「ホームベーカリー、買ったはいいけど結局食パンしか焼いていない…」
「焼きたてパンは美味しいけど、もっと色々なことに活用できないかな?」
「そもそも、ホームベーカリーってパン以外に何ができるの?」
そんな風に感じていませんか?
焼きたてのパンが手軽に楽しめるホームベーカリーですが、実はその魅力はパン作りに留まりません。パン生地作りはもちろん、うどんやパスタの麺類、ピザ生地、さらにはケーキやジャム、甘酒まで作れてしまう、まさに「万能調理家電」なのです。
この記事では、ホームベーカリーを眠らせてしまっているあなたのために、基本的な機能から「こんなことまでできるの!?」と驚くような意外な使い方、初心者でも失敗しない神レシピ、そして日々の食卓が豊かになる活用術まで、徹底的に解説します。
この記事を読み終える頃には、あなたはホームベーカリーの本当のポテンシャルに気づき、毎日の料理に活用したくてうずうずしているはずです。さあ、一緒にホームベーカリーの新たな扉を開きましょう!

そもそもホームベーカリーで何ができる?基本5機能を徹底解説
「ホームベーカリーはパンを焼く機械」というイメージが強いですが、実は多彩な機能を搭載しています。まずは、多くの機種に共通して搭載されている基本的な機能を知ることで、「何ができるか」の全体像を掴みましょう。
1. パンを「焼く」機能(食パン・アレンジパン)
言わずと知れたメイン機能です。材料を入れてボタンを押すだけで、「こねる」「発酵させる」「焼き上げる」というパン作りの全工程を自動で行ってくれます。
- 食パンコース:最も基本的なコース。シンプルな食パンが焼き上がります。
- 早焼きコース:通常より短い時間で食パンを焼き上げるコース。忙しい朝に便利です。
- ソフト食パンコース:きめが細かく、しっとりとした柔らかい食感が特徴のパンが焼けます。
- フランスパン風コース:皮はパリッと、中はもっちりとしたフランスパン風のパンが焼けます。
- 全粒粉パンコース:食物繊維やビタミンが豊富な全粒粉を使ったパンを焼くための専用コースです。
これらの基本コースに加えて、レーズンやナッツなどの具材を自動で投入してくれる機能がついた機種も多く、手軽にアレンジパンを楽しめるのが魅力ですよね。
2. 「生地だけ作る」機能(パン・ピザ・麺類)
ホームベーカリーの真価は、この「生地作り」機能にあると言っても過言ではありません。力が必要で時間もかかる「こね」の作業を全てお任せできるので、料理の幅がぐっと広がります。
- パン生地コース:丸パンや惣菜パン、菓子パンなど、好きな形に成形してオーブンで焼きたい場合に活用します。
- ピザ生地コース:約45分~1時間ほどで、もちもちの美味しいピザ生地が完成します。週末のランチなどに大活躍します。
- うどん・パスタ生地コース:一部の機種に搭載されている機能。コシのある本格的な生麺を自宅で楽しめます。
3. 「パン以外を調理する」機能(ケーキ・焼き菓子)
オーブンのように「焼く」機能がついているため、パン以外の焼き菓子も作ることができます。材料を混ぜてスイッチを入れるだけで、本格的なスイーツが完成します。
- ケーキコース:パウンドケーキやガトーショコラなど、混ぜて焼くだけの簡単なケーキが作れます。
- スコーンコース:機種によっては、外はサクッ、中はしっとりのスコーンが焼けるコースもあります。
焼き専門のオーブンに比べると火力は劣りますが、おやつ作りには十分な性能です。
4. 「発酵食品を作る」機能(ジャム・コンポート)
ホームベーカリーは、温度管理が得意な家電です。その特性を活かして、パンの発酵だけでなく、様々な発酵食品や煮込み料理も作ることができます。
- ジャムコース:旬の果物と砂糖を入れるだけで、焦げ付く心配なく美味しい手作りジャムが完成します。パンに塗るのはもちろん、ヨーグルトにもぴったりです。
- コンポートコース:ジャムよりも果物の形を残したコンポートも作れます。
- 甘酒・ヨーグルトコース:一部の上位機種には、美容と健康に良いとされる甘酒やヨーグルトを作れる機能も搭載されています。
5. 「おもちをつく」機能
年末年始に大活躍するのが「おもち」機能です。もち米と水を入れるだけで、「蒸す」から「つく」まで全自動で、つきたてのおもちが味わえます。つきたてのおもちは、スーパーで買う切り餅とは比べ物にならない美味しさですよ。
【パン以外】ホームベーカリーの意外な使い方7選!料理の幅が広がる
「食パンを焼く」だけではもったいない!ここでは、あなたの料理のレパートリーを格段に広げてくれる、ホームベーカリーの意外な使い方を7つ厳選してご紹介します。「ホームベーカリーでパン以外に何ができるの?」という疑問は、ここで一気に解決しますよ!
