新しいカメラを購入する際、「5年保証はいかがですか?」と店員さんに勧められて、本当に必要なのか迷ってしまった経験はありませんか?
決して安くはない保証料。「払うだけの価値があるのか」「結局使わずに損するんじゃないか…」と、悩んでしまいますよね。
この記事では、そんなあなたの疑問を解消するために、カメラの5年保証が必要かどうかを判断するための全知識を、メリット・デメリットから徹底的に解説します。
結論からお伝えすると、多くの場合は不要ですが、特定の条件下では非常に心強い味方になります。この記事を最後まで読めば、あなたが保証に入るべきか、自信を持って判断できるようになりますよ!
結論|カメラの5年保証は多くの人にとって「不要」な場合が多い
いきなり結論ですが、一般的な家電量販店が提供するカメラの5年保証(延長保証)は、ほとんどの人にとっては「不要」である可能性が高いです。もちろん、これは一概に言えることではなく、状況によっては加入した方が良いケースもあります。まずは、なぜ不要と言えるのか、その理由から見ていきましょう。
なぜ多くの人にとって不要なのか?3つの理由
- メーカーの1年保証で初期不良はカバーできるから
カメラやレンズは精密機器のため、ごく稀に初期不良品があります。しかし、そうした不具合は購入から1年以内に見つかることがほとんど。すべての新品カメラには1年間のメーカー保証が付いているため、初期不良に関しては延長保証がなくても対応可能です。 - 故障原因の多くは保証対象外の「落下・水没」だから
カメラが壊れる最も一般的な原因は、うっかり落としたり、水をかけてしまったりといった「事故」です。しかし、多くの販売店が提供する基本的な延長保証は、通常使用における「自然故障」のみが対象。落下や水没などの物損事故は、保証の対象外となってしまいます。 - 5年後には新しいモデルに買い替えたくなる可能性があるから
カメラの技術は日進月歩。5年も経てば、性能が格段に進化した魅力的な新製品が次々と登場します。5年後に故障したカメラを修理するよりも、最新モデルに買い替えた方が満足度が高い、と考える人も少なくありません。
とはいえ、5年保証が「必要」になるケースもある
「じゃあ、絶対に必要ないんだね!」と考えるのは少し早いかもしれません。以下のような特定のケースでは、5年保証が大きな安心材料になります。
- 高価なハイエンドモデルを購入する場合:修理費用も高額になりがちな数十万円クラスのカメラやレンズは、万が一の故障に備えて保証があると安心です。
- 過去に自然故障の報告が多い特定のモデルを購入する場合:例えば、一部の古いレンズでは特定の部品が故障しやすいといった報告もあります。心配なモデルを購入する際は、保証が役立つ可能性があります。
- 「もしも」の出費が心配な人:「壊れた時に、急な修理代を払うのは厳しい…」と感じる方にとって、保証は精神的な安定剤、つまり「安心料」としての価値があります。
カメラの延長保証で後悔しないために!知っておくべき保証の種類と内容
「延長保証」と一括りにされがちですが、その中身は様々です。後悔しない選択をするために、まずは保証の基本をしっかり押さえておきましょう。
「メーカー保証」と「販売店の延長保証」の違いとは?
カメラ購入時に必ず付いてくるのが「メーカー保証」、そして任意で加入するのが「販売店の延長保証」です。それぞれの違いを簡単に表にまとめました。
種類 | 保証期間 | 対象となる故障 | 費用 |
---|---|---|---|
メーカー保証 | 購入から1年間 | 自然故障(取扱説明書に沿った通常使用での故障) | 無料(製品価格に含まれる) |
販売店の延長保証 | メーカー保証終了後から数年間(合計3年や5年など) | 基本的には自然故障のみ(物損プランは別途あり) | 有料(製品価格の5%程度が目安) |
ここが重要!保証対象の「自然故障」とは?
