「深夜に映画やドラマを楽しみたいけど、家族や隣人に迷惑をかけたくない…」
「もっと迫力のあるサウンドで、ゲームやライブ映像に没入したい!」
そんな風に思ったことはありませんか?
ヘッドホンを使えば、周りを気にせず好きなだけテレビの音をダイレクトに楽しめますよね。
しかし、いざテレビとヘッドホンを繋ごうとしても、「どの端子に挿せばいいの?」「そもそも、どうやって繋ぐの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、そんなあなたのためにテレビとヘッドホンの有線でのつなぎ方を、どこよりも分かりやすく徹底的に解説します。
端子の種類から具体的な接続手順、さらには「音が出ない!」といったトラブルの対処法まで、この記事を読めばすべて解決します。
さあ、あなたにぴったりの接続方法を見つけて、今日からワンランク上のテレビ鑑賞を始めましょう!
まずは確認!テレビとヘッドホンの端子をチェックしよう
テレビとヘッドホンを有線で接続する最初のステップは、お持ちのテレビにある「音声出力端子」と、ヘッドホンの「プラグ(入力端子)」の種類を確認することです。
ここを間違えると接続できないので、まずはテレビの裏側や側面、そしてヘッドホンの先端をじっくり見てみましょう。
テレビ側の出力端子の種類
テレビには、音を外部に出力するための様々な端子が付いています。主なものは以下の通りです。
- ヘッドホン/イヤホン端子(3.5mmステレオミニジャック)
スマホや音楽プレーヤーにも使われている、最も一般的なイヤホン用の丸い穴です。ヘッドホンのマークが付いていることが多いのですぐに分かります。 - 音声出力端子(赤・白のRCA端子)
赤と白のペアになっている丸い端子です。「音声出力」や「AUDIO OUT」と書かれています。昔ながらのオーディオ機器によく使われていました。 - 光デジタル音声出力端子(S/PDIF)
「光デジタル出力」や「OPTICAL」と書かれた、四角い形状の端子です。フタが付いていることもあります。ノイズに強く、高音質なのが特徴です。 - HDMI(ARC/eARC)端子
映像と音声を1本のケーブルで伝送できる、おなじみのHDMI端子です。その中でも「ARC」または「eARC」と書かれている端子は、テレビの音を外部に出力する機能を持っています。

ヘッドホン側のプラグの種類
一方、ヘッドホン側の先端部分(プラグ)は、主に2種類です。
- 3.5mmステレオミニプラグ
最も普及しているタイプです。ほとんどのヘッドホンがこのプラグを採用しています。 - 6.3mmステレオ標準プラグ
主にオーディオ機器や楽器に使われる、少し太いプラグです。もしお持ちのヘッドホンがこのタイプでも、3.5mmへの変換アダプタを使えば問題なく接続できます。
【5パターン解説】テレビとヘッドホンの有線でのつなぎ方
お使いのテレビとヘッドホンの端子は確認できましたか?
ここからは、端子の組み合わせに応じた5つの具体的な接続方法を、簡単なものから順に解説していきます。
パターン1:ヘッドホン端子(3.5mm)で直接つなぐ【一番かんたん!】
これが最もシンプルで簡単な接続方法です。
【手順】
テレビの「ヘッドホン/イヤホン端子」に、ヘッドホンのプラグを差し込むだけ。
たったこれだけで、テレビの音声がヘッドホンから聞こえるようになります。追加でケーブルなどを購入する必要もありません。
多くの場合、ヘッドホンを接続するとテレビ本体のスピーカーからは音が出なくなります。一人で集中して楽しみたい時に最適な方法ですね。
パターン2:音声出力端子(赤・白)でつなぐ
お使いのテレビにヘッドホン端子がなく、「音声出力(赤・白)」端子がある場合はこの方法です。
【必要なもの】
- 変換ケーブル(RCAピンプラグ ×2 → 3.5mmステレオミニジャック)
【手順】
- 変換ケーブルの赤と白のプラグを、テレビの「音声出力」端子の同じ色の端子に接続します。
- ケーブルのもう片方の端子(3.5mmジャック)に、ヘッドホンのプラグを差し込みます。
この方法のメリットは、テレビの機種によってはテレビ本体のスピーカーとヘッドホンの両方から同時に音を出せる場合があることです。家族と一緒にテレビを見ながら、自分だけヘッドホンで音量を調整したい、といった使い方も可能です。
パターン3:光デジタル音声出力端子でつなぐ【高音質!】
「音質にこだわりたい!」という方におすすめなのが、光デジタル端子を使った接続です。
【必要なもの】