1. まるでお店の味!本格ピザ生地
デリバリーピザも美味しいですが、手作りの焼きたてピザは格別です。ホームベーカリーのピザ生地コースを使えば、わずか45分ほどで、もちもち・ふわふわの本格的なピザ生地が完成します。
トマトソースやチーズはもちろん、照り焼きチキンやシーフード、デザートピザなど、好きな具材をトッピングして、家族や友人とピザパーティーを開くのも楽しいですよね。クリスピータイプ、もっちりタイプなど、配合を調整して自分好みの生地を見つけるのも一興です。
2. コシが命!手打ちうどん・生パスタ
「麺を自宅で打つなんてハードルが高い…」と感じていませんか?ホームベーカリーがあれば、一番大変な「こねる」作業を全てお任せできます。強力粉や中力粉、塩、水といったシンプルな材料で、驚くほどコシのある美味しいうどんやパスタが作れます。
自分で作った打ち立ての生麺は、乾麺とは全く違う食感と風味。一度味わうとやみつきになること間違いなしです。
3. ふわふわジューシー!中華まんの生地
冬になると食べたくなる中華まん。実は、あの中華まんの「皮(生地)」もホームベーカリーの得意分野です。パン生地コースで生地を作り、豚肉や野菜で作った餡を包んで蒸せば、コンビニにも負けない、ふわふわでジューシーな肉まんやあんまんが完成します。
カレーやピザソースを包んで「カレーまん」「ピザまん」にするなど、アレンジも自由自在です。
4. 混ぜて焼くだけ!濃厚ガトーショコラ
バレンタインや特別な日でなくても、濃厚なチョコレートケーキが食べたくなるとき、ありますよね。ホームベーカリーのケーキコースを使えば、材料を混ぜてスイッチを入れるだけで、しっとり濃厚なガトーショコラが焼き上がります。
難しい湯煎焼きなどの手間もなく、失敗知らずなのが嬉しいポイント。焼きあがった後に粉糖を振ったり、生クリームを添えたりすれば、まるでお店のデザートのような一皿になります。
5. “飲む点滴”で腸活!自家製甘酒
「飲む点滴」とも呼ばれ、美容と健康効果で注目されている甘酒。一部の機種にはなりますが、ホームベーカリーの温度管理機能を活かして、自家製の甘酒を作ることができます。米麹とご飯(またはおかゆ)、お湯をセットして待つだけで、自然な甘さの美味しい甘酒が完成します。
砂糖不使用で、米本来の甘さを楽しめるのが手作りの良いところ。そのまま飲むのはもちろん、料理の甘味料として使うのもおすすめです。
6. 旬の味を凝縮!無添加手作りジャム
スーパーで安く手に入った旬の果物を使って、無添加の手作りジャムに挑戦してみませんか?ホームベーカリーのジャムコースなら、火加減を気にして鍋の前でずっとかき混ぜる必要がありません。
果物と砂糖、レモン汁を入れてスイッチを押すだけ。焦げ付く心配もなく、自動で美味しいジャムが出来上がります。いちごやブルーベリーはもちろん、りんごやキウイ、マーマレードなど、様々なジャム作りに挑戦できます。
7. 焼肉のタレや味噌も!?驚きの活用術
上級者向けになりますが、なんとホームベーカリーの「こね機能」や「温度管理機能」を応用して、焼肉のタレや手前味噌を作る強者もいます。様々な材料を均一に混ぜ合わせたり、一定の温度で発酵させたりするのに、ホームベーカリーが役立つというわけです。
これらはメーカーが推奨している使い方ではない場合が多いため、試す際は自己責任となりますが、ホームベーカリーのポテンシャルの高さを感じさせる活用術と言えるでしょう。
初心者でも絶対失敗しない!ホームベーカリーの神レシピ【パン編】
せっかくホームベーカリーを手に入れたなら、まずは基本のパンを極めたいですよね。ここでは、初心者の方でも「お店みたい!」と感動されること間違いなしの、簡単な神レシピをご紹介します。ちょっとしたコツで、いつもの食パンが格段に美味しくなりますよ!
