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テレビの倍速機能はゲームに必要?遅延や残像感を解消する知識

テレビの倍速機能はゲームに必要?遅延や残像感を解消する知識

「最新のゲーム機で遊んでいるのに、なんだか映像がカクつく…」

「動きの速いシーンで残像が気になって、ゲームに集中できない…」

そんな悩みを抱えていませんか?

もしかしたら、その原因はテレビに搭載されている「倍速機能」が関係しているかもしれません。

一見すると、映像を滑らかにしてくれそうな倍速機能ですが、実はゲームプレイにおいては思わぬ落とし穴があるのです。

この記事では、ゲームを心から楽しむために知っておきたいテレビの倍速機能について、その仕組みからメリット・デメリット、そして本当に重要なスペックまでを徹底的に解説します。

この記事を読めば、あなたのゲーム環境が劇的に向上し、これまで以上に快適なプレイが実現できるはずです。

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そもそもテレビの「倍速機能」とは?

まず、基本となるテレビの「倍速機能」について理解を深めていきましょう。

大谷
大谷
倍速機能は、スポーツ観戦など動きの速い映像で特に効果を発揮しますよ。

倍速機能の基本的な仕組みを分かりやすく解説

テレビの映像は、パラパラ漫画のように静止画を連続で表示することで動いているように見せています。

この静止画のことを「フレーム」と呼び、1秒間に表示されるフレームの数を「フレームレート(単位:fps)」と言います。

日本のテレビ放送は通常、1秒間に60フレーム(60fps)で構成されています。

倍速機能とは、この元々の映像(60fps)のフレームとフレームの間に、テレビが予測して生成した新たな補間フレームを挿入する技術のことです。

これにより、1秒間に表示されるフレーム数が2倍(120fps)になり、映像がより滑らかに見える、という仕組みなのです。

「倍速」と「4倍速」の違いとは?

基本的な仕組みは同じですが、挿入する補間フレームの数が異なります。

  • 倍速(120Hz駆動): 60fpsの映像に、1コマの補間フレームを挿入し、120fpsで表示します。
  • 4倍速(240Hz駆動): 60fpsの映像に、3コマの補間フレームを挿入し、240fpsで表示します。

理論上は、4倍速の方がより滑らかな映像になりますが、その分、高度な映像処理が必要となります。

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【結論】テレビの倍速機能はゲームに必要?不要?

ここからが本題です。

映像を滑らかにする倍速機能ですが、ゲームプレイにおいては必ずしも「必要」とは言えません。

むしろ、対戦格闘ゲームやFPS/TPSといったコンマ1秒の反応が求められるゲームでは、オフにすることが推奨されます。

その理由を、メリットとデメリットに分けて見ていきましょう。

倍速機能がゲームプレイに与えるメリット

もちろん、倍速機能にはメリットもあります。

特に、RPGやシミュレーションゲームなど、激しい操作を必要としないゲームでは、その恩恵を感じられるかもしれません。

  • 残像感の低減: 液晶テレビ特有の、動きの速い映像で発生しやすい残像感を減らし、クリアな視界を保ちます。
  • 滑らかな映像表現: フレーム数が増えることで、キャラクターの動きやカメラワークが非常になめらかになり、映像への没入感が高まります。

倍速機能がゲームプレイに与えるデメリット【遅延に注意!】

ゲーム、特にオンライン対戦やアクションゲームにおいて、倍速機能のデメリットは非常に深刻です。

  • 表示遅延(インプットラグ)の発生: これが最大のデメリットです。コントローラーでボタンを押してから、その操作が画面に反映されるまでの時間に遅れが生じます。
  • コストの上昇: 高度な映像処理チップが必要になるため、倍速機能を搭載したテレビは価格が高くなる傾向にあります。
補間フレームを生成・挿入する処理に時間がかかるため、どうしても表示遅延が発生します。