保証の話で必ず出てくる「自然故障」という言葉。これは、「取扱説明書や本体の注意書きに従った正常な使用状態で発生した、製品の内部的な故障」を指します。普通に使っていたのに、突然電源が入らなくなった、AFが動かなくなった、といったケースがこれにあたります。
ほとんどの延長保証ではカバーされない「対象外のケース」
一方で、以下のケースは「自然故障」とは見なされず、基本的な延長保証の対象外となることがほとんどです。これこそが、延長保証が「不要」と言われる最大の理由かもしれません。
【自己診断】あなたはどっち?カメラの5年保証が必要な人・不要な人の特徴
ここまで読んで、自分はどちらに当てはまるか気になってきましたか?ここで、あなたが5年保証に入るべきかどうかの簡単なチェックリストをご用意しました。
5年保証への加入を強くおすすめする人の特徴
- ☐ 20万円を超えるような高価なカメラ・レンズを購入する
- ☐ 過去にカメラを自然故障させた経験がある
- ☐ 「もしも」のときの数万円の出費に備えて安心感を得たい
- ☐ 購入予定のモデルに、特有の故障事例が報告されている
これらの項目に複数当てはまる方は、保証への加入を前向きに検討する価値があるでしょう。
5年保証がなくても大丈夫な人の特徴
- ☐ 1年間のメーカー保証で十分だと感じる
- ☐ 故障したら修理代を払うか、新しいモデルに買い替えるつもりだ
- ☐ カメラの使用頻度は週末や旅行の時くらいだ
- ☐ 落下や盗難をカバーする「携行品損害保険」などに加入している
こちらに多く当てはまる方は、保証料を別のアクセサリー(レンズフィルターや予備バッテリーなど)に回した方が、よりカメラライフが充実するかもしれませんね。
5年保証の代わりになる?検討したい3つの選択肢
「やっぱり自然故障だけの保証には魅力を感じないな…」と思ったあなたへ。実は、延長保証以外にも大切なカメラを守る方法はあります。
選択肢1:携行品損害保険(火災保険や自動車保険の特約)
ご自身が加入している火災保険や自動車保険に、「携行品損害保険」という特約を付けられる場合があります。これは、自宅外に持ち出した身の回りの品が、偶然の事故(盗難、破損など)で損害を受けた場合に補償されるもの。カメラの落下や水没も対象になることが多く、非常に心強い保険です。
選択肢2:クレジットカード付帯のショッピング保険
多くのクレジットカードには、そのカードで購入した商品が破損や盗難に遭った際に補償してくれる「ショッピングプロテクション」や「動産総合保険」が付帯しています。ただし、補償期間が購入から90日~180日程度と短い点には注意が必要です。
選択肢3:故障の都度、メーカーに有償修理を依頼する
最もシンプルな方法がこちら。保証には入らず、故障したときにメーカーの修理サービスを利用します。事前に見積もりを確認してから修理に出すか決められるため、想定外の高額請求になる心配はありません。保証料を払ったつもりで「修理積立金」として貯金しておくのも一つの手ですね。
古いカメラの場合、修理代が本体の中古価格を上回ってしまうこともあります。そんな時は、修理せずに新しいカメラの購入資金にするのも賢い選択です。
不要になったカメラは、カメラ買取サービスを利用してお得に買い替えるのがおすすめですよ。

【必見】落下・水濡れもOK!物損保証付きの延長保証サービス3選
「やっぱり落下や水濡れが一番心配!それもカバーしてくれる保証はないの?」という声にお応えして、ここでは物損事故にも対応している保証サービスの中から、特に信頼性の高いものを3つ厳選してご紹介します。
厳選した3つの物損保証付きサービス
自然故障のみの保証では不安な方は、こうした手厚いプランを検討しましょう。
サービス名 | ターゲット | 特徴 |
---|---|---|
ソニーストアの長期保証 | ソニー製品の購入者 | 破損・水濡れ・火災までワイドにカバー。3年・5年から選べる。ソニーユーザーなら最有力候補。 |
ヨドバシカメラ 延長保証(物損プラン) |
手厚い保証を求める人 | 落下・水没も保証対象。保証期間中の修理限度額が年々下がっていくが、保証範囲が広い。 |
ビックカメラ 長期保証(物損プラン) |
総合的なバランスを重視する人 | ヨドバシカメラと同様に物損に対応。料金や保証内容が若干異なるため、購入時に比較検討したい。 |
「迷ったらこれ!」という結論は?
