「買い物で3時間ほど家を空けるけど、エアコンは消すべき?」
「一度消して、帰ってきてからまた部屋を冷やす(暖める)ほうが電気代がかかるって本当?」
このような疑問は、夏や冬の電気代シーズンになると必ず悩みますよね。
結論から言うと、3時間の外出であれば、エアコンは「消したほうが安くなる」可能性が高いです。
この記事では、エアコンを3時間使用した場合の具体的な電気代や、つけっぱなしにするかどうかの明確な判断基準、そして最新の賢い節約術までを網羅的に解説します。
エアコンを3時間使用した場合の電気代:畳数・冷暖房別一覧表
まずは、エアコンを3時間稼働させた場合、実際いくらかかるのかを目安として知っておきましょう。
電気代は「消費電力(W)」によって決まりますが、部屋の広さ(畳数)や冷房・暖房の違いによって大きく異なります。
以下は、一般的なエアコンの消費電力を元に算出した、3時間あたりの電気代一覧表です。
※電気料金単価は31円/kWh(全国家庭電気製品公正取引協議会の目安)で計算。
| 対応畳数 | 冷房3時間 | 暖房3時間 |
|---|---|---|
| 6畳用 | 約40円〜50円 | 約45円〜55円 |
| 10畳用 | 約55円〜75円 | 約65円〜85円 |
| 14畳用 | 約80円〜110円 | 約90円〜130円 |
このように、3時間使用すると、おおよそ50円〜100円前後のコストがかかることがわかります。これを毎日繰り返すと、月額で1,500円〜3,000円の差になります。
計算式:自宅のエアコン代を知る方法
ご自宅のエアコンの正確な電気代を知りたい場合は、以下の計算式に当てはめてみてください。
消費電力(kW)× 使用時間(3時間)× 31円(単価)
例えば、消費電力が800W(0.8kW)の場合、0.8 × 3 × 31 = 74.4円となります。

3時間の外出はつけっぱなしか?消すか?
「3時間」という時間は、判断に迷う絶妙な時間ですよね。
しかし、メーカーの実験データやエアコンの仕組みから考えると、オフにするのが正解と言えます。
なぜ30分ならつけっぱなしが得なのか
よく「つけっぱなしの方が安い」と言われる理由は、エアコンが起動直後に最も多くの電力を使うからです。
インバーターエアコンは、設定温度に達するまではフルパワーで稼働し、室温が安定すると低電力モード(安定運転)に切り替わります。
- 起動時の電力:一気に温度を変えるため消費電力が大きい。
- 安定時の電力:温度を維持するだけなので消費電力は小さい。
ダイキン工業などの実験によると、日中の冷房において「30分程度の外出」であれば、起動時の大きな電力を避けるために、つけっぱなしの方が電気代が安いという結果が出ています。
3時間は損益分岐点を超えている
30分の外出ならつけっぱなしがお得ですが、さすがに3時間分の安定運転の電気代は、再起動のコストを上回ります。
先ほどの表で見た通り、3時間つけっぱなしにすると約50円以上かかります。一方、一度消して帰宅後に再起動する場合、最初の30分〜1時間はフルパワーになりますが、トータルで見れば3時間つけっぱなしにするより安く済むケースがほとんどです。
そのため、1時間以上の外出なら「こまめに消す」が基本ルールと考えて間違いありません。
季節別:夏と冬で判断はどう変わる?
3時間なら基本はオフ推奨ですが、季節や外気温によって「快適さ」とのバランスを考える必要があります。
夏の冷房時:基本はオフでOK
夏場は、建物自体が熱を持っているため、エアコンを切ると室温は上昇します。
しかし、3時間後に帰宅して再稼働させても、最近のエアコンであれば10分〜20分程度で涼しい温度に戻せます。
帰宅直後の暑さがどうしても嫌な場合を除き、節約優先ならスイッチを切りましょう。
冬の暖房時:壁や床が冷え切る点に注意
注意したいのが冬の暖房です。冬は外気温と設定温度の差が大きいため、エアコンの負荷が高くなります。
3時間暖房を止めると、壁や床まで完全に冷え切ってしまい、帰宅後に部屋が暖まるまでに時間がかかります。
電気代としては消した方が安いですが、「帰宅して30分間ガタガタ震える」のが辛い場合は、設定温度を16度程度に下げて「弱」運転で出かけるという裏技もあります。
誰でもできる!電気代を安くする3つのコツ
「3時間は消す」という基本を押さえた上で、さらに電気代を安くするための具体的なテクニックを紹介します。
1. フィルター掃除で効率アップ
基本中の基本ですが、効果は絶大です。フィルターが目詰まりしていると、空気を吸い込むのに余計なパワーが必要になります。
環境省のデータでは、2週間に1回のフィルター掃除で、冷房時で約4%、暖房時で約6%の節電効果があるとされています。(参照:環境省)
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2. サーキュレーターで空気を循環
暖かい空気は上に、冷たい空気は下に溜まる性質があります。
サーキュレーターや扇風機を併用して空気を撹拌(かくはん)することで、エアコンの設定温度を控えめにしても快適に過ごせます。
設定温度を1度緩和するだけで、約10%の節電になります。
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3. 電力会社を見直して単価を下げる
どれだけこまめに節電しても、根本の「電気料金単価」が高ければ支払額は減りません。
特に近年は燃料費調整額の影響もあり、契約している電力会社によって料金に大きな差が出ています。
「基本料金が0円」の会社や、「ポイント還元率が高い」会社に切り替えるだけで、エアコンの使い方を変えずに年間数千円〜数万円の節約になることも珍しくありません。
今の料金が高いと感じている方は、一度人気の電力会社をチェックしてみることを強くおすすめします。
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よくある質問(Q&A)
エアコンの電気代に関して、よくある疑問をQ&A形式でまとめました。
A. 「自動」が最も安くなります。「弱」に固定すると、設定温度に達するまでに時間がかかり、結果として電気を多く消費してしまうことがあります。エアコン自身に効率の良い運転を任せる「自動」設定が一番の節約です。
A. 早く部屋を冷やしたい(暖めたい)場合は使用しても構いませんが、当然電気代は高くなります。節約したい場合は、通常運転にしつつ、扇風機を併用して体感温度を下げる(上げる)工夫をするのがおすすめです。
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A. いいえ、古いエアコンほど省エネ性能が低いため、3時間のつけっぱなしによる無駄な消費電力は大きくなります。古い機種こそ、こまめに消すことが重要です。また、10年以上前のモデルなら買い替えで電気代が劇的に下がる可能性があります。
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まとめ
エアコンを3時間使用した際の電気代と、外出時の判断について解説しました。
最後に重要なポイントを整理します。
- エアコンを3時間使用した時の電気代目安は50円〜100円程度。
- 3時間の外出なら、基本的には「電源をオフ」にした方が安い。
- つけっぱなしが得になるのは「30分〜1時間以内」の短い外出のみ。
- 冬場は部屋が冷え切るため、快適さ重視なら設定温度を下げて稼働させるのも手。
「3時間」は、エアコンを止めるべき明確なラインです。
こまめなオンオフと、フィルター掃除などのメンテナンスを組み合わせることで、無駄な電気代を確実にカットしていきましょう。
そして、さらなる節約効果を目指すなら、今の電気料金プランが最適かどうか見直してみることが、家計を守る一番の近道です。
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