「夜中にお湯を沸かしているはずなのに、朝起きたらお湯が出てこない…」
「なぜか雨の日になると、決まってエコキュートのブレーカーが落ちる…」
突然エコキュートのブレーカーが落ちると、お湯が使えなくなり本当に困りますよね。しかも、原因がわからないと「また落ちるんじゃないか」と不安な気持ちで過ごすことになります。
この記事では、そんな悩みを抱えているあなたのために、エコキュートのブレーカーが落ちる原因から、ご自身でできる対処法、専門業者に相談すべきケースまで、網羅的に解説します。
この記事を読めば、もう原因不明のブレーカー落ちに悩まされることはありません。落ち着いて的確に対処できるようになりますので、ぜひ最後まで読み進めてくださいね。
まず確認!エコキュートに関連するブレーカーは4種類ある
「エコキュートのブレーカー」と一言で言っても、実は関連するブレーカーは複数あります。どこが落ちたかによって原因の推測が変わってくるので、まずは種類と役割を把握しておきましょう。
ブレーカーの種類 | 設置場所 | 役割と落ちた時の影響 |
---|---|---|
エコキュート本体の漏電遮断器 | エコキュートの貯湯タンク | エコキュート本体で漏電を検知した際に電気を止めます。これが落ちるとエコキュートだけが使えなくなります。 |
安全ブレーカー | 自宅の分電盤 | 各部屋や設備ごとに設置されています。「エコキュート」と書かれたこのブレーカーが落ちると、エコキュートだけが使えなくなります。 |
漏電ブレーカー | 自宅の分電盤 | 家全体のどこかで漏電が発生すると作動します。これが落ちると家中の電気がすべて使えなくなります。 |
アンペアブレーカー | 自宅の分電盤 | 契約している電力量を超えて電気を使った場合に作動します。これが落ちると家中の電気がすべて使えなくなります。 |
ご自宅のどのブレーカーが落ちているか、まずは確認してみてくださいね。
なぜ?エコキュートのブレーカーが落ちる5つの主な原因
ブレーカーの種類がわかったところで、次に「なぜ落ちてしまうのか?」という核心に迫っていきましょう。主な原因は以下の5つです。
原因1:漏電(最も注意すべき原因)
エコキュート本体、または関連する配線で漏電が起きている可能性が最も高い原因の一つです。漏電とは、電気が本来通るべき道から漏れ出してしまう現象で、感電や火災につながる非常に危険な状態です。
- 経年劣化によるショート:長年使用していると、内部の部品や配線が劣化してショートし、漏電を引き起こすことがあります。
- 雨水などの侵入:台風や大雨の日にブレーカーが落ちる場合、エコキュート本体に雨水が侵入し、内部で漏電している可能性があります。
原因2:機器の故障・寿命
エコキュートは複雑な機械です。内部のモーターやポンプ、お湯を沸かすヒートポンプユニットなどが故障することで、ブレーカーが落ちることがあります。
特に、設置から10年以上経過しているエコキュートは、部品の寿命による故障のリスクが高まります。もしお使いのエコキュートが10年選手なら、寿命が原因である可能性も視野に入れましょう。
原因3:電力量の使いすぎ
これはエコキュート自体の故障ではなく、ご家庭の電気の使い方に原因があるケースです。電子レンジ、炊飯器、ドライヤー、エアコンなどを同時に使用して、契約している電気の容量(アンペア)を超えてしまうと、アンペアブレーカーが落ちます。
もし家全体の電気が落ちる「アンペアブレーカー」が落ちていた場合は、一度に使う家電を減らしてみてください。
原因4:自然災害や天候の影響
落雷による過電流(サージ)が原因で、エコキュートの基盤が故障し、ブレーカーが落ちることがあります。また、台風や洪水などでエコキュートが水に浸かってしまうと、深刻な漏電や故障の原因となります。
原因5:初期不良や施工ミス
非常にまれなケースですが、設置したばかりのエコキュートでブレーカーが落ちる場合は、製品の初期不良や、設置工事の際の配線ミスなどが考えられます。この場合は、すぐに設置業者に連絡しましょう。
【落ち着いて対処】ブレーカーが落ちた時に自分でできること
いざブレーカーが落ちてしまうと焦りますが、落ち着いて手順通りに対処すれば大丈夫です。ご自身でできる対処法を3ステップでご紹介します。
STEP1:どのブレーカーが落ちたか確認する
まずは、最初に解説した4種類のブレーカーのうち、どれが「切(OFF)」になっているかを確認します。これにより、原因の切り分けがしやすくなります。
- エコキュート関連のブレーカーだけが落ちている場合 → 原因はエコキュート本体や関連配線にある可能性が高いです。