この表示遅延は、RPGなどでは気にならないかもしれませんが、一瞬の判断が勝敗を分ける対戦ゲームでは致命的です。

「避けたはずなのに攻撃を受けた」「撃ったはずなのに当たっていない」といった現象は、この表示遅延が原因である可能性が高いのです。

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ゲームモードと倍速機能の関係性

最近のテレビには、ほぼ間違いなく「ゲームモード」という機能が搭載されています。

このゲームモードと倍速機能には、密接な関係があるのです。

ほとんどのテレビで「ゲームモード」と倍速機能は併用できない

結論から言うと、ほとんどのテレビでは「ゲームモード」をオンにすると、倍速機能を含む多くの高画質化機能が自動的にオフになります。

これは、ゲームプレイにおいて画質よりも「低遅延」が最優先されるべき、という設計思想に基づいているためです。

なぜゲームモードでは倍速機能がオフになるのか?

先ほど説明した通り、倍速機能は補間フレームを生成するという複雑な処理を行っています。

ゲームモードは、この補間処理をはじめとする様々な映像処理をバイパス(省略)することで、表示遅延を極限まで減らすことを目的としています。

つまり、「滑らかさ(倍速機能)」と「低遅延(ゲームモード)」はトレードオフの関係にあり、両立させることが非常に難しいのです。

大谷
大谷
ゲームをする時は、まず「ゲームモード」に設定するのが基本中の基本ですね!
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倍速機能より重要!ゲーム用テレビで見るべき3つのポイント

では、ゲーマーはテレビのスペックで何を重視すれば良いのでしょうか?

倍速機能の有無よりも、これからのゲーム体験を左右する重要なポイントが3つあります。

① フレームレート(リフレッシュレート)

倍速機能による「作られた120fps」ではなく、テレビのパネル自体がネイティブで120fpsの映像表示に対応しているかが重要です。

これは「120Hz駆動対応」などと表記されます。

PS5やXbox Series X、ゲーミングPCは120fpsでの出力に対応したゲームが増えており、対応テレビと組み合わせることで、遅延なく、驚くほど滑らかな映像でプレイできます。

フレームレート 滑らかさ 主な用途
60fps (60Hz) 標準的 従来のゲーム機、テレビ放送
120fps (120Hz) 非常に滑らか PS5, Xbox Series X, ゲーミングPC
パネルの対応速度を示す「リフレッシュレート(Hz)」と、映像のコマ数を示す「フレームレート(fps)」は、ほぼ同じ意味で使われます。

② 表示遅延(インプットラグ)の数値

ゲームモードにした際の「表示遅延」がどれくらい少ないか、具体的な数値(ms/ミリ秒)をチェックしましょう。

この数値はカタログに記載されていないことも多いですが、専門のレビューサイトなどで確認できます。

16ms(約1フレームの遅延)以下であれば、ほとんどの人が遅延を感じずに快適にプレイできるとされています。

快適なプレイの目安は16ms以下。プロを目指すなら8ms以下のモデルが理想です。

③ VRR(可変リフレッシュレート)対応

VRR(Variable Refresh Rate)は、ゲーム機のフレームレートの変動に合わせて、テレビのリフレッシュレートをリアルタイムに同期させる技術です。

これにより、ゲームの処理が重くなってフレームレートが落ち込んだ時に発生する「カクつき(スタッタリング)」や「画面のズレ(ティアリング)」を防ぎ、常に安定した映像でプレイできます。

PS5やXbox Series Xも対応しており、次世代のゲーム体験には欠かせない機能と言えるでしょう。

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【最新】ゲームに最適なテレビの選び方

これまでのポイントを踏まえ、具体的にどのようなテレビを選べば良いのかを見ていきましょう。

PS5やXbox Series Xの性能を最大限に引き出すには?

