「この部屋にエアコンを付けたいのに、業者に断られた…」「構造的に取り付けできないかもしれない」そんなお悩みはありませんか?
特に夏や冬、エアコンなしで過ごすのは厳しいですよね。しかし、部屋の状況によっては、標準的なエアコンの取り付けができないケースも確かに存在します。
この記事では、エアコンが取り付けできない・取り付けられない部屋の5つの主な原因と、諦める前に試したい4つの具体的な解決策を徹底的に解説します。あなたの部屋が当てはまるかチェックし、最適な対処法を見つけてください。
エアコンの取り付けが不可!5つの原因をセルフチェック
まず、なぜエアコンが取り付けられないのか、その主な理由を見ていきましょう。ご自身の部屋が当てはまっていないか、チェックしてみてください。
1. 配管用の穴(スリーブ)がない
エアコンは、室内機と室外機を配管パイプでつなぐ必要があります。そのため、壁に配管を通すための「穴(スリーブ)」が必須です。
比較的新しい建物にはあらかじめ備わっていることが多いですが、古い建物や設計上の理由で穴がない場合、標準工事では取り付けできません。
2. 室外機を置くスペースがない
室外機は、運転中の熱を放出(排熱)するために、周囲に十分なスペース(前後左右・上部)が必要です。
ベランダが極端に狭い、窓の外がすぐ隣家の壁や公道であるなど、室外機を安全に設置し、排熱できる場所が確保できない部屋には取り付けられません。

3. エアコン専用コンセントがない
エアコンは消費電力が非常に大きいため、専用のコンセントと専用の電気回路が必要です。(参照:東京電力エナジーパートナー)
近くに通常のコンセントしかなく、専用コンセントを増設できない場合は設置できません。また、設置したいエアコンの電圧(100Vまたは200V)とコンセントの電圧が合わない場合も、別途工事が必要になります。
4. 壁の強度が不足している(石膏ボードなど)
エアコンの室内機は、機種によりますが10kg〜20kg程度の重さがあります。この重量を長期間支えるため、設置する壁には十分な強度が求められます。
強度が不足している壁(例:薄いベニヤ板、石膏ボードのみで下地(柱や間柱)がない)の場合、落下の危険があるため取り付けが許可されません。
5. 建物の規約で禁止されている(マンション等)
特にマンションやアパートなどの集合住宅では、管理規約によって外壁への穴あけや、室外機の設置場所が厳しく制限されていることがあります。
外観の統一性を保つため、または共用部分の利用制限のために、エアコン設置自体が許可されないケースも含まれます。
賃貸で取り付けできない?大家さんへの確認手順
もし、お住まいが賃貸物件でエアコンの設置を検討しているなら、絶対に自己判断で進めないでください。
賃貸物件は、あくまで「借りている」ものです。壁に穴を開ける、専用コンセントを増設するといった工事は「建物の現状変更」にあたります。
これを大家さんや管理会社に無断で行うと、退去時に高額な原状回復費用を請求されたり、契約違反となる可能性があります。
穴あけや工事が必要だと分かった時点で、必ず大家さんや管理会社に以下の点を確認しましょう。
- エアコン設置(および壁の穴あけ工事)の許可
- 工事内容や業者の指定の有無
- 室外機の設置場所に関する規定
- 退去時の原状回復の要否
工事不要!エアコンが付けられない部屋の代替案3選
「賃貸で許可が下りなかった」「構造的にどうしても無理だった」という場合でも、部屋を快適にする方法はあります。工事不要で設置できる代替案を3つ紹介します。
1. 窓用エアコン(ウィンドウエアコン)
窓用エアコンは、その名の通り、窓枠に取り付けるタイプのエアコンです。室外機が一体型になっているため、壁の穴あけや室外機の設置スペースが不要です。工事も比較的簡単で、自分で取り付け可能なモデルも多くあります。
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2. ポータブルエアコン(床置き型)
ポータブルエアコン(ポータブルクーラー)は、キャスター付きで移動可能な床置き型のエアコンです。これも室外機との分離が不要ですが、運転時に発生する熱を逃がすための排熱ダクトを、窓から出す必要があります。専用の窓パネルが付属していることが多いです。
