「引っ越し先のキッチンにアース端子がない…」
「アース線って絶対につけないとダメなの?」
電子レンジを設置する際、このような壁にぶつかったことはありませんか?結論からお伝えすると、電子レンジのアース線をつけないまま使用するのは、命に関わる感電リスクを高める非常に危険な行為です。
しかし、古い物件や一人暮らしのアパートでは、コンセントにアース端子がついていないことも珍しくありません。
この記事では、アース線なしで使う具体的なリスクと、端子がない場合でも今日からできる3つの解決策を徹底解説します。賃貸でも可能な方法を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
電子レンジのアース線をつけないのはNG!危険な理由
多くの家電の中でも、電子レンジは特に「アース接続」が強く推奨されています。法律上、ユーザーに罰則があるわけではありませんが、取扱説明書には必ず「アースを接続してください」と記載されています。
なぜ、そこまで重要なのでしょうか。主な理由は以下の3点です。
水気による感電・漏電事故のリスク
電子レンジはキッチンという「水回り」で使用する家電です。調理中に発生する水蒸気や、吹きこぼれ、掃除の水拭きなどで、内部の電気部品が湿気を持つ可能性があります。
もし絶縁部分が劣化して電気が漏れた(漏電した)場合、アース線がつながっていれば電気は地面へ逃げていきます。しかし、アース線がない状態で漏電したレンジに触れると、行き場を失った電気が人体を通って流れ、感電事故を引き起こします。
- 濡れた手で触ると、さらに電気が通りやすくなる
- 古い電子レンジほど、経年劣化による漏電リスクが高い

電磁波ノイズによるWi-Fiや家電への干渉
アース線には、余分な電気ノイズを逃がす役割もあります。電子レンジは強力な電磁波を使って食品を温めるため、アースを接続しないとノイズが周囲に散らばりやすくなります。
その結果、Wi-Fiの接続が不安定になったり、近くのテレビやラジオに雑音が入ったりする原因になります。「ネットが遅い」と感じる原因が、実は電子レンジのアース未接続だったというケースも少なくありません。
落雷時などの故障防止
アース線は、落雷などで過剰な電流(サージ電流)が流れた際に、その電気を逃がして家電を守る役割も果たします。最近の家電は基盤が精密なので、アース接続をしておくことで、万が一の故障リスクを軽減できます。
コンセントにアース端子がない場合の3つの解決策
「危険性はわかったけれど、コンセントに差し込み口がない」という場合が最大の問題です。ここでは、賃貸でも実践できる方法を含め、3つの具体的な解決策をご紹介します。
1. プラグ形漏電遮断器(ビリビリガード)を使う
最も手軽で、工事不要な解決策が「プラグ形漏電遮断器」の導入です。
これは、コンセントと電子レンジのプラグの間に挟んで使用するアイテムです。万が一漏電が発生した際、0.1秒以内の速さで自動的に電気を遮断し、感電事故を防いでくれます。アース接続の完全な代わりにはなりませんが、人命を守るための安全性は飛躍的に向上します。
- メリット:工事不要、コンセントに挿すだけ
- デメリット:ノイズ除去の効果はない
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2. 離れた場所からアース線を延長する
キッチン内の別の場所(冷蔵庫用や洗濯機置き場など)にアース端子がある場合、そこから線を延長して接続する方法です。
アース線自体は、ホームセンターで数百円で購入できます。また、アース線接続対応の「延長コード」を使用するのもスマートです。長い線を這わせる場合は、足に引っかからないよう、壁沿いにモールで固定するなどの工夫をしましょう。
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3. コンセントの増設・交換工事を依頼する
持ち家の場合、電気工事士に依頼して「アース端子付きコンセント」への交換工事を行うのが最も確実です。
費用相場は5,000円〜15,000円程度。壁の中にアース線が通っていれば簡単な作業で済みますが、通っていない場合は接地工事が必要になり、費用が上がる可能性があります。

賃貸物件でアース端子がない時の注意点
賃貸アパートやマンションにお住まいの方からよくある質問や、誤った対処法について解説します。
勝手に工事をしてはいけない
賃貸物件のコンセント交換は、建物の所有者である大家さんや管理会社の許可が必要です。勝手に工事をすると退去時にトラブルになる可能性があります。
まずは管理会社に「電子レンジを使いたいがアース端子がない」と相談してみましょう。安全に関わることなので、場合によっては費用負担なしで対応してくれることもあります。
水道管やガス管への接続は厳禁
アース端子がないからといって、以下の場所にアース線を繋ぐのは法律でも禁止されている非常に危険な行為です。
- ガス管:引火や爆発の恐れがあり大変危険
- 水道管:現在は樹脂管が多く、アースの効果がない
- 電話線や避雷針のアース:落雷時に逆流する危険がある
誰でも簡単!アース線の正しい付け方・外し方
アース端子がある場合の接続方法は非常にシンプルです。特別な資格も不要で、誰でも行うことができます。
ネジ式の場合
- マイナスドライバーで透明なカバーを開ける。
- 中のネジを少し緩める(外す必要はありません)。
- アース線の銅線部分を、ネジと金具の隙間に挟み込む。
- ネジをしっかりと締めて固定し、カバーを閉じる。
ワンタッチ式の場合
- アース端子の蓋を開ける。
- アース線の銅線部分を、穴の奥までまっすぐ差し込む。
- 蓋を閉じる。
外すときは、蓋の中にある解除ボタン(マイナスドライバー用の溝など)を押しながら線を引き抜くだけです。
よくある質問(Q&A)
アース線同士をつなぎ合わせて延長することが可能です。銅線同士をしっかりとねじって絡ませ、ビニールテープで巻いて絶縁処理をしてください。ホームセンターで長いアース線を購入し、交換するのもおすすめです。
はい、問題ありません。1つのアース端子に複数のアース線を接続しても、それぞれの機能や安全性は保たれます。
いいえ、全く効果はありません。コンセントの表面に貼るだけでは電気的な接続がされておらず、漏電時に電気を逃がすことができません。必ず端子の金属部分に接触させる必要があります。
まとめ:アース線なしはリスク大!環境に合わせた対策を
電子レンジのアース線を接続しないリスクや、端子がない場合の対処法について解説しました。最後に重要なポイントを整理します。
- アース線は必須:感電・漏電から身を守るための命綱。
- 工事不要の対策:端子がないなら「プラグ形漏電遮断器(ビリビリガード)」を使う。
- やってはいけない:ガス管や水道管への接続は絶対NG。
「今まで大丈夫だったから」という考えは禁物です。家電は古くなるほど漏電のリスクが高まります。
まずはご自宅のコンセントを確認してみてください。もし端子がない場合は、数千円で導入できる漏電遮断器を購入するなど、自分と家族を守るための行動を今すぐ起こしましょう。安全な環境で、安心して料理を楽しんでくださいね。
