「最近のテレビとレコーダーなら、HDMIケーブル1本繋げば全部見れるんでしょ?」
「配線が複雑でイヤになる。もっと簡単に接続できないの?」
そんな風に思っていませんか?
結論から申し上げますと、一般的なブルーレイレコーダーでテレビ番組を録画・視聴する場合、HDMIケーブルだけでは接続できません。必ず「アンテナケーブル」も必要になります。
「えっ、1本で済むって聞いたけど……」という方は、もしかすると「外付けHDD」と混同されているかもしれません。
この記事では、なぜHDMIだけではダメなのかという理由から、機械が苦手な方でも絶対に失敗しない「正しい接続手順」、そして「どうしても配線を減らしたい」という方のための解決策までを網羅して解説します。
※2025年11月23日 記事の内容を最新の情報に更新しました。
結論:HDMIだけでは録画ができない
まずは、なぜ多くの人が「HDMIだけでいける」と誤解してしまうのか、その理由と正しい仕組みを理解しましょう。
HDMIとアンテナ線の役割の違い
テレビとレコーダーを繋ぐケーブルには、それぞれ明確な役割分担があります。
- HDMIケーブル(出力用):レコーダーの映像や音声をテレビに「映す」ためのケーブル。
- アンテナケーブル(入力用):壁から来ている放送電波をレコーダーに「取り込む」ためのケーブル。
つまり、HDMIケーブルだけを繋いだ状態は、「映す準備はできているが、映すべきテレビ電波(材料)が届いていない」状態なのです。
そのため、DVDソフトの再生はできますが、地デジ放送の受信や録画は一切できません。
ケーブル1本で録画できる例外とは?
「でも、ケーブル1本で録画できるって聞いたよ?」という場合、以下のケースと混同している可能性があります。
▼ USBケーブル1本でOKな「外付けHDD」
テレビ本体に「録画機能」がついている場合、USBケーブルで「外付けハードディスク(HDD)」を繋げば録画が可能です。これはレコーダーではなく「単なる保存庫」なので、アンテナ線は不要(テレビのアンテナ線を使う)です。

テレビとレコーダーの正しいつなぎ方
では、一般的なブルーレイレコーダーの接続方法を解説します。
手順は「電波の入り口」から「映像の出口」へと進むのが鉄則です。
1. 必要なケーブル・端子を準備
以下のものが揃っているか確認してください。
- HDMIケーブル(1本):4K対応テレビなら「プレミアムハイスピード」規格推奨。
- アンテナケーブル(2本推奨):「壁→レコーダー」と「レコーダー→テレビ」用。
- B-CASカード:赤色のカード(最新機種は内蔵型のため不要な場合あり)。
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2. 壁の端子からレコーダーへ接続
まずは電波をレコーダーに入れます。
壁のアンテナ端子から、レコーダー背面の「アンテナ入力(地デジ)」にケーブルを差し込みます。
※BS/CSも視聴する場合は、同様に「BS/CS入力」にも接続が必要です。
3. レコーダーからテレビへ送る
次に、レコーダーを通った電波をテレビに渡します。
レコーダーの「アンテナ出力」から、テレビの「アンテナ入力」へケーブルを繋ぎます。
これを省略すると、レコーダーの電源がオフの時にテレビが映らなくなることがあります。
4. HDMIケーブルで映像を出力
最後に映像の通り道を作ります。
レコーダーの「HDMI出力」と、テレビの「HDMI入力」を繋ぎます。

よくある質問(Q&A)
配線は合っているはずなのに映らない……。
そんな時に確認すべきポイントをQ&A形式でまとめました。
A. 入力切替と端子の場所を確認してください。
最も多い原因です。テレビのリモコンで「入力切替」を押し、ケーブルを差したポート(HDMI1など)を選んでいますか?また、ケーブルが奥までしっかり刺さっているか確認しましょう。
A. 分波器が必要か、電源供給の設定ミスです。
壁の端子が1つしかないのに地デジとBSを見たい場合は、「分波器」で電波を分ける必要があります。また、レコーダーの設定画面で「アンテナ電源供給」を「オン」にすると解決することがあります。
A. HDMIケーブルの接触不良の可能性があります。
一度HDMIケーブルを抜き差ししてみてください。それでも直らない場合、テレビ側の「音声出力設定」が外部スピーカー優先になっていないか確認しましょう。
どうしても配線を減らしたい時の裏技
「理屈はわかったけど、やっぱり配線をごちゃごちゃさせたくない!」
そんな方のための、配線をスッキリさせるテクニックを紹介します。
分波器一体型ケーブルを使う
地デジとBSを見る場合、ケーブルが増えがちです。「分波器一体型ケーブル」を使えば、壁からの配線を1本にまとめられ、レコーダー周りが非常にスッキリします。
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細い(極細)HDMIケーブルを選ぶ
標準的なHDMIケーブルは太くて硬いため、取り回しが大変です。最近販売されている「スリムタイプ」や「極細タイプ」のケーブルを選ぶだけで、テレビ裏の圧迫感が劇的に減ります。
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ネットワークレコーダー(nasneなど)
テレビの横にレコーダーを置く必要はありません。「nasne(ナスネ)」などのネットワークレコーダーなら、Wi-Fiルーターの近くに設置して、テレビとは無線で接続することも可能です。
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まとめ:HDMIとアンテナ線はセットで考える
テレビとレコーダーの接続について、基本から応用まで解説しました。
記事のポイントを再確認しましょう。
- レコーダーでの録画にはHDMIケーブルとアンテナケーブルの両方が必須。
- ケーブル1本で済むのは「再生のみ」か「外付けHDD」の場合。
- 接続は「壁 → レコーダー(入力→出力) → テレビ」の流れで行う。
- 配線をスッキリさせたいなら、スリムケーブルや一体型ケーブルを活用する。
「HDMIだけ」という検索の裏には、「簡単に済ませたい」という願いがあるはずです。
必要なケーブルは増えてしまいますが、一度正しく接続してしまえば、あとは高画質で快適なテレビライフが待っています。
ぜひこの週末に、スッキリ完璧な配線にチャレンジしてみてくださいね。