基本の絶品「ホテル食パン」レシピ
いつもの食パンに少し材料をプラスするだけで、耳まで柔らかく、ほんのり甘いリッチな味わいのホテル食パンが焼き上がります。まずはこのレシピから挑戦してみてください。
材料(1斤分)
- 強力粉:250g
- 砂糖:20g
- 塩:4g
- スキムミルク:6g
- 無塩バター:20g
- 冷水:180ml
- ドライイースト:3g
作り方のポイント
- ドライイースト以外の材料をパンケースに入れます。水はバターや塩から離して入れるのがコツです。
- ドライイーストをイースト容器にセットします。(手動投入の場合は、一番最後に粉の中央にくぼみを作って入れ、水に触れないようにします)
- 食パンコース、焼き色は「淡」を選んでスタート!
ポイントは、水温です。夏場は5℃程度の冷たい水を、冬場は20℃程度のぬるま湯を使うと、生地の温度が安定し、きめ細かく美味しいパンが焼き上がります。

子どもが喜ぶ!「たっぷりコーンチーズパン」
惣菜パンの定番、コーンとチーズの組み合わせは、子どもから大人まで大人気。具材自動投入機能がなくても、簡単なタイミングで加えるだけで美味しく作れます。
材料(1斤分)
- 基本のホテル食パンの材料
- コーン(水気を切ったもの):80g
- プロセスチーズ(1cm角に切ったもの):60g
作り方のポイント
- 基本のパンの材料をセットし、食パンコースでスタートします。
- 「ねり」工程が始まってから5〜10分後、生地がまとまってきたタイミングで、コーンとチーズを投入します。
- 具材投入のブザーが鳴る機種の場合は、そのタイミングで投入してください。
具材は最初から入れると細かく砕けすぎてしまうため、必ず生地がある程度まとまってから加えるのが美味しく作る秘訣です。
朝食がおしゃれに!「クランベリーとくるみのパン」
カフェで出てくるような、ドライフルーツとナッツが入ったパンも、ホームベーカリーならお手の物。甘酸っぱさと香ばしさがたまりません。
材料(1斤分)
- 基本のホテル食パンの材料
- ドライクランベリー:50g
- くるみ(ローストして粗く刻む):50g
作り方のポイント
- コーンチーズパンと同様に、具材投入のタイミングでクランベリーとくるみを加えます。
- ドライフルーツは硬い場合、少量のお湯や洋酒で少しふやかしておくと、パン生地と馴染みやすくなります。
マンネリ打破!ホームベーカリーの神レシピ【パン以外編】
ホームベーカリーはパンだけじゃない!ここでは、普段の食事がワンランクアップする、パン以外の絶品レシピをご紹介します。ホームベーカリーの活用術を広げて、日々の料理をもっと楽しんでみませんか?
おうちで本格イタリアン!「もちもちピザ生地」
デリバリーとは一味違う、焼きたてアツアツのピザを手軽に楽しみましょう。生地さえ作ってしまえば、あとはお好みの具を乗せて焼くだけです。
材料(直径25cm 2枚分)
- 強力粉:200g
- 薄力粉:80g
- 砂糖:8g
- 塩:4g
- オリーブオイル:大さじ1
- 水:160ml
- ドライイースト:3g
作り方
- 材料をすべてパンケースに入れ、「ピザ生地コース」でスタート。
- 約45分後、生地が出来上がったら打ち粉をした台の上に取り出し、2等分して丸めます。
- 濡れ布巾をかけて10〜15分休ませます(ベンチタイム)。
- 生地を好きな形に伸ばし、フォークで数カ所穴を開けます。
- ピザソースや好きな具材、チーズを乗せて、220℃に予熱したオーブンで10〜15分焼けば完成です。
生地を薄く伸ばせばクリスピーに、厚めにすればもっちりとした食感に仕上がります。
材料3つで超簡単!「濃厚チーズケーキ」
「え、これもホームベーカリーで?」と驚かれること間違いなしの、絶品ベイクドチーズケーキです。ケーキコースを使えば、驚くほど簡単に作れます。
材料
- クリームチーズ:200g(常温に戻す)
- 砂糖:60g
- 卵:2個
※お好みでレモン汁大さじ1、薄力粉大さじ2を加えると、より本格的な味わいになります。
作り方
- パンケースに羽根をセットせず、クッキングシートを敷きます。
- ボウルにクリームチーズと砂糖を入れ、なめらかになるまで混ぜます。
- 溶き卵を2〜3回に分けて加え、その都度よく混ぜ合わせます。
- 生地をパンケースに流し込み、「ケーキコース」でスタート。
- 焼きあがったら、粗熱をとって冷蔵庫でしっかり冷やせば完成です。
コシがたまらない!「手打ち風讃岐うどん」
うどん生地コースがあれば、自宅で本格的な手打ちうどんが楽しめます。力仕事はすべてホームベーカリーにおまかせ!
