「深夜に映画やドラマを大音量で楽しみたいけど、家族や隣人に迷惑はかけられない…」
「洗い物や掃除をしながら、テレビのニュースやバラエティの音声をしっかり聞きたい」
こんな風に感じたことはありませんか?
テレビの音をワイヤレスイヤホンやヘッドホンで聞けたら、とても便利ですよね。
この記事では、そんなあなたの悩みを解決するため、テレビの音声をBluetoothで聞くための具体的な方法を、初心者の方にも分かりやすく徹底解説します。
あなたのテレビがBluetoothに対応していなくても、諦める必要はありません。
この記事を読み終える頃には、あなたにぴったりの方法が見つかり、周りを気にすることなくテレビを楽しめる快適な毎日が手に入りますよ。
そもそも、あなたのテレビはBluetoothに対応してる?確認方法を解説
まずは、ご自宅のテレビがBluetooth機能を内蔵しているかどうかを確認することから始めましょう。
確認方法はとても簡単です。
リモコンの「設定」から確認する方法
一番手軽なのは、テレビのリモコンで設定画面を開いて確認する方法です。
- テレビのリモコンにある「設定」や「メニュー」ボタンを押します。
- 設定項目の中から「音質・音声設定」や「外部機器設定」、「ネットワーク設定」などを探します。
- その中に「Bluetooth設定」や「Bluetooth音声機器設定」といった項目があれば、あなたのテレビはBluetoothに対応しています。
メーカーや機種によってメニューの名称は異なりますが、Bluetoothのロゴや単語がないか探してみてください。

テレビの取扱説明書や公式サイトで確認する方法
リモコンの設定画面で見つからない場合は、テレビの取扱説明書を確認してみましょう。
仕様(スペック)のページにBluetooth対応の有無が記載されています。
もし取扱説明書が手元になくても、テレビの型番(本体の背面や保証書に記載されています)をインターネットで検索し、メーカーの公式サイトで仕様を確認することができます。
【状況別】テレビの音声をBluetoothで聞くための接続方法5選
お使いのテレビがBluetoothに対応しているかどうかが分かりましたね。
ここからは、あなたの状況に合わせた具体的な接続方法を5つ、詳しくご紹介します。
方法1:Bluetooth機能内蔵テレビの場合(一番かんたん!)
お使いのテレビにBluetooth機能が内蔵されていれば、設定は非常に簡単です。
追加の機器は必要なく、お持ちのBluetoothイヤホンやスピーカーを直接テレビに接続できます。
接続手順(ペアリング)
- Bluetoothイヤホン(またはスピーカー)をペアリングモードにする
イヤホンの電源ボタンを長押ししたり、専用のボタンを押したりすることでペアリングモードになります。方法は製品によって異なるので、説明書を確認してください。 - テレビの設定画面を開く
リモコンの「設定」ボタンから、「Bluetooth設定」画面を開きます。 - 機器を検索して登録する
テレビが自動的に接続可能なBluetooth機器を検索します。一覧にあなたのイヤホン名が表示されたら、それを選択して「接続」や「登録」を選びます。
これだけで接続は完了です。
テレビの音声がイヤホンから聞こえてくれば成功です。

方法2:Bluetoothトランスミッターを使う方法(非対応テレビの救世主!)
「残念ながら、うちのテレビはBluetoothに対応していなかった…」という方、ご安心ください。
「Bluetoothトランスミッター(送信機)」という機器を使えば、どんなテレビでも簡単にワイヤレス化できます。
これは、テレビの音声を有線で受け取り、Bluetooth信号に変換してイヤホンなどに送信してくれる便利なアイテムです。
Bluetoothトランスミッターとは?