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3. 冷風機・サーキュレーター
エアコンではありませんが、限定的ながら部屋を涼しくする方法です。
冷風機(冷風扇)は、水の気化熱を利用して冷たい風を送る装置です。エアコンほどの冷却能力はありませんが、工事不要で消費電力も少ないのが魅力です。
サーキュレーターは、部屋の空気を循環させます。窓を開けて外の涼しい空気を取り込んだり、扇風機として使ったりすることで、体感温度を下げます。
【比較表】窓用 vs ポータブルエアコン
どちらも工事不要の選択肢ですが、特徴が異なります。ご自身の環境に合うかチェックしてみてください。
| 項目 | 窓用エアコン | ポータブルエアコン |
|---|---|---|
| 冷却能力 | 高め(ポータブルより高い傾向) | やや低め(本体の熱が室内にこもるため) |
| 設置場所 | 窓枠(設置可能な窓サイズに制限あり) | 床(コンセントと排熱ダクトの窓が必要) |
| 運転音 | 大きめ(コンプレッサー一体型のため) | 大きめ(室内機と室外機が同室にある状態) |
| 電気代 | 壁掛けエアコンより高い傾向 | 壁掛けエアコンより高い傾向 |
| デメリット | 窓が完全に閉まらない・防犯上の懸念 | 本体が場所を取る・排熱ダクトが邪魔 |

諦めないで!特殊工事で設置できるケース
「取り付けできない」と一度は判断されても、専門業者による特殊な工事(追加工事)を行えば設置可能になるケースがあります。
壁の穴あけ工事(コンクリート・ALC壁)
配管穴がない場合でも、建物の構造上問題がなく、(賃貸の場合は)大家さんの許可が得られれば、新たに穴あけ(コア抜き)工事を行うことで設置できます。
木造やALC(軽量気泡コンクリート)壁だけでなく、技術のある業者なら鉄筋コンクリート(RC)壁への穴あけも可能です。ただし、壁の材質によって費用は大きく変動します。
専用コンセントの増設・電圧変更
専用コンセントがない場合も、分電盤(ブレーカー)に空き回路があれば、増設工事が可能です。電圧の切り替え(100V→200V)も電気工事士の資格を持つ業者であれば対応できます。
室外機の特殊設置
ベランダにスペースがない場合でも、以下のような方法で室外機を設置できることがあります。
- 天井吊り下げ(天吊り):ベランダの天井から金具で吊り下げる
- 壁面設置:建物の外壁に専用金具で取り付ける
- 屋根置き:戸建ての場合、屋根の上に設置する
- 二段置き:すでに別の室外機がある場合、専用の架台で二段重ねにする
隠蔽配管(いんぺいはいかん)の利用
すでに壁の内部にエアコン用の配管が埋め込まれている(隠蔽配管)物件の場合、その配管を利用して設置します。ただし、配管が古い、詰まっている、ガスの種類が違うといった理由で、取り付けが難航したり、断られたりするケースもあります。この場合、配管洗浄や特殊な技術が必要になります。
取り付け場所別の注意点
「部屋のここに取り付けたい」という場所特有の問題もあります。
和室(土壁・砂壁)の場合
和室の壁は、土壁や砂壁、または薄いベニヤ板であることが多く、室内機の重量に耐えられない場合があります。
その際は、「桟(さん)」と呼ばれる補強板を壁に取り付け、その上から室内機を固定する工事が必要になります。
狭い部屋(6畳未満)の場合
狭い部屋でもエアコンの設置自体は可能ですが、問題は「室外機」です。狭い部屋がベランダに面していない場合、室外機の置き場所がなく、設置できないケースが多くなります。
2階・3階への設置
2階や3階への設置で問題になるのも、やはり「室外機」です。ベランダがない部屋の場合、室外機を1階の地面に置く「立ち下ろし」や、外壁への「壁面設置」が必要になります。
これらは配管が長くなるため、追加料金(高所作業費や延長配管料)が発生します。
業者に「取り付けできない」と断られた時の対処法
量販店や引越し業者に「取り付け不可」と断られても、諦めるのはまだ早いです。
1. なぜ断られたのか理由を明確にする