材料(2人分)
- 中力粉(または強力粉と薄力粉を半々):200g
- 塩:10g
- 水:90ml
作り方
- 塩を水に完全に溶かして、食塩水を作ります。
- パンケースに中力粉と食塩水を入れ、「うどん生地コース」でスタート。
- 生地が出来上がったら、ビニール袋に入れて1時間以上寝かせます(熟成)。
- 打ち粉をした台で生地を3mm程度の厚さに伸ばし、屏風だたみにして好みの太さに切ります。
- たっぷりの熱湯で10〜15分茹で、冷水でしめたら完成です。
生地をしっかり寝かせることで、グルテンがなじみ、コシが強く伸びのある美味しいうどんになります。
もっと美味しく!ホームベーカリーのおすすめ具材と組み合わせ術
シンプルな食パンも美味しいですが、具材を入れるだけでバリエーションは無限に広がります。ここでは、パンをさらに美味しくする、おすすめの具材と最高の組み合わせをご紹介。「いつものパン」から「特別なパン」へ、ステップアップしてみませんか?
王道の組み合わせ!【スイーツ系】
朝食やおやつにぴったりの、甘くて美味しいスイーツパン。組み合わせ次第で、まるでお店のパンのようなリッチな味わいになります。
組み合わせ | ポイント |
---|---|
チョコレート + くるみ | チョコチップの甘さと、ローストしたくるみの香ばしさが相性抜群。王道の組み合わせです。 |
クリームチーズ + ドライブルーベリー | 濃厚なクリームチーズの塩気と、ブルーベリーの甘酸っぱさが絶妙にマッチ。見た目も華やかになります。 |
りんご + シナモン + レーズン | 角切りにしたりんごのコンポートとシナモン、レーズンを混ぜ込めば、アップルパイのような風味のパンに。 |
ホワイトチョコ + 抹茶 + 大納言あずき | 生地に抹茶パウダーを混ぜ込み、具材としてホワイトチョコと大納言を。上品な和風スイーツパンの完成です。 |
ランチにも最適!【お惣菜系】
甘いパンが苦手な方や、ランチにぴったりのパンを焼きたい方におすすめの組み合わせ。食事パンとして大活躍します。
組み合わせ | ポイント |
---|---|
ベーコン + 黒こしょう + チーズ | カリカリに焼いたベーコンと、ピリッとした黒こしょう、とろけるチーズはまさに鉄板。ビールやワインにも合います。 |
コーン + マヨネーズ + ツナ | 子どもから大人まで大好きな組み合わせ。マヨネーズを入れることで、生地がしっとり仕上がります。 |
ドライトマト + オリーブ + ハーブ(ローズマリーなど) | オイル漬けのドライトマトやオリーブを使えば、地中海風のおしゃれなパンに。ワインとの相性も抜群です。 |
きんぴらごぼう + ごま | 意外な組み合わせですが、和風の惣菜もパンによく合います。少し甘めの味付けのきんぴらがおすすめです。 |

ホームベーカリーを120%使いこなす!上級者向け活用術
基本のパンやパン以外のレシピに慣れてきたら、次の一歩へ進んでみませんか?ここでは、ホームベーカリーをさらに深く、便利に使いこなすための上級者向け活用術をご紹介します。これらのテクニックをマスターすれば、あなたのパン作りはもっと自由で楽しいものになるはずです。
1. 「生地作り」に特化してアレンジ無限大
ホームベーカリーの最大の強みは、なんといっても面倒な「こね」と「一次発酵」を完璧にこなしてくれることです。この機能を最大限に活用し、「焼き」はオーブンに任せることで、作れるパンの種類は飛躍的に増えます。
- 成形パンに挑戦:あんパン、クリームパン、メロンパン、ウインナーロールなど、好きな形に成形するパンが作れます。生地を分割して丸め、具を包んだり、形を整えたりする作業は、粘土遊びのようで子どもと一緒に楽しめますよ。
- 二次発酵でふわふわに:成形したパンは、オーブンの発酵機能などを使って、さらに30〜40分ほど二次発酵させます。このひと手間で、お店で売っているような、ふっくらとボリュームのあるパンに仕上がります。
- 焼きはオーブンで:オーブンで焼くことで、ホームベーカリーよりも高温で一気に焼き上げることができ、皮はパリッと、中はもっちりとした食感になります。焼きムラも少なく、見た目も美しく仕上がります。
2. 天然酵母や国産小麦でワンランク上のパン作り
ドライイーストを手軽に使えるのがホームベーカリーの魅力ですが、ホシノ天然酵母などの天然酵母を使ったパン作りに挑戦するのもおすすめです。