- 家全体の漏電ブレーカーやアンペアブレーカーが落ちている場合 → エコキュート以外の家電や、家全体の電気の使い方が原因の可能性もあります。
STEP2:漏電箇所を特定する(自宅の漏電ブレーカーが落ちた場合)
もし家全体の「漏電ブレーカー」が落ちていたら、以下の手順で漏電している箇所を特定できる場合があります。
- 一度、すべてのブレーカー(アンペア、漏電、安全)を「切」にします。
- アンペアブレーカーと漏電ブレーカーを「入」にします。
- 安全ブレーカーを一つずつ「入」にしていきます。
- 特定の安全ブレーカーを「入」にした瞬間に漏電ブレーカーが落ちたら、その回路が漏電の原因です。
「エコキュート」の安全ブレーカーを上げた時に落ちるなら、エコキュートが原因であると特定できます。ただし、特定できたとしても自分で修理するのは危険です。速やかに専門業者に連絡してください。
STEP3:ブレーカーを「入」に戻してみる
原因が特定できたら、一度ブレーカーを「入」に戻してみましょう。一時的な不具合であれば、これで復旧することがあります。エコキュートのリモコンにエラーが表示されている場合も、ブレーカーを一度落として数分待ってから入れ直す「リセット作業」で解消されることもあります。
しかし、ブレーカーを上げてもすぐにまた落ちてしまう場合は、深刻な故障や漏電が発生している証拠です。絶対に繰り返しブレーカーを上げるのはやめて、すぐに専門業者に連絡してください。
自分で対処できない!専門業者に相談すべきケース
次のような症状が見られる場合は、ご自身での対処は困難であり、危険を伴います。迷わずプロの業者に点検・修理を依頼しましょう。
- ブレーカーを上げてもすぐに落ちる、または何度も繰り返し落ちる
- 雨の日や湿気が多い日に決まってブレーカーが落ちる(漏電の可能性大)
- エコキュート本体やその周辺から、焦げ臭いにおいや異音がする
- エコキュート本体から水漏れしている
- 設置から10年以上経過しており、不具合が頻発する
「じゃあ、どこの業者に頼めばいいの?」と迷ってしまいますよね。業者選びは、修理の質や費用に大きく関わる重要なポイントです。
信頼できる業者を選ぶなら、実績が豊富で、料金体系が明確、そして保証がしっかりしているところを選びたいものです。

上記の記事では、優良な業者を厳選して紹介していますので、業者選びで失敗したくない方はぜひ参考にしてください。
エコキュートの修理・交換費用の目安は?
業者に依頼するとなると、気になるのが費用ですよね。ここでは修理と交換、それぞれの費用の目安をご紹介します。
修理費用の相場
簡単な部品交換や調整であれば15,000円〜50,000円前後が目安です。ただし、ヒートポンプユニットや電子基板などの主要部品の故障になると、10万円を超える高額な修理になることもあります。
交換費用の相場
エコキュート本体をまるごと交換する場合、機種や工事内容にもよりますが40万円〜60万円前後が相場です。
【よくある質問】エコキュートのブレーカーに関するQ&A
最後に、エコキュートのブレーカーに関してよく寄せられる質問をQ&A形式でまとめました。
まとめ:エコキュートのブレーカー落ちは放置厳禁!早めの対処で安心を手に入れよう
今回は、エコキュートのブレーカーが落ちる原因と対処法について詳しく解説しました。
最後に、この記事の重要なポイントを振り返ってみましょう。
- エコキュートのブレーカーが落ちる主な原因は「漏電」「機器の故障」「電力の使いすぎ」。
- 特に雨の日に落ちる場合は漏電の可能性が高く、非常に危険なサイン。
- まずはどのブレーカーが落ちたかを確認し、落ち着いて対処することが大切。
- 何度も落ちる、漏電が疑われる、10年以上使用している場合は、迷わず専門業者に相談すること。
- 高額な修理になる場合は、省エネ性能が高い最新機種への交換も有効な選択肢。
エコキュートのブレーカーが落ちるのは、エコキュートからの重要なSOSサインです。放置してしまうと、感電や火災といった大きな事故につながりかねません。
「おかしいな?」と感じたら、この記事を参考に原因を切り分け、必要であれば早めにプロに相談してください。迅速な対応が、あなたとご家族の安心で快適な毎日を守ります。
もし信頼できる業者探しでお困りなら、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。

あなたのエコキュートは大丈夫でしたか?もし同じような経験があれば、今後の読者のためにも、ぜひ下のコメント欄であなたの経験を教えてくださいね!
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