エアコン取り付け時に部屋が汚いと断られる？業者が来る前の準備5選

エアコンを新しく取り付けたい。でも、部屋が汚くて業者さんを呼ぶのが恥ずかしい…。

「こんな部屋を見られたらどう思われるだろう？」
「もしかして、作業を断られるんじゃないか？」

そんな不安から、エアコンの設置をためらっていませんか？

結論から言うと、多少散らかっている程度で作業を断られることはまずありません。業者が求めているのは「完璧な清潔さ」ではなく、「安全な作業スペース」です。

この記事では、エアコン取り付けで業者が来る前に最低限どこまで片付ければよいのか、断られないための具体的な準備と、どうしても片付けが難しい場合の対処法まで、プロの視点も交えて徹底解説します。

この記事を読めば、あなたの不安は解消され、自信を持って業者を呼べるようになります。ぜひ最後までご覧ください。

エアコンの取り付け時に部屋が汚いと断られる？業者の本音と判断基準

まず、読者の皆さんが一番気にされている「業者は部屋の汚さをどう思っているのか？」についてお答えします。

業者の本音：作業スペース以外は気にしていない

日々多くのお宅を訪問しているプロの作業員にとって、生活感のある散らかり程度は日常茶飯事です。

彼らが最も重視するのは、部屋全体のキレイさよりも「エアコン設置場所」と「そこまでの動線」に、作業に必要なスペースが確保されているか、という一点です。

ただしゴミ屋敷レベルは断られる可能性大

とはいえ、限度はあります。以下のような状態では、作業を断られるか、追加料金を請求される可能性が非常に高くなります。

• 足の踏み場がなく、床が見えない（ゴミや物が堆積している）
• 害虫が発生している、または強い異臭がする
• 玄関から部屋までの「搬入経路」が物で塞がっている

これは「汚い」というより「安全に作業が遂行できない」という業務上の判断です。無理に作業を進めると、お客様の私物を破損させたり、作業員が怪我をしたりするリスクがあるためです。

部屋が汚いままだと起こる実務的な問題点3つ

なぜ業者が「作業スペース」にこだわるのか。それは、片付いていないことで以下のような具体的な問題が発生するからです。

1. 作業効率の低下と時間の延長

エアコン取り付けは、室内機・室外機の運搬、脚立の設置、配管作業、真空引きなど、多くの機材と工程を必要とします。物が散乱していると、まず「片付け」や「養生」に余計な時間がかかります。

本来1時間半で終わる作業が、2時間、3時間とかかってしまうと、業者側の次のスケジュールにも影響が出てしまいます。

2. 事故や破損のリスク（お客様の不利益）

これが最大の問題です。作業スペースが不安定だと、

• 脚立が倒れて作業員が怪我をする
• 床の物を踏んでしまい、お客様の大切な私物を破損させる
• 工具が落下し、床や壁、家具を傷つける

といった事故のリスクが格段に上がります。安全が確保できないと判断されれば、作業を中断・キャンセルせざるを得ません。

3. エアコンの性能低下や故障

あまりにホコリっぽい部屋で作業を行うと、配管接続時にホコリやゴミが配管内部に侵入（コンタミネーション）する可能性があります。

これが冷媒回路に入り込むと、将来的にエアコンの効きが悪くなったり、故障の原因になったりすることも考えられます。

エアコンの取り付け業者が来る前にすべき最低限の準備5選

では、具体的に「最低限の準備」とは何でしょうか。以下の5つのポイントさえ押さえれば、業者もスムーズに作業できます。

1. エアコン設置場所（室内機）の真下を空ける

最も重要な場所です。作業員はここに脚立を立て、機材を置きます。

• 最低でも「畳2畳分（約180cm×180cm）」のスペースを確保する
• エアコンの真下にある家具（ベッド、棚、テレビ、ソファなど）は可能な限り移動させる
• 移動が難しい大きな家具は、業者に事前に相談する（当日手伝ってもらえるか、養生だけでよいか）

※メーカーも、室内機の上下左右に作業やメンテナンスのためのスペース（例：上部5cm以上、左右5cm以上など）を推奨しています。

2. 室外機の設置スペース（ベランダなど）の確保

室外機を置く場所と、そこでの作業スペースも必要です。ベランダが物置状態になっている方は要注意です。

• 室外機本体を置くスペースを確保する
• 作業員が工具を使えるよう、室外機の周囲（特に前面と左側面）も空ける
• 物干し竿、植木鉢、ゴミ袋などは一時的に移動させる

※室外機は熱を放出するため、性能維持のためにも周囲のスペース確保が推奨されています。（参照：一般財団法人 家電製品協会（AEHA））

3. 玄関から作業場所までの搬入経路を確保する

業者は室内機・室外機という「大きな荷物」と、脚立や工具箱を持って家に入ります。

• 玄関の靴や傘を整理し、スペースを空ける
• 廊下に置いているダンボールや荷物を壁際に寄せる
• 人が機材を持って安全に通れる幅（最低でも70〜80cm程度）を確保する