手のひらサイズの小さな機器で、テレビの音声出力端子に接続して使います。
テレビからの音声をBluetoothで飛ばしてくれるので、実質的にテレビにBluetooth機能を追加するのと同じ状態になります。
トランスミッターの選び方【3つの重要ポイント】
トランスミッター選びで失敗しないために、以下の3つのポイントを必ずチェックしましょう。
- 音の遅延を防ぐ「対応コーデック」
コーデックとは、音声を圧縮する方式のことです。これがイヤホン側と合っていないと、映像と音のタイミングがズレる「音ズレ」が発生しやすくなります。
特に映画鑑賞やゲームで利用する場合は、低遅延コーデックである「aptX LL(アプトエックス ローレイテンシー)」に対応した製品を選ぶのが絶対におすすめです。コーデック名 特徴 遅延 SBC 標準的なコーデック。多くの機器が対応。 大きい(音ズレを感じやすい) AAC iPhoneなどで採用。SBCより高音質。 中程度 aptX CD音質に近い高音質。 比較的小さい aptX LL 超低遅延。映像と音のズレをほとんど感じない。 非常に小さい 音ズレを防ぐには、トランスミッターとイヤホン(またはスピーカー)の両方が同じ低遅延コーデックに対応している必要があります。 - テレビと接続する「接続端子」
テレビの背面や側面にある音声出力端子を確認し、それに合ったトランスミッターを選びましょう。主な端子は以下の通りです。- 光デジタル端子:高音質でノイズに強い。四角い形状の端子。
- 3.5mmイヤホンジャック:一般的なイヤホンと同じ端子。ほとんどのテレビに搭載。
- RCA端子(赤・白):古いテレビやオーディオ機器に多い端子。
- 電源を確保する「給電方法」
トランスミッター自体も電源が必要です。- USB給電タイプ:テレビのUSBポートやUSB充電器から給電。常時接続しておけるので便利。
- バッテリー内蔵タイプ:充電して持ち運べる。テレビ周りにコンセントがなくても安心。
トランスミッターの接続手順
- トランスミッターをテレビの音声出力端子(光デジタルやイヤホンジャック)にケーブルで接続します。
- トランスミッターをUSBポートなどに接続して電源を確保します。
- お持ちのBluetoothイヤホンをペアリングモードにします。
- トランスミッターのペアリングボタンを長押しするなどして、イヤホンと接続させます。
接続が完了すると、トランスミッターのランプが点滅から点灯に変わるなど、状態が変化します。
方法3:Fire TV Stickなどのストリーミングデバイスを使う方法
Amazonの「Fire TV Stick」や「Chromecast with Google TV」といったストリーミングデバイスをお持ちの場合、そのデバイス自体にBluetooth機能が搭載されています。
これらのデバイスとBluetoothイヤホンを接続すれば、AmazonプライムビデオやYouTube、Netflixなどのアプリの音声をワイヤレスで聞くことができます。
接続手順(Fire TV Stickの場合)
- Fire TVのホーム画面から「設定」を選択します。
- 「コントローラーとBluetoothデバイス」を選びます。
- 「その他のBluetoothデバイス」を選び、「Bluetoothデバイスを追加」を選択します。
- イヤホンをペアリングモードにして、画面に表示されたら選択して接続します。
方法4:Bluetooth対応サウンドバーやスピーカーを経由する方法
テレビの音質を向上させる「サウンドバー」の中には、Bluetooth送信機能を備えたモデルがあります。
このタイプのサウンドバーを使えば、テレビとサウンドバーはHDMIケーブルなどで接続し、サウンドバーからBluetoothイヤホンへ音声を飛ばすことができます。
テレビの音質も向上させつつ、深夜はイヤホンで楽しむ、といった使い分けが可能になります。
方法5:ゲーム機(PS5など)を経由する方法
PlayStation 5などの一部のゲーム機もBluetooth音声出力に対応しています(一部制限あり)。
PS5の場合、別売りの「PULSE 3D ワイヤレスヘッドセット」や対応のドングルを使えば、ゲームの音だけでなく、PS5で再生するBlu-rayや動画配信サービスの音声もワイヤレスで楽しめます。
ただし、こちらもテレビ放送の音声は聞けないため、利用シーンは限定的です。
テレビの音声をBluetoothで聞く際の注意点と対策
ワイヤレスは非常に便利ですが、いくつか注意すべき点もあります。
ここでは、よくあるトラブルとその対策を解説しますので、事前に知っておくと安心です。
音の遅延(音ズレ)は大丈夫?原因と対策
ワイヤレス接続で最も気になるのが「音ズレ」ですよね。
俳優の口の動きとセリフが合わないと、かなりストレスを感じます。
この原因は、先ほども触れた音声の圧縮方式「コーデック」にあります。
対策はシンプルで、テレビ(またはトランスミッター)とイヤホンの両方を「aptX LL」などの低遅延コーデックに対応した製品で揃えることです。
接続がうまくいかない!よくあるトラブルと解決策
「なぜかペアリングできない」「音が途切れる」といったトラブルは、以下の方法で解決できる場合があります。
- ペアリングできない:
- イヤホンが他のスマホなどと接続されていないか確認する。
- テレビ(トランスミッター)とイヤホンの距離を近づける(1m以内が理想)。
- 一度両方の電源を切り、再度試してみる。
- テレビやイヤホンの登録情報から一度デバイスを削除し、再登録する。
- 音が途切れる:
- 電子レンジやWi-Fiルーター、他のBluetooth機器など、電波を干渉するものが近くにないか確認する。
- テレビ(トランスミッター)とイヤホンの間の障害物を取り除く。
複数のイヤホンやスピーカーに同時に接続できる?
