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エアコン使用時に漏電ブレーカーが落ちる5つの原因と復旧手順を解説

エアコン使用時に漏電ブレーカーが落ちる5つの原因と復旧手順を解説

「エアコンをつけたら突然、家中の電気が消えてしまった……」

真夏や真冬にエアコンが使えなくなるのは、生活に関わる重大なトラブルですよね。「故障してしまったのか?」「漏電して火事にならないか?」と不安になる方も多いはずです。

この記事では、エアコン使用時に漏電ブレーカーが落ちる主な原因と、自分でできる漏電箇所の特定・復旧手順を詳しく解説します。

正しい対処法を知ることで、不要な修理費用を抑え、安全に快適な室温を取り戻しましょう。

【監修者】
大谷

家電専門ライターとして10年以上活動し、監修した記事は1万を超える。自身のサイトは月間11万PVを達成。
最新のデータや実体験を交え、分かりやすく信頼できる情報発信を心がけている。

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大谷

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まずは確認!落ちたのは漏電か使いすぎか

エアコン使用中にブレーカーが落ちたからといって、必ずしも「漏電」とは限りません。まずは分電盤を見て、どのブレーカーが落ちているかを確認しましょう。

アンペアブレーカーと漏電ブレーカーの違い

分電盤には主に3種類のブレーカーがあります。どれが落ちているかで原因と対策が異なります。

落ちたブレーカー 主な原因 対処法
アンペアブレーカー
(一番左の大きいもの)
電気の使いすぎ 他の家電の電源を切り、契約アンペアを見直す
安全ブレーカー
(小さいスイッチ複数)
その回路の使いすぎ
またはショート
コンセントを分散させる
漏電ブレーカー
(ボタン付きのもの)
電気の漏れ(漏電) 本記事の手順で対処が必要
大谷
大谷
「漏電表示」という黄色や赤のボタンが飛び出している場合は、確実にどこかで漏電が起きています。無理に上げようとせず、慎重に対処しましょう。
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エアコンで漏電ブレーカーが落ちる5つの原因

なぜエアコンを使うと漏電ブレーカーが落ちてしまうのでしょうか。よくある5つの原因を解説します。

1. 内部の結露や水濡れによる絶縁不良

エアコンは冷房運転時に内部で結露水を発生させます。通常はドレンホースから排出されますが、汚れで詰まっていたり、内部部品が劣化していたりすると、水滴が電気部品にかかり漏電を引き起こします。

2. 室外機への雨水侵入や汚れ

「雨の日だけブレーカーが落ちる」という場合は、室外機が原因の可能性が高いです。室外機は雨に耐えられる設計ですが、以下のケースでは水が侵入します。

  • 経年劣化で防水パッキンが傷んでいる
  • 台風などで下から吹き上げるような雨が当たった
  • 泥や枯葉が溜まり、排水が追いつかない

3. 害虫や小動物による配線トラブル

意外と多いのが、室外機の中に侵入した害虫による被害です。ナメクジやゴキブリ、ムカデなどが電気基盤に接触してショートしたり、ネズミが配線をかじったりすることで漏電が発生します。

4. コードやプラグの劣化・トラッキング現象

エアコン本体ではなく、電源プラグやコンセント側に原因がある場合もあります。プラグとコンセントの間にホコリが溜まり、そこに湿気が加わると「トラッキング現象」が起き、漏電や発火の原因となります。

5. 洗浄スプレーによる故障(人為的要因)

市販のエアコン洗浄スプレーを自分で使用し、電装部分に洗浄液がかかってしまう事例が多発しています。洗浄直後は大丈夫でも、数日後に腐食が進んで漏電することもあります。