4. 貴重品や見られたくない物を隠す

これは業者への配慮であると同時に、トラブルを防ぐためのお客様自身の防衛策でもあります。

• 財布、通帳、貴金属などの貴重品は必ず引き出しや金庫にしまう
• プライベートな手紙や写真、個人的な趣味の物など、見られたくない物は片付ける

業者は作業に集中していますが、万が一の紛失トラブルを避けるためにも、貴重品管理は徹底しましょう。

5. 簡単なホコリ掃除（できる範囲で）

必須ではありませんが、やっておくと喜ばれます。

• エアコン設置面の壁のホコリを払っておく
• 作業スペースの床を簡単に掃除機がけしておく

特に、壁に新しく配管用の穴を開ける場合、ホコリが舞い散るのを軽減できます。作業後のご自身の掃除も楽になりますよ。

【状況別】どこまで片付ければOK？掃除範囲の判断ライン

ご自身の部屋の状況に合わせて、判断基準を解説します。

ケース1：物が散乱している汚部屋の場合

衣類や本、日用品が床に散らかっている状態。この場合は、部屋全体の掃除は不要です。

前述の「準備5選」に集中してください。特に「1. 室内機の下」と「3. 搬入経路」の床が見える状態にすることが最優先です。床にある物を一時的に部屋の隅に積み上げるか、別の部屋に移動させるだけで構いません。

ケース2：ゴミ屋敷レベルの場合

ゴミ袋が積み上がっている、食品の容器が散乱している、害虫がいる、というレベルの場合は、エアコン取り付けの前に「片付け」が必要です。

この状態で業者を呼んでも、高確率で作業を断られます。安全・衛生上の問題がクリアできないためです。まずはゴミの処理を最優先しましょう。

ケース3：ペット（犬・猫など）がいる場合

ペットがいるご家庭は、作業当日は必ずケージに入れるか、別の部屋に移動させてください。

作業員が工具を落としてペットが怪我をするのを防ぐため、また、玄関や窓の開閉時に脱走してしまう事故を防ぐためです。作業員がペットアレルギーの場合もあります。

それでも片付けが難しい…当日に無理な場合の対処法

「準備が必要なのはわかったけど、忙しくて時間がない」
「体調が悪くて、重い家具を動かせない」
「ゴミ屋敷状態で、自分ではどうしようもない」

そんな時は、無理をせずプロの力を借りるのが賢明です。

対処法1：事前に業者へ正直に相談する

予約時や事前の見積もり（現地調査）の際に、正直に状況を伝えましょう。

「ベッドが動かせないのですが、養生してもらえば作業可能ですか？」
「物が多めですが、作業スペースは確保します」

このように伝えておけば、業者側も「作業員を2名にする」「時間に余裕を持つ」などの対策が取れます。何も言わずに当日を迎えて「作業不可」となるのが最悪のパターンです。

対処法2：ハウスクリーニング・片付け代行を依頼する

もしゴミ屋敷レベルであったり、自分での片付けが困難であったりする場合は、エアコン取り付けの前に「片付けのプロ」に依頼することを強く推奨します。

片付け専門業者やハウスクリーニング業者に依頼すれば、数時間で安全な作業スペースを確保できます。

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• 業者によって技術や対応に差があるため、口コミの確認が必須
• 繁忙期（夏前）は希望の日時で予約が取りにくい場合がある

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まずは、あなたの地域に対応しているプロがいるか、どんなサービスがあるかをチェックしてみてはいかがでしょうか。

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よくある質問（Q&A）

最後に、当日の流れと、よくある疑問にお答えします。

回答：
新品の標準的な取り付け（配管穴が既にあるなど）で、約1時間〜1時間半が目安です。
壁の穴あけ作業、古いエアコンの取り外し、室外機の特殊な設置（壁掛けや屋根置き）などが加わると、2〜3時間以上かかる場合もあります。

回答：
はい、在宅と立ち会いが必要です。
ずっと作業を監視する必要はありませんが、「作業開始前の設置場所の最終確認」と「作業終了後の動作確認・サイン」は必須です。何か確認事項があった際にすぐ対応できるよう、別の部屋などで待機しましょう。

回答：
不要です。
気持ちの問題ですが、基本的には必要ありません。作業員も飲み物は持参しています。もし夏場で非常に暑い日なら、作業終了後にペットボトルのお茶やスポーツドリンクを渡すと喜ばれるかもしれませんが、義務ではありません。

回答：
必ず事前に業者へ相談してください。
軽微なものであれば当日作業員が移動を手伝ってくれる場合もありますが、重量物や分解が必要なものは対応できません。大きな養生シートで覆うだけで作業可能な場合もあります。事前の相談が必須です。

回答：
古いエアコンを外すと、壁に隠れていたホコリや汚れ（カビなど）が大量に出てくることがあります。
取り付け作業前に、その周辺をさっと拭き掃除できるよう、雑巾や掃除機を準備しておくとスムーズです。

まとめ：必要なのは作業スペースの確保！万全の準備で業者を迎えよう

「エアコン取り付け」と「汚い部屋」の問題について、不安は解消されたでしょうか。

この記事の重要なポイントをもう一度まとめます。

• 業者は「部屋の汚さ」より「安全な作業スペース」と「搬入経路」を重視する
• 室内機の下（最低2畳）、室外機の周り、玄関からの動線を最優先で片付ける
• 貴重品は必ず隠し、ペットはケージに入れる
• ゴミ屋敷レベルでなければ、過度に心配する必要はない
• どうしても片付けが無理なら、業者に正直に相談するか、片付けサービスを併用する

「恥ずかしい」という気持ちは脇に置いて、「安全に作業してもらう」という意識で準備をすれば大丈夫です。

万全の準備でスムーズにエアコンを取り付けてもらい、この夏（または冬）を快適に乗り切りましょう。