「夫婦や家族で、それぞれ別のイヤホンで同じテレビ番組を観たい」というケースもありますよね。
その場合は、「デュアルリンク(同時接続)」機能に対応したBluetoothトランスミッターを選びましょう。
この機能があれば、2台のBluetoothイヤホンやヘッドホンに同時に音声を送信できます。

【Q&A】テレビのBluetooth音声に関するよくある質問
- トランスミッターはどこで買える?値段は?
- Amazonや楽天市場などの通販サイトや、家電量販店で購入できます。価格は機能によって様々ですが、2,000円~5,000円程度が主流です。低遅延コーデック「aptX LL」に対応したモデルを選ぶことを強くおすすめします。
- Bluetoothイヤホンなら何でもいいの?
- 基本的にはどのBluetoothイヤホンでも接続できます。しかし、快適さを求めるなら、やはり「aptX LL」に対応したイヤホンがおすすめです。トランスミッター側だけ対応していても効果は半減してしまうので、セットで揃えるのが理想です。
- テレビのスピーカーとBluetoothイヤホンから同時に音を出せる?
- これはテレビの機種や仕様に大きく依存します。多くのテレビでは、イヤホンジャックやBluetoothで音声を出力すると、テレビ本体のスピーカーは自動的にオフになります。一部の高級モデルでは同時出力が可能な場合もありますが、基本的にはどちらか一方からの出力になると考えておくと良いでしょう。
- 賃貸でも工事不要でできますか?
- はい、もちろんです。今回ご紹介した方法は、すべて工事不要で、機器を接続するだけですぐに利用できます。賃貸住宅にお住まいの方でも安心して導入できます。
自分に合ったテレビ選びも重要!
今回ご紹介した方法で、今お使いのテレビでも快適なワイヤレス環境を整えることができます。
しかし、最新のテレビには便利な機能がたくさんあります。
Bluetooth機能はもちろん、画質や録画機能、ネット動画対応など、ご自身のライフスタイルに合ったテレビを選ぶことで、毎日のテレビ視聴がもっと楽しくなりますよ。
以下の記事では、専門家がおすすめする液晶テレビの選び方を徹底解説していますので、テレビの買い替えを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ:あなたに合った方法で、快適なワイヤレスTVライフを!
いかがでしたか?
今回は、テレビの音声をBluetoothで聞くための5つの方法について、詳しく解説しました。
最後に、この記事の重要なポイントをもう一度おさらいしましょう。
- ✅ まずは自分のテレビがBluetoothに対応しているか設定画面で確認する。
- ✅ 対応していなくても「Bluetoothトランスミッター」を使えば簡単にワイヤレス化できる。
- ✅ 映画やゲームで使うなら、音ズレが少ない低遅延コーデック「aptX LL」対応製品が必須。
- ✅ Fire TV Stickなどのストリーミングデバイスを持っているなら、それを利用するのも手軽な方法。
- ✅ 接続できない、音が途切れるなどのトラブルは、電波干渉や距離を見直すと解決することが多い。
テレビの音問題は、多くの方が抱える悩みのひとつです。
しかし、適切な方法を選べば、驚くほど簡単に、そして快適に解決することができます。
この記事を参考に、あなたにぴったりの方法を見つけて、周りを気にすることなく、好きな時間に好きな音量でテレビを楽しめる、自由で快適な毎日を手に入れてくださいね!
【参考資料】