エアコンのおやすみモード、電気代はいくら？つけっぱなしとの比較と5つの節約術

「寝るときにエアコンをつけると、翌月の請求額が心配…」
「おやすみモードとつけっぱなし、結局どっちがお得なの？」

夏の熱帯夜や冬の寒い夜、エアコンの使い方で悩んでいませんか？

実は、エアコンの「おやすみモード」はただタイマーで切れるだけの機能ではありません。正しく使うことで、一晩あたり数十円の節約になり、年間では数千円もの差が出ることをご存知でしょうか。

この記事では、エアコンのおやすみモードの仕組みから、具体的な電気代のシミュレーション、そしてメーカー別の機能比較までを徹底解説します。これを読めば、今夜から「最も安く、最も快適に」眠る方法がわかります。

おやすみモードとは？

エアコンの「おやすみモード（快眠モード）」とは、睡眠中の人間の生理現象に合わせて、自動的に室温や風量をコントロールする機能のことです。

人間は深い眠りに入ると体温が下がります。おやすみモードは、この体温変化に合わせて設定温度を自動で調整してくれます。

具体的には、以下のように温度をコントロールします。

大谷

通常の運転だと、寝ている間に体が冷えすぎたり、逆に暖房で汗をかいてしまったりしますよね。おやすみモードはそれを防ぐ「賢い機能」なんです。

では、実際におやすみモードを使うとどれくらい電気代が変わるのでしょうか。具体的な数字でシミュレーションしてみましょう。

※電気代単価は目安として31円/kWh（税込）で計算しています。

8時間の睡眠時間を想定し、「通常冷房（26℃固定）」と「おやすみモード（26℃スタート→最終28℃）」を比較します。

運転モード	温度設定	一晩の電気代目安	1ヶ月(30日)の電気代
通常冷房	26℃固定	約25円〜35円	約750円〜1,050円
おやすみモード	26℃ → 28℃	約20円〜28円	約600円〜840円

環境省によると、冷房の設定温度を1℃上げると約13％、暖房を1℃下げると約10％の消費電力削減になるとされています。

おやすみモードは自動的に温度を控えめにしてくれるため、通常運転に比べて一晩で約20％前後の節約効果が期待できます。一晩の差はわずか数円ですが、夏や冬のワンシーズンで見ると数百円〜千円以上の差になります。

「朝までつけっぱなし（おやすみモード含む）」と「タイマーで途中で切る」のはどちらが良いのでしょうか。

特に近年の酷暑では、タイマーが切れた後に室温が急上昇し、熱中症になるリスクや、睡眠の質が低下して翌日のパフォーマンスが落ちるリスクがあります。「おやすみモードで朝まで」が、健康と電気代のバランスが最も良い選択と言えます。

「おやすみモード」というボタンが見当たらない場合もあります。メーカーによって名称や制御内容が異なるため、主要な機能をまとめました。

メーカー	名称	特徴
ダイキン	おやすみ運転	風向・風量を調整し、静音運転に。設定温度を自動でコントロールし、V字快眠制御を行う機種も。
パナソニック	おやすみタイマー	設定時間に向けて温度をシフト。おやすみ切りタイマー設定中は、運転音も静かになる。
三菱電機	みまもり快眠	睡眠中の体温変化に合わせ、冷やしすぎ・温めすぎを防ぐ。寝苦しい夜も自動で再運転する機能も。
日立	みはっておやすみ	タイマー終了後も室温が上がると自動で再運転し、快適さをキープする機能がついている。