もしソニーのカメラを購入するなら、メーカー直営ならではの安心感がある「ソニーストア」の保証が断然おすすめです。
それ以外のメーカーのカメラであれば、ヨドバシカメラかビックカメラの「物損保証付きプラン」が有力な選択肢になります。両社のプランは保証限度額のルールなどが少し違うため、購入するカメラの価格や自分の使い方に合わせて、より条件の良い方を選ぶのがベストです。
カメラの5年保証に関するよくある質問(Q&A)
最後に、カメラの保証に関して多くの方が抱く疑問について、Q&A形式でお答えします。
レンズはボディに比べて可動部が少なく故障しにくいと言われていますが、高価なレンズや、初期の超音波モーター(SDM)搭載レンズなど一部故障報告があるモデルには、検討の価値があるかもしれません。基本的にはボディと考え方は同じです。
マップカメラなど、一部の中古カメラ販売店では独自の延長保証サービスを提供しています。期間は新品より短いことが多いですが、中古品購入時の不安を解消してくれます。
はい、保証期間中であれば保証は継続されます。ただし、物損保証などで修理金額が保証限度額に達した場合、その時点で保証が終了となる規定が多いので注意が必要です。
保証期間中に受けられる修理代金の上限額のことです。購入金額の100%からスタートし、年々上限額が下がっていく(例:1年目80%、2年目70%…)プランが一般的です。
購入金額の5%程度が一般的です。10万円のカメラなら約5,000円、30万円のカメラなら約15,000円が目安となります。
現金支出がないためお得に感じますが、そのポイントは本来、他の商品購入に使えるものです。「ポイントだから」と安易に加入せず、本当に自分に必要かを見極めることが大切です。
大手ECサイトやカメラ専門店の多くは、独自の延長保証プランを用意しています。加入条件や保証内容は店舗によって異なるため、購入前によく確認しましょう。
保証を受ける際に保証書は必須です。メーカー保証書、販売店の保証加入証明書などは、カメラの箱と一緒に大切に保管しておきましょう。購入履歴から対応してくれる場合もありますが、原則は保証書が必要です。
保証期間が残っていても、保証は購入者本人にのみ適用される「一身専属」の契約がほとんど。そのため、第三者に譲渡(売却)した場合は保証が引き継がれず、買取価格が上がることはほぼありません。
コストだけを考えるなら「保証には入らず、故障したら有償で修理する」が最も合理的です。保証は保険の一種なので、大多数の人は支払った保証料よりも修理代の方が安く済むからです。ただし、これはあくまで確率論。安心感という価値をどう捉えるかによります。
いきなり高価なカメラを買うのは不安…という方は、まずカメラのレンタルサービスで気になる機種を試してみるのもおすすめですよ。自分に合ったカメラを見つけてから、保証についてじっくり考えるのも良い方法です。

まとめ:あなたに合った選択で、最高のカメラライフを!
今回は、「カメラの5年保証は必要か?」というテーマについて深掘りしてきました。最後に、この記事の重要なポイントをもう一度おさらいしましょう。
- 多くの販売店が提供する延長保証は、「自然故障」のみが対象で、落下や水没は対象外。
- カメラの故障原因は物損事故が多いため、多くの人には基本的な延長保証は不要なケースが多い。
- ただし、高価な機材の購入時や、万が一の出費に備えたい人にとっては「安心料」としての価値がある。
- 落下・水没が心配なら、「物損保証付き」のプランや「携行品損害保険」を検討するのが最も効果的。
保証は、あくまで”もしも”のための備えです。一番大切なのは、あなたが納得して、安心してカメラを楽しめること。
この記事を参考に、ご自身のカメラの使い方や価値観に合った最適な選択をしてくださいね。自分にピッタリのカメラや保証を見つけて、最高のカメラライフをスタートさせましょう!
▼どのカメラにしようか迷っているあなたへ


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