事業で使っていた冷蔵庫やエアコンを処分する際、家電リサイクル料金の勘定科目が何になるのか分からず悩んでいませんか?
経理処理をする上で、消費税の扱いやインボイス制度への対応など、迷うポイントは多いですよね。
結論からお伝えすると、家電リサイクル料金の勘定科目は「支払手数料」または「雑費」として仕訳するのが一般的です。また、リサイクル料金は非課税ではなく、消費税10%の課税対象となります。
この記事では、家電リサイクル料金の正しい勘定科目や消費税の扱い、個人事業主が経費にする際の注意点まで、国税庁の基準に基づき分かりやすく解説します。最後まで読めば、自信を持って正しい仕訳ができるようになりますよ。
不要になった家電の処分と一緒に、新しい家電の導入や買い替えを検討されている方は、初期費用を抑えられる以下の記事も参考にしてみてください。
※2026年3月23日 記事の内容を最新の情報に更新しました。
家電リサイクル料金の勘定科目
事業で使用していた家電を処分する際、リサイクル関連費用をどのように帳簿へ記載すべきか解説します。結論として、使用する勘定科目は大きく分けて2つのパターンがあります。
基本は支払手数料か雑費
家電リサイクル券の勘定科目は、原則として「支払手数料」または「雑費」を使います。
家電リサイクル法に基づいてメーカーに支払う「家電リサイクル料金」も、小売業者などに支払う「収集運搬費用」も、まとめて同じ科目で処理して問題ありません。どちらの勘定科目を使用しても税務上は正解ですが、一度「支払手数料」と決めたら、次回以降も同じ科目で統一し続けることが大切です。
| 費用の種類 | 一般的な勘定科目 | 内容 |
|---|---|---|
| 家電リサイクル料金 | 支払手数料 / 雑費 | メーカーに支払うリサイクル代 |
| 収集運搬費用 | 支払手数料 / 雑費 | 小売業者などに支払う運搬代 |
| 資金管理料 | 支払手数料 / 雑費 | リサイクル券の発行等にかかる費用 |
固定資産除却損となるケース
処分する家電が、会社の「固定資産」として計上されていた場合は処理が異なります。
まだ帳簿上に価値(未償却残高)が残っている固定資産を廃棄する場合、その家電処分費用の勘定科目は「固定資産除却損」に含めることができます。家電の帳簿価額と、リサイクル代の勘定科目を含めた廃棄費用の合計額を、固定資産除却損として計上しましょう。
ゴミ処理券の勘定科目と違う
事業所から出る一般ゴミの処分に使うゴミ処理券の勘定科目は「租税公課」として処理することが一般的です。
しかし、家電リサイクル料金の仕訳においては、自治体に納める税金や負担金とは性質が異なるため、租税公課は使いません。混同しやすいポイントなので注意してください。
家電4品目別の仕訳例
家電リサイクル法で定められている家電4品目(冷蔵庫、テレビ、エアコン、洗濯機)の処分費用について解説します。品目やメーカーによって料金の金額は異なりますが、使う科目はすべて同じです。
冷蔵庫やテレビの勘定科目
事業所の休憩室で使っていた冷蔵庫や、応接室のテレビを処分する場合、勘定科目は「支払手数料」として処理します。
特に大型の冷蔵庫処分費用の勘定科目は金額が大きくなりがちですが、業務で使用していたものであれば、全額を経費として計上可能です。
エアコンや洗濯機の勘定科目
事務所のエアコンや、店舗で使用していた洗濯機を処分する場合も同様です。
エアコンや洗濯機のリサイクル料の勘定科目も、支払手数料または雑費で処理します。複数台をまとめて処分し、大きな金額になった場合でも、仕訳のルールは変わりません。
料金の消費税とインボイス
リサイクル料金の消費税区分は、経理担当者が最も迷いやすいポイントです。正しい消費税の知識を身につけましょう。
家電リサイクル券は課税対象
「リサイクル券は税金のようなものだから非課税では?」と勘違いされることが多いですが、家電リサイクル券は非課税ではありません。