- 光デジタルケーブル
- D/Aコンバーター(光デジタル信号をアナログ信号に変換する機器)
- D/Aコンバーターとヘッドホンをつなぐケーブル(RCAケーブルや3.5mmステレオミニケーブル)
【手順】
- テレビの「光デジタル出力」端子とD/Aコンバーターの入力を、光デジタルケーブルで接続します。
- D/Aコンバーターの出力とヘッドホンを、ケーブルで接続します。
- D/Aコンバーターの電源を入れます。(USB給電タイプが多いです)
少し機材が必要になりますが、デジタル伝送なのでノイズの影響を受けにくく、非常にクリアで高音質なサウンドを楽しめるのが最大のメリットです。

パターン4:HDMI(ARC/eARC)端子でつなぐ
最近のテレビの多くに搭載されている「HDMI(ARC/eARC)」端子を活用する方法です。本来はAVアンプやサウンドバーに接続するための端子ですが、専用の機器を使えばヘッドホンでも利用できます。
【必要なもの】
- HDMIケーブル
- HDMI音声分離器(HDMI信号から音声だけを取り出す機器)
- 音声分離器とヘッドホンをつなぐケーブル
【手順】
- テレビの「HDMI ARC/eARC」端子とHDMI音声分離器の入力を、HDMIケーブルで接続します。
- HDMI音声分離器の音声出力端子(光デジタルや3.5mmミニジャックなど)とヘッドホンを接続します。
- テレビの設定で、音声出力を「ARC」に切り替えます。
パターン5:ヘッドホンアンプを使ってつなぐ【音質を極める!】
ヘッドホンが持つ本来の性能を最大限に引き出し、最高の音質を追求したいなら、「ヘッドホンアンプ」の導入が最終到達点です。
【接続方法】
テレビの音声出力(光デジタルや赤・白の音声出力) → ヘッドホンアンプ → ヘッドホン
ヘッドホンアンプは、テレビから送られてきた微弱な音声信号を強力に増幅し、ヘッドホンをパワフルに駆動させるための専用機器です。これにより、音の解像度や迫力が格段に向上し、まるで別物のサウンドに生まれ変わります。
手元で細かく音量調整ができるモデルも多く、利便性もアップします。少しコストはかかりますが、音に妥協したくない方には絶対におすすめです。
もしかして…?有線ヘッドホンで音が出ない・小さい時の原因と対処法
「しっかり繋いだはずなのに、ヘッドホンから音が聞こえない!」
そんな時は、慌てずに以下のポイントを確認してみてください。意外と簡単なことで解決することが多いですよ。
基本的なチェックポイント
まずは、うっかりミスがないか確認しましょう。
- ケーブルは奥まで刺さっていますか?
一番多い原因です。テレビ側もヘッドホン側も、もう一度しっかり差し込んでみてください。 - テレビの音量はゼロになっていませんか?
テレビ本体の音量を上げてみましょう。ヘッドホン端子に接続している場合、テレビの音量と連動していることが多いです。 - ヘッドホン自体の音量調整は大丈夫ですか?
ケーブルの途中に音量コントローラーが付いているヘッドホンは、そちらが最小になっていないか確認してください。 - ヘッドホンは故障していませんか?
スマートフォンなどに接続して、ヘッドホン自体が壊れていないかを確認してみましょう。
テレビの設定を確認する
物理的な接続に問題がない場合、テレビ側の設定が原因かもしれません。
- 音声出力設定
テレビの設定メニュー内に「音声出力」や「サウンド設定」といった項目があります。出力先が「テレビスピーカー」になっている場合は、「ヘッドホン」や「オーディオシステム」などに切り替える必要があります。特に光デジタルやHDMIで接続した場合は、この設定変更が必須です。 - 同時出力設定
テレビのスピーカーとヘッドホン両方から音を出したい場合、機種によっては設定メニューに「音声同時出力」といった項目があります。これを「オン」にしないと、ヘッドホンから音が出ないことがあります。

変換ケーブルや機器の接続を見直す
D/AコンバーターやHDMI音声分離器を使っている場合は、それらの機器もチェックしましょう。
- 変換ケーブルの接続方向は合っていますか?(入力と出力を間違えていないか)
- D/Aコンバーターや音声分離器の電源は入っていますか?(電源ランプを確認)
有線ヘッドホン選びの3つのポイントとおすすめの利用シーン
これから有線ヘッドホンを用意する、あるいは買い替えを検討しているという方のために、テレビ鑑賞をより快適にするためのヘッドホン選びのポイントを3つご紹介します。
① ケーブルの長さは十分か?
