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賃貸で10年以上経過したエアコンのクリーニング費用は誰が負担?大家への連絡と注意点5選

賃貸で10年以上経過したエアコンのクリーニング費用は誰が負担?大家への連絡と注意点5選

賃貸物件のエアコンが、気づけば製造から10年以上…。カビ臭さや効きの悪さが気になり、「エアコンクリーニング」を検討していませんか?

でも、「賃貸だけど勝手にやっていいの?」「10年以上古いけど、費用は誰が負担するの?」「クリーニングで壊れたらどうしよう…」など、疑問や不安が尽きませんよね。

この記事では、10年以上経過した賃貸エアコンのクリーニングについて、費用負担のルール、大家さんへの正しい連絡手順、そして故障リスクを避けるための業者選びの注意点まで、網羅的に解説します。

【監修者】
大谷

家電専門ライターとして10年以上活動し、監修した記事は1万を超える。自身のサイトは月間11万PVを達成。
最新のデータや実体験を交え、分かりやすく信頼できる情報発信を心がけている。

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大谷

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賃貸で10年以上経過したエアコン、クリーニングは必要?

結論から言えば、臭いや汚れが気になるならクリーニングを検討すべきです。ただし、10年以上のエアコンには特有の「寿命のサイン」が出ている場合もあり、注意が必要です。

10年選手のエアコンはカビやホコリの温床

エアコンは長年使用すると、内部の熱交換器やファンにホコリや湿気が溜まり、カビや雑菌の温床となります。特に10年以上洗浄していない場合、その汚れは深刻です。

フィルター掃除だけでは内部のカビは除去できず、運転のたびに汚れた空気を部屋中にまき散らしている可能性があります。

クリーニングで期待できる効果(臭い・効きの改善)

専門業者による内部洗浄で、以下のような効果が期待できます。

  • カビ臭さやタバコのヤニ臭など、不快な臭いの解消
  • アレルギーの原因となるカビやハウスダストの除去
  • 熱交換効率の改善による、冷暖房の効きUP
  • 効率改善による無駄な電力消費の抑制(電気代の節約)

寿命のサイン(異音・水漏れ)が出ていたら要注意

10年以上経過したエアコンで、以下のような症状が出ている場合、クリーニングではなく寿命(故障)の可能性があります。

  • 運転中に「ガタガタ」「カラカラ」といった異音がする
  • 室内機から水が漏れてくる
  • 電源が入らない、またはリモコン操作が効かない
  • フィルターを掃除しても、全く冷えない・暖まらない

このような場合、クリーニングをしても症状は改善しません。クリーニングの前に「修理」や「交換」が必要な段階ですので、すぐに大家さんや管理会社に相談しましょう。

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賃貸のエアコンクリーニング、費用負担は誰?

賃貸物件のクリーニングで最大の焦点となる「費用負担」。これは契約内容や汚れの原因によって変わります。

原則は「大家さん(貸主)」負担になるケース

エアコンは「設備」であり、その維持管理は所有者(大家さん)の責任範囲です。そのため、経年劣化や、普通に生活していて発生する汚れ(通常損耗)のクリーニング費用は、原則として大家さん(貸主)の負担となります。

10年以上経過しているエアコンの内部汚れは、大半がこの「経年劣化」や「通常損耗」にあたります。

「入居者(借主)」が自己負担になるケース

一方、以下のような場合は「通常の使用」を超えると見なされ、入居者が費用を負担すべきと判断されることがあります。

  • 室内での喫煙によるヤニ汚れ
  • ペット飼育による強い臭いや毛の詰まり
  • 入居者が日常の清掃(フィルター掃除など)を著しく怠った場合
  • 賃貸借契約書の「特約」に、入居者負担と明記されている場合(※ただし特約の有効性には条件があります。後述します)

国土交通省のガイドライン(原状回復)の考え方

賃貸のルールを定めた国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、エアコンクリーニングについて以下のように示されています。

(エアコン(内部洗浄))
喫煙等の通常の使用とはいえないような使用により、臭い等が付着している場合は、次の入居者確保のための原状回復として、クリーニング費用(場合によっては交換費用)を(借主)負担とすることが妥当と考えられる。

(参照:国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」

裏を返せば、喫煙やペットなど特別な原因がない限り、経年劣化による内部汚れの洗浄は「貸主負担」が基本である、と解釈できます。

大谷
大谷
このガイドラインは、主に「退去時」の精算ルールを定めたものですが、入居中のクリーニング費用の交渉においても強力な根拠となります。「経年劣化なので」と伝えることがポイントです。
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危険!10年以上のエアコンに「自分でスプレー」は絶対NG