まずは、なぜ設置できないのか、その具体的な理由をはっきりと聞きましょう。「コンセントがないから」「室外機が置けないから」「壁が特殊だから」など、原因がわかれば対策が立てられます。
2. セカンドオピニオン(相見積もり)を取る
最も重要なのが、セカンドオピニオンです。
量販店などの下請け業者は、対応できる工事が「標準工事」の範囲内に限られていることが多く、少しでも特殊な作業(高所作業、コンクリート穴あけ、天吊りなど)が発生すると「不可」と判断しがちです。
エアコン取り付けを専門とし、特殊工事の経験が豊富な業者に再度見積もりを依頼すれば、「問題なく設置できますよ」と言われるケースは少なくありません。
難しい工事こそプロに相談!信頼できる業者の選び方
「断られた」「特殊工事が必要そう」…そんな難しい状況だからこそ、技術力のあるプロ(業者)選びが非常に重要です。
複数の業者から見積もりを取る
必ず複数の業者に現地調査を依頼し、見積もりを取りましょう。その際、なぜ取り付けが難しいのか、どのような工事(または代替案)が可能か、費用は総額でいくらかを具体的に確認します。
特殊工事の実績や口コミを確認する
特殊な工事を依頼する場合、その業者が同様の工事実績を豊富に持っているかを確認しましょう。公式サイトの施工事例や、第三者の口コミサイトでの評価(特に「他社で断られた工事をやってくれた」といった内容)は非常に参考になります。
「技術力のあるプロをどう探せばいいかわからない…」
「複数の業者に見積もりを依頼するのが面倒…」
そんな方には、プロの業者とユーザーをつなぐプラットフォーム「ユアマイスター」の利用がおすすめです。
ユアマイスターは、エアコン取り付けを含む様々なハウスクリーニングや修理のプロを探し、オンラインで簡単に依頼できるサービスです。
▼ユアマイスターのメリット
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- プロ(業者)によって技術力や対応に差がある可能性(口コミの確認が必須)
- 希望の日程で予約が取れない場合がある
口コミや評価、サービス内容をしっかり比較できるため、あなたの家の難しい状況を解決してくれる優良業者を見つけやすいのが大きな強みです。諦める前に、一度相談してみてはいかがでしょうか。
よくある質問(Q&A)
A1. はい、あります。
本記事で紹介した「窓用エアコン」や「ポータブルエアコン」が該当します。これらは壁に配管穴を開ける必要がなく、室外機の設置も不要(または一体型)です。
A2. 厳密には「室外機と室内機が一体型になった」エアコンがあります。
「窓用エアコン」や「ポータブルエアコン」がこれにあたります。これらは室外機を別途設置する必要がありません。
A3. 費用は壁の材質や建物の構造によって大きく異なります。
あくまで目安ですが、壁の穴あけ(木造・モルタル)は5,000円〜15,000円程度、コンクリート(RC)の場合は15,000円〜30,000円以上かかることもあります。専用コンセント増設は15,000円〜、室外機の天吊りや壁掛けも15,000円〜が相場です。必ず事前に詳細な見積もりを取得してください。
まとめ:諦めずに最適な解決策を見つけよう
エアコンが取り付けできない・取り付けられない部屋には、必ず理由があります。まずは、「配管穴」「室外機スペース」「専用コンセント」「壁の強度」「規約」の5つの原因をご自身の部屋で確認してみてください。
もし標準的な取り付けが難しいとわかっても、解決策は4つあります。
- 窓用エアコンを設置する
- ポータブルエアコンを利用する
- 冷風機などで代用する
- 特殊工事で設置する
特に重要なのは、1社に「取り付け不可」と断られた場合でも、すぐに諦めないことです。難しい工事ほど、業者の技術力や経験によって「できる・できない」の判断が分かれます。
「ユアマイスター」のようなサービスを活用して、あなたの家の状況に対応できる、信頼できるプロのセカンドオピニオンを聞き、快適な部屋を手に入れてくださいね。


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