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漏電箇所の特定方法と復旧手順

家全体の電気が消えたままだと生活に支障が出ます。以下の手順で操作を行えば、漏電しているエアコンの回路だけを遮断し、他の部屋の電気を復旧させることができます。

故障箇所を特定する手順

  1. 分電盤にあるすべての「安全ブレーカー(小さいスイッチ)」を「切」にする。
  2. 「漏電ブレーカー(メイン)」を「入」にする。(この時点ではまだ電気はつきません)
  3. 「安全ブレーカー」を一つずつ順番に「入」にしていく。
  4. ある場所のスイッチを入れた瞬間に「バチッ」と漏電ブレーカーが落ちたら、そこが漏電箇所です。
  5. 漏電箇所(エアコン)の安全ブレーカーだけを「切」のままにし、それ以外をすべて「入」にします。

これで、故障しているエアコン以外の電気は使えるようになります。

大谷
大谷
もしすべての安全ブレーカーを切っても漏電ブレーカーが上がらない場合は、分電盤自体の故障か、非常に深刻な漏電の可能性があります。すぐに電力会社か電気工事士へ連絡してください。

応急処置で直るケースとは

軽微な湿気や一時的な結露が原因の場合、以下の処置で復旧することがあります。

  • エアコンのプラグを抜き、半日~1日ほど放置して乾燥させる。
  • プラグ周りのホコリを乾いた布で完全に拭き取る。

乾燥後に再度プラグを差し込み、ブレーカーが落ちなければ様子を見ながら使用可能です。

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修理か買い替えかの判断基準と費用相場

乾燥させても改善しない場合や、焦げ臭いにおいがする場合はプロによる修理が必要です。

修理費用の目安一覧

修理箇所によって費用は大きく異なります。

修理内容 費用相場
出張点検費(修理なし) 5,000円〜8,000円
内部配線・基盤修理 15,000円〜30,000円
ファンモーター交換 20,000円〜35,000円
コンプレッサー(心臓部)交換 50,000円〜100,000円

10年以上なら買い替えがお得な理由

メーカーの部品保有期間は、製造終了から約10年です。10年以上経過しているエアコンは部品がなく修理できないケースが多いほか、省エネ性能も最新機種に比べて劣ります。高額な修理費を払うより、買い替えたほうが長期的に見てコストを抑えられます。

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絶対にやってはいけない危険な行為

漏電ブレーカーが落ちる状況は、電気が通常通り流れていない「異常事態」です。以下の行為は火災や感電のリスクがあるため絶対に行わないでください。

  • 無理やりブレーカーを上げて使い続ける:発熱し、火災の原因になります。
  • 分解して自分で修理しようとする:エアコン内部には高電圧がかかる部分があり、感電死の危険があります。
  • 濡れた手でプラグを触る:感電のリスクが高まります。
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よくある質問(Q&A)

最後に、エアコンの漏電トラブルに関してよくある質問にお答えします。

Q. 賃貸アパート備え付けのエアコンの場合はどうすればいいですか?

自己判断で修理業者を呼ばず、まずは管理会社または大家さんに連絡しましょう。備え付け設備の不具合は、基本的に貸主負担で修理・交換が行われます。勝手に修理すると費用が自己負担になる場合があります。

Q. 漏電ブレーカーが落ちても、エアコン以外の電気は使えますか?

はい、可能です。「漏電箇所の特定方法」で紹介した手順を行い、原因となっているエアコンの回路(安全ブレーカー)だけを「切」にしておけば、他の部屋の照明や冷蔵庫などは通常通り使用できます。

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まとめ:原因を特定し安全に対処しましょう

エアコンで漏電ブレーカーが落ちるトラブルについて解説しました。重要なポイントを整理します。

  • まずは「使いすぎ」か「漏電」かをブレーカーの種類で確認する
  • 漏電ブレーカーが落ちる主な原因は、水気、汚れ、経年劣化
  • 手順通りに操作すれば、エアコン以外を復旧させて特定できる
  • 雨の日だけ落ちる場合は室外機の不具合を疑う
  • 無理な使用は火災の元。直らない場合は速やかにプロへ相談を

電気のトラブルは「また使えるからいいや」と放置するのが最も危険です。原因がわからない場合や、何度もブレーカーが落ちる場合は、迷わず専門業者に点検を依頼してください。

早めの対処が、大きな事故を防ぎ、エアコンを長持ちさせることにつながります。