「家族が増えて、エアコンを3台同時に使うようになったら電気代が跳ね上がった…」
「3台稼働させると、ブレーカーが落ちないか心配」
このような悩みを抱えていませんか?複数のエアコンを使用する際、最も気になるのが毎月のランニングコストと契約アンペアの問題です。
この記事では、エアコン3台を使用した際の夏・冬の電気代シミュレーションと、快適さを保ちながらコストを抑える具体的な方法を解説します。
適正なコストを知り、無駄な出費を削るための「賢い使い方」をマスターしましょう。
エアコンを3台使用した場合の電気代計算
まずは、エアコン3台を稼働させた場合に想定される具体的な金額を把握しましょう。
電気代は「消費電力(kW)× 使用時間(h)× 料金単価(円/kWh)」で計算されます。
※本記事では、公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会の新電力料金目安単価である31円/kWh(税込)を使用します。
夏(冷房)の1ヶ月の料金目安
冷房は暖房に比べて消費電力は少なめですが、日中の気温が高い時間帯にフル稼働するとコストがかさみます。
【条件】6畳用〜10畳用のエアコン3台を、1日8時間使用した場合(30日間)
| 項目 | 1台あたりの目安 | 3台合計の目安 |
|---|---|---|
| 1時間の電気代 | 約13円〜18円 | 約39円〜54円 |
| 1日の電気代(8h) | 約104円〜144円 | 約312円〜432円 |
| 1ヶ月の電気代 | 約3,120円〜4,320円 | 約9,360円〜12,960円 |
冷房の場合、3台で月1万円前後プラスになるイメージです。
冬(暖房)の1ヶ月の料金目安
注意が必要なのは冬です。外気と設定温度の差が大きいため、冷房よりも多くのパワーを必要とし、電気代が高くなります。
【条件】同様に3台を1日8時間使用した場合(30日間)
| 項目 | 1台あたりの目安 | 3台合計の目安 |
|---|---|---|
| 1時間の電気代 | 約16円〜28円 | 約48円〜84円 |
| 1日の電気代(8h) | 約128円〜224円 | 約384円〜672円 |
| 1ヶ月の電気代 | 約3,840円〜6,720円 | 約11,520円〜20,160円 |
冬場は3台で月2万円近くかかるケースも珍しくありません。ここに照明や冷蔵庫、テレビなどの電気代が加算されるため、請求額がさらに高額になる可能性があります。

3台同時はアンペア数に注意
電気代と同じくらい重要なのが、「ブレーカーが落ちないか」という契約アンペアの問題です。3台同時にスイッチを入れると、家庭内の総電流量が許容量を超える可能性があります。
必要なアンペア契約の目安
エアコンは起動時に最も大きな電流(アンペア)を使います。一般的なエアコン(100V)の場合、起動時に1台あたり10A〜15A程度流れることもあります。
- 30A契約の場合:3台同時起動は非常に厳しい。他の家電(電子レンジやドライヤー)を使うと即座にブレーカーが落ちる可能性が高い
- 40A契約の場合:3台同時使用は可能だが、他の消費電力が大きい家電との併用には注意が必要
- 50A〜60A契約の場合:3台同時でも比較的余裕を持って使用可能
頻繁にブレーカーが落ちる場合は、契約アンペア数の見直しが必要です。ただし、アンペア数を上げると基本料金も上がるため、バランスが重要です。
エアコン代を安くする5つの方法
「3台使うのは仕方ないけれど、少しでも安くしたい」という方へ、効果の実証されている5つの節約術を紹介します。
1. フィルターと室外機の掃除
基本中の基本ですが、最も効果があります。フィルターが目詰まりすると、空気を取り込むのに無駄なエネルギーを使います。
環境省の試算では、2週間に1回のフィルター掃除で冷房時で約4%、暖房時で約6%の消費電力削減になります。3台分なら、年間で数千円単位の節約効果が見込めます。
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2. サーキュレーターで空気を撹拌
暖かい空気は上へ、冷たい空気は下へ溜まる性質があります。これを解消しないと、エアコンは「まだ設定温度になっていない」と判断し、無駄に稼働し続けます。
- 冷房時:エアコンを背にして下に溜まる冷気を散らす
- 暖房時:エアコンに向けて風を送り、天井の暖気を下ろす
これにより設定温度を1℃緩和できれば、約10%の節約に繋がります。
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3. 窓の断熱対策を強化する
熱の出入りは「窓」が一番の弱点です。夏は外からの熱気の7割、冬は室内の暖気の5割が窓から出入りします。
遮光カーテンや断熱シートを使用し、窓からの熱移動を防ぐことで、エアコンの効きが劇的に良くなります。
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4. スイッチの頻繁なオンオフ禁止
エアコンは「室温を設定温度にするまで」に最も電力を使います。一度適温になったら、その温度を維持する電力はわずかです。
30分〜1時間程度の外出であれば、スイッチを切るよりもつけっぱなしにした方が電気代は安くなる傾向にあります。
5. 電力会社を乗り換える
上記4つの方法を実践しても限界がある場合、最もインパクトが大きいのが「電力会社の見直し」です。
特にエアコンを3台使うような電気使用量が多い家庭(ファミリー世帯など)は、新電力に切り替えることで、単価そのものを下げられる可能性が高いです。初期費用や解約金がかからない会社も多いため、リスクなく固定費を削減できます。
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古いエアコンは買い替えがお得?
「まだ動くから」と10年以上前のエアコンを使っていませんか?
10年前と最新機種の比較
エアコンの省エネ性能は年々進化しています。10年前のモデルと最新の省エネモデルを比較すると、期間消費電力量(1年間に消費する電力の目安)に10〜20%ほどの差が出ることがあります。
3台のうち、最も稼働時間が長いリビングのエアコンだけでも買い替えることで、長期的なコスト削減に繋がります。

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よくある質問(Q&A)
エアコン3台使用に関する、よくある疑問に回答します。
まずは契約アンペア数を確認してください。40A未満であれば契約変更をおすすめします。すぐに対策したい場合は、3台の起動時間を15分ずつずらしてください。起動時のピーク電流を分散させることで、落ちにくくなります。

「弱冷房除湿」であれば冷房より安いですが、部屋を冷やしすぎない「再熱除湿」機能の場合は、冷房よりも高くなることがあります。リモコンや説明書でご自宅のエアコンのタイプを確認しましょう。
待機電力の削減にはなりますが、最近の機種は待機電力が非常に少なくなっています。頻繁に抜き差しすると故障の原因になったり、再起動時に余計な電力がかかったりするため、シーズン中は差したままをおすすめします。
まとめ
エアコン3台を使用した際の電気代の目安と、高騰を防ぐポイントについて解説しました。
記事の要点まとめ
- 3台稼働の目安は、夏は約9,000円〜、冬は約1.2万円〜2万円超えも覚悟が必要。
- 30A契約ではブレーカーが落ちるリスクが高いため、40A以上を推奨。
- 節約には「フィルター掃除」「サーキュレーター併用」「窓の断熱」が有効。
- こまめなオンオフは逆効果。短時間の外出なら「つけっぱなし」にする。
- 使用量が多い家庭ほど、電力会社の乗り換え効果が大きい。
エアコンは生活の必需品であり、無理に我慢して体調を崩しては元も子もありません。
まずはフィルター掃除などの簡単なことから始めつつ、根本的な固定費削減として「電力プランの見直し」を検討してみてはいかがでしょうか?簡単なシミュレーションをするだけで、年間数万円の節約への道が開けるかもしれません。
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