家電リサイクル料の消費税は国税庁の見解により、メーカーが廃棄物を処理するという「役務の提供の対価」に該当するため、消費税10%が課される「課税取引」となります。リサイクル料も、収集運搬の費用も、どちらも課税対象として処理してください。
具体的な仕訳の書き方
家電リサイクル券の仕訳の具体例を見てみましょう。現金で支払った場合、以下のように記帳します。
| 借方勘定科目 | 借方金額 | 貸方勘定科目 | 貸方金額 | 摘要 |
|---|---|---|---|---|
| 支払手数料 | 5,500円 | 現金 | 5,500円 | 冷蔵庫リサイクル料・収集運搬費(10%対象) |
インボイス制度への対応方法
家電リサイクル券のインボイスへの対応は、支払い方法によって受け取る書類が異なります。
郵便局で料金を振り込んだ場合は、窓口で受け取る「振替払込請求書兼受領証」に一般財団法人家電製品協会(RKC)の適格請求書発行事業者登録番号が記載されており、これが簡易インボイスとして機能します。家電量販店などに直接支払う場合は、その店舗からインボイスの要件を満たした領収書やレシートを受け取る必要があります。

個人事業主の経費と注意点
個人事業主が家電リサイクル費用を処理する際、いくつか気をつけるべきポイントがあります。税務調査で指摘されないよう、正確な経理処理を確認しておきましょう。
事業割合で按分し経費にする
自宅兼事務所で使っていた家電を処分する場合、個人事業主特有のルールとして「家事按分」が必要です。
プライベートでも使用していた冷蔵庫やエアコンの処分費用は、全額を家電リサイクル経費として計上することはできません。事業で使用していた割合(例えば事業用50%、家庭用50%など)を算出し、事業用割合の分だけを「支払手数料」として経費計上してください。
リサイクル券と領収書の保管
家電リサイクル券の排出者控や領収書は、適正にリサイクル料金を支払い、適法に処分したことの重要な証明書類です。
万が一の税務調査の際に、架空の経費ではないことを証明するためにも、最低でも7年間は大切に保管するようにしてください。
古い家電の処分が終わり、これから新しい家電を導入する場合は、購入するよりもレンタルを利用した方が経費処理がシンプルになることがあります。詳しくは以下の記事をご覧ください。
よくある質問(Q&A)
いいえ、非課税ではありません。家電リサイクル料金や収集運搬費は、メーカーや業者が行う「役務の提供の対価」となるため、消費税10%がかかる課税取引に該当します。
どちらで処理しても税務上の問題はありませんが、一般的には「支払手数料」を使う企業が多いです。重要なのは、自社のルールで一度決めた勘定科目を毎年継続して使用することです。
個人事業主の場合、事業で使用していた割合に応じて家事按分を行います。例えば事業で30%使用していたなら、リサイクル料金の30%を「支払手数料」として経費に計上し、残りの70%は「事業主貸」として処理します。
まとめ

家電リサイクル料金の勘定科目や消費税の扱いについて解説しました。記事の重要なポイントを再度確認しておきましょう。
- 家電リサイクルの基本の勘定科目は「支払手数料」または「雑費」を使う
- 固定資産として計上していた場合は「固定資産除却損」に含めることができる
- リサイクル料金や収集運搬費は消費税10%の課税対象となる
- 冷蔵庫、テレビ、エアコン、洗濯機など品目が変わっても勘定科目は同じ
- 個人事業主は事業での使用割合に応じて家事按分して経費計上する
- インボイス対応のため、郵便局の受領証や店舗の領収書は必ず保管する
家電リサイクルの仕訳は、消費税が課税対象であることと、インボイス対応の領収書を保管することさえ押さえておけば決して難しくありません。「支払手数料」としてルールを統一し、日々の経理業務をスムーズに進めていきましょう。
また、事業用の家電を新しく用意する際は、購入時のまとまった出費や、将来の処分・仕訳の手間を省けるレンタルサービスも非常に便利です。コスト削減と業務効率化のために、ぜひ一度検討してみてくださいね。