天然酵母パンは、発酵に時間はかかりますが、イースト臭が少なく、小麦本来の風味と旨味を深く感じられるのが特徴です。しっとり、もっちりとした食感も魅力。多くの機種に「天然酵母コース」が搭載されているので、ぜひ試してみてください。
また、強力粉を「春よ恋」や「はるゆたか」といった国産小麦に変えるだけで、驚くほど風味豊かでもちもちのパンが焼き上がります。材料にこだわることで、パンの味は格段にレベルアップします。
3. 焼き色やコースをカスタマイズして「自分好み」を追求
ほとんどのホームベーカリーには、焼き色を「淡い」「標準」「濃い」から選べる機能がついています。サンドイッチにするなら「淡い」で柔らかく、トーストしてカリッとさせたいなら「濃い」で香ばしく、といったように、食べ方に合わせて焼き色を調整するだけで、パンの楽しみ方が広がります。
さらに、上位機種になると「こね」「発酵」「焼き」の時間や温度をそれぞれ個別に設定できる「マニュアル機能」が搭載されているものもあります。これを使えば、レシピに合わせて最適な工程をプログラムし、より専門的なパン作りを追求することが可能です。
4. 残りご飯で「ごはんパン」!もっちり食感が新しい
冷蔵庫に余ったご飯、どうしていますか?実は、残りご飯をパン生地に混ぜ込むと、お米のでんぷん質のおかげで、驚くほどもっちり、しっとりとした食感の「ごはんパン」が作れます。腹持ちも良く、ほんのりとした甘みが特徴です。多くのメーカーが公式サイトで「ごはんパン」のレシピを公開しているので、ぜひチェックしてみてください。フードロス削減にもつながる、賢い活用術です。
知らなきゃ損!ホームベーカリーのお手入れと節約術
お気に入りのホームベーカリーを長く、そしてお得に使い続けるためには、日頃のお手入れとちょっとした工夫が大切です。ここでは、見落としがちなメンテナンスのポイントと、気になる電気代や材料費を抑える節約術をご紹介します。
長く使い続けるための基本のお手入れ方法
美味しいパンを焼き続けるためには、清潔に保つことが何よりも重要です。使用後のお手入れを習慣にしましょう。
1. パンケースと羽根
使用後、パンケースが冷めたら、お湯にしばらく浸けてパンくずをふやかします。その後、柔らかいスポンジと食器用中性洗剤で優しく洗い、十分に乾燥させます。
硬いタワシや研磨剤入りのクレンザーは、フッ素加工を傷つける原因になるので絶対に使用しないでください。羽根の内側や軸の周りは汚れが残りやすいので、念入りに洗いましょう。
2. 本体(庫内)
本体内部に飛び散った粉やパンくずは、乾いた布や、固く絞った濡れ布巾で拭き取ります。汚れがひどい場合は、薄めた中性洗剤を布に含ませて拭き、その後、洗剤が残らないように水拭きと乾拭きをします。
3. イースト・具材投入ケース
取り外しが可能な機種の場合は、取り外して水洗いします。細かい部分は、綿棒や歯ブラシなどを使うと掃除しやすいです。
気になる電気代はいくら?賢い節約術
「ホームベーカリーって、毎日使うと電気代が高そう…」と心配される方もいるかもしれません。しかし、実はそれほど高くないのです。
一般的なホームベーカリーで食パン1斤を焼く場合、電気代の目安は約10円~20円程度と言われています。(※電力料金や機種により変動します)
これを1ヶ月(30日)毎日使っても、300円~600円程度。市販の食パンを一袋買うのと比べても、決して高くはないですよね。
さらに電気代を節約するなら、以下の方法がおすすめです。
- 夜間の電力プランを活用:電力料金が安くなる夜間に、予約機能を設定してパンを焼く。
- 生地作りコースを活用:焼き上げ工程は、オーブンの方が短時間で済む場合が多く、電気代の節約につながることがあります。
材料費を抑えるための豆知識
手作りパンのコストを左右するのは材料費です。少しの工夫で、コストを抑えながら美味しいパン作りを続けられます。
- 強力粉は業務用スーパーやネットでまとめ買い:スーパーで買うより、大容量のものを購入する方がグラム単価は安くなります。
- ドライイーストも大容量がお得:個包装タイプより、大袋で購入する方が割安です。開封後は密閉して冷蔵庫で保存しましょう。
- スキムミルクは常備:牛乳よりも安価で日持ちするスキムミルクは、ホームベーカリーの強い味方です。
手作りなら、添加物の心配もなく、安心安全な材料を選べるのも大きなメリット。節約術をうまく取り入れながら、賢くホームベーカリーライフを楽しみましょう。
【比較】人気メーカーのホームベーカリーでできることの違いは?