「業者に頼むとお金がかかるから、市販のエアコン洗浄スプレーで済ませよう」と考える方もいるかもしれません。しかし、10年以上経過した古いエアコンに自分でスプレーするのは非常に危険です。

市販スプレーの重大リスク

  • 故障の原因:洗浄液が電子部品(基板)にかかるとショートし、故障します。古い機種は内部構造が複雑な場合も多く、リスクが倍増します。
  • 火災の危険:洗浄液が基板や配線部分に残ったまま通電すると、トラッキング現象を引き起こし、最悪の場合、発火・火災につながります。
  • カビの悪化:内部を十分にすすぎ・乾燥できないため、残った洗剤成分と湿気で、逆にカビがより一層繁殖しやすい環境を作ってしまいます。

万が一、入居者の自己作業でエアコンを故障させた場合、修理費用や交換費用(数十万円)を全額請求される可能性があります。絶対にやめましょう。

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クリーニング実施前に必須!大家さん・管理会社への連絡手順

費用負担がどちらになるにせよ、賃貸エアコンのクリーニングを自己判断で勝手に実施するのは厳禁です。必ず事前に大家さんや管理会社に連絡・相談しましょう。

なぜ連絡が必要? 勝手に実施するリスク

エアコンは大家さんの「所有物」です。所有者に無断で手を加えると、以下のようなトラブルに発展する可能性があります。

  • 万が一故障した場合、責任の所在が曖昧になり高額な修理費を請求される
  • 「勝手にやったこと」として、後から費用を請求しても負担してもらえない
  • 大家さんが懇意にしている業者がおり、関係性が悪化する

大家さんへの連絡(相談)文例

電話やメールで相談する際は、「現状の困りごと」と「要望」をセットで明確に伝えるとスムーズです。

【相談文例(費用負担を交渉する場合)】

「お世話になっております。〇〇号室の(自分の名前)です。
備え付けのエアコンについてご相談があり連絡いたしました。

最近、エアコンをつけるとカビ臭さがひどく、効きも悪いように感じます。フィルター清掃は行いましたが改善しません。確認したところ製造から10年以上経過しているようで、内部の経年劣化による汚れが原因かと思われます。

つきましては、専門業者によるエアコンクリーニング(内部洗浄)をご手配いただくことは可能でしょうか。ご検討のほど、よろしくお願いいたします。」

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クリーニングを断られたら?「交換」の交渉も視野に

10年以上経過したエアコンの場合、大家さんや管理会社が「古いから故障が怖い」という理由で、クリーニングを許可しない(または渋る)ケースがあります。

その場合は、クリーニングではなく「エアコン本体の交換」を交渉するチャンスです。

「補修用性能部品の保有期間」を根拠にする

家電製品には、メーカーが修理用部品を保有する「補修用性能部品の保有期間」が定められています。エアコンの場合、製造打ち切り後9年~10年が一般的です。(参照:(一社)日本電機工業会

つまり、10年以上経過したエアコンは、いつ故障しても「部品がないため修理不可」となる可能性が非常に高いのです。

大谷
大谷
「クリーニングしても、もし壊れたら修理もできないですよね?」「臭いもひどく、快適な生活が難しいので、クリーニング費用をかけるよりも、新しいものに交換していただけませんか?」と交渉してみましょう。
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失敗しない!10年以上古いエアコンのクリーニング業者選びと注意点5選

大家さんから「入居者さん(自己負担)で業者を手配していいですよ」と許可が出た場合、業者選びは慎重に行う必要があります。

注意点1:10年超えは「作業不可」の業者もいる

まず大前提として、業者によっては「製造から10年(または8年)以上経過した機種は、作業をお断りする」というルールを設けている場合があります。

これは故障リスクが高く、部品もないため補償ができないからです。依頼時には必ず、エアコンの型番と製造年を正確に伝え、作業可能か確認しましょう。

注意点2:故障時の「損害賠償保険」加入は必須

万が一、クリーニング作業が原因でエアコンが故障してしまった場合に備え、「損害賠償責任保険」に加入している業者を選ぶことは必須条件です。保険に加入していれば、作業中の破損や故障に対して補償が受けられます。