意外と見落としがちなのがケーブルの長さです。テレビと視聴するソファや椅子の距離は、思った以上にあります。ケーブルが短いと、体勢が制限されてリラックスできず、かえって疲れてしまいます。
最低でも3m、できれば5m程度の長さがあると安心です。もしお気に入りのヘッドホンのケーブルが短い場合は、「ヘッドホン延長ケーブル」を使えば簡単に長さを足すことができますよ。
② 装着感は快適か?(密閉型 vs 開放型)
ヘッドホンには、耳を覆う部分(ハウジング)の構造によって大きく2つのタイプがあります。
- 密閉型(クローズド)
ハウジングが密閉されており、音漏れが少なく、周りの生活音などを遮断しやすいのが特徴です。映画やゲームの世界に深く没入したい方におすすめです。 - 開放型(オープンエア)
ハウジングに隙間があり、音がこもらず自然な広がりを感じられます。圧迫感が少なく、長時間着けていても疲れにくいのがメリット。家族からの呼びかけなども聞こえやすいです。
どちらが良いというわけではなく、利用シーンや好みに合わせて選ぶのが重要です。
③ テレビ鑑賞におすすめのヘッドホンとは?
見るコンテンツによってヘッドホンを使い分けるのも、上級者の楽しみ方です。
- 映画鑑賞:重低音がしっかり出て、サラウンド機能付きのヘッドホンなら臨場感アップ!
- 音楽・ライブ番組:楽器の音一つひとつをクリアに聴き分けるなら、音の解像度が高いモニターヘッドホンが最適。
- 深夜のドラマ・バラエティ鑑賞:長時間の利用がメインなら、とにかく装着感が良く、本体が軽いモデルが疲れにくくておすすめです。

テレビの選び方については、こちらの記事「液晶テレビランキング!後悔しない選び方まで徹底解説」も参考になりますよ。
最新のテレビは画質だけでなく、音響技術も驚くほど進化しています。
有線と無線(Bluetooth)ヘッドホンのメリット・デメリット
「最近はワイヤレスが主流だけど、有線ってどうなの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
最後に、有線接続と無線(Bluetooth)接続のメリット・デメリットを比較してみましょう。
有線ヘッドホン | 無線(Bluetooth)ヘッドホン | |
---|---|---|
メリット | ・音の遅延がほぼない ・高音質(特にハイレゾ対応など) ・充電が不要 ・比較的安価なモデルが多い |
・ケーブルがなくストレスフリー ・テレビから離れても使える ・スマホなど他機器と共有しやすい |
デメリット | ・ケーブルが邪魔になることがある ・ケーブルの断線のリスクがある ・移動範囲が制限される |
・映像と音の遅延が発生する場合がある ・定期的な充電が必要 ・ペアリングなどの接続設定が必要 ・比較的高価になる傾向 |
まとめ
今回は、テレビとヘッドホンの有線でのつなぎ方について、網羅的に解説しました。いかがでしたでしょうか?
もう一度、この記事のポイントをおさらいしましょう。
- 接続の第一歩は、テレビの「出力端子」とヘッドホンの「プラグ」を確認すること。
- 接続方法は主に5パターン。
① ヘッドホン端子(一番かんたん)
② 音声出力端子(赤・白)(変換ケーブルが必要)
③ 光デジタル端子(D/Aコンバーターで高音質に)
④ HDMI(ARC)端子(音声分離器を活用)
⑤ ヘッドホンアンプ(音質を極めるなら) - 音が出ない時は、ケーブルの差し込み、音量、テレビの設定をまずチェック!
- 有線接続は、音の遅延がなく高音質という大きなメリットがある。
難しそうに感じていたテレビとヘッドホンの接続も、端子の種類さえ分かってしまえば意外と簡単ですよね。
まずはご自宅のテレビの裏側を覗いて、どの端子が使えるか確認してみてください。そして、この記事を参考にあなたにぴったりの接続方法を見つけて、今日からワンランク上のテレビライフをスタートさせましょう!
ヘッドホンを上手に活用すれば、時間や周りの環境を気にすることなく、好きなだけテレビの世界に没入できます。あなたのAVライフがより豊かになることを願っています。
【参考資料】