「これからホームベーカリーを買いたいけど、メーカーによって何が違うの?」という方のために、ここでは国内の人気主要メーカー3社の特徴と、それぞれが得意とすることをご紹介します。あなたのライフスタイルに合った一台を見つける参考にしてください。
パナソニック:パン作りの王道!多彩なメニューと安定感
ホームベーカリーの代名詞ともいえるパナソニック。長年のノウハウが詰まった「パン・ド・ミ」コースは、皮は薄くてパリッと、中はふんわりと口溶けの良い、専門店レベルの食パンが焼けると絶大な人気を誇ります。
パナソニックでできることの特徴
- オートメニューの豊富さ:乳製品不使用の「ドライ天然酵母食パン」や、低糖質の「糖質60%オフパン」、米粉を使った「グルテンフリーパン」など、健康を意識したメニューが充実しています。
- マニュアル機能:上位モデルの「ビストロ」シリーズには、「ねり」「発酵」「焼成」を個別に設定できるマニュアル機能が搭載されており、こだわりのパン作りを追求できます。
- 具材の自動投入:イーストと具材の自動投入ケースが分かれており、最適なタイミングで投入してくれるため、失敗が少ないのが特徴です。
こんな人におすすめ:とにかく美味しい食パンが焼きたい方、アレルギー対応や健康志向のパンを作りたい方、初心者から上級者まで、幅広い層におすすめできるメーカーです。
シロカ:コスパ最強!シンプル機能とコンパクト設計
「おうちベーカリー」シリーズで知られるシロカは、手頃な価格帯でありながら、パン作りに必要な基本機能をしっかりと押さえているのが魅力です。コンパクトでスタイリッシュなデザインも人気を集めています。
シロカでできることの特徴
- 独自の糖質オフパン:専用のパンミックスを使わずに、身近な材料で手軽に糖質オフパンが焼けるメニューが特徴です。
- 豊富なレシピブック:初心者でも楽しめるように、たくさんのアレンジレシピが掲載されたオリジナルのレシピブックが付属しています。
- シンプルな操作性:複雑な機能は削ぎ落とし、誰でも直感的に使えるシンプルな操作パネルになっています。
こんな人におすすめ:初めてホームベーカリーを購入する方、設置スペースが限られている方、コストを抑えたいけれど美味しいパンを焼きたい方。
象印:パン屋さんの窯を再現!「底面加熱ヒーター」が決め手
炊飯器で有名な象印ですが、その技術を活かしたホームベーカリーも高く評価されています。「パンくらぶ」シリーズは、高火力で一気に焼き上げる「底面加熱ヒーター」を搭載し、ミミはパリッと、中はふっくらとした力強い焼き上がりが特徴です。
象印でできることの特徴
- 「パン屋さんの窯」を再現:独自のヒーター構造で、パン生地を力強く膨らませ、食べごたえのあるパンを焼き上げます。
- 「薄力粉」コース:通常は強力粉を使うパン作りですが、家庭に常備されていることが多い薄力粉で手軽にパンが作れるユニークなコースを搭載しています。
- 充実の麺生地メニュー:パンだけでなく、うどんやそば、パスタといった麺類の生地作りに力を入れているのも特徴です。
こんな人におすすめ:ミミまでしっかりとした、香ばしいパンが好きな方、パンだけでなく麺類作りも楽しみたい方、パワフルな焼き上がりを求める方。
ホームベーカリー購入前に知っておきたい!よくある質問Q&A
ホームベーカリーについて、多くの方が抱く疑問や不安をQ&A形式でまとめました。購入を迷っている方も、すでに持っている方も、ぜひ参考にしてください。
A1. 正直に言うと、特に「こね」の工程では、モーター音や生地がケースに叩きつけられる音がします。例えるなら、洗濯機の脱水時よりは静かですが、静かな夜中だと気になるかもしれません。