注意点3:「経年劣化」による故障は補償対象外

最も注意すべき点です。保険に加入していても、「作業が原因ではなく、元々の経年劣化が原因で壊れた」と判断される故障は、補償の対象外となるケースがほとんどです。

10年以上経過したエアコンは、プラスチック部品がもろくなっており、通常作業の振動で割れたり、電子部品が寿命を迎えたりすることがあります。作業前に業者から「故障リスクがあり、経年劣化による故障は免責(補償できない)」という説明を受けることが多いため、内容をしっかり確認しましょう。

注意点4:費用負担と業者手配のルールを明確に

大家さんが費用を負担してくれる場合でも、「業者は大家さん側で指定する」のか、「入居者が立て替えて後で領収書を渡す」のか、ルールを確認しましょう。勝手に手配して「その金額は払えない」とならないよう、見積もりを事前に共有するのが安全です。

注意点5:作業前の「動作確認」を徹底してもらう

トラブル防止のため、作業前に業者と一緒に行う「動作確認」が非常に重要です。

「作業前からリモコンの反応が悪かった」「作業前から異音がしていた」など、作業前の状態を双方で確認しておかないと、クリーニング後に不具合が出た際に「クリーニングが原因だ」「いや、元からだ」と水掛け論になってしまいます。

信頼できるプロを「比較」して選ぶ方法

「10年以上の機種でも対応してくれるかな…」
「万が一の保険に入っている業者じゃないと不安…」

このように、古いエアコンのクリーニングは業者選びのハードルが高くなります。そこでおすすめなのが、全国のプロを比較・予約できる「ユアマイスター」です。

「ユアマイスター」なら、お住まいの地域に対応できるプロを、「料金」「口コミ」「保険加入の有無」「サービス内容」で絞り込んで比較できます。

「10年以上経過している」ことを事前にメッセージで伝えて、対応可能か確認した上で依頼できるため、古いエアコンのクリーニングでも安心です。

▼ じっくり比較してプロを選びたい方はこちら ▼

口コミや料金、実績を見ながら、自分で納得のいくプロを選べます。10年以上のエアコンクリーニングを依頼する場合、まずは複数のプロの情報を比較できるこちらがおすすめです。

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退去時のエアコンクリーニング特約は有効?

賃貸借契約書に「退去時にエアコンクリーニング代を借主負担とする」といった特約が記載されている場合があります。

これについては、国土交通省のガイドラインで「通常の生活(経年劣化)を超える汚れ(例:喫煙のヤニ)がない限り、入居者に負担させるのは妥当ではない」とされています。

単に「退去時クリーニング代」として一律で請求された場合は、ガイドラインを根拠に交渉する余地があります。ただし、特約が有効と認められるケース(相場より家賃が安く設定されているなど)もあるため、まずは契約書の内容を再確認しましょう。

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よくある質問(Q&A)

Q1: クリーニングでエアコンが故障したら、誰の責任になりますか?

A. 責任の所在は「故障の原因」によって変わります。

  • 業者の作業ミスが原因の場合:業者の損害賠償保険で補償(修理または同等品への交換)されるのが一般的です。
  • 経年劣化が原因の場合:業者の責任は問えず、補償対象外となるケースがほとんどです。この場合、所有者である大家さんが修理・交換費用を負担するのが基本です。だからこそ、作業前の免責事項の確認が重要になります。

Q2: 大家さんに相談したら「費用は負担しないが、自己負担でやるならOK」と言われました。

A. このケースはよくあります。その場合、入居者(あなた)が費用を負担し、業者を手配することになります。

ただし、その場合も「万が一、作業中に故障(経年劣化含む)した場合、当方(入居者)は責任を負えず、所有者(大家さん)の責任で修理・交換となる」ことを、事前に了承してもらう(メールなどで証拠を残す)ことが非常に重要です。この合意がないまま自己負担で手配し、故障した場合、一番弱い立場になってしまうからです。

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まとめ

賃貸で10年以上経過したエアコンのクリーニングは、「勝手にやらない」「自分でやらない」「まず大家さんに相談する」の3点が鉄則です。

    1. まずは大家さん・管理会社に連絡し、経年劣化によるクリーニングか、交換を交渉する。
    2. 費用負担のルール(誰が払い、誰が業者を手配するか)を明確にする。
  1. 自己手配になった場合は、10年以上の機種に対応可能で、保険に加入しているプロを選ぶ。
  2. 作業前には「経年劣化による故障は免責」となることを理解し、動作確認を徹底する。

古いエアコンの汚れは、健康にも影響します。正しい手順を踏んで、リスクを最小限に抑えながら、快適な空気を取り戻しましょう。

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