最新ゲーム機の性能をフルに活かすなら、以下のスペックは必須です。

  • HDMI2.1端子搭載: 120fpsの映像伝送やVRRに必須の規格です。
  • 4K/120Hzネイティブ対応: 高解像度かつ滑らかな映像を実現します。
  • VRR対応: チラつきやカクつきのない安定したプレイが可能です。
  • ALLM(自動低遅延モード)対応: ゲーム機を接続すると自動でゲームモードに切り替えてくれる便利な機能です。

有機ELテレビと液晶テレビ、ゲームにはどっちがおすすめ?

どちらにもメリット・デメリットがありますが、ゲーム用途での特徴は以下の通りです。

  • 有機ELテレビ: 応答速度が非常に速く、残像がほとんど発生しません。コントラストも高く、暗いシーンの視認性に優れています。ただし、同じ映像を長時間表示すると「焼き付き」のリスクがあります。
  • 液晶テレビ(VA/IPS): 焼き付きの心配がなく、比較的安価で大画面化しやすいのがメリットです。最近では量子ドット技術などにより、有機ELに迫る高画質なモデルも増えています。

FPSや格闘ゲームを本気でプレイするなら応答速度に優れた有機EL、長時間RPGをプレイしたり、コストを抑えたいなら高性能な液晶テレビがおすすめです。

テレビ選びで迷ったら、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。あなたのテレビ選びのきっと役立つはずです。

液晶テレビランキング!後悔しない選び方まで徹底解説

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テレビの倍速機能とゲームに関するQ&A

最後に、よくある質問とその回答をまとめました。

Q1. 古いテレビでも倍速機能があれば快適にゲームできますか?
A1. いいえ、難しいでしょう。

古いテレビの倍速機能は、現在のものより処理能力が低く、表示遅延がさらに大きくなる可能性があります。

また、PS5などの最新ゲーム機が要求する120Hz入力やVRRには対応していません。

快適なゲーム体験を求めるなら、最新のゲーム向けテレビへの買い替えをおすすめします。

Q2. PCモニターの倍速機能もテレビと同じですか?
A2. 似ていますが、少し異なります。

ゲーミングモニターには「黒挿入」という、フレーム間に黒い画面を挿入して残像感を低減する技術があります。

これはテレビの倍速機能(補間フレーム挿入)とは仕組みが異なりますが、映像をクリアに見せるという点では似ています。

ただし、どちらの技術も遅延や輝度の低下といった副作用があるため、競技性の高いシーンではオフにされることが多いです。

Q3. 倍速機能を使わずに映像を滑らかにする方法はありますか?
A3. あります。

最も効果的なのは、120Hzネイティブ対応のテレビと、120fps出力に対応したゲーム機・PCを組み合わせることです。

これはテレビの機能で無理やり滑らかにするのではなく、元々コマ数の多い映像をそのまま表示するため、遅延を発生させずに最高の滑らかさを得ることができます。

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まとめ:快適なゲーム体験は「低遅延」と「120Hz対応」で決まる!

今回は、テレビの倍速機能とゲームの関係について、詳しく解説しました。

最後に、この記事の重要なポイントを振り返りましょう。

  • テレビの倍速機能は、フレーム間に補間映像を挿入して映像を滑らかにする技術。
  • ゲームにおいては、表示遅延(インプットラグ)の原因となるため、基本的に不要
  • ほとんどのテレビでは「ゲームモード」をオンにすると、倍速機能は自動でオフになる。
  • 快適なゲーム体験には、倍速機能よりも「120Hzネイティブ対応」「低遅延」「VRR対応」が重要。

テレビの倍速機能は、映画やスポーツ観戦では非常に有効な機能です。

しかし、ことゲームに関しては、その特性を正しく理解し、適切な設定を行うことが重要になります。

これからのテレビ選びでは、ぜひ「倍速」という言葉だけでなく、その裏側にある「低遅延」や「120Hz対応」といった真にゲーム向けのスペックに注目してみてください。

あなたにぴったりのゲーミング環境を整え、最高のゲームライフを送りましょう!

【参考資料】