最近のモデルは静音設計が進んでいますが、もし音が心配な場合は、夜間の予約運転は避ける、キッチンのドアを閉める、本体の下に防振マットを敷くなどの対策が有効です。多くのメーカーが、静音性を向上させたモデルを発売しているので、比較検討のポイントにするのも良いでしょう。
A2. ホームベーカリーは、炊飯器と同じくらいのスペースがあれば設置できます。ただし、運転中に本体上部の排気口から高温の蒸気が出るため、棚の中など、上方が塞がれている場所への設置は避けてください。壁や他の家電からも、10cm以上離して設置することが推奨されています。
また、本体が水平に保てる、安定した場所に置くことも重要です。こねる際に振動するため、不安定な場所に置くと落下や故障の原因になります。
A3. 家族の人数や、一度にどれくらいの量を食べるかで選びましょう。
- 1斤タイプ:1〜3人家族におすすめ。日本の主流サイズで、機種の選択肢も豊富です。食べきりサイズなので、毎日焼きたてを楽しみたい方にも向いています。
- 1.5斤〜2斤タイプ:4人以上の家族や、育ち盛りの子どもがいるご家庭におすすめ。一度にたくさん焼けるので、サンドイッチ用にしたり、冷凍保存したりするのに便利です。
大は小を兼ねると思いがちですが、大きいサイズの機種で少ない量(例:2斤タイプで1斤)を焼くと、うまく焼けない場合があります。ご家庭のスタイルに合ったサイズを選ぶことが大切です。
A4. 焼きたてのパンは、常温で保存するのが基本です。完全に冷めてから、乾燥しないようにビニール袋や密閉容器に入れて保存しましょう。冷蔵庫での保存は、パンのでんぷんが劣化してパサパサになってしまうため、おすすめできません。
2〜3日中に食べきれない場合は、スライスして1枚ずつラップに包み、冷凍保存するのがベストです。冷凍すれば、美味しさを2週間〜1ヶ月程度キープできます。食べるときは、凍ったままトースターで焼くと、焼きたてに近い食感が蘇りますよ。

まとめ:ホームベーカリーで、おうち時間を最高に楽しもう!
今回は、「ホームベーカリーで何ができる?」というテーマで、基本的な機能からパン以外の意外な使い方、絶品レシピ、そして120%活用するためのテクニックまで、幅広くご紹介しました。
この記事のポイントをもう一度おさらいしましょう。
- ホームベーカリーはパンを焼くだけでなく、生地作り、焼き菓子、ジャム、麺類、もち、発酵食品まで作れる万能調理家電である。
- 「ピザ生地」「うどん」「ガトーショコラ」など、パン以外のレシピも絶品で、料理のレパートリーが格段に広がる。
- 具材の組み合わせや、材料にこだわることで、パンの味は無限に進化する。
- 「生地作り」に特化してオーブンで焼けば、作れるパンの種類はさらに増える。
- 正しいお手入れと少しの節約術で、長くお得に使い続けることができる。
ホームベーカリーが1台あるだけで、焼きたてパンの香りで目覚める幸せな朝を迎えたり、週末に子どもとピザ作りを楽しんだり、旬の果物でジャムを作ったりと、あなたの「おうち時間」は間違いなく豊かになります。
もしまだホームベーカリーを棚の奥に眠らせているなら、ぜひこの記事を参考に、まずは簡単なレシピから再挑戦してみてください。そして、「これから購入したい!」と考えているなら、この記事があなたの素晴らしいホームベーカリーライフの第一歩となれば幸いです。
さあ、ホームベーカリーと一緒に、美味しくて楽しい毎日を始めましょう!
自分にぴったりの一台を見つけて、今日から最高のパン作りを体験したい方は、こちらの記事もぜひご